ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風)   作:舞 麻浦

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ところで、ゴブスレTRPGサプリの試し読みの中で、サンプルキャラクターの『闇人の斥候屍人占い師』さんの出自に曰く “地上では面倒くさい手続きとか、粛清とか、処刑とか、次の神官はうまくやるだろうとかそういうのは無いらしい。” という記述があったので、やっぱり地下闇人世界はアルファコンプレックス(パラノイア)じゃないか!(歓喜)
ああいや、実際は、数ある闇人の国のうちの一つにそういった傾向があるというだけなのでしょうけど。ダークエルフ多様性も重点な、実際。

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◆換羽のポーションの評判について
蜥蜴人たち:ぬくい! 祖竜(かみ)ってる。祖竜にも羽毛があるという話も最近聞くし、あまり忌避感はない。ただ、鱗の何割かが羽毛に替わるせいで防御力が若干下がるのと、美しい鱗を自慢できなくなるのは残念。

歌鳥人たち:ヤバくね? ヤバい。ヤバいよね。優勝。ところで只人に飲ませたらどうなるか気になります。自分たちで飲んでも大して効果はないが、今後、羽毛の色味や形態指定の塗り薬タイプが出たらおしゃれ用に買いたい。クジャク系の尾羽みたいなの一生は生やしたくはないけど憧れるじゃん?

只人その他の冒険者:現在のものは蜥蜴人用に調整されており、鱗がない種族にはそこまで大きな効果は望めない。せいぜい雛の産毛みたいな羽毛が生えるだけなのだが、それはそれでカワイイ。あと蜥蜴人が冬に暖炉の前を占拠しなくなるのは正直ありがたい。

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●前話:
全部雪のせいだ
 


35/n 雪の魔女の洞窟-2(第一村人発見)

 

 はいどーも!

 雪山遊覧飛行な実況、はーじまーるよー!

 

 前回は冒険者ギルドからバビューン!(【突撃】じゃあ!) とお空に向かって旅立ったところまででしたね。一党の仲間+分身体を載せて、空の旅です。

 【天候(ウェザーコントロール)】の呪文の効果で周囲の雪雲を押し退けながら超音速ですっ飛んでいくと、寒波の原因があると目される北の霊峰までもあっという間でした。

 そして実際、【天候】呪文によって周辺を快晴化する際の『抵抗力』のようなものが霊峰に向かうにつれ強まっていくのを、魔術師的な感覚で確認しています。

 超自然の現象をもたらす魔力同士の競合と相克。やはり敵は霊峰にあるようです。

 

「THUUNNNDDEEERRRRRR!!!」

 

「バチバチバチバチ、うっさいのよ!! 喰らいなさい!」

 

「BBBBIIIIRRRDDD!??」

 

 霊峰の上空に差し掛かると、【天候】で(はら)われた雪雲の中から、雷鳥(サンダーバード)が紫電を纏いながら飛び出してきたりもしました。

 只人の2人3人は余裕で攫えそうなくらいの巨鳥ですが、森人探検家ちゃん(【竜眼】のポーションで視力強化済み)の前には敵ではありません。雷鳥は的確に急所に放たれる矢により絶命して墜落していきます。半竜娘ちゃんの飛行速度が乗って、矢の威力がえげつないことになってますしね。空戦を決めるのは速度ですよ!

 

「なんじゃ、手前が【突撃(チャージング)】を再発動してぶつかってバラバラにしてやってもよかったんじゃが」

「おいおいリーダー。乗ってるこっちの身も考えてくれよ」

「というか普通に振り切ればいいでしょ。さっきのは雷撃が厄介そうだから撃ち落としたけど」

 

 空の縄張りを侵す巨大翼竜化半竜娘ちゃん(超音速)に攻撃をしてくるモンスターも散発的に出てきましたが、よっぽど大きな群れとか、天空城の迎撃ゴーレム部隊とかじゃない限りは問題ありません。軽く撃破して空を進みます。

 

 

 

 そして進むことしばし。いよいよ霊峰の斜面が見えるくらいに近づきました。

 索敵のために、背に乗せた仲間たちは全員【竜眼(ドラゴンアイ)】の術を込めたブラッドポーションを飲んでいます。

 何か斜面に異常がないか、または一休みするのに適した地形がないか、全員で確認していきます。

 

 半竜娘一党の観察判定:知力集中+野伏(野外のみ)or斥候LV+観察+加速+2D6

 補正値+出目:半竜娘本体 18+2D653=26、分身 17+54=26、森人探検家 20+14=25、TS圃人斥候 20+52=27、文庫神官 10+62=18

 目標値21。文庫神官以外は○判定成功!

