怪狩り ~ 人の絆と怪の決意   作:アヤ・ノア

3 / 135
主人公が見る夢――彼を呼ぶのは、一体誰なのか。

※ぶっちゃけて言うと※
角川つばさ文庫の二次創作がないなら、ここで書いちゃえばいいじゃない!
そんな決意が私を動かしました。


episode1 - Revived Legend ~ 怪の始まり
1 - 奇妙な夢


 20XX年、6月、23時。

 

 怪奇現象は、突然起きる。

 

 癖のある茶髪と緑色の瞳を持つ小学6年生の真之(しんの)勇気(ゆうき)は、ふと、ベッドの上で、目を覚ました。

(誰かに呼ばれたような気がする……)

 勇気は上半身を起こし、薄暗い部屋の中を見た。

 勉強机と本棚があり、テーブルの上には、作りかけのジグソーパズルが置かれていた。

 部屋には誰もおらず、いつもと変わらない風景だ。

「夢でも見たのかな……」

 勇気は自分に呆れながら、再び眠った。

 

『ユウキ』

 

「誰?」

 部屋の外から声がしたため、勇気はドアの方を見るが、返事はない。

「お母さん?」

 家には、勇気と母親しかいない。

 しかし、声は小さく、男なのか女なのか分からなかった。

「ねえ、お母さんでしょ? ねえってば」

 勇気はベッドから出て、母親を呼びながら、ドアに近づいて開ける。

 しかし、廊下には誰もいなかった。

 

『ユウキ』

 

 すると、また、一階から声がした。

 勇気が恐る恐る下へ降りると、また声が聞こえてきた。

 

『ユウキ』

 

 勇気は声のした方を見て、戸惑う。

(どうしてあの部屋から……)

 そこは、一階の奥にある死んだ父親の書斎だった。

 父親は様々な国に行き、かつて栄えた文明や文化の研究をしていた考古学者だったが、

 勇気が2歳の時、出張中に事故死した。

 どういう事故だったかは、母親が詳しく教えてくれないので分からない。

 書斎は、短い階段を下りた、半ば地下室になった場所にある。

 そこには人間の骨格標本や動物の剥製などが飾られていて、

 呪いの宝石や人形など、曰くつきのあるものも置かれている。

 勇気は昔から気味の悪いものが苦手で、書斎に入るのも怖かったので、覗いた事しかなかった。

 何より、部屋に入ると、父親の事を思い、寂しくなってしまう気がする。

 だから勇気は、自然と書斎には近づかないようになっていた。

 

(それなのに……)

 勇気は、階段の前までやってきて、書斎のドアを見る。

 ドアの隙間から明かりが漏れていて、中に誰かがいる。

「お母さん、いるの……?」

 勇気はそう言いながら短い階段を下り、書斎の前までやってきた。

「こんな時間に何してるの? 僕の事、呼んだよね?」

 ドア越しに声をかけるが、反応はない。

「お母さん……」

 母親は、夜中に書斎で何をしているのだろうか。

「は、入るよ……」

 勇気は手を伸ばし、ドアのノブをゆっくりと掴んだ。

 すると、背筋に悪寒が走った――勇気は確信した。

 中に誰かがいて、それは母親ではないような気がする、と。

 その時、声がした。

 

『ユウキ、クルンダ』

 

 それは、男の声だ。

 

うわあああ!

 勇気はドアノブから手を離すと、その場から逃げ出した。




基本的に原作準拠ですが、オリジナルキャラクターも登場します。
そして、次からはそのオリジナルキャラクターが出ます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。