ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風) 作:舞 麻浦
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今回、いつもの2.5倍の長さがあります(1万8千字)。
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◆子守り担当TS圃人斥候
(→“オカン” というより “万事
半竜娘「あの子らが遊ぶときの面倒をいつも見てもらってて済まんのう。助かっておるのじゃ」
TS圃人斥候「オイラも昔、地元の庄では、いとこたちの面倒をよーく見たもんだ。そもそも子供を育てるのは皆でやることだって思ってるし、気にすんなってリーダー。それにほとんど本当に見てるだけで終わるしな」
TS圃人斥候(……まあ結局変にリーダーとかの仕事手伝うより、子守りしてる方が楽だからやってるんだが。それに
TS圃人斥候(……昔と比べたら、我ながら変わったもんだぜ。身体を女にされたり、性根を叩き直されたりしたってのもあるが、何より懐に余裕があるのがいい方に働いてるよーな気がする)
TS圃人斥候(あとは自分の庄を拓くためのお金をもっと貯めて、子々孫々に語れる冒険を重ねて、最終的に生き残ることだな! 伝説の “忍びの者” に稽古つけてもらってしかも奥義まで習得したなんて、オイラの故郷の奴らに言ったらひっくり返るぞ、きっと!)
TS圃人斥候(……故郷に錦を飾るには、まず男に戻んないとだけど、サ……)
※なお幼竜娘三姉妹が育ってTS圃人斥候と背丈がほぼ変わらなくなってきたので、4人で一緒に居ると、ぱっと見では誰が保護者かわからない。
※最近あまり男に戻りたいとも意識しなくなりつつあるのが悩み。
===
●前話
・一流
・蟲取りで少し深まる
・釣り! バーベキュー! ブラキオン乗り!
・
はいどーも! 縄張り争いが激化する実況、はーじまーるよー!
前回は遺跡を再稼働させて、恐るべき竜(っぽい何か)を再生して、島を恐るべき竜(っぽいもの)が闊歩する楽園にしたところまでですね。
南海の孤島は常夏ですが、辺境の街の季節は既に春へと移り変わりました。
冬から春へとひと季節巡る間にも、この “奇跡の島” ではいろいろなことがありました……。
半竜娘ちゃんたちは、 “奇跡の島” の生態系を安定させるために遺跡の食料生産系の機能などもいろいろと復旧させ。
施設の影響範囲外に祖竜を生きたまま連れ出すために、遺跡の研究だとかを進めたり。……これはまだ実を結んでいませんが。
また祖竜の楽園となったこの島へ繋がるゲートの扱いをどうするかについて議論しつつ。
―― 軽銀商会としては、王国に献上して蜥蜴人部族との友好材料にしてもらうように考えているようです。
その一方で、半竜娘や
いずれにしても最終的には蜥蜴人部族が運営トップになるのが望ましいという見解は一致しています。
まあ蜥蜴人以外がトップでもどうせ蜥蜴人が攻めてきて奪取するでしょうからね、それなら最初から蜥蜴人を運営のトップに据えておいた方がいいよね、とそういうわけです。
運営の細々とした実務は軽銀商会から出向した只人の誰かがやるのは変わらないでしょうし。書類や制度を整えて運用するのに、只人ほど秀でた種族も居ませんから。
他方では、交易神官である森人探検家も属する宗派に繋ぎを取っており、そちらとしては、恐竜ふれあい博物館でもテーマパークでも祖竜信仰巡礼聖地でも、なんでもいいので広く門戸を開いて人を呼べるようにしたいという意向のようです。
人が動いて集まることは、交易神の信仰に
交易神殿的には人を集めるお題目にこだわりはない様子なので、各方面に波風立てたないためにも、やはり蜥蜴人の聖地としてPRし、そこに集まる人向けに宿屋や食堂の手配をして商売するつもりのようです。
知識信仰の文庫神官としても、祖竜の生態を研究し記録する文庫を建てるよう知識神の神官組織に上奏しているようです。
こちらはむしろ、蜥蜴人の信仰の様子も含めて、民俗学的な記録も取りたいっぽいので、観察記録対象に影響を与えすぎないようにひっそりと
遺跡研究は知識神殿の得意とするところでもありますし、民俗学的調査も手慣れているでしょうから、特にトラブルもないでしょう。
このように、混沌勢力という明確な敵がいる四方世界では、神殿勢力同士はそこそこ仲が良いので(=共闘する機会が多いため)、まあきちんと祖竜信仰の方を主軸に据えるように配慮すれば、うまいこと共存してやっていけるのではないかと思われます。
んでもって、さて。
一季節過ぎるうちに、そろそろ生態系も安定して島の経営も軌道に乗ってきましたし、運営を半竜娘一党から別の組織(蜥蜴人部族主体+軽銀商会・交易神殿・知識神殿の複合勢力)へと引き継いで、半竜娘たちは本業の冒険に戻るために引き上げようか、としていたある日のこと。
