人が生み出した神様の私と世界   作:アイバユウ

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バスジャック達の狙い

図書室での作業が終了すると私はルミナさんと一緒に大学の寮に帰ることにした

 

「カオリ!図書室は楽しかったの?」

 

「ルミナさん、私が読書が好きなのは知っていると思うけど」

 

「それはそうだけど。わざわざ教育実習先の図書室の整理まで手伝うなんてよほどのもの好きね」

 

ルミナさんは少し口を閉じた後、重い話を始めた

もちろん周りには聞こえないように小さな声でだ

 

「どうして銃なんて持っていたの?」

 

「自分はいろいろと狙われているからですよ。ネルフにスカウトされたらほかの組織からも狙われる」

 

それはそうだけどとルミナさんは言うがあまり納得していない表情だった

 

「できれば黙っていてほしいの。これまでも。これからも。ルミナさんには迷惑はかけないから」

 

「わかったわ。私はクッション役だし、フォローできるところは頑張るわ」

 

ありがとうございますと私はルミナさんに言うと私達は高校の近くにあるバス停でバスを待っていた

バス停で少し待っているとすぐに市バスが到着した。それに乗り込むと大学の寮に戻っていった

バスには高校生も乗っている。しばらくは順調に走行していたが突然、バスが急停止した。

黒塗りのセダン車両が進路をふさいでいた。

私達はバスの一番前の方にいたので状況がかなり危険であることを私はすぐに察した

迷彩服を身にまとった人物がいた。手にはアサルトライフルを所持。

私はとっさにカバンに収めているグロック17に手を伸ばした

最悪の場合は仕方がない。私はグロック17を足首のホルスターに装備した

発砲すれば言い訳はできない。だが守るためには手段を選んでいられる状況ではない

 

『バスに乗っている乗客は全員降りろ!さもないと皆殺しにする!』

 

ある意味では度胸がある連中だ。ネルフのお膝元である第三新東京市で攻撃を仕掛けるとは

リスクを覚悟しているのかについては、正直考えていないだろうと私は思った。

私はバスの運転手さんにドアを開けるように言った

 

「君が死ぬことになるかもしれない」

 

「ここは穏やかにいった方が良いです。連中はやる気十分みたいなので」

 

バスの運転手は私の提案に戸惑いながらもドアを開けた。

私はゆっくりと降りる。

 

「他の奴も降ろせ!エヴァのパイロットをこちらに引き渡せばお前たちには危害は加えない!」

 

そう、このバスには碇レイさんが乗っている。連中の狙いは彼女のようだ

別に彼女がどうなっても私にはどうでもいい事なのだが、助けないわけにもいかない

一応、知り合いなのだから

 

「私が人質になるわ」

 

「お前には用はない!」

 

彼らがアサルトライフルに照準を私に向けた瞬間、私は一気に走り出して1人の男性に体当たりをした

彼から奪った銃を使って、鉛弾をプレゼントしてやった。

弾は見事に命中した。全員死ぬことはないだろうが病院送りになるような位置に

主に肩などに命中させたからだ

 

「言い訳を考えないといけないわね」

 

ルミナさんがバスから降りてくると私に後ろから抱きついた

 

「カオリ!大丈夫?」

 

「犯人さんたちは病院送りだけど。私も面倒な事になりそう」

 

警察になんて言い訳をしようか。私は考え始めた

 


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