地球・防衛司令部
「今回の目標は、暗黒星団帝国のカザンとかいう男を倒すことだ。これより、三班に別れ最上階を目指す」
総勢十八人を一チーム六人の三チームに分け、アルファは正面エレベーター、ベータは非常階段、キャットは運搬用エレベーターから行動を開始する。
アルファは正面エレベーターを上り、五階に着く。
「ここからは違うエレベーターに乗り……隠れろ!」
後ろの隊員を通路の奥に押し込み、古野間は様子を伺う。そこには反対側から歩いてきた敵兵士三人が立ち止まりエレベーターを待っていたからだ。
「全く、カザン司令も人が悪いな。俺たちをこき使って何をしようとしてるんだか」
「さあな。俺たち一般兵士にはわからないさ。とりあえず速くカザン司令のところにいこうぜ」
敵兵士二人はエレベーターに乗り込み上へと向かっていった。古野間は上がっていくエレベーターの階表示を凝視し、部下に指示を出す。
「二十二階か。全員いくぞ」
アルファチームは最上階行きのエレベーターに乗り込み、銃の安全装置を解除する。
一方、非常階段から侵入したベータチームは十八階にある中央コントロールルームを目指していた。そこには、建物全体の各種電源などがまとめておかれている。ここを制圧できれば戦闘を優位に進められるのだ。
「もう少しで、コントロールルームに着きます。全員武器を構えてください」
ベータチームの隊長役は司令部の構造については私が分かるから行きたいという自らの志願で雪が務めている。
「コントロールルームの入り口は二つあります。三人は向こう側に配置してください。私の合図で突撃します」
「了解」
数分後にはトランシーバーから配置完了の一方が入る。雪は一呼吸置いて、合図を出す。
「突入!」
合図と同時にドアが開き、六人は同時に銃を構えながら部屋に入る。部屋の中には敵兵士十人が居たが、あまりに突然の出来事で何秒か動きを止めてしまった。ベータチームはそこを見逃さずに銃撃を開始する。一度目の射撃で三人が倒れ、やっと敵兵士も反撃を開始する。しかし、先手を取ったこちらが優位に戦闘を進め、二分後には制圧を完了する。それでも非常ベルをならされてしまい侵入は敵の知るところとなってしまった。雪は急いでキーボードを操作し、十八階以下の通路をすべて塞ぐ。そして、作戦指令室に電気を回す。
キャットチームは地球艦隊との連絡を取るため、二十一階にある作戦指令室を目指していた。作戦指令室には通信機材などを運ぶための運搬用エレベーターがあり、そこを利用して移動していた。
「もうすぐドアが開くぞ」
エレベーターのドアが開き、キャットチームは部屋に突入する。しかし、部屋には敵主力艦隊と通信をしていたと思われる兵士が三人おり、エレベーターのドアが開くのを待っていたのだ。キャットチームは突入した瞬間に銃撃を受け三人が腹部を負傷、しかし三人の必死の抵抗により二人を撃破。そしてもう一人を倒して制圧を完了する。すぐに応急処置を施し、三人はなんとか一命を取り留めた。その後、太陽系外縁に捕縛されている地球艦隊に秘匿回線である打電をする。
一方二十二階に到着した古野間たちのアルファチームは、敵兵士の待ち伏せをうけ苦戦していた。エレベーターホールは以外と広く隠れるスペースはいくらでもあるが何しろ敵の数が多く、一歩でも動いたらまとめて蜂の巣にされかねない。
「くそ、どうしたらいいんだ!」
思わず一人が声を張らずに愚痴る。その時、どこからかホールにグレネードが投げ込まれ辺りは轟音と爆風に包まれる。
「古野間さん、ここは任せてください!」
姿は見えないが確実に雪の声が聞こえ、古野間は安堵する。
「ありがてぇ! アルファ行くぞ!」
六人は植え込みを飛び出し、通路を走り抜けていく。通路の一番奥にある長官室のドアを蹴破り中に入るとそこには、カザンと兵士四人が銃を構えて待っていた。
「よく来たな、抵抗軍よ。ただ残念だ。このままおとなしくしていれば楽に死ぬことが出来たのにな。まあ、その勇気に免じて存分に相手してやる。やれ」
カザンの回りにいた四人がアサルトライフルと思われる銃をこちらに向かって乱射してくる。一歩遅れてこちらも反撃を開始し、激しい銃撃戦となる。数分の間に味方と敵兵士が次々と倒れていき、残るはカザンと古野間1人ずつとなる。
「そんな、お前ら精鋭じゃないか? なぜすぐに殺られる?」
カザンがわめくが、古野間はカザンを殴って馬乗りになり話を進める。
「司令官の頭が悪いと部下も悲惨だな。そんな司令官には死んでもらおう」
古野間はコスモガンの引き金を引き、カザンの頭を撃ち抜く。
「こちら、古野間だ。作戦は成功した。キャットは医療班を長官室に呼んでくれ」
〔了解〕
通信も終了し、古野間は机の上にある重核子爆弾のスイッチを回収する。数分後には医療班が到着し、古野間はタバコに火を付け静寂に包まれる街中を見下ろしていた。
二日後
「これより我々は重核子爆弾の解体を試みる。これが終われば囚われている地球艦隊も反撃を始めてくれるだろう。もう少しだ。皆、力を貸してくれ!」
藤堂長官の演説が終わり、ドッグ全体が各々の気合いの咆哮で包まれる。
「ここからは俺が説明する。重核子爆弾は本体から百メートル地点にバリアが張られている。このことは先日の調査で確認済みだ。そこで掘削車を使い地中を通って本体すぐ横から出る。そこから本体に侵入して爆弾解除を行う。今回は全員参加だ。一時間後には出発する」
その場にいた全員が古野間と藤堂長官に敬礼をして各々の準備のために散らばっていく。
山南艦長を生かすか殺すかどっちがいいですか?
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生かして次の作品でも艦長にする。
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殺す。