「……なんか、島の様子がおかしいのう」
「そうですね、お姉さま。静かすぎるような……」 「……ヤなかんじなのです、ご主人……!」
転移陣のある島中央南寄りの塔から、見回りがてらグルリと島を一周するように獣道を歩いていた半竜娘と文庫神官(+白梟)は、そろって首をかしげました。
いつもは密林に響くはずの、恐竜たちの鳴き声が聞こえないのです。
「っていうか、見られてませんか……?」 「視線ビンビンなのですよ」
「そうじゃのう……」
代わりに感じるのは、まるで狩りの前のような緊張感。
息を殺して、獲物にとびかかる前のような、静謐。
じっとりとした捕食者の視線を感じます。
「……いずれにせよ、再生施設に行けば分かるじゃろう」
「西のドームのあたりに近づくにつれて、こう、視線の “圧” が強くなってますもんね」
「元凶はあっちじゃろうなー。……向こうの施設に詰めておる者らが心配じゃのう」
ここにいない森人探検家、TS圃人斥候、幼竜娘三姉妹は、再生施設がある島西のドームに滞在しています。
そこには雪解けを待って、噂を頼りに祖竜にお目通りすべく巡礼に来た蜥蜴人の若者たちも居ますし。
人手として先んじて寄こされた神殿や商会の者たちもそちらに居て、施設運営の引継ぎをしています。
え。半竜娘ちゃんと文庫神官ちゃんたちだけ別のところに宿泊していたのは何故か? ……それを聞くのは野暮ってもんです。
まあ、ちゃんと、商会から送ってもらった物資の受け取りのために、転移塔の方にも当直が要るという正当な理由もありますヨ?
ともあれ。
「行ってみんと始まらんのう」
「ですね」
まるで闘争の予感に震えるように……。
▼△▼△▼
「ねーえ! 矢弾! 矢弾もってきてーー!!」 「はーい、ただいまー!」
「咆哮で気絶したのは引きずってバリケードの後ろに下がれーー! 遮蔽とれ、遮蔽!!」 「「 はーい! よいっしょっ……と! 」」
その
敵のボスである巨大な肉食恐竜の咆哮を浴びて気絶した神官や蜥蜴人に飛び掛かる小型の肉食恐竜たちを、TS圃人斥候が剣と盾で受け流し、さばいて。
その隙に、幼竜次女と幼竜三女が気絶した味方を引きずって、遮蔽物の奥へ下げていきます。
飛び散る血
砕けて舞う祖竜の鱗。
肉食系の祖竜と、蜥蜴人・神官たちが入り乱れて、取っ組み合いの乱戦。
しかも、一部の蜥蜴人は祖竜の側に寝返っているようです。
「裏切者ーー!」
「恐るべき竜に従って何が悪いーー!!」
『KKKRRUUUUUAA!!!』
原形質に満ちた巨大プールがある大広間は、まさしく修羅の巷と化していました。
次々と、祖竜が原形質のプールから再構成され、飛び出してきます。
『『『 GGGRRRROOOOOORRRRROOO!!! 』』』
「ふははは! 恐るべき竜と力比べできるとはな!」
「故郷から遥々巡礼に来た甲斐があったというものよ!」
「騙されたつもりで“赤い爪”の言うことを信じてよかったなぁああ! はっははは!」
蜥蜴人の若人たちが、爪を、棍棒を、太刀を振り回して、
お互いに既に、鱗が剝がれ血を流し、ボロボロになっても、闘争を続けます。
「それならきちんと儂の言うことを聞かんかぁぁああ、若造どもォ!!」
イイイイヤアアアアッ! という怪鳥音とともに “赤の爪” は自慢の紅爪を振り回し、敵の祖竜の首をまとめて切断します。
首を切断された小型の祖竜たちの死体を、原形質のプールから伸びた緑色の粘液の触手が回収していきます。
死闘のわりに辺りが片付いていて清潔なのは、そのとき、床に流れた血や臓物も一緒に浚われていってるせいですね。
「あー! もー! きりがないーー!」
「無限湧きかよ! っていうか、施設の制御はどうなってんだよ!」
粘液触手によって緑色の原形質のプールに引きずり込まれた死体は、すぐに消化されて再構成され。
間髪入れずに再構成された祖竜は、すぐまた原形質の水面から飛び出し、乱戦に加わります。
そして、緑色の原形質が流動するプールの中央。
そこにはひときわ大きな、恐るべき竜が、半身を原形質のプールに浸して佇んでいます。
頭頂から背中、尾までかけて棘の生えた
強靭な2本の後ろ足で身体を支え、両前脚は鋭い爪を備えつつも、暴君竜とは異なって十分な長さがあり、器用に動かせるようです。
血走った眼には、極大の闘争心と、そして何よりも、深い知性が
何者にも従わない、そして抜きんでた竜。
名づけるとすれば、“
「施設の制御!? なんか知らないけど、あのボスっぽいやつに奪われてるのよ! 再生槽はもう完全に掌握されてるわ!」
「ああ、信じられねーがそうみてーだな! おかげで
そう叫ぶ森人探検家とTS圃人斥候の見る先では、“
『RRRRUUUUUOOOOOOO!!!』
体内発電!?
