ヤマトよ永遠に(妄想)   作:国連宇宙軍

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第二十二話

 デザリアム外部

 

 ヤマトがデザリアム内部に侵入し数分が経った。敵艦隊の砲撃は一段と激しさを増し、清水は苦戦を強いられていた。

 

「無人艦、二隻とも波動防壁への被弾が増えています。持ってあと数分です」

 

「本艦も波動計指圧が50%まで低下しています。今は敵の砲撃が集中しているところに展開していますが、あと十分持つか持たないかというところです」

 

「くそ、残りの敵艦数は?」

 

「二十六隻です」

 

「まだそんなにいるのか、火力を敵艦隊中央に集中! 突破口を開くぞ!」

 

 左右に旋回していた主砲二基、副砲三基が正面を向き一斉にショックカノンを放つ。同時に速射魚雷八本と短魚雷十六本がビームの軌道を追うように飛んでいく。まずショックカノンが五隻の戦艦の装甲を溶かし、追い討ちを掛けるように魚雷が装甲が溶けた場所から侵入し内部から爆発させていく。

 

「巡洋艦、波動防壁消失! 被弾率増加しています!」

 

「反撃の手を緩めるなよ!」

 

 ネメシスの武装は戦闘開始から絶え間なく発射されている。波動エネルギーが尽きることはないが、魚雷などの実弾系は底をつき始めている。

 

「ドレッドノート級、波動防壁消失! 敵艦残り十五隻!」

 

「本艦の波動防壁は?」

 

「展開率20%を下回りました。これ以上低下すると被害が出ます」

 

「ヤマトが来るまではなんとしても持ちこたえ……ちっ!」

 

 ネメシスの艦橋を大きな揺れが襲い、清水は思わず椅子に掴まる。

 

「波動防壁貫通されました! 第三ブロックに火災を確認!」

 

「消火を急がせろ」

 

「速射魚雷あと二回で弾薬が尽きます!」

 

 砲雷長からそう進言があった直後、ネメシスの右を航行していた巡洋艦が敵からの激しい砲撃に耐えきれず爆発する。

 

「ドレッドノート級も負荷が限界です。これ以上は持ちません!」

 

 巡洋艦が爆発してから二分。ドレッドノート級が艦橋砲を放った瞬間に敵艦の砲撃がエンジン部分に命中、ドレッドノート級は爆発した。これにより、こちらはネメシス一艦だけとなりそれまで分散していた敵艦隊の砲撃が集中し始める。

 

「敵艦隊の砲撃、本艦に集中!」

 

 細かい振動が艦橋を繰り返し襲い、清水は唇を噛み締める。

 

 〔単魚雷発射菅、損傷! 〕

 

 〔第三副砲、被弾! 〕

 

 〔第二ブロック、火災広がっています! 〕

 

 通信機からは、先程から被害報告が相次いで聞こえてくる。それでもネメシスは善戦し、敵艦隊は八隻まで数を減らしていた。しかし一筋の光線がネメシスの左舷サブエンジンに直撃。サブエンジンは爆発し、船体後部には大きな穴が空いてしまった。船体は大きく揺さぶられ、あちこちで怪我人が続出する。

 

「サブエンジンに直撃弾! サブエンジンは機能を停止、さらに第二メインエンジンにまで被害が出ています。このままでは誘爆の危険があるので第二エンジンは停止させます」

 

「推力、50%まで低下! ショックカノンの威力も落ちています! エンジン停止により波動砲は発射不能です」

 

「副砲のエネルギーを全て第一、第二主砲に回せ! それで決着を着ける」

 

「エネルギー伝達終わる! 照準合わせ完了!」

 

「てぇー!」

 

 主砲二基八門からショックカノンが放たれ、敵艦四隻を一気に凪ぎ払う。同時に残った四隻から十二本もの光線が放たれネメシスに迫る。七本は逸れたが、五本は船体に直撃。そのうち一本が第一砲塔下部の予備弾装に当たり、大きな爆発を起こす。何とか断裂は免れたがエネルギー伝導菅が焼ききれ、第一砲塔より前方には電気とエネルギーが伝わらず重力子スプレッドや速射魚雷など全ての火器が使用不能となった。

 

「予備弾装に直撃弾! 第一砲塔は完全に吹き飛び、第一砲塔より前方にある火器は全て使用不可能!」

 

「くそ、第二主砲は砲撃を続行! 沈むのはせめて一隻でも数を減らしてからだ!」

 

 すでに第二主砲の砲門のうち二門は融解しており、残り二門でショックカノンを放っている。清水には策があったが、その策は一歩間違えば自殺行為となる。

 

「航海長、取りかじ九十度! 第三主砲と第四主砲の射程を確保しろ!」

 

「なるほど!了解しました!」

 

 航海長は笑みを浮かべ、操縦幹を左に倒す。ネメシスの船体はゆっくりと左を向き、やがて射程が確保される。

 

「これでチェックメイトだ、撃ち~方始め!」

 

 後方の主砲二基八門から最後の砲撃が開始され、残りの四隻を全て四散させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デザリアム内部

 

 放たれた波動砲は都市を貫き、惑星中心部のコアまで到達。コアが大爆発を起こし、惑星全体が崩壊し始める。

 

「艦長! この惑星は人工物ですがコアは天然物です。このままでは超新星爆発に巻き込まれます!」

 

「島、反転百八十度! エンジン出力最大!」

 

 ヤマトは反転、来た道を引き返し始める。後ろからは爆煙が迫り、ヤマトを飲み込もうとしていた。しかし間一髪のところで脱出に成功し、ヤマトのクルーが見たものは満身創痍のネメシスだった。船体のあちこちに大小の穴が空いており、中でも目を引くのは第一砲塔下部と左舷後部の大穴だった。

 

「相原、ネメシスに通信!」

 

 数秒後にはネメシスの艦橋が移る。あちこちから黒煙が上がり、所々火花が上がっているが艦橋クルーは無事なようだった。

 

 〔山南さん、退路は確保しときましたよ。〕

 

 清水はニヤっと笑う。

 

「無事で何よりだ。数分後には、超新星爆発が起きる。ワープは可能か?」

 

 山南も一瞬笑みを浮かべ、すぐに真顔に戻り尋ねる。

 

 〔ええ、可能です。すぐにワープできます。〕

 

「そうか、これよりワープでこの銀河から脱出する。遅れるなよ」

 

 〔了解です。〕

 

 数分後にはヤマトたちは異空間に消え、その直後デザリアムは超新星爆発を起こし、崩壊していった。

 

 

 

 

山南艦長を生かすか殺すかどっちがいいですか?

  • 生かして次の作品でも艦長にする。
  • 殺す。
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