鬼滅の焔~輪舞曲(ロンド)   作:北ノ覇王

5 / 19
今回は煉獄家メインの話です
この場を借りて、鬼滅の刃完結おめでとうございます♪
ひとつの区切りとして作者様の未来に幸あれ


再会、炎の導き

意識が戻ると見知らぬ天井が見えた

そして額に乗る冷たく細い手

 

「あら?起きたのね…具合はどうかしら?」

「は…う…え…かはっ」

「あ…お水ね、ゆっくり飲みなさい」

 

喉がカラカラで上手く発音が出来ず

女性に世話をやかれてしまった

 

「落ち着いた?槇寿郎から聞いているわ、あなたが河上君…でしょ?」

 

女性は最後だけ自信なさげに聞いてくる

何にせよ答えなければ

 

「はい、河上雅晃です。傷の手当て、ありがとうございました」

 

「まぁ、結構礼儀正しいのね。槇寿郎と杏寿朗に見習わせたいわ~私は煉獄瑠火、宜しくね?」

 

察するに煉獄さんの奥方様だな

しかし綺麗な人だなぁ

 

ピシャッ

 

「起きたか小僧!瑠火、苦労を掛けた。疲れていないか?」

「貴方、怪我人の前で大きな声を出さないで!体の方は調子が良いです。ありがとう」

 

室内に入ってきた槇寿朗さんが瑠火さんに怒られて

気遣いに礼を言われると優しげな雰囲気になった

分かりやすい夫婦の空気に安らぎを感じた

 

「いや、小僧というには失礼だな。成長したな雅晃、まさか日輪刀を使い鬼を斬り…全集中・常中まで会得するとは。型を仕込まなかったのが悔やまれる」

 

「一応、街で出来る体術は身に付けていましたんで。剣術も道場剣術でしたが…あの化物相手には全然通じませんでした」

 

 

出来ることを全部やってようやく

あの化物の首を切り落とせた

結果がこのザマだったけど

 

「まぁ雑魚とはいえ鬼だ、逃げるのが普通なのだ。戦って勝つなぞありえんわ…本当によくやった。親の敵を討てたな」

 

「はい…あの、煉獄さん」

「な…「なにかしら雅晃君♪」」

 

瑠火さんにぎゅむっと抱き寄せられた

煉獄さんは目を見開いて驚いている

 

「瑠火…なにをしている」

「私も煉獄よ?はっきり名前で言わないとね」

「あ…えっと…」

「槇寿朗だ」

「私は瑠火ね」

 

なんだかなぁ

瑠火さんは若々しくて

よく笑う人だな

 

「はぁ…瑠火は天然でな、気に入った者に構いすぎる」

「あなた。雅晃君は歳の割に礼儀正しくあろうとしてるのよ?可愛いじゃない♪」

 

「まぁ、お前は怪我人だ。足は酷い肉離れと骨折、あばらも数本やられてる。暫くは休め、治ったら型を仕込んでやる」

 

欲しかった言葉を聞いた俺は

その柔らかい瑠火さんの体温に包まれ

急激に訪れた微睡みに身を任せた

 

 

━━━━━━━━

 

私は原因不明の病を患ってしまい、死を待つだけでした

ですが、特効薬が発見されたのです。

藤の花のエキスを抽出して薬剤と調合するらしい

貴重な書物と医者が揃っている家だったのが幸い

すぐに家にある花で薬を作って送ってくれた

 

それを飲むとあれだけ苦しく傷んだ胸が

不思議と安らいだのです

弱った体はすぐには良くならないけれど

死を待つだけだった私は確かに救われた

 

けれど

 

「カァーカァーフジノイエ、カワカミケ、シュウゲキ!キュウエンモトム!キュウエンモトム!カァー!!」

 

鎹烏が救援を求めてきた

河上家には常に隊士が居たので

烏に救援要請を託したのだろう

 

「瑠火、俺は行かねばならん…無理をするなよ?」

「はい、あなた…気をつけて」

 

 

夫は無事に帰ってきた、一人の男の子を連れて

その男の子は河上家の忘れ形見だった

 

聞けばこの子は鬼と戦い、両親の敵を討ったらしい

強い子だ…杏寿朗とたいして変わらない歳の頃

夫が呼吸を教えたらしいが、そこまで至ったのは

この子の執念だろう

 

「瑠火、すまんな小僧の世話まで…代わろうか?」

「良いんですよ、千寿朗も眠って退屈でしたからね」

 

 

3日が過ぎた頃

ようやく河上君が目を覚ました

無理もない、あれ程の重傷だ

 

話をしてみると中々、礼儀正しい子だ

辛い目にあったのにおくびにも出さない

そんな河上君を見ていて放っておけなくなった

 

私の可愛い息子

杏寿朗と千寿朗と同じくらいに愛そう

母の愛情を与えてあげよう

 

それが私の罪滅ぼしなのだから

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。