電気ウナギのデータでも混ざってるんでしょうか。
いえ、あるいは何か別の術理なのか。
“
どうやらまた1つ施設のロックを外したようで、原形質から生まれてくる祖竜の数が増えたようです。
徐々に全体が押され始めます。
「……なるほど。生まれてすぐあーやって電気出して、まずはすぐ近くの再生槽の制御から奪ったのか」
「感心してる場合じゃないわ! このままじゃ押し切られる……!」
険しい顔をする森人探検家とTS圃人斥候の2人を支援すべく、幼竜娘三姉妹は【
「操って!」 「ぶつける!」 「敵を寝返らせるのが、一番効率的!」
凡百一般の祖竜であれば、本能に従って動くのみですから、【
これによって敵を操れば、敵は戦力-1、味方は戦力+1で、一挙動で戦力差を2つも縮められます。
このようにこれまでのサポートから自己判断で撹乱に回った幼竜娘三姉妹の働きで、戦場はまた拮抗し始めました。
「あと少し待てば……! これなら!」
「ああっ! リーダが来るまで持ちこたえられるはずだぜ……!」
森人探検家の矢が祖竜の眼を、首を、肋の間から心臓や肺を貫き、息の根を止め。
TS圃人斥候が小柄な体躯を生かして、乱戦の中で死角から死角へと駆け込み、首や腱を刈りとります。
“赤の爪” が率いる蜥蜴人たちも奮戦し、神官団は負傷者の手当てに奔走し。
いくばくかの時間が過ぎて。
そして、ついに。
「ィィィイイイイイヤアアアアアア!! 【
待ち人
【
おそらくは武技【軽功】を並列して発動し、入り組んだ西のドーム内の通路を縦横無尽に天地上下関係なく走ってやってきたのでしょう!
十分な助走距離を得て、高速で突っ込んできます!
もちろん標的は、ドーム中央でこちらを
『
しかし突如として、広間の全員の脳裏に、“
咆哮に意思を乗せるこれは……! 祖竜術【
「貴様ッ!
『
『
“
2体いた!!
「伏兵! 【
『
あらゆる祖竜の因子を持つ “
その全ては生まれつき、息をするように当然の、天与の肉体性能なのです!
生まれながらにして最も祖竜に近しい、最新の現世竜!
データ的に表すならば、『祖竜術Lv10。高位呪文を含む全ての祖竜術を使用可能。呪文使用回数∞』といったところでしょうか。
「ぬぅっ!
“
一方で自らは武技【軽功】の作用でその【力場】の壁を蹴って方向転換。
『
しかし巨体のパワーはそれをさらに上回ります。
やすやすとマナの壁を破砕した “
再び半竜娘ちゃんを射程に捉えます。使うのは3連咬みつき――【
『GGAWW‼‼』
「おおおおっ!? ならば顎ごと裂いてくれるわ!! 巨竜の力を今ここに!
真言呪文によって巨大化した半竜娘ちゃんが、迫り来る顎先を掴み、その顎を閉じさせないばかりか逆に広げて引き裂かんと力を入れます。
『
「何ッ!?」
“
浮かび上がった模様は、次のように見えます。
semel crescunt offero
それは真に力ある言葉―― 世界を改変する真言です。
現れた文字の意味するところは、
つまりは、巨大化の術!!
『GGGGRRRUUUUUUAAAA!!!!』
「なんとォッ!?」
世界を歪める “力ある言葉” に耐えられず、真言が浮かんだ皮膚は弾けて裂け。
しかしそれを代償にメキメキと5倍に巨大化する “
が、今は両者ともに【突撃】の速度が乗った状態です。
『GGGGRRRUUUOOOAA!!!!』 「のじゃぁぁぁ!!?」
高速でもつれ合いながら、二者はドームの壁を突き破っ……らずに、インドミナス姉が操作して開けた搬出口から外へと転がり出ていきます。
巨人の国の城門かのような大きさの搬出口は、もとから、巨大な草食恐竜たちの成体でも歩み出せるように作られていますので、呪文で巨大化した彼女らを通して余りあります。
さようならー。
「え、リーダー、
TS圃人斥候が呆然としてこぼした言葉が、不意に静寂が重なった戦場にこだまします。
搬出口の向こうで木々をなぎ倒す戦闘音が響いていますが、やがてゆっくりと搬出口が閉まるとともに、それも聞こえなくなります。
『
「ゲェッ!? 最初っからこれを狙ってやがったのか!?」
「祖竜術も真言呪文も使える恐るべき竜って、完全に
あ。森人探検家ちゃん、それ言っちゃいます?
