元一般人現使徒の人類殲滅計画   作:アルパカお兄さん

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作者は地の文とセリフの比率が偏る癖があるので、そこのとこご了承ください。
それとATフィールドをATFという書き方に変えました。


海賊、来日

「んー?なんだありゃ。」

 

私が変身の練習を始めてから数ヶ月経ったある日、私がいる島の沖あたりに動く影を見つけた。

海面を揺れながらスーッとこちらに真っ直ぐ移動する何か。私の視力ではこの距離では何か分からなかったが………

 

「あれは……まさか!?」

 

近づいてくるにつれ段々とそれが何か分かってきた。この世界ならば一生に1度は見るであろうモノ、海を横行するお尋ね者集団である海賊が乗った海賊船だ。

 

「やっべどうしよう。」

 

能力を得たとは言え、流石に人と戦いたくはない。恐らく私がラミエルに変身して彼らを狙撃すれば一瞬で消し炭になるだろう。しかしもしも彼らが善良な海賊だったら?ONE PIECEの主人公やその仲間達の麦わらの一味だって、映画を見る限り悪人では無かった。彼らが特殊なのかもしれないが、どちらにしろ数ヶ月も人と会話しなかった事は私にとってもダメージは少なくない。やっぱり人とは話してみたかった。もし悪人だったらATFで防御しながら変身して吹き飛ばせばいいだけだし。

 

やがて海賊船はこの島に停泊し、中から大量に人が出てきた。ちなみに私は草むらに隠れている。やっぱり怖いわ。

 

「船長、ほんとにこんなとこに財宝なんてあるんですかい?」

 

「あぁ間違いねぇ。この島のどこかにジョナサン・サドンの財宝がある!いいスジの情報屋から買った情報だ。信じていいだろう。」

 

「じゃあこの島全域探すって事でいいですね?」

 

「そうだな、正確な位置が分からん以上、くまなく探す他ないな。てめぇら!この島の山から洞窟まで全部探し尽くせ!どうせ無人島だ!森を燃やそうと政府には目をつけられねぇ!」

 

「「「「おおおおおおおお!!」」」」

 

雄叫びをあげながら海賊達が森の中に入っていく。即座に木の後ろに隠れてぶつからないようにすると、また船長と思しき男を覗き込む。

なんだあいつら。この島にお宝を探しに来たのか。なら別に出てっても大丈夫かな?

 

「おいガキ。」

 

「え?」

 

後ろから声をかけられて無意識に振り返る。そこにはさっき森に入っていったはずの海賊が私を見下ろしていた。

 

「えーと、んーと……」

 

「ちょっと来い!」

 

「おっ?うわぁ!?」

 

海賊は私の服の襟を掴むと草むらから引きずり出し、私を船長の目の前に突き出した。

 

「船長!そこの草むらにガキが1人覗いてました!」

 

「そうか、ガキを置いて作業に戻れ。」

 

「了解しました!」

 

海賊は私を地面に落とすと、また森の中に入っていった。地味にケツが痛い。女の子なんだからもうちょっと優しく下ろしてくれればいいのに。

 

「おいガキ。」

 

「ん?何?」

 

「こんなとこで何してやがる。」

 

「分かんない。」

 

「は?」

 

「分かんない。気づいたらここにいたから。」

 

嘘は言ってない。

 

「そうか…………なら次だ。この島に眠る宝について知らねぇか?」

 

「知らない。」

 

「知らん、か。」

 

「ねぇおじさん達誰?」

 

どさくさに紛れて名前でも聞こ。聞いてもどうせわかんないけど。

 

「俺か?俺はクラウド・カウベルスだ。懸賞金7000万ベリーの海賊だ。」

 

クラウド・カウベルス…………某RPGの主人公みたいな名前してる以外は聞いたことない名前だ。

 

「へー、7000万って高いの?」

 

「このグランドラインじゃ1000万を超えれば積極的に海軍から狙われる。それ故に俺ほどの懸賞金額のやつはそうそういねぇな。」

 

「じゃあ結構強いんだ?」

 

「あぁ、俺らは海軍の軍艦3隻迫ってきた時に沈めてやった事もあるんだぜ。」

 

「へー、そうなんだ。」

 

やっべぇ、軍艦3隻沈めるって結構凄いんじゃ…………いやでも私のビームなら40隻くらい沈められそうだし………………

 

「おいガキ」

 

「へ?」

 

「お前うちに来い。」

 

「え?」

 

「身寄りがねぇなら適当な島に置いてってやる。海軍基地ぐれぇあるだろ。」

 

「船長!?こんなガキ乗せたら危ないですって!しかもただでさえ食糧難なのに………」

 

「なぁに、俺たち大人が我慢すりゃ済む話じゃねぇか。こんなガキ1人分の飯も我慢できねぇほどウチの海賊団は弱くねぇはずだ。」

 

「あー、嬉しいこと言ってくれるところ悪いんだけど、私ご飯いらないんだよね。」

 

「あ?遠慮してんじゃねぇよ。ガキはよく食ってよく寝てよく遊ぶのが世界の理っつーもんだろ?」

 

「いや、私実は悪魔の実のせいでご飯いらないんだ。」

 

「は?悪魔の実?お前が?」

 

「うん。」

 

実は私、使徒化してからご飯を食べなくても生きていけるようになった。その他睡眠排便排尿もしないし、多分成長も止まってる。数ヶ月経っても全然垢とか出ないしね!

