龍ノ忍×蛸ノ忍   作:ゆくゆく

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終情始恋
はー、クズばっかですわ


 今日は中学校の卒業式。学校生活における大事な行事。ではあるのだけれど・・・正直、面倒くさくないですかぁ!?いや、泣いてる人とかには悪いんだけどぉ!あんまそういう感じのタイプじゃないし・・・卒業式で起こる恋愛イベントとかフラグすら立ってないし・・・ていうか、まだ式どころか朝礼すら始まってないのに泣いてるやつね。ちょっとよく分かんない。

 

 「おはようございます、青野くん!」

 

 「んー、ああ、隠岐さん。おはよう。今日も元気だね。」

 

 「えへへ、ありがとうございます。それより今日は卒業式ですね!青野くんは卒業式とか泣いちゃう人ですか?」

 

 「あはは、まさか。そんなタイプじゃないよ。でも、隠岐さんとかはすごい泣いてそうなイメージだけど?」

 

 「うーん、確かに高校は別のお友達もいるので寂しいですけど・・・学校が離れても会えなくなったわけじゃないですから!会いたくなったら走ってでも会いに行きますよ!」

 

 なんか今日はやけに話しかけてくるなぁ。隠岐さんとの会話は楽しいから別にいいんだけど、周りの人の目がっ・・・痛いっ・・・!

 

 「隠岐さんらしいねぇ。そういえば隠岐さんとは高校同じだよね。これからもよろしくネ?」

 

 「はいっ、よろしくお願いします!一緒ですよ、一緒!えへへぇ・・・」

 

 んー?なんか妙に喜んでなーい?嫌ってわけじゃないけどそんなんになるほど接点なくなぁい?

 

 「ねぇねぇ、紅音!こっちで一緒に写真とろーよ!」

 

 あ、クラスメイトの女子(隠岐紅音防衛隊)がやってきた。引き渡さないと俺が危ないヤツですねー、これ。

 

 「え、あ、でも今青野くんとお話してるから・・・」

 

 「んー、気にしなくていいよ。行ってらっしゃい、隠岐さん。」

 

 すまぬ、我とて命は惜しいのだ。・・・冗談はさておき俺みたいなのばっかに構ってるのも良くないだろう。なんか最近やたらと話しかけてくるけど、本来は住む世界(スクールカースト)が違うからなぁ・・・

 

 「ごめんねー、青野くん!紅音は借りてくね!」

 

 「あ、ううん。全然気にしなくていいよ。」

 

 はい、皆さん。今のセリフの裏には(紅音はあんたなんかじゃあ不釣り合いなんだよ。身の程をわきまえろ)という意味が込められています。冗談だと思うでしょう?実際言われてますからねー、これ。隠岐さんが階段で転びかけて抱きとめた時、放課後に呼び出されて言葉のナイフでブッスブスですよ。・・・そりゃ卒業式で泣けんわな。むしろ笑うわ。はーあ、帰ってシャンフロやりてー。

 

 

 

 

 

 

 

 というわけで式が終わって教室に戻ってきたんだが・・・

 

 1カメ:キラキラした目で爆弾発言を放った隠岐紅音(無自覚故の加害者)

 

 2カメ:とんでもなく引きつった顔をした青野伊鈴(被害者ですよ?)

 

 3カメ:殺意すら籠った目で俺を見てくるクラスメイト達(自分が正しいと思ってるアホども)

 

 ちくしょう、逃げられんっ・・・!

 

 

 

 

 事の発端は少し前。体育館での式典が終わり教室に戻ってきたあとのこと。結局、朝以来話していなかった隠岐さんが俺のところにやってきた。今考えるとここで止めときゃ良かったんだよなぁ・・・後ろから女子共が来てたってことはきっと無理やりにでも話を終わらせてきたのだろう。

 

 でも、式典が終わり「あー、帰りてー」しか考えてなかった俺にはとっさの判断はできなかった。そして爆弾は投下される。

 

 「青野くん!この後大事な話があるので校舎裏に来て貰えますか?」(割と大きい声)(何故かこの時に限って静かだった教室)

 

 んひゅっ

 

 そして、冒頭の状況になったというわけだよ、どぅーゆーあんだすたん!?

 

 「あー、えー、あの、隠岐さん?その話というのはーどのようなお話で・・・?」

 

 「えっと、ここで話すのは恥ずかしいので・・・」

 

 そんな言葉を頬を染め、チラチラとこちらを見ながら言ってくる隠岐さん。追加で燃料を投下するのはやめて欲しい。ていうか、ええぇええ!?!?!?ナンデ!?ドユコト!?こんなんもろ告白じゃん!誰だよ、フラグすら立ってないし・・・とか言ってたの!俺だね!すいません!

 

 「ちょ、ちょっと紅音!どういうこと!?」

 

 いや、ほんとその通りだ。ありがとう、クラスメイトA。是非とも真意を聞いて欲しい。

 

 「青野くんに確認したいことがあるの!恵美ちゃんには、えっとその、関係ないから。うん。」

 

 「な、何よそれ・・・」

 

 「ちょっとあんた!紅音に何吹き込んだのよ!あんたみたいなゴミ陰キャに紅音がこんなふうになるわけないわ!きっと無理やりにでも言わせてるに違いない!!」

 

 なんだこいつ。なんだこいつ(2回目)。いや、真意を聞き出そうとしたのはたすかるがなんでそこでコッチに攻撃してくるんだよ。情緒どうした。カルシウムか?カルシウムが足りないのか?ここにインベントリあったら鮭出してたぞ。

 

 「いや、知らないけど・・・」

 

 「嘘だわ!」

 

 はぁ?

 

 「そうだそうだ!」

 

 「お前みたいなのが隠岐さんに相手される方がおかしいだろ!」

 

 「俺の方が隠岐さんに相応しいぞ!」

 

 「こんな純粋な紅音を誑かすなんて!」

 

 「最低ね!」

 

 「謝れ!」

 

 「そうだ!謝れ!」

 

 「「「「「あーやーまーれー!あーやーまーれー!」」」」」

 

 なんだ、こいつら。頭おかしいんじゃねーの?

 

 




これの後に2話ほど続いてメインストーリーは終わりという感じです。一応番外編やらは書いてるのでそっちも投稿すると思います。
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