『
挑発するようにインドミナス姉が原形質の池の中央で自らの
たかだか猿の末裔や、それと似たような直立歩行を選んだトカゲビトとは一線を画すると言いたいのでしょう。
『
インドミナス姉の身体からさらに紫電が迸り、施設の制御に干渉。
『
原形質を伝った紫電の干渉がライブラリのロックを外し、さらに侵食。
インドミナス姉の権限が拡張され、再生成可能な祖竜のバリエーションがより増えたようです。
『
祖竜を継ぐ者であるインドミナス姉にしてみれば、ヒトらとの生存闘争に負けたつもりはさらさら無いのでしょう。
覇権を己のアギトに取り戻すべく、まずはこの島から制圧するつもりなのです。
再生槽の原形質が大きく盛り上がると、それはすぐに肉質や骨格へと分化し、ライブラリ上でアンロックされた新たな祖竜を形作りました。
それは、暴君たる恐竜。
すなわち
『
猿の末裔だの異界の魔神だのが争うに任せて預けていた地上の覇権。
それを取り戻す時が来たのだと、竜威を乗せた咆哮を放つインドミナス姉。
彼女の凱歌に合わせて、既に生成されていた
「おおお。ああ。これぞまさに、我ら蜥蜴人の悲願……真の祖竜の復活か……」
これまで意気軒昂に戦っていた “赤の爪” を筆頭にした蜥蜴人の戦士や巡礼者たちが、尾を垂れ、
蜥蜴人たちが降伏したならば、戦力比は大きく恐竜帝国側に傾きます。
加えて敵には暴君竜が加わり、期待していた
ここに趨勢は決したと言って良いでしょう。
『
己の優位を確信したのか、一転して穏やかに語りかけるインドミナス姉。
王者たるものの余裕ということでしょう。
士気が挫けた味方の神官たちが錫杖を取り落とし、膝をつきます。
しかし、そんな中でも、森人探検家・TS圃人斥候・幼竜娘三姉妹はまだあきらめていません。
それぞれに、弓を持ち、剣を構えて、魔法の手綱を提げています。
なぜなら、まだこの場に姿を現していない味方が居るからです。
希望はまだ失われていないのです――!
▼△▼△▼
そのころ施設の外では、巨大化した半竜娘とインドミナス
『GGGGGUUUURUURUUOOOOOWWWW!!!』
「こぉおのおおお!!?」
巨木を避け、倒木を飛び越し、お互いに右に左に肩からガツンガツンとぶつかって
『
「かかったな!!」
そこはいつも釣りをしている崖。施設内ならともかく、施設の外の地の利は半竜娘たちにある。
昨日も蛋白源の確保補充のために精霊術【
【蟲寄】の術の持続時間は、24時間。そのため昨日のルアーもまだ効果を発揮している。
そして効果時間が残っているルアーは沖に流して、次回以降の漁のために海中の生物を集めるようにしているのだ。
崖に備え付けられた大釣り竿。
半竜娘の狙いは、その釣り糸が伸びる先。
「おお! きちんと大物が掛かっておるな!!」
『
海面の下に影がある。
巨大化した半竜娘とインドミナス妹に比べても遜色ない大きさだ。
「
『
海面に落ちた半竜娘とインドミナス妹は、無数の巨大な触手に絡みつかれ、海中へと引きずり込まれる!
『OOOOCCCTTTTOOOPPUUUSSS!!!』
巨大タコだ!!
『
幾ら身体スペックとしては抜きんでていても、インドミナス姉妹は生まれたて。
必死に暴れることで何本か触手を引きちぎるが、それより絡みつく触手の方が多い。
生まれて初めて接する蛸の触手に絡めとられて、寄る辺なき海の底へと引きずり込まれる恐怖はいかばかりだろうか。
『
しかも、まさか生存至上主義の蜥蜴人がこのような自爆特攻をするとは思わなかったのだろう。
インドミナス妹の混乱もひとしおだ。
『
「いや、手前は【分身】じゃし」
『
半竜娘―― の分身は、シュタっと手を挙げると、その身を薄れさせていく。
「じゃあの……」
『
あとに残されたのは、呆然とするインドミナス妹と、半竜娘の方に絡ませていた触手を余らせた巨大タコ。
当然、蛸は獲物を逃すまいとさらに攻勢を強める。
『OOOOOCCTTTTOOOPPUUUSSS!!!』
『
▼△▼△▼
『
再生槽のあるドームの中にまで、【念話】を乗せたインドミナス
『
それに気が逸れたインドミナス
妹は少し甘いところがあり、姉としては少し懸念があったのは事実。
それでも自らと同じスペックをもつハズなのでと相手の大駒―― 半竜娘―― の対処を信じて任せたのだが……。
『
ふぅ、やれやれ。とやけに人間臭い動作で首を竦めたインドミナス姉。
降伏したはずの蜥蜴人たちや神官たちの士気が少しだけ持ち直したようですが……。
もはや趨勢は動かないでしょう。
――――もし本当に、半竜娘の排除に成功していたのだったら、ですが。
『
インドミナス
見逃してやる気はありましたが、抵抗するというなら是非もありません。
絶体絶命!
