暗躍する者   作:国連宇宙軍

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第二十話

 三つの大隊の発進から三十分遅れ、〔アルビナ〕はコンペイ島を出発した。本来なら先に出発した大隊に追いつくことは出来ないはずだが、加速ブースターをつけることにより一時間後には合流できる予定だ。ラグスたちは最後の決戦に備え、仮眠を取っている。

 

 

 

 一時間後、無事に第二大隊と合流しブースターを切り離した〔アルビナ〕の艦内ではラグスが悪寒と頭痛に襲われ目を覚ましていた。

 

「なんだ、この感覚は?」

 

 ラグスの呟きでシューリスが目を覚まし、寝ぼけた目でラグスを見つめる。

 

「……どうしました?」

 

「すごく嫌な感じがする。まるでこれ以上進んではいけないような……。ちょっとブリッジを見てくる。まだ寝てていいぞ」

 

「分かりました」

 

 ラグスはベッドから起き上がり、左官用の軍服を羽織って部屋を出る。

 

 

 

 

 

「ラグス中佐、どうされました?」

 

「いや、眠れなくてな。あとどのくらいでア・バオア・クーだ?」

 

「そうですね。あと八時間ってところですね。ただ、妙に第一大隊が突出してるんですよね」

 

「何か考えがあるのか?」

 

「さあ、分かりませんが」

 

「すまなかったな。うっ」

 

 ラグスは突然の強い頭痛に思わず床に膝を着く。

 

「大丈夫ですか?」

 

「ダメだ、これ以上進んではいけない! これ以上進んだら……」

 

 その時、不意に窓の外を一筋の光が通りすぎていく。

 

「大変です! 第一大隊の信号、大多数が途絶しました!」

 

「なんだと? すぐに状況を確認する。旗艦に通信を繋げ!」

 

 旗艦と通信を繋ぎ、状況を聞いたアレク少佐は絶句する。

 

「レビル閣下が戦死された上に第一大隊は八割を喪失か。……苦しいな」

 

 不意に頭を襲った痛みが治まりやっとの思いでラグスは顔を上げる。

 

「……それで、このまま作戦は続行するのか?」

 

「そうみたいですね。編成し直して、そのまま戦いに臨むみたいです」

 

「分かった。俺は一度ベッドに戻るから詳細が決まったら教えてくれ」

 

 ラグスはブリッジを出て、仮眠室へと戻っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数時間後

 

 第一大隊の残存部隊の配置転換が完了し、再度侵攻が開始された。ラグスたちもいつでも発進出来るように、コックピットで待機している。

 

「隊長、アルスさんたちが死んだなんて今も信じられませんよ。関わったのは少しですが良い人だったはずですよ」

 

「そうだな。必ずア・バオア・クーでも活躍してくれるはずだったんだがな。それと一番の問題は、レビル閣下とティアンム閣下を両方とも失ってしまったということだ。彼らがいなくなった今、連邦は必ず腐敗する。俺たちは失ってはいけない存在を失ってしまった」

 

「そうですね。彼らはカリスマ性を持っていました。故に連邦軍を率いてこれたんですよね。こう言ってはなんですが、ジャブローに残っている高官さんたちは誰もが私利私欲のために動いています。この戦争が終わっても必ず次の戦争が起こりますね」

 

「ああ、俺たちはどうなるんだろうな」

 

 その時、コックピット内の通信機が鳴り、ブリッジから通信が入る。

 

 〔ラグス中佐、すぐにブリッジに来てください。〕

 

「分かった」

 

 ラグスはコックピットを出て、通路を進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

「少佐、どうした?」

 

「今、本隊から通信があったのですが我々の部隊を中心にして数十隻でWフィールドで数十分陽動を行ってほしいそうです。どうしますか?」

 

「そうだな。多分本隊はEフィールドとSフィールドから攻めるんだろうな。少しでも戦力を割くための陽動か。……分かった。艦隊の指揮はアレク少佐に一任する」

 

「そうですか。分かりました。それでは本隊に通信を入れます。多分、数分後には艦隊が派遣されてくると思いますが、モビルスーツ隊はラグス中佐に任せますよ」

 

「ああ、任せてくれ」

 

「では、コックピットで待機をお願いします」

 

「了解した」

 

 ブリッジは艦隊指示のためにあわただしくなり、ラグスはコックピットに戻るためブリッジを出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数十分後

 

「作戦開始まで、三、二、一。モビルスーツ、発進してください」

 

「グラディ・ラグス、ジムスナ出るぞ!」

 

 ラグスは格納庫を蹴り出て、通信機の周波数を独自に設定したチャンネルに合わせる。

 

「ジム2個小隊、俺に続け!」

 

 他のサラミスから発進したジム・コマンドを六機従えて、前方に展開しているジオンの艦隊に突入していく。

 

「前方から、ドムが四機来る。焦らずに対処すれば必ず倒せるはずだ」

 

「分かりました!」

 

 ラグスはそう指示を出し、自分も向かってくるザクを撃破する。

 

「当たれ!」

 

 その声に振り返ると一機のドムを二機のジムで対処していた。ラグスはその光景に思わず顔をひきつらせるがすぐに真顔に戻り、次のターゲットを探す。周辺はすでに激しい戦場となっており、連邦ジオン関係なくモビルスーツの破片が浮かんでいる。本隊から派遣された艦艇は、マゼランが十八隻、サラミスが二十隻である。そのうちマゼランが九隻、サラミスが十二隻露天でモビルスーツを係留していた。今は全てのモビルスーツが発進し、その数は八十機以上に及ぶ。

 

「最後の戦闘だ。存分に暴れてやるぜ。全機、片っ端から蹴散らしてやれ!」

 

 その言葉と共にラグスはチベ級からなるジオンの艦隊に突っ込んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

最初の方は表現が雑なので、何話かリメイクしたいのですが意見をください。

  • 良いと思う
  • 会話文多めだからすべてリメイクしてほしい
  • このままで大丈夫
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