 

 

 と、ここで【観察】判定に成功した面々が、斜面で上がる雪煙を発見します。自然のものではなさそうです。

 

「リーダー、あれ!」 森人探検家が鋭く声を上げます。

 

「む、何かが戦っておるな。人里もないが、怪物(モンスター)同士の戦いかや」 半竜娘ちゃん(分身)もそれに気づきます。

 

「んー、言われてみれば……?」 判定に失敗した文庫神官ちゃんはポーションにより竜のような縦の瞳孔に変わった目を細めますが、いまいちわかっていません。

 高所恐怖症のためか、おっかなびっくり見当はずれなところを見ているのでしょう。

 

 

「あれは―― おい、リーダー! ありゃあ襲われてるのは兎人だぞ! 怪物(モンスター)同士の抗争じゃねー!」

 達成値が一番高かったTS圃人斥候が、怪物たちの間で閃く山刀の反射を認識。

 さらに、その持ち主の兎人が怪物の首を()ねる瞬間を確認しました。

 また、【観察】判定に成功した(文庫神官を除く)メンバーは、猟師らしき兎人を襲っている怪物たちについて【怪物知識】判定を行えます。

 

 半竜娘一党の怪物知識判定:知力集中+呪文使い系LV+怪物知識+加速+2D6

 補正値+出目:半竜娘本体 26+2D631=30、分身 25+45=34、森人探検家 17+43=24、TS圃人斥候 16+46=26

 目標値15。○判定成功!

 

雪男(サスカッチ)かや」

「どうする? 助ける?」

「助けましょう、お姉さま!」

「いや待て――」

 

 観察判定が27以上のTS圃人斥候が、雪男(サスカッチ)ではない別の怪物が指揮を取っていることに気づきます。

 追加で【怪物知識】判定を行い―― 補正値16+出目41=21―― その結果、達成値が20以上だったため、その正体まで看破しました。

 

「―― 雪男以外にも他になんか居るぞ……洞窟の入口のところに、女? ありゃあ……影がないってことは、まさか吸血鬼、か? 陽に焼けてるかどうかまでは分かんねーな……」

 半信半疑で推測したTS圃人斥候ですが、一党のメンバーは疑ったりしません。彼女(彼?)が魔術師としても研鑽を積もうと勉強して知識を蓄えていることを知っているからです。そんなTS圃人斥候が言うことなら、信用できます。

 

「吸血鬼に率いられた雪男の群れ、ですか。いかにも混沌の陰謀の気配がしますね……!」

 腰の退魔の剣を撫でながら密かに高揚する文庫神官ちゃん。ビルド的にはすっかり聖堂騎士ですもんね。

 

「なら余計に助けないとね。貴重な情報源だわ。地元の猟師ならさらに期待できるわ」

 実利面からも救助を押す森人探検家ちゃんはいかにも交易神の信徒って感じです。

 

「弱肉強食の現場ではなく混沌の陰謀の一端とあれば、助けるのに躊躇する必要もないのじゃ!」

 これが単なる狩りであれば祖竜信仰的には助ける必要がないものですが、混沌が関わっているともなれば話は別です。

 

 

「急降下して確保して再上昇して離脱するのじゃ! 総員、耐ショック!!」

「「「「 ッ!!! 」」」」

 

 獲物を捕まえようとする猛禽のように、巨大化翼竜形態の半竜娘ちゃんが足から急降下します! 高空からの飛び蹴りです。

 その間にも救助目標である猟師らしき兎人は、ついに雪男の(こぶし)に殴り飛ばされ、今にも踏み潰されようとしています。大ピンチです!

 

「いま助けるのじゃ!!」

「「「「 間に合えーーー!! 」」」」

 

 しかしヒーローは、遅れてやってきたとしても――

 

 

  ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

  ▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 

 ―― ピンチには間に合うものなのです!

 

まにふぁっふぁもふぁ(間に合ったのじゃ)!!」

「うぅ……」

 

「お姉さま! 咥えたまま喋らないでください! その兎人さん死んじゃいます!」

「早く治療できる場所に……!」

「おーい、あそこ良さそうじゃねーか!?」

 

 巨大化翼竜形態の半竜娘ちゃんが雪ごとふわっと蹴り上げて口に咥えて離脱して助けた兎人の猟師―― 『兎人猟師』―― ですが、半死半生の重傷で意識もありません。*1

 治療は一刻を争いますし、あんまり揺らすのもダメです。兎人猟師さんの全身の骨、バキボキですからね。

 

