元一般人現使徒の人類殲滅計画   作:アルパカお兄さん

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使徒、襲来

ここは…?

 

私は確か金曜日の夜にやってる映画を見てて……それで…………どうしたんだっけ?

 

なにも思い出せない。何見てたんだっけ?私は誰?なにもかもが思い出せない。

 

 

わたしは誰だっけ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みたいな感じで記憶喪失になってたら、こういう時に滅茶苦茶困りそうだよね。

私は『長波 智与』。さっきも言った通り金曜ロードショーでやってたONE PIECEの映画見てたら急にぽっくり寝ちゃってさ。気づいたら17歳から6歳くらいの超絶ロリロリボディの昔の私に変身して、更にはすっぽんぽんの状態で何処かも分からない砂浜で寝てた。

とりあえず冷静になった私はそこら辺に生えてる食べれそうなものを手当たり次第に集めて食いつないだ。

 

しかしそうこうしながら何とか1週間経ったある日、海岸にとある物が流れ着いた。厳重にロックされた宝箱(?)の様なもの。木なのか金属なのか良く分からない材質の宝箱。

幸いそこまで硬くはなかったのでそこらの岩に叩きつけて破壊する。すると1度叩きつけただけで『バキィッ』と木が裂ける音とともに足元に何かが転がり落ちた。

 

「ん、なに?」

 

足元に目線を落とすと、そこには黒と白が渦巻き状に模様を残した様なカラーのリンゴが落ちていた。

 

「えっ、何このグロい色のリンゴ……?」

 

流石に食べ物ではない色合いをしたリンゴだが、実は私はコレを知っている。

 

「もしかして悪魔の実?」

 

私がこんな場所にぶち込まれる直前に見ていた映画、というか元々は漫画だが『ONE PIECE』には悪魔の実と呼ばれる、食べれば様々な能力を得ることができる謎の果実が存在する。

まぁ色々な種類がありすぎて図鑑ができる程なのだが、悪魔の実の判別に必要なものとして色と模様と形がある。形は普通の果実を少し大きくしたような感じ(1部除く)だが、色と模様はまるでこの世のものとは思えない程キモイものもある。

 

「これが悪魔の実かぁ…………本当にお目にかかれるとは思わなんだ。ていうかこの世界ってONE PIECEだったんだ。ストーリーあんま知らないけど。」

 

私は悪魔の実の一部を少し指で抉ると中身を確認する。中身は血のような赤色で、更に食欲が湧かなくなる。

 

「とりあえずONE PIECEの世界なら能力持ってないとすぐ死ぬだろうし………戦いから離れるとしても念には念を入れないとね。」

 

私は抉りとった悪魔の実を口の中に放り込む。そして1度咀嚼して口内に異常が発生した。

 

「うぐっ!?」

 

口の中に広がるのはまるで、ヘドロと生ゴミを煮詰めて真夏の昼間に1週間放置したような形容しがたい味だった。要約すると死ぬほど不味い!

 

「うぐぅっ………ゴクッ…ア゙ア゙ア゙!」

 

我慢して何度か咀嚼してゴクリと一気に飲み込んだが、口の中に残るエグ味が私の精神を蝕んでいく。

 

「ハァ…ハァ………これで何か能力が………」

 

そう思って身体の変化を確かめてみるが、正直実感がない。ゴム人間の様に身体が伸びる訳でもなく、見てた映画のボスの様に何かを操れる訳でもない。本当に何の実なんだ?

 

超人系(パラミシア)でも自然系(ロギア)でもない………………てことは動物系(ゾオン)かな?」

 

そういや悪魔の実による身体の変化ってどうやってやるんだろう?変身する感覚………

 

そう考えながら身体を引き伸ばす様に念じて力をこめると……

 

「おっ?おおおおおおお!!?」

 

確かな手応えを感じ、一瞬にして視界が広がり視点も高くなった。具体的には近くにあった木が小さく見えるぐらい。

 

『さぁてどんな動物かなあ?』

 

そう思ってしゃがんで、海面を覗き込む。するとそこに映っていたのは鼻が尖った白い仮面と濃緑色の首のない体だった。

 

『…………えっ?』

 

なんだこの生き物は?化け物?ていうか明らかに現存する生物じゃないし、古代種とも思えない……………

 

『というか見覚えあるぞこの見た目。』

 

この姿はアレだ。エヴァンゲリオンに出てくる『サキエル』だ。初号機に自爆特攻したやつ。

 

『へぇ、サキエルになる能力かぁ。一応動物系なんだよね?てことは他にもなれるのかな?』

 

もう一度サキエルに変身した感覚で力をこめる。すると今度は手足が消滅する感覚とともに明らかに人の形を失い始め、最終的にサキエルとは姿形も全く異なる青い正八面体になった。

 

『おぉ!ラミエル!この調子だと全部なれたり?』

 

こんな感じで調子に乗って使徒から使徒へ変身し続けて能力を使っていると、段々この能力について分かってきた。

 

まずこの能力は『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する使徒に変身できる動物系の能力だということ。この能力で変身できる使徒は第3使徒のサキエルから第16使徒のアルミサエルの14体と、この世界で目覚めた時の姿の第18使徒の姿という動物系にしては驚異の変身パターンだ。ランブルボール使ったらどうなるんだろう。リリスとかカヲル君にでもなれるのかな?

戦闘能力だが未だに対人戦どころか生物と会わないから戦ったことはない。能力自体は原作でやってた事なら割と全部できる。イロウルとバルディエルの進化能力と寄生能力は実感無いけど。ゼルエルのビームは凄まじかった。海に放ったら割れたからね。多分原作より威力上がってるかも。

ATフィールドはやはりというかめちゃくちゃ硬い。こっちも原作より硬くなってると思う。

更に朗報、ガギエルの姿で全身にATフィールドを密着して張れば、悪魔の実の能力者でも泳げるらしい。実際泳いだし。

 

「でも変身する時に1分かかるってのは超絶デメリットだなー。こんな事してたらすぐやられちゃう。まずは変身時間を短くせねば。」

 

そんなこんなで転生?違うな、転移か。転移してからの数ヶ月間、とにかく変身に変身を重ね続けた。山道を何度も往復して平らにし、道にするように、変身の回路的なやつを慣らしていく。コツと言えるかは分からないが、変身する時の身体が無理やり変えられていく感覚を覚えて自主的に変身のトリガーを引けるようになれば、チョッパー君の様に一瞬で変身できるのかもしれない。

 

気が遠くなる程の変身を繰り返して、ある程度この能力にも慣れた頃、私のいる島に変化が訪れた。




ATフィールドは『.』入れるのがいちいちめんどくさくてわざと抜いてます。
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