「よーし、お前らー!学園祭のやりたいこと決めるよーっ!!」
「「「「「Yeahhhhhhhh!!!!」」」」」
……君らノリいいね。とはいえ俺もこういう場面でのらないほど子供じゃない。ちゃんと拳を突き上げてますとも。ちなみに俺の横で拳をノリノリで拳を突き上げてる彼女サマは見なかったことにする。いや、可愛いけどね?
「というわけで、なにか意見ある人ー」
「お化け屋敷!」
「劇!」
「喫茶店!」
「コスプレ喫茶!」
うちのクラスホント行事に関しては全力だなぁ……にしてもやりたいものねぇ。なんかあるかな。
「伊鈴くん、伊鈴くん。伊鈴くんは何かやりたい事ありますか?」
「ん?うーん、俺あんましこういうの思いつかないんだよね。人の出した意見に乗っかる方が多いって言うか」
「ああ……」
おい、なんだそのしたり顔。ほっぺぐにぐにしてやろうか。うりうり。
「にゃっ!や、やめてくださいよ伊鈴くん!」
「くふふ、悪い悪い。ほら、企画考えないと」
「もう……でもそうですね……女の子の格好してる伊鈴くんはちょっと見てみたいかも……」
ちょいちょいちょい、そういう不穏当な発言をするもんじゃないよ。そういうこと言うと確実にうちのクラスの連中嗅ぎつけてくるじゃん……
「なになに?紅音女装喫茶やりたいの?」
ほらぁ!来たぁ!
「え!?あ、その個人的な理由なんだけど……伊鈴くんの女の子姿見たいなって……それだけ、です」
「よーし、お前ら!私たちのクラスの今年の出し物は男女逆転コスプレ喫茶だぁぁ!!!」
「「「Yeahhhhhhhhhhhh!!!!!!!!」」」
こうなると思ったわ、ちくしょうめ!というか男子共!それでいいんか!?
「あの、伊鈴くん。えと、大丈夫ですか?」
「ん゛ーー、だいじょぶ。葛藤はあるけど……ここで駄々こねるほど子供じゃないし、紅音のおねだりって割と貴重だからこんくらいなら叶えてあげたいし……」
ちなみにこの後に行われた役割分担では俺の名前は接客の所に立候補もしてないのに書かれていた。選択権を奪うな!
波乱の出し物決めの翌週、実行委員である渡辺氏がみんなを集めて一言、
「さて諸君!だいたい役割も決まったところで一つ問題がある。コスプレ喫茶という以上様々な衣装を用意するわけだけど……青野に何着せたいですか!ハイ、挙手!」
待てや、コラ。いきなり深刻な雰囲気で話し出したかと思えば何言い出してんだこいつ。
「はいっ!」
そしてなぜそんなに手を上げるやつがいるんだ、男女問わず。
「はい、吉田!」
「時期的にはちょっと違うけどミニスカサンタ!!」
「「「あ〜〜」」」
なんだその良いねぇ、みたいな声。何なん、こいつら。他に決めることあるでしょー!?
「はいっ!」
「はい、加藤!」
「絶対ナース服似合うと思う!」
「「「分かる!!!」」」
よーし、分かった。これは耳を塞いで机に伏せるのが正解だな。俺は何も見てないし聞いてない。
「はいっ!」
「はい、田中!」
「俺たち男子が望むのはただ1つ……ミニスカメイドだけだぁぁぁ!!!」
「「「うぉぉおおおおお!!!!」」」
クソが!!!!人を着せ替え人形にするなぁ!!
「ふふふ、色々な意見が出てきたわけだけど私から提案があります」
「どうした、渡辺!」
「よっ!待ってました!」
「迷うくらいなら全部着せればいいじゃない!!!」
「「「「それだ!!!!!」」」」
どゆこと!?
「文化祭の期間は2日。青野は入る度に別の衣装を着てもらいます。それでいい?」
うっ……クラス中の期待に満ち満ちた目が刺さる……何とか絞り出せた言葉は、
「……そこまで際どくない衣装でお願いします……」
実質的な死刑宣告を認める言葉だった。
「「「Fooooooooo!!!!」」」
……覚悟を……決めるしかない……っ!
「あの、伊鈴くん!」
紅音ェ!!きっと優しい彼女なら今の俺を救ってくれるはz
「私もコスプレするので一緒に頑張りましょうね!」
違う!!そうじゃないの!!……まぁ、でもやるなら徹底的にやってやるか。どうしよう、サンラクとかに演技指導頼んだ方がいいか?あいつロールプレイ結構やってるし……
なお、最終的に俺が着ることになった服はメイド服、ナース服、チャイナ服、サンタ服、セーラー服になったことをここに記しておく。
え?楽羽ちゃんの方を更新しろって?……ちゃんと書いてますから!