「揺らすなよー、慎重になー!」

まふぁっほふ(わかっとる)

「お姉さま、咥えたまま喋っちゃだめですって!」

 

 TS圃人斥候が見つけた少し開けた場所にできるだけ静かに着陸。

 素早く降りたTS圃人斥候が、【粘糸(スパイダーウェブ)】のロッドを駆使して、受け止め用の簡易ベッドを作り出し、分身ちゃんが雪の精霊を【使役(コントロールスピリッツ)】の精霊術で召喚して雪洞(カマクラ)を一瞬で形成させます。

 

「おう、受け止め準備完了ー!」

「【小癒】の奇跡の準備もできてます!」

 

 それを確認した巨大化翼竜形態の半竜娘ちゃんが、“んべっ”と咥えていた兎人猟師さんを吐き出しました。

 術による治療ができるのは、一党では文庫神官ちゃんだけです(半竜娘ちゃんは【動力炉心(パワーコア)】を吸収するために術構成を組み替えており癒しの術をポカンと忘れてしまっている)ので、文庫神官ちゃんも気合が入っています。

 

「わたしも手伝うわ」

「お願いします! 術式(オペ)開始します」

 野伏として応急手当の心得のある森人探検家ちゃんも、空間拡張鞄から応急手当道具を取り出して治療に加わります。

 まずは兎人猟師の身体についた半竜娘ちゃんの唾液を拭いて、凍えないようにすることからですね。

 

 

 

 さて、その間に半竜娘ちゃんズとTS圃人斥候は周辺警戒です。

 半竜娘ちゃんズは身体のサイズ的に雪洞には入れませんし、TS圃人斥候は特段の応急手当技能もないですし。

 それにさっきの雪男(サスカッチ)と、推定:吸血鬼が追って来ないとも限りませんからね。

 

「薪でも探しながら警戒するか。飛んで距離を開けたから、大丈夫だろーけどよ」

「まあ念のためじゃよ。空から見たとき小鬼の群れもあちこちに()ったようじゃし」

 

 巨大化翼竜形態の半竜娘ちゃん(本体)が目立ってるので居場所は相手にバレバレっぽいんですよね……。

 あと、雪山の敵性存在が雪男たちだけとも限りません。実際、ゴブリンの群れも空から見かけましたし。

 というわけで、襲撃に気を配るに越したことはないです。

 

 

 …………。

 ……。

 

 

 無事に治癒の術は間に合い兎人猟師さんは一命をとりとめ、意識を取り戻しました。

 

「お助けいただき、かたじけない……!」

「いえ私たちも見過ごせませんでしたし――」

「―― とはいえ返せるものもありませぬ。あの竜さんの腹の足しになるかわかりませんが、かくなる上は、この身を炎に捧げておいしい姿焼きになるしか……!」

「ストーップ!! なんでそうなるんですか!?」

 

 そしていきなり焼身成仏の危機です。

 どうも兎人の神話に、そういう自己犠牲の話があるらしく……。

 必死に引き留める文庫神官ちゃんが、兎人猟師さんを羽交い絞めにして思いとどまらせようとします。

 

「まあ待ちなさいな。恩返しっていうなら、貴方が知ってることを話してくれない? さっきの雪男と、そしてそれを従える女の怪について」

「ええい、放してくれ―― って、そんなことでいいのか?」

「ついでに、この辺の山のことにも詳しいなら、道案内とかも頼みたいわね。どう?」

「恩人の頼みだから、否やはありませんが――」

 

 森人探検家ちゃんの頼みに一瞬目を丸くした兎人猟師ですがどうやら懸念がある様子。

 

「先ほどの雪男どものことかしら」 森人探検家はその懸念に思い当たったようです。

「はい。あいつらの首魁の雪の魔女を止める白銀の矢は取られてしまった……奴らを止めるものはもう何もないのです。このままでは村の仲間がどんどん食べられてしまいます」

「なるほど……とはいえあなたの村に行って守ってやるわけにもいかないし」

 

 こちらとしてもさっさと冬をもたらす何かを片付けなくてはなりませんし。

 最速で飛んで向かってきたので大して消耗もしてませんし、休息挟まず突撃できるコンディションです。

 

「そうじゃよ。冬を長引かせる企みを(くじ)かねばならん、一刻も早くじゃ」

「―― そういえば確かに、雪の魔女も雪男も『冬の時代がやってくる』と言っておりましたな」 兎人の猟師が、雪男たちの様子を思い返して補足してくれました。

「おっ、じゃああいつらごと洞窟潰せばミッションクリアじゃね、リーダー?」

「いやそれがさっきの洞窟よりももっと(いただき)の方向のほうが、超自然の寒波の出力が強いのじゃよ。ついでに言うと、さっきから【鮮血呪紋】が周囲の空気に含まれる悪詛(ウィルス)を砕いて吸っておる―― 寒波とともにナニカが呪われた病魔の素でも撒いておるのやもしれん」

