間桐先輩の2度目の恋   作:ローランゲート・ぺろぺろ丸

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間桐先輩誕生

「オオオ゛オ゛オオオ゛オぉぉぉぉぁン!オオオ゛オ゛オオオ゛オぉぉぉぉぁン!!」

 

 

間桐 桜は飲んでいた。

飲みながら泣き、泣きながら飲みまくっていた。

そして、恥も外見もポイして泣いていた!

 

この駄文を開いてしまった被害者諸君。

安心してほしい。

これがここの間桐 桜のスタンダードである。

 

これが! 彼女の! スタンダードである!

 

 

事の始まりを話そう。

まぁ、諸君もなんとなーく察しているかもしれない。

なので、すんごく簡単に結論を述べよう。

 

衛宮士郎 結婚っ!

 

遠坂凛 結婚っっっ!

 

詰まる所、こういう事だ。

 

 

好きな人が姉に取られた。

 

 

そして、間桐 桜は飲んだのである。

 

ここでFateを知っている諸君は、『いや、叫ぶんならバーサーカーみたいに「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎ーーーー!」って表現すれば良いじゃない』と。

 

安心してほしい。(2度目)

 

間桐 桜だって曝け出したい時もある。

大好きな人が姉に掻っ攫われたのだ。しかも2人で幸せそうに指輪を見せ付けながらの写真もスマホに届いている。

敗北なんて軽いものではない。冷酷無比なノッブだってこんな事しない。

 

『つーかこの桜ってどのルートなの?』

そんな事を考えている諸君にお教えしよう。

 

細けぇ事はいいんだよ!!

 

しかし、それでも気になる方も居るだろうから軽ーく説明しよう!

 

幸せな家庭に生まれ、初めては一桁で、相手は虫で、セカンドヴァージンは兄貴な桜さん。

 

これだけ!これだけ覚えてもらいたい!!

 

ぶっちゃけ、この子のメンタルおかしくない?

まぁ、そんなメンタルを無意識に支えたのが衛宮士郎という原作主人公なのだ!

 

まぁ、女狐が陥落済みだが(笑)

 

 

兎にも角にも、間桐さんは今回の吉報(世間的には)を受け、あれよあれよという間に結婚式も開かれ、もちろん参加し、無事それが終わった後にこうして飲んだくれてるわけなのだ。ちなみに、年齢設定は20歳以上くらいだからお酒飲んでも許されます。

未成年の人は飲んじゃダメだよ!

 

『そういえば、桜って聖杯のカケラがどうこうで最終的にエミヤに殺されなかった?』

細かい事が気になる諸君の疑問にお教えしよう。あ、その前に。

 

安心してほしい。(3度目)

 

結論から述べると、その辺は大丈夫だ。

 

実は間桐さん。あの金ピカに言われた言葉をそれなりに気にしていた。

しかし、解決策なんてそんな簡単に転がっているわけがない。

21歳くらいの時、「そろそろやばいなぁ」なんて思いながら、PCで『呪い 落とし方』とか調べちゃうくらい切羽詰まっていた時の事だ。

 

「それ、多分重曹で落ちますよ。」

 

Yah◯o!の質問箱に残していた質問に返答が返ってきたのだ。どうにもこの返答者、自身も似たような事例があったらしく、どうにかしようと考えて頭が狂った結果、重曹に手を出したのである。

白い粉は人生を変えるというが、今回も例に漏れる事はなかった。

 

まさに蒼天の霹靂。いや、意味よくわかんないけど。

 

しかし、間桐さんは困ったのだ。

重曹を使うのはいいが、どうやったら呪いが落ちるのかわからない。

 

深く考えて、考えて、考えてーー

 

考えるのをやめた。

 

まぁ、飲んだのだ。

 

 

そしたら、出た。

 

 

下品な話、お通じがよくなった。

そこには、みんな呪っちまうぜオーラを纏った何かと臓硯(虫)が浮いていたので、程よく冷静にジャーした。

 

こうして、桜の命は救われ!間桐の闇は葬られたのである!!