しかも今もなお、再生槽の原形質からは、祖竜たちが再生され続けています……。
仮に敵を一時的に片付けたとしても、これがある限りは勝ち目がありません。
無尽蔵の増援……恐竜帝国に勝つためには、この再生槽を無効化しなくてはならないわけです。
そのとき、闇夜を照らす灯明のような声がドームに響きました。
「蝋燭の番人よ! 汚濁を取り除く我が手元に! どうか一筋の光明を! ――【
鎧に聖剣、そして司教杖。知識神の聖騎士。文庫神官の浄化の術です!
いつの間にか現れていた文庫神官が、森人探検家たちの隣で杖を掲げています。
生命未満の原形質が、その浄化の力によって、ただの水へと変じます。
フィールドの祖竜再生増援効果を除去!!
「スクロールオープンなのです! ――【
さらにそこへ、真言呪文【天候】のスクロールを足から吊るしながら飛んだ白梟使徒によって、ドームの中を冬山のような極寒の吹雪が覆います。
寒冷化氷河期により絶滅した祖竜にとって、寒波は特効となります!
『『『 KKKUURUUUUUWWW………… 』』』
特に小さな祖竜ほどその効果は大きく、あっという間に震えて蹲ってしまいました。
ついでに言うなら、蜥蜴人戦長 “赤の爪” や、蜥蜴人の巡礼者たちも寒さに震えて膝をつきます。まあ、変に引っ掻き回されるよりも無力化されていてくれた方がいいでしょう。
『
「【
『
いまだに透明化を保ち続けているためか、姿なく声だけの魔神―― 闇竜娘―― の禍々しい気配に反応し、インドミナス姉は周囲を見回します。
しかし相変わらず、その姿をとらえることはできません。
文庫神官や白梟使徒も、同じように【透明】の巻物で姿を隠して近づいたのでしょう。
それゆえ、これも完全に不意打ちでした。
「――立ち枯れよ。荒野に佇み、雨を待ち、日に焼かれながら。死霊術【
『
見えない闇竜娘が、インドミナス姉に呪詛を掛けます。
それは死霊術【
傷による負傷を塞がせず、出血多量で死に至らせる術です。
「イイイイヤアアアアッ!!」
そこへ魔術で透明化した半竜娘ちゃんが不意打ちで躍り掛かり、【竜爪】二刀流と【竜顎】三連撃を加えます!
『
「あれは分身じゃ! 伏兵の排除に成功したのはこちらの方じゃったというわけじゃよ!」
『
驚愕するインドミナス姉は、しかしそれでも反応し、不可視の襲撃者に対処し、なんとか嵐のような5連撃をかすり傷に抑えます。
大ダメージにはなりませんでしたが、しかしかすり傷でもダメージはダメージ。
5回の傷により、出血状態が深刻化。出血状態Lv5となり、消耗により、ラウンド終了時に[2D6×出血状態Lv]の装甲無視のダメージを負います。
『
インドミナス姉が受けた傷から明らかに不自然な勢いで血が流れ、身体から活力が失われていきます。
正直、
そのため半竜娘が選んだのは、かすり傷を積み重ねて、出血により消耗死させるという戦術です。
ダメージが通りづらいなら、装甲無視ダメージを与えればいいじゃない!
『
しかしインドミナス姉には対抗策があります。
高位祖竜術【
あらゆる祖竜の因子を受け継ぐインドミナス姉ももちろん、その恩恵に与ることができます。
祖竜術の【治療】と同じ超自然の光により、インドミナス姉の傷は塞がります……。
「じゃがしかし。【致死】の呪いを祓えたわけではあるまい! 皆の衆っ、やれぃ!!」
傷を重ねれば死ぬぞーー! と半竜娘が鼓舞します。
傷は治っても、出血の呪いは持続しているのです。
「なるほどオッケー。手数重視ってわけね。それならさあ、食らいなさいっ――【十六夜撃ち】2連!!」
機をうかがっていた森人探検家が目にも留まらぬ速射により一人で弾幕を張り。
「こういう時のために、盾の縁を研いでるんだぜ! 二刀流剣舞!」
『GGGUUUUUOOOAAAAAA!!???』
治ったばかりの傷口が鏃と刃で抉られ、再びインドミナス姉が
しかし、それでも【治療】の効果で治してしまえばリセット可能。
まだ終わったわけではない、とインドミナス姉は自らに流れる血の螺旋を再び呼び覚まそうと集中します。
しかし――
『BBBBAAAAOOOROOOOWWWNNN!!!』
『
その横合いから、
大きな口でインドミナス姉の首筋に咬みつき、そのまま原形質が浄化されて水になった再生槽のプールに押し倒します。
天候操作の吹雪で冷えたプールに倒れたことで生まれた大きな水飛沫によって、さらに一帯の気温が下がります。
「バォロンライダー!」 「見参!!」 「トドメはいただきだー!」
突っ込んできた
幼竜娘三姉妹が操る
再生槽に満ちた浄水が、インドミナス姉の傷口から流れ出る血液によって、赤く赤く染まっていきます……。
『
『BBAOO‼‼?』
しかしインドミナス姉はまだ諦めず。
身体を震わせて電流を生み出すと、
血の混ざった水は導体となり、
さらにそれによって、暴君竜の気付けになったのか、暴君竜は【支配】の手綱の効果を拒絶して暴れ始めました!
