龍ノ忍×蛸ノ忍   作:ゆくゆく

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タイトルの通りです。時系列的にはかなり後のことになるんですが、そんなに大きなネタバレとかは無いので大丈夫かと。後から設定が増えることもあると思いますので、現段階はこれといった感じです。


間章
急遽作り上げた主人公を掘り下げる回


 俺が紅音と付き合ってしばらくたったある日の午後。デートの途中で適当な喫茶店に入り、しばらく談笑していたのだが・・・・・・

 

 「俺の過去について知りたい?何で?」

 

 「思ったんですけど、私たちってお互いのことをまだ全然知らないじゃないですか。だから少しでも伊鈴くんのことが知りたいなって・・・・ダメ、ですか?」

 

 ・・・・いつかは聞かれるだろうとは思っていたが、結構早かったな・・・・・・

 

 「あー、そんな面白いものじゃない・・・・っていうか結構嫌な話だけど大丈夫か?」

 

 「大丈夫です!よっぽどの事がない限り伊鈴くんのことを見捨てたりなんてしませんから!」

 

 「・・・・はぁ、そうだな。何から話すか・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうだな、まずは家族構成から話すか。父親と母親、それに俺と妹の四人家族だな。妹・・・・夢花は紅音も会ったことあるだろ?・・・・・・そうそう、あのはっちゃけてるやつ。んで父親の方は海外に本社がある結構いい会社に勤めててな。最近は特に忙しいらしく帰ってくるのは正月と俺たちの誕生日の時くらいか。んで母親の方なんだが・・・・まぁ、病弱なもんでな、夢花を産んだ時以来病院から離れられない生活を送ってるよ。・・・・ああもう、そんな顔すんなって。別に命に別状がある訳じゃない。しょっちゅう会いに行ってるしな。そのうち紅音を紹介しなくちゃなー・・・・・・

 

 

 話がズレたな。後はちっちゃい頃の話か・・・・幼稚園は特に何も無かった。母さんは行事とかに来られなかったけどその分親父が来てくれてたからな。特になんも思わなかった。酷かったのは小学校の頃だな。これは小一とかその辺のことなんだが・・・・ま、簡単に言っちゃえば虐められてた。何だろうなぁ・・・・何か小学校の授業参観って親が両方来ない家はおかしいみたいな風潮あるじゃん。まぁ、そんで何でお母さん来ないのー?みたいなこと聞かれて病院にいるっつったら腫れ物を触るみたいな・・・・これ、いじめじゃなくて無視か。低学年の頃はなー、煽り耐性も無かったから割とよく泣いてたりしてあの頃が1番きつかった。・・・・だからそんな顔すんなっての!別にもう昔のことだし、気にしてねぇよ。

 

 で、あれは小四くらいだったかな。簡単に言えばキレた。というか人と関わることを諦めた。こんな辛い目にあうくらいならもう関わろうとしなきゃいいって考えてなー、その頃には親父も割と忙しそうにしてたから相談とかも出来なかったし・・・・んで、勉強とか体力作りとか後ー・・・・家事とか料理とか。とにかく何でも自分一人でできるようにってやり始めたのもその頃だな。

 

 

 

 

 「まぁ、小学校の頃はこんな感じかな。高学年の時もそんな扱い変わらなかったし。そんな大した話じゃないでしょ?」

 

 「だいぶ大した話でしたよ!?・・・・その、話させちゃって大丈夫でしたか?トラウマだったりとか・・・・」

 

 「あはは、大丈夫だって。もう昔のことだし気にしてないよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 んで、これもまた俺の人生、というか性格が大きく変わったとこだな。中学上がった時かな?親父がVR機とゲームソフトいくつか買ってきてくれてさ、最初は何か全然やってなかったんだけど一回やってみたらまぁ、どハマりしてねー・・・・・・ん?どしたの、そんな意外そうな顔して・・・・ああ、まぁ確かにさっきまであんな病んでたやつがいきなりゲームにどハマリとか不自然だもんな。んー、でもなぁ事実だし・・・・なんて言うかさ、当たり前なんだけどゲームの中じゃあ相手のリアルの背景なんて気にしないわけじゃん。親が片方病院にいるとか、泣き虫だとか、女顔だとかそういうのを全部無視して自分の能力だけを評価してもらえる。強い敵に負けたら励ましあって、勝てたら皆で喜んで。そんな当たり前の人との関わりが何よりも嬉しくて、欲しくて。だから俺はVRゲームにハマったんだと思う。自分としていられるけど、自分として見られないから。・・・・・・あ、後はそれまで抑圧してきたイライラとかをモンスターに合法的にぶつけられるって言うのもあったけどネ!・・・・くく、そうそう。笑ってりゃいいんだよ。当事者の俺がもう気にしてねぇんだ、紅音が気に病むことじゃない。

 

 

 まぁ、後は知っての通りよ。ゲームの中じゃあ俺は()でいられたけど、中学時代のリアルの俺は()でしか居られなかったからな。特に誰かに絡むことも無く、教室の隅で適当に過ごしてたわけよ。いやー、マジで今だから言えるけど最初に紅音が話しかけてきた時に思ったの「・・・・・・うわ、めんど・・・・・・」だからね。・・・・・・まぁまぁ、むくれるなって。しゃあないじゃん。クラスの人気者であられた隠岐さんに話しかけられるとか当時の俺からしたら青天の霹靂、寝耳に水、藪から棒ってなもんですよ。

 

 

 「・・・・・・ざっとこんなもんかな。後は紅音も知ってるようにゲームでもリアルでも色々あって今やこうなってるわけだからねぇ・・・・・・人生ってホント何がきっかけで変わるかわかんねぇや」

 

 「ホントですね・・・・でも私、あの時伊鈴くんに話しかけて良かったです!だって今こうして一緒にいられるんですから!!」

 

 ・・・・・・全く、中学校生活を通して俺なりに成長できたと思ってたけど彼女サマには勝てそうにもないな。

 

 「・・・・ああ、そうだな。紅音と付き合えて俺はホントに幸せ者だよ」

 

 

 

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