 

 

さてさて、話を戻そう。

諸君の中の勘のいいモノは気付いちゃったかもしれない。

ここまで私は、彼女が"一人で"飲んでいるなど一言も言っていない事を。

 

 

「さ、桜ちゃん。気持ちはわかるけど落ち着こ、ね?」

 

「藤村先生ダメですっ!桜の奴完全に呑まれてますっっ!焼酎の瓶掴んで離しませんって!」

 

「サクラ、当初の目的完全に忘れてるわね。」

 

我らの藤村先生。

セリフも多分これだけの美綴綾子。

みんなの妹イリヤさん。

 

実は今回の飲み会。メインは藤村先生なのだ。

 

考えても見てほしい。

 

弟と教え子に先にゴールインを決められた女の気持ちを。

 

嬉しいけど寂しいような。アレ、何この節操勘?みたいな心境が藤村先生に纏わり付いているのである。重曹で落ちるだろうか?

 

そんなわけで、今日の集まりは『藤村先生を慰めよう』の会なのだ。なのだった。

 

酒の力は恐ろしく、間桐さんの心の防波堤はそれはもう簡単に砕け散った。

 

 

「な゛ん゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!どーじて姉さんなんでずがぁぁぁ!好゛ぎだったのにぃぃ!すっごく大好きだったのにぃぃ!!そもそも姉ざんも姉さん゛なんですよ!途中がら゛ででぎでサラっと掻っさらいやがってぇぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!あんの手グセの悪い泥棒猫がァァァァァ!!!」

 

一通り呪詛を撒き散らした間桐さんはテーブルに頭をぶつけて黙る。

急に訪れた静寂に、気持ちはわかるけどドン引きカマしていた3人は黙ったままだ。

 

やがて、顎をテーブルに乗せたままとりあえず正面を向いた間桐さんは。

 

 

「……うえーん。」

 

 

泣いた。

 

 

「うぅー、先輩ぃぃ…っ」

「わかる、わかるわよ桜ちゃん。ずっと好きだったんだもんね。うん、うん。」

「藤村先生ぇ…っ!わたしっ、わだじぃぃぃぃ!!」

「よしよーし、慰めてあげるからおいでー。」

 

結局この後は聖母の微笑みを見せる藤村先生◯◯歳が間桐さんを慰めた。

 

 

しかし、話はまだ終わらない。

そもそもこのまま終わっちゃうとタイトル詐欺になってしまう。

 

なので、少し時を飛ばそう。

 

 

間桐 桜!28歳の頃の秋!!

 

 

地獄のような結婚式3次会から早5年が過ぎ、それぞれがそれぞれの人生を歩む頃。

新都で働くOL、間桐さんもそこにいた。

 

既に勤め始めて3年、仕事の事もだいたい把握して、同期からも慕われるようになっている間桐さん。

そんな間桐さんに、半年程前から後輩ができたのだ。

 

かつては間桐さん自身が後輩であり、先輩の背中を追いかけていた。しかし、それと過去の話だ。大人の余裕と美貌を手に入れた間桐さんは、しっかり先輩として憧れの的となっていた。

 

 

「間桐先輩!おはようございます!!」

 

「おはよう、赤崎君。」

 

 

そして、これが件の間桐先輩の後輩。名前は赤崎 篠辺という。今年の春、高校を卒業した18歳の青年だ。決して器用というわけではないが、人当たりも良く、何事にもまじめに取り組むその姿勢は周りからも高評価である。

 

もちろん、間桐先輩もそんな彼には好印象を抱いて…いや、ぶっちゃけ恋していた。

コロコロと変わる彼の表情に心奪われたのだ。チョロい。

 

そんな間桐先輩の心境は、それはもう慈しみに満ちて

 

 

「(はぁぁん♡しのべきゅんチョーカワイイ!!もう食べちゃっていいかな?くぅくぅお腹が鳴りまくってるよぅ♡♡なにこのあどけない表情っ。誘ってる?誘ってるよね!?このっ♡先輩を誘うなんてイケナイ後輩めっ♡個人的にイロイロ教えてやるからなオラッ♡♡♡)」

 

 

満ち過ぎて汚染されていた。何処ぞのアンリマユより厄介な泥である。正義の味方さんこっちです。

 

28歳の間桐先輩は、あれ以降恋愛を避けるように仕事をしまくった。仕事の鬼となったのだ。しかし、フラストレーションは溜まる一方。そうして忌避していたのに恋愛小説にのめり込み、外見はともかく、中身はすっかりポンコツと成り果てたのだ!

 

赤崎後輩はそんな間桐先輩の心境を知るはずもない。間桐先輩はアカイアクマの妹だ。猫被りは最早お家芸である。

 

 

これは、過去のトラウマでこじれ過ぎちゃった間桐 桜が、健全にっ!多分健全に2度目の恋を成就させようと足掻く物語であるっっ!!!




(続きなんて)ないです。
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