おそらくは負傷によって、デバフ無効化の特殊能力【最強の暴君】の第一段階が発動したのでしょう。
「うわわわっ!?」 「あーばーれーなーいーでー」 「最強の暴君は支配できないのね……」
振り払われた幼竜娘三姉妹が、「「「 うわきゃー!? 」」」と叫んで、ぽーんと空中に投げ出されました。
が、何とか獣人態になった白梟使徒が捕まえて、必死に羽ばたいてくれたおかげで軟着陸。どうやら無事なようです。
しかしインドミナス姉の手番を消費させることができました。大殊勲です。
その間に、闇竜娘が死霊術【
出血を強いる致死の呪い。
半竜娘の爪爪牙。
森人探検家の矢の雨。
TS圃人斥候の剣盾二刀流。
闇竜娘が操る祖竜たちの爪牙。
そして白梟使徒が維持する極寒の環境。
文庫神官は、インドミナス姉が施設のコントロールに意識を割けなくなったことを見て、すぐに遺跡の権限を再掌握しはじめています。
権限の上書きをするにも、また最初からやり直しになるでしょう。
「竜となって世を席巻するのは蜥蜴人の悲願じゃが、別種に
半竜娘が語り掛けます。
「恐るべき竜は、絶えて、滅びた。じゃが、蜥蜴人は生き残った。進化に行き詰った祖竜を模したなら、生き残った
半竜娘なりの、竜司祭の矜持というものを。
「“竜になる” というのはな、今まで生き残った手前らの血脈を踏まえたうえで、より強大で強靭になるということなのじゃ。幾らお主が祖竜の似姿を取り血統を束ねた “最新の祖竜” だとはいえ、白亜の時代に潰えたものに、連綿と血の螺旋を継いできた我らが負けるわけにはいかぬ」
―――― 降参しぃ。 半竜娘が厳かにそう告げました。
その間に、インドミナス姉の明晰な頭脳も、この戦いの終着までを読み切っていました。
もはや勝ち目はありません。それが見えてしまいました。
認めるには苦いものがこみ上げますが、しかし、認めないわけにもいきません。
『
戦意を失ったインドミナス姉は、最後に自らの傷を高位祖竜術【治療】の作用によって治すと、その身を伏せさせました。
▼△▼△▼
というわけで、“奇跡の島” における再生祖竜たちの反乱はひと段落。
首魁であった
あ、海で巨大タコと戦っていた妹の方ですが、きちんと回収していますよ。
ぐちゅぐちゅのニュルニュルになって、すっかり心が萎えてしまっていましたが。
まあ、さもありなん。
その後の顛末ですが、インドミナス姉妹については、その頭脳と、祖竜たちとの意思疎通能力を評価して、この島における祖竜たちのまとめ役に就任し、祖竜側の代表として、ニンゲン側との折衝を行う役に就くことになりました。
いうならば、労働者側代表、というようなものでしょうか。あるいは祖竜が暮らす島の自治会長、というあたりか。
今後は、巡礼に来る蜥蜴人たちやその他の種族の祖竜信仰者たちとの調整に奔走してくれるでしょう。
また、島の運営側としても、上手く祖竜たちの力を借りれば、島の運営や保守整備が楽になりますので、大いに期待しています。
そのうち、蛋白源を確保するために崖から釣り糸を垂らす祖竜の姿や、道を
生態系が安定すれば、再生施設から補充は止めることになっています。
そこまでくれば自然に任せるわけです。
あまりにバランスが崩れれば介入することになるでしょうが……。
ただ、もう既に、
その経過を見る限り、あまり心配はいらなさそうです。
島の
「……自然に増えた竜たちも、この島から出られないのは変わらないんでしょうか」
文庫神官が疑問を呈します。
再生施設の原形質から発生した祖竜たちは、施設の影響下から離れると、乾いたミイラのようになって石化するように設定されています。
果たして、その性質は子や孫の世代にも引き継がれているのでしょうか。
「まあ、そうじゃのう。今のところは子や孫の世代でも、その呪縛からは逃れられぬようじゃ」
「やっぱりガワは祖竜だけど、魔法生物の一種ってことなんだろーな」
魔術師として見識が深い半竜娘とTS圃人斥候が言う通り、子や孫の世代でも、この “奇跡の島” からは生きて出られないようです。
「とはいえ、目途は立ってるっていうじゃない?」
森人探検家が前に出て、ふわりとターンして振り返ります。
「まあ、そうじゃのう。外で生きられぬのは、魔法的な縛りのせいであり、実際にその縛りを通じて供給されるエネルギーに生体機能の一部を依存しとるせいじゃ」