 

 おっと、どうやら半竜娘ちゃんの両腕の【鮮血呪紋】が何かに対してずっと発動しっぱなしみたいです。

 

 そういえば、下界では質の悪い風邪が流行っているという話もありましたね。

 寒波で体力を奪い、呪詛を載せた病魔を吹き下ろす風に乗せて流行らせて社会にダメージを与える、という陰謀なのかもしれません。

 寒波・飢饉・疫病は、人類社会を不安定化させ革命を誘発させる信頼と実績のコンボです。直接的な戦役よりも、より多くの命を、特に弱者の命を奪うという悪辣さです。

 

「とはいえ、放っておくのも寝覚めが悪い。気持ち良く道案内してもらうためにも、後顧の憂いは断つべきじゃな」

 

 つまり、雪男たちには軽く地獄を見てもらいます。

 

「手前の分身体は、まだ呪文使用回数を残しておる。洞窟の場所は分かっておるから、弾道飛行で【突撃】して潰すのは容易いのじゃ」

「いつもの『突っ込んで燃やす』作戦ですね、お姉さま!」

「然り!」

 

 分身ちゃんに【竜翼】を生やして【巨大】化させて空から【突撃】させて洞窟を崩し、あとは【鮮血呪紋】を励起させた状態で出て来た雑魚敵を殴って生命力を回復させつつ、力尽きるまで【使役】の精霊術により炎の精霊を超過詠唱してでもひたすら呼び出し続けて辺り一帯を燃やし尽くす、という訳ですね。

 

 焼夷弾を積んだ弾道ミサイルが突っ込んでくるようなもんですから、ちょっと出てくる世界観間違えてますよねー、半竜娘ちゃんってば。

 

 

 

 

 ということで、()()()()()()になりました。

 見よ! 霊峰の山肌が抉れて赤く燃え、溶けた雪が濁流となって雪の魔女の洞窟の奥へと流れ込んでゆくぞ!

 

「ま、これで再起まで暫く時間がかかるじゃろ」

「その間は兎人の村も襲われないはずよ」

 

「ありがとうございます、半竜の巫女様! 恩返しに、しっかり案内を務めさせていただきます……!」

 

 案内人、ゲットだぜ!

 

 さぁて、山頂へ向かう半竜娘ちゃんたちを待ち受けるものとは!?

 

 

 

 というところで、今回はここまで。

 ではまた次回!

 

*1
兎人猟師:原作小説9巻で登場する兎人猟兵(のちに見習聖女と棍棒剣士の新米ペアに加わり一党を組む)―― の父。原作では雪男たちに「おいしいパイにされてしまった」らしいことが語られるのみ。なお当作では高速移動する半竜娘ちゃん一党が間に合ったため生存。




 
見習聖女「黒曜等級に上がった報告を神殿にしたら至高神さまから『北の頂に至れ』って託宣が下った件について……。この、大雪の、冬山を、登れというのですか……?」
新米剣士(棍棒剣士)「2人じゃ無理だ、同行者を募ろう」

女神官「ならば、同期のよしみで。同行します。雪山は多少経験がありますし」
妖精弓手「あの変なのもいないし、冒険は歓迎よ! あとで自慢してやるわ!」
蜥蜴僧侶(羽)「頼られて悪い気はしませんな。それにこの羽毛があれば雪も怖くありませぬぞ」
鉱人道士「報酬は見つけた物を2パーティーで半分にするのが相場じゃな」

新米剣士一党+ゴブスレ一党(ゴブスレ抜き)、雪山にゴー!


原作小説9巻(リンク先には試し読みアリ)の雪山までの距離が分からんですが、当作ではゴブスレさんは麒麟竜馬で加速してますし、半竜娘ちゃんにいたっては空飛んでってるので、後発の女神官ちゃんたちはどこでどんな形で彼らと鉢合わせになるのやら……。

===

◆◆◆ダイマ重点◆◆◆


ゴブスレTRPGのサプリ、通常版は2021年05月13日(木)発売!

◆◆◆ダイマ重点◆◆◆


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読んで下さる方に大感謝、そして既にご評価投げていただいてる方や、今までに感想を書いていただいたすべての方にも特大の感謝を! 精進いたしますので引き続きよろしくお願いいたします!
 
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