登校時間を終えると私とルミナさんは職員室に戻り朝の簡単な会議に参加した
そこで一通りの今日の手順を確認すると私たちは1時間目から教育実習に当たることになった
「良い勉強になるわね」
「教育実習は楽しく受けないとね。そうでしょ?カオリ」
「そうね。問題は私に対する攻撃がなければいいんだけど」
私の言葉にルミナさんはいろいろな形で見られているみたいだから大変よねと言われてしまった。
確かにその通りである。私はネルフだけでなくゼーレの関係者にも知られている
だからこそかなり迷惑な立ち位置にいることは間違いない
「特務機関ネルフに声をかけられているのに、それを嫌がっているなんて珍しい人間よね」
「ルミナさんももしネルフから声をかけられたら喜んでいくんですか?」
「私も子供たちに明るい未来を見せてあげたいと思っているから遠慮しておくわ」
ルミナさんも私と同じ考えを持っていることはわかっている
それが変わらないということはある意味では安心できる
1時間目から私たちが行く教室は惣流アスカさんや碇レイさんがいるクラスだった
嫌なことではあるのだが参加するしかない。これも試練だと思うしかないのだから
「とにかく頑張るしかないわね」
今はそれしか言えない
わたしには唯一、サードインパクトの真実を知っているのだ
だからこそ神様と同様の記憶も持っている
いや、私自身が『神様』と同じような存在なのだが、今は『観察者』に徹することのほうが良い
私が好き勝手にしてしまえばそれは世界のルールをゆがめてしまうかもしれないからだ
そんなことはあってはならないのだから。1時間目の授業も順調に進んでいく。
もう少ししたら私も同じように生徒たちに教えるための訓練期間を迎えることになる
いくら私に膨大な知識があるとは言っても昔の性格は簡単にはかわからないこともある
緊張してしまうのだ。昔のようにこんなことを呟くのではないかと懸念している
『逃げちゃだめだ』とつぶやくのではないかと考えると緊張してしまう
昔のことを今も引きずっていることは間違いない
できることなら忘れたいことだけどそんなことはできないことは私自身がよくわかっている
過去は変えることはできない。過去があるから今があるのだから
過去を糧にして未来に向かって歩んでいく。それだけは忘れてはならないのだ
過去ばかり見るのではなく未来の方角を見て歩んでいくことも極めて重要である
「水川カオリさん?大丈夫ですか?」
黒板の前にいる先生に呼ばれて私はすみませんと思わず謝罪してしまった
「教育実習は重要ですからしっかりしてくださいね」
「はい。わかっています。申し訳ありません」
そう言うとちょうど1時間目の授業時間が終わるチャイムが鳴った
私とルミナさんは一緒に教室を退室すると先生が何かありましたかと聞いてきた
「カオリは少しトラブルに連続にあっているみたいなので」
ルミナさんが私のことをフォローしてくれた
先生は気を付けてくださいねと言うと私たちは一緒に職員室に戻ることにした