「ということは……そのエネルギー供給をどうにかすれば良いのですか?」
「そうなるのう」
エネルギー供給について解決すればいい、という原因が分かっていれば、まあ、幾らでも手段は出てくるはずです。
原因が特定できれば、まあ問題の半分以上は片付いたと言っていいですからね。
「例えば、何らかの魔道具でエネルギー供給を肩代わりするとか、な」
一つの案を出したのはTS圃人斥候。
エネルギー供給を中継する魔道具があれば、行動範囲は広げられるでしょう。
遺跡を探せば、ひょっとすればそういう道具か、試作品のようなものがあるかもしれません。
「そんなことしなくても、使い魔契約のパスを結んでしまえばいいのよ」
ニヤリと笑ったのは森人探検家。
魔術師の【
「それでも、
性格的に
それに力の足りない者が使い魔として従えようとしても、すぐに魔力や生命力を吸い尽くされて干からびてしまうはずです。
「……なるほど。でもそうすると、彼女たちインドミナス姉妹が、この遺跡を研究して自分たちの力でその枷の外し方を編み出す方が早いかもしれませんね」
文庫神官が言う通り。
高度な知能を持つ
「まあ多分そうするつもりでしょうね。あの子たち、張り切ってたし」
森人探検家が、竜たちの代表となったインドミナス姉妹の様子を思い出して、さもあらんと首を縦に振ります。
実際、彼女らがおとなしくする条件のうちの一つが、遺跡の共同研究になっています。
「温厚な
「いや、それだと逆に巨体過ぎて、使い魔にもしづらいわよ。牧場にも置けないし、食費が馬鹿にならないでしょ?」
ちなみに。
祖竜たちの巨体を維持するために、この島の遺跡には高効率の食料生産装置が付属しています。
交易神殿の神官たちは、祖竜の住まう蜥蜴人の巡礼聖地としての “奇跡の島” よりも、むしろその食料生産能力に目をつけているようです。
どうやら、高位真言呪文【核撃・爆裂】においても呼び出されるという異界のデーモンコアからのエネルギーを、この遺跡では出力を精密にコントロールして安全なレベルに抑えたうえで、何か複雑な機構を介して別のエネルギーへと変換して食料生産に利用しているらしいのだとか。
ちなみに知識神の神殿は、過去に禁忌とされた技術の一つではないかという懸念を表明しています。
デーモンコアとの恒常的な接続は、様々な面でリスクが大きいため、みだりに手を出すべきでない、とか。
過去には街一つ吹き飛んだことがあるとかなんとか。
……そういう意味では、絶海の孤島であるこの島でデーモンコアに関する実験を行うのは、周囲への影響という観点からは、ちょうど良いのかもしれません。
最悪でもどこにあるかも定かではない―― 知識神殿の天測によって大まかな位置は算出されつつあるそうですが―― この小さな島が吹き飛ぶだけですからね。
島への出入り口も限られるため、秘密の漏洩への対策も十分に可能ですし。
「
「高位真言呪文の【
「それもそうじゃな……」
残念ながらドラゴンライダー部隊は作られなさそうですね。
個別の冒険者が、“奇跡の島” の噂を聞きつけ、使い魔を得るために乗り込んでくることくらいはあるかもしれませんが。
その時に備えて、あらかじめルール作りでもしておいた方がスムーズかもしれません。
…………。
……。
そうこうしているうちに、転移魔法陣のある塔へとやってきました。
いよいよ本格的にこの “奇跡の島” を離れ、通常の冒険者稼業に戻るのです。
物品を納入しに来た軽銀商会の荷駄部隊に聞いたところ、王国西方辺境も、すっかり春になって久しく、過ごしやすい気候になっているとのこと。
「さらば、“奇跡の島” よ!」 「この島の経験は生涯忘れないであろう!」 「では、また来る日まで!」
肩ひじ張って、どこかの何かの真似なのか、すっかり大きくなった幼竜娘三姉妹(生後約1年。成人した圃人くらいの上背)たちが敬礼しています。
まあ、幼竜三女が言うように、また訪れる日もすぐにやって来るでしょう。
特に冬の寒さを避けてバカンスに来るには最適ですからね。
「次は叔父貴も連れてくるかのう」
叔父である蜥蜴僧侶も来たがっていたのですが、なかなか向こうのゴブスレさん一党の予定との噛み合いが悪くて、ついぞ来訪は実現できていません。
とはいえ転移魔法陣の場所も伝えているので、来たかったら自分で来るでしょう。子供じゃないのですから。