 

「へぇー、お前みたいなガキが悪魔の実の能力者ねぇ…………信じられねぇ。」

 

「なら見せてあげよっか?」

 

「あぁ、悪魔の実の能力者なんてそうそう見られるもんじゃねぇからな。」

 

「うん、じゃあちょっと離れてて。具体的には50mくらい。」

 

「50mもか?一体何するつもりだ?」

 

「まぁ見ててよ。」

 

クラウド達が大分離れたのを確認して、私は身体の変化トリガーを引く。途端に私の110cm程のちっこい身体は瞬く間に膨張して体積を増やす。同時に首と呼べる部位が消失して頭と体がドッキング、腕は元の形を忘れて10数本の帯の様なものに変化していく。

私が今回変身したのは第14使徒のゼルエル、ちょっと強化されて帯の数が増えているが、まぁ誤差みたいなもんだろう。1本だけで岩を砕く程威力高いけど。

 

『どう?びっくりした?』

 

私はしゃがんでクラウドに話しかけるが、口をあんぐりと開いて反応がない。屍ではないのだけれども。

 

『ねぇねぇ!おーいちょっとー?』

 

やっぱり反応しないなぁ。

 

「おおおおおおおい、なんだそりゃあ………………」

 

やっと喋ったと思えば声が小さいですね。やっぱり驚いてるのかな?

私は元の姿に戻り、クラウドの元に歩いていく。このロリボディは歩幅が小さいので50mと言えどかなり長く感じる。

 

「どうだった?」

 

「お、おう………アレはなんだ……?」

 

「アレとは失礼な。今のは第14使徒のゼルエル、そして私は動物系悪魔の実であるシトシトの実を食べた使徒人間だよ。」

 

多分動物系だろうと思って自称して動物系悪魔の実と名乗ったが、後に超人系とか言われたら恥ずかしいことこの上ないな。

 

「使徒……聞いたことないな。」

 

「まぁそーゆーものがいるの。」

 

「それに第14って事はまだあるのか?」

 

「うん、それも悪魔の実ごとに別れてるんじゃなくて、私自身が全ての使徒だよ。」

 

実際にはアダムやリリス、カヲル君にはなれないんだけどね。

 

「ちなみに聞くが戦闘能力は…………」

 

「多分この島を1時間以内に消し飛ばせるぐらいかなぁ?」

 

「お前ガキのくせして凶悪だな!」

 

凶悪とは失礼な。超絶プリティーの間違いだろう。

 

「それで、私を乗せてくれるんでしょ?」

 

「あ、あぁ。別に構わねぇが…………」

 

「あっ、もしかしてメリットとか考えてる?なら私は船に乗せてくれる代わりに護衛してあげる。」

 

「はっ?メリット?」

 

「うん、それならどっちも損しないからwin-winってわけ。」

 

「………………………」

 

おや、また黙りとしてしまった。何故だ。

 

「戦闘能力が信じられないなら1回戦ってみる?手加減はするよ。」

 

「いやいやいや、島1個消し飛ばせるようなやつに手加減されても勝てるわけねぇだろ!?分かった分かった!乗せてやるから護衛頼むぞ!この話は終わりだ!」

 

「よっし寝床ゲット!」

 

正直この世界は化け物だらけだ。本気の海軍大将とか四皇とかに狙われたら果たして私は戦えるのだろうか?

 

「とりあえずお前は船に乗ってろ!」

 

「分かった。探検してるね。」

 

「あまり変なもんいじるなよな!」

 

「はーい。」

 

正直ガギエルになって泳いでってもいいんだけど、それじゃつまらない。ちょうどよく人に会えてよかったよかった!

 

「船長!あっちの洞窟にありましたぜ!」

 

「マジか!総員運びだせ!」

 

「あいあいさー!」

 

元気だなぁ皆。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初見た時は、容姿は整っていたからなにかにつけて売り飛ばしちまえばいいと思った。

 

まずは信用を得るために『海軍』という俺たちにとってはクソッタレだが、一般人からすれば救いの言葉で船に誘った。

いかにもいい人そうな臭いセリフに自分でも反吐が出そうになったが、これも金のためなので仕方がないと我慢した。

 

交渉の中に手応えを感じて気分が高揚したんだろう。あのガキの言った事を信じてヤツの正体を見ちまった。

元のチビで弱そうなガキから一変、巨大な身体に人とはかけ離れた化け物の姿。それだけで俺の心は折れて売り飛ばすなんて考えは吹き飛んでいた。

ヤツの島一つ吹き飛ばすっつーはったりみてぇな言葉で、俺はあっけなく信じ込まされてしまった。ヤツならやりかねんという恐怖をその姿から感じたからだ。

 

アレは正真正銘の化け物だ。出来れば次の島でほっぽって逃げ出したい。だが、ヤツの協力を得られたのはこの島で見つけた宝よりも最高だ。あんな化け物も利用すりゃ海賊王への片道切符みてぇなもんだからな…………どっか適当なところで捨てちまえばいいんだ。

 

この時、そんな甘い考えをしていた事を、俺は後々死ぬほど後悔する。




タイトル通り人間殲滅したいよね。だから馴れ合いはいらねぇんだよォ!(ゲス)
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