後輩であるしずくのアピールが凄すぎる   作:桜紅月音

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4話 目覚めたしずく

「今日は、先輩だけですか?」

 

部室でみんなが来るのを待っていると、最初にやってきたのは、偶然なのか、しずくだった。

 

「うちのクラスだけ早く終わったからな」

 

「先輩って普通科ですよね?歩夢さん達と終わるのは一緒では…?」

 

授業が終わるのは、どこの科でも同じだろ…。

後あるとすれば…教室からの距離とかホームルームでの先生の話の長さの違いくらいだろう。

 

「担任が出張でいないから、ホームルーム無しなんだよ」

 

「それで早かったんですね」

 

「そういう事」

 

と言って、僕は、事前に持ってきていたお茶を紙コップに入れて飲む。

しずくは、鞄を机の上に置き、僕の隣の椅子に座る。

いつもは、反対側の椅子に座るのに、今日はなんで隣に座っているんだろう?

と思っていると、隣からスッと手が伸びてくるのが見えた。

 

「なんで避けるんですか!」

 

何かしらの企みがあると思って、しずくから伸びてきた手を交わしたら、しずくが頬を膨らませながら怒る。

 

「絶対に…何かしようとしてただろ」

 

「む〜どうして分かるんですか!」

 

「いや…今まで同じようなことを何回もしてただろ…嫌でも…分かるわ」

 

「そこは!私の演技に乗ってくださいよ!」

 

「えぇ…」

 

しずくの演技力が凄いのは認めるけど、そのまま乗ったらしずくに流されてしまうパターンだよな。

 

「とりあえず…私を触ってください!」

 

「難易度下がってない…?この間まで、胸触ってとか言ってたのに…」

 

「私…気付いてしまったんです…先輩に触られるならどこでもいいって!」

 

あぁ…とりあえず…そっち系の道は避けれたけど…益々、しずくが誘惑してくるパターンだよね…これ。

 

「だからといって…何もやってないのに…触るのは嫌だよ」

 

「そう言いながら!かすみさんを撫でてたりしてたじゃないですか!()()()()()()()()

 

「何もしてないという意味が違う気がする…」

 

「だ・か・ら!触ってください!どこでもいいので!」

 

椅子から立ち上がって、身体を押し付けてそう言ってくる。

もうだめだ…。何もかもが…。それとしずくの顔も近い…。ちょっとでも僕が動いたらしずくの顔と触れ合うくらいに近い。

 

「な…何やってるんですか!」

 

という声が聞こえた事で、しずくに流されてしまうのかと思ったが、しずくが咄嗟に僕から離れ、声がした方を向く。

 

「せつ菜先輩ですか…せっかくのチャンスだったのに…」

 

「しずくさんもですが…〇〇さんもしずくさんの誘惑に負けて、どうするんですか!」

 

とせつ菜は、僕の所にやってきて僕のことを縦横に揺らす。

そのせいで、脳が揺れる。

 

 

「えへへ…先輩と距離が近くなりました//」

 

と遠くでしずくがそう言っているのが聞こえたのだった。

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