「故郷には知らせてくれたんでしょ? きっと蜥蜴人たちも、ここを聖地として目指して巡ってきてくれるはずよね。人が動くってことは、物もお金も動くってことだし、発展が楽しみだわ」
交易神の信徒としての務めを果たせたことに安堵している森人探検家。
遍歴や巡礼、それに伴うお金の動き。
それらの活発化こそが交易神の信徒が捧げるべき祈りなのです。
「蜥蜴人との間の火種にならなきゃいーけどな。蜥蜴人の部族だって、一枚岩じゃなくて、混沌側のやつらも居るんだろ? 只人の領域に遺跡があるのが気に入らない奴らも居るだろうさ」
TS圃人斥候の言う通り、混沌に与する蜥蜴人の部族にとっては、この遺跡は垂涎でしょう。
もともと森人の竜司祭に化けた闇人の手によって始まった陰謀の舞台でもあったのです。
今後もまた同じように混沌の策謀がないとも限りません。
「それはそうですね。でも土の下に眠ったまま朽ちるよりはずっと良いはずですよ。こういう未知の遺跡なんかを知りたくて冒険者になったので、私はそう思います」
文庫神官が大事そうにこの島の出来事をメモした手帳を持っています。
好奇心旺盛な彼女にとって、今回の冒険は非常に有意義なものでした。
骨を折った甲斐もあり、知識神の文庫も島に置かれるということで、将来またこの島まで来たときにその間の記録を読むのが、いまから楽しみになっています。
転移魔法陣の間には、見送りに来たのか、蜥蜴人戦長 “赤の爪” の姿がありました。
彼はこのまま、この島の代表に就任するとのこと。
「巫女殿とその仲間たちよ。世話になったな」
「ああ。“赤の爪” よ、お主に善き闘争があらんことを」
「そちらもな」
“赤の爪” と半竜娘ちゃんが、奇怪な手つきで合掌して、互いの行く先が闘争に満ちたものとなることを祈りました。
そして半竜娘ちゃんたちが転移魔法陣へと消える直前。
―――― GGGGUURUUUUUOOOOOOWWWNNN!!!
力に満ちた竜の咆哮が聞こえました。
間違いなくインドミナスのものです。
それに乗せられた【念話】はこう言っています。
―― “
半竜娘ら一党は祖竜の楽園を再建し、それを蜥蜴人部族・王国政府・軽銀商会・交易神殿・知識神殿に開放した!(多重依頼達成)
経験点3000点獲得! 成長点5点獲得!
というわけで今回はここまで!
ではまた次回!
次回あたりから原作小説10巻の地母神寺院の葡萄酒を巡る陰謀に関する話に入っていきたいですね。
……今回の“奇跡の島”の整備をした功績を冒険者ギルド(=国)に報告すれば、多分半竜娘ちゃんは銀等級に上がれると思うので、2週目レギュRTAの目標はクリアになる見込みです。
まあ、その次は【やがて彼女が竜になるまで】編(=フリープレイ)ってことになるでしょうか。半竜娘ちゃんが銀等級になっても、まだまだ続けますよー。
Q.ゴブスレ原作10巻ってどんな話なの?
A.ああ!!
==「ゴブリンスレイヤー10」作品紹介引用ここから==
春、ゴブリン退治の傍ら、葡萄園の警備をすることになったゴブリンスレイヤーの一党。
その葡萄園は、女神官の育った地母神の神殿のものだった。
そんなある時、女神官が姉のように慕う神殿の葡萄尼僧がゴブリンの娘だという噂が広がる――。
周囲の心ない声に胸を痛める女神官、それに対し、迷いを感じるゴブリンスレイヤーはある決断を下す。
「たぶん……今日、明日はゴブリン退治はやれん」
「何をするにしても、頑張ってくださいね! 応援、してますから」
街の影を走る闇の仕掛人が暗躍する中、小鬼殺しに手はあるのか!?
蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第10弾!
https://www.sbcr.jp/product/4815600952/
原作10巻は辺境の街の冒険者たちがそれぞれに事件の解決のために動いているという群像劇めいた構成です。
葡萄園や地母神寺院については、半竜娘ちゃんも蛟竜の水精霊との出会いで
シティアドですよシティアド!(苦手)
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ご評価、ご感想、いつもありがとうございます! 今回いつもより倍以上長かったので読むの疲れたかと思いますすみません、読んでいただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします!