『rrrrraaaaaaaaaaaa!!!!』
ハハハハハハ!!イイキブンダ!
『Oooooooonnn!!!』
アア?ムシガ、マダノコッテイタカ?
『Boaaaaaaaaaaaa!!!!!!』
ツブレロ!!
―――おい
『gi・・・gaaaaaaa!?!?!?』
ガ・・・カラダガ・・・
『A・・・gizu・・・aaganeeee・・・』
ア・・・アぁ・・・あー?
「・・・・・・葵さん、ですか?」
―――ああ。
『A・・・kitu・・・・・・茜・・・」
秋津茜に名前を呼ばれると共に今まで暗く染っていた世界が急速に色を取り戻していく。・・・・・・なんか知らんけど、めっちゃ疲れてる。えっと、確か――
「・・・・・・っ!葵さ・・・」
んあ?ああ、秋津茜にお礼を言わないとな。多分意識飛んでたのは刃隠心得の終局奥義の影響だろ。どんだけやべー技なんだ。
「・・・・・・秋津茜・・・・・・」
ありがとう。そう続けようとしたが、
「・・・・・す、すみません・・・わた、私のせいで・・・こんなことになって・・・・・・葵さんもボロボロで・・・・・・」
んーー?なんか変だな。妙にオドオドしてると言うか、腰が引けてると言うか・・・てかそう考えるとさっきの呼び掛けもなんか変だな。普段なら飛びついてくるぐらいのことはしてもおかしくないと思うんだが・・・?
「・・・・・・ご、ごめんなさい・・・・・・」
んんん、やっぱり変だ。秋津茜はこんな相手の目をまっすぐ見ないような喋り方はしない。
「・・・あー、」
とりあえず何か声を掛けなきゃ行けない。そんな思いと共に声をかける。
「・・・め、迷惑ですよね・・・」
何がやねん。いや、マジで。
「・・・秋津茜」
「・・・もう私には会わない方が・・・・・・」
いやいやいや、どっからその結論が出てきたんだ。段階飛ばしすぎじゃん・・・飛び級かよ・・・
「秋津茜!」
「ひっ!」
うぇっ!?ヒメイ!?ナンデ!?・・・・・・いや、とりあえず謝ろう。うん。
「・・・あ、えっと、ごめん。」
気まずぅ!なんも答えてくれないの、超気まずぅ!んん、ゴホン。
「とりあえず、助けてくれてありがとう。秋津茜が呼びかけてくれなきゃ、俺は戻って来れなかった。」
「・・・そんなこと言わないでください・・・私は葵さんに感謝されるような人間じゃ・・・・・・」
ええ・・・何コレぇ。光属性はどこに行った。ていうか感謝される人間じゃないだァ?・・・・・・ムカつくな。そういうのは感謝する側が決めるんだよ・・・!
「・・・いいや、言う。俺は言うぞ!何回だって言ってやろう!!何を思ってるかは知らんが、秋津茜が自分のことを俺に感謝されるような人間じゃないと言うなら、そんなこともう二度と思えないくらいに感謝し倒してやるよ!」
「つーか、どうした秋津茜。ひょっとしてあのPK野郎が言っていたこと気にしてんのか?」
いや、これで「あんな化け物とは思わなかった。近づかないでください。」とか言われたら立ち直れない気がするけどな。けれど、そんな俺の心配は杞憂だったようで
「・・・・・・はい。」
か細い声で、震える声で秋津茜が静かに肯定する。・・・そっかぁ、気にしてんのかぁ・・・俺から言わせれば、あんなやつの言うことなんざ欠片も気にする必要は無いんだが・・・そう簡単には割りきれなかったということなんだろう。ただなぁ・・・さすがにこのままという訳にもいかんし・・・
「あー、秋津茜?何か言いたいことあるなら言え。望む回答はくれてやれないかもしれないが、踏み出さないよりかはマシだろ。」
地雷を踏む覚悟で、秋津茜に思っていることを聞く。よしこい、ドンと来い!よっぽどの内容じゃなきゃ受け止めてやろう!
「・・・・・・葵さんは、私のことをどう思ってますか・・・?」
・・・・・・・・・・・・・・・
「ふぁ!?」
んぇ!?ぇぇええええ!?!?!?
「ええええええと、あの、あ、秋津茜さん?そ、それはどういう意味でいらっしゃりますのですの?」
「・・・・・・すみません、何でもないです・・・迷惑、でしたよね・・・・・・い、今までありがとうございました・・・もう会いませんからっ・・・・・・」
はい、選択肢間違えたね!んー!もー!ああー!
「秋津茜、待って!」
ノロノロとした動作で秋津茜がこちらを振り向く。その目は酷く陰っていて、深い絶望に心をおおわれているように見えた。
「あーっと、まず俺は秋津茜と一緒にいて迷惑だなんて思ったことは無い。」
これは本当。何かしらのトラブルに巻き込まれることもあるが、秋津茜と一緒にいられることの楽しさに比べたらどうってことは無い。
「んで、だな。秋津茜のー、なんてーの?諦めることを是としない姿勢っつーか、そういうのすごく好ましいと思う。うん。」
暗く澱んでいた秋津茜の瞳に一筋の光が見えた気がする。・・・ええい、南無三!
「秋津茜、俺はな。秋津茜のことが―――」
龍災轟く新大陸の森の中。絶望的な状況にありながらも最後までその輝きを失わなかった一人の少女。―――ああ、そうだな。今考えると俺は、あの時からその輝きに魅入られていたのだろう。あの出会いの時から続く万感の想いを、単純な言葉に込めて送り出す。
「―――好きだよ。大好きだ。」