ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風) 作:舞 麻浦
◆ウィズボールの後始末について
半竜娘ちゃんは【
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◆前話
蟲人僧正さんたち相手に、
異国情緒あふれる光景に目を奪われる一党の面々。そのとき、知識神の神官として人相判別術も修めている文庫神官ちゃんが、ゴブスレさん一党の蜥蜴僧侶さんらしき人物を発見。まさかこんな所で会うとは思わなかった人物との邂逅に驚きつつ、声をかけてみることにしたのだった。
(時系列は、原作11巻でゴブスレさん一行の砂塵の国の都で描写されたのと同じことが起こる日になります。疲れを癒して(女性陣のサウナ)、情報収集をしたり(市場巡りや黄金の蜃気楼亭訪問)する日です。ナイターに出てきた
砂塵の国の都を堪能する実況、はーじまーるーよー。
さて前回は砂塵の国の都に入国したら、なぜか推定・蜥蜴僧侶さんが朝市でチーズを買う場面に出くわしたところまででしたね。
ゴブスレさん一党が国外遠征、というのも珍しいことですが、銀等級の冒険者であることを考えればまあ普通でしょう。
現に
血縁上の姪である半竜娘ちゃんが、蜥蜴僧侶さんに呼びかけます。
「おぉーい! 叔父貴殿ぉぉお!! 久しぶりじゃのう!」
その声に、背負われていた幼竜娘三姉妹も目を覚ましてしまいました。
「「「 んんぅ……? 大叔父様ぁ……?? 」」」
市場を流れる人波が大きな声にぎょっとして半竜娘ちゃんのひときわ大きな体躯を見上げます。並の蜥蜴人を大きく上回る恵体はもとから目立ちますからなおさらです。
しかし半竜娘ちゃんは注目を集めることに頓着するような繊細な神経は持っていませんので平気です。笑顔で手を振り続けています。
むしろどっちかというと
残されたのは幼子3人を背負った半竜娘ちゃんと、それに付き従う文庫神官ちゃん(with 白梟の使徒)。
いずれも高位の聖職者ですから、そのオーラも相応のもの。……半竜娘ちゃんの首から下がる
それでも全体的には、慈悲深く子供好きな蜥蜴人の竜祇官が、護衛に聖騎士を連れているようにしか見えません。
「おお! 姪御殿!
そして呼びかけに応えた蜥蜴僧侶さんは眼玉をぐるりと回して、呵々と笑って手を振り返してくれました。
どうやら本当に本人だったようですね。文庫神官ちゃんの人物鑑別眼は蜥蜴人相手でも確かに通用したということです。
人波を掻き分け── る必要もなく割れて道が空いたので(見るからに巨躯の蜥蜴人の進路を塞ぐのは勇気が要りますからね)、のしのしと蜥蜴僧侶さんの方へ歩いて合流します。
きちんと一党の仲間もはぐれたりせず着いてきてくれているようです。
「なんじゃい、おぬしらも来とったんかい」 下の方から声がするので視線をやれば、やはりゴブスレさん一党の鉱人道士さんでした。
手にはそこいらの屋台で買ったであろう軽食を抱えており、それらをむしゃむしゃと美味しそうに口に運んでは、腰に結わえた酒瓶から酒を飲んで、すっかりこの朝市を堪能している様子。
「おお道士殿もいらっしゃったか。なんとも
「応とも、お安い御用よ」
それではまずは腹ごしらえと参りましょう。
屋台を巡って朝食を買い集めます。
そして飯を用意できれば、適当な酒房の一角を借り、一段高くなった床の上に広がった絨毯の上、皆で車座になって情報交換のターンです。
▼△▼△▼
パクパクむしゃむしゃ。
金に糸目をつけず買いあさったので、果物や香辛料をふんだんに使ったジューシースウィーティでスパイシーな高級品(※屋台飯としては)が絨毯の上に所狭しと並べられていますが、どんどんと一行の腹の中へと消えていきます。
「ほほう、あの軽銀商会も来ておるのかや」
「そうよ、儂らはその護衛ということでこの砂海を渡ってきたというわけだの」
「では向こうさんにも挨拶をせねばのう、スポンサーとしても、旧知の間柄としても」
「おう、そうしてやってくれ。もともとはお主らにも護衛依頼をしたかったらしいかんの」
そこで鉱人道士は少し声を抑えて小声で言います。
「詳しくは商会主の嬢ちゃんに聞けば良いが、砂塵の王国が攻めっ気を見せとるらしい。そんでまあ、この旅は敵情視察を兼ねておるというわけよ」
「なるほどのう。軽銀商会は伯爵家紐付き、政商でもある。隠れ蓑には持ってこいじゃ。……となると、道士殿と叔父貴殿もその為にこうやって市中を巡っておるので?」
「ま、人の多いとこで情報を集めるのは基本だかんな」
鉱人道士は髭をしごきながら口角を上げると、今度は周囲に聞こえるように声量を上げます。
「それにそっちも大いに暴れとるらしいじゃないか! 呪われた古代の陵墓を浄化しただの、城塞竜と友誼を結んだだの!」
「耳聡いのう。もうこっちの都まで話が流れておるのかや」
「否定せんということは本当のことか。どうにも大冒険をしとるようだが、あの耳長に知られたらきっと悔しがるじゃろうな」
「む。その事については拙僧も一言物申したいことがありますな」
愉快げに笑う鉱人道士の横から、ぬっと首を伸ばしたのは蜥蜴僧侶さんです。
皮袋に入ったチーズを又姪の幼竜娘三姉妹に振る舞い、しかしこれ以上取られてはかなわんと切り上げてきたようです。
「次に大物相手に暴れるときは誘うようにと以前申し上げましたが覚えておりまするか?」
「まあまあ、叔父貴殿。手前とてもちろん間に合えばそうしたところじゃが、こればかりは
「ふぅむ……それもまた然り」
「とはいえ悪いと思う気持ちも多少はあるのじゃ。……そうじゃ、手前が術を込めた
半竜娘ちゃんは自分の
蜥蜴僧侶さんは拝受したそれらの中からポーションをひとつ爪で挟んで摘まみ上げると、おおきな目でよくよくと検分します。
「自家製じゃが、効果は確かじゃて」
「それは存じておりまする。時に世話になっておりますからな」
「叔父貴殿の方も、不意に強敵と行き会うこともありましょうや。その時にこれをきっと手前と思って憂いなく戦ってほしいと思いましてな」
いじらしげなことを言って誤魔化しにかかる半竜娘ちゃんですが、蜥蜴僧侶さんはそれに乗ってくれるみたいです。
「かたじけない、それではきっとこれを役立てて見せましょうぞ」
「叔父貴殿、くれぐれも抱え落ちなどなさいませぬようにな?」
「ふはは、心配ご無用。こういうものは使ってこそですからなあ」
蜥蜴僧侶さんは巻物や水薬に貼られたラベルを見てそれらに込められた効果を確認し、自らの雑嚢に収めていきます。
「特に【
「ほほう。それは重畳!」
やがて竜にならんと欲する蜥蜴人にとって、竜のごとき巨体をもたらす真言呪文【
会心の出来ということであれば、その巨大化の倍率もきっと期待できるでしょう。
これには蜥蜴僧侶さんもにっこり。
咄嗟に取り出せるように雑嚢の中を調整して、その【巨大】の
他にも炎と毒に耐性を与える【
これできっと、もし仮に、万が一、何かの拍子にドラゴンと遭遇しても大丈夫ですね! 間違いない。
▼△▼△▼
さて蜥蜴僧侶さんと鉱人道士さんとの情報交換も終わって、腹ごしらえも終わりました。
お二人は市場で情報収集を続けるとのことですので、食後すぐに酒房を出たところで別れました。こっちはこっちで別にやることがあったので。
「それでお姉さま、次は何をしましょうか。やはりどこか宿を取るのが先決でしょうか」
文庫神官ちゃんの提案のとおり、何はともあれ宿を押さえる必要があります。
半竜娘ちゃんたち一行は、まだこの砂塵の国の都での拠点も定められていませんからね。
「うむ。それなりに良いという宿の場所についても聞くことが出来たし、そこを押さえることにしようかの」
ちゃっかり蜥蜴僧侶さんたちから良い感じの宿屋の情報を引き出していたみたいです。
彼らが泊まっているのと同じ宿かというと、そことは違う宿のようですが。
流石に隊商向けの大きな宿と、冒険者一党プラス
「そしたら宿を定めたら、軽銀商会の一団に挨拶に行ったりするかしらね。まあ、私はこの都のローグギルドにも顔を出すつもり……砂漠に来る切っ掛けの依頼の、あの犀人と踊り子の主がやってる楼閣がそれだから、っていうのもあるけど」
縁故を繋ぐのは大事ですからね。
仕掛人兼業の冒険者として、森人探検家ちゃんは、そっちの界隈にも顔を繋いでおくつもりのようです。
ローグギルドは情報も取り扱っているでしょうから、変に因縁を付けられて詰まらないことにならないようにも、地元の情報を手に入れておくべきでしょう。
流石にこの地では異邦人である蜥蜴僧侶さんと鉱人道士さんから得られた情報だけだと怖いですからね。裏取りは必要でしょう。エチケットというやつです。
「じゃあ宿に着いたら手分けするかね。オイラは子守りしとくから他は任せるぜ」
「えー?」 「遊び行かないのー?」 「せっかくの新しい街なのに!」
さっさと子守り役に立候補したTS圃人斥候に、幼竜娘三姉妹が抗議します。
しかしながら異国の地で情報もなしに動くことを良しとしないTS圃人斥候はそれを毅然と拒絶します。
「こればっかりは容れられねーなー」
実際危ない。
特に古代陵墓を攻略したことも、城塞竜の知己を得ていることも、どうやら都の事情通なら掴んでいる様子ですからね。
下手なところを出歩くと誘拐の危険もあります。
三人娘を拐かして、半竜娘ちゃんから身代金をせしめようなんて奴が出ないとも限りません。
「だからまずは留守番だぜー」
「しかたないなー」 「じゃあ情報集めたら観光だ!」 「観光だーー!」
単に拒絶するのみならず、目線を合わせて理路整然と諭されては、幼竜娘三姉妹たちも折れざるを得ませんでした。
まあ、情報が集まった暁には改めて観光に出かけることを約束してやったのでそれでいいでしょう。
そして宿に移動して荷物を置いた彼女たちは、TS圃人斥候ちゃんと幼竜娘三姉妹ちゃんたちを宿に残して、半竜娘ちゃんと文庫神官ちゃんは軽銀商会の泊まっている宿へと行くことにしました。
「いってらー」
「「「 またねー、おかーさまー 」」」
「うむ、良い子で待っとるんじゃよー」
「商会長さんとは南の祖竜の楽園以来になりますね。お元気だと良いんですが」
「まあアレでなかなかタフじゃから問題なかろ」
そして森人探検家ちゃんは、ローグギルドを兼ねるという黄金の蜃気楼亭に向かうようです。
既に街中に散りばめられていた仕掛人向けの符牒も解読済みなので、接触には支障なしです。
その後は交易神の神殿にも顔を出すつもりなのだとか。ああいえ、こちらの国では旅と風の神と言うのでしたかね。まあ信仰としても組織としても根を同じくするもののようですから問題ありません。
「じゃ、私はこっちだから」 シュタっと手を挙げた森人探検家ちゃんと辻で別れます。
「情報収集を任せたのじゃよー」
「はいはーい。ま、多少の出費は覚悟してよねー」
「対価のない情報の方が怖いじゃろ」
「ふふ、それもそうね。じゃあまた後でね」
半竜娘ちゃんと文庫神官ちゃんは、森人探検家ちゃんを見送って、白い漆喰で塗られた建物が建ち並ぶ異国の街並みの中を進んでいきます。
「……ぼったくられちゃったりしませんよね?」
「いくら異国とはいえ歴戦の交易神の神官じゃよ? 心配いらんじゃろ」
文庫神官ちゃんが心配してますが、半竜娘ちゃんは信頼している様子。
まあ実際、問題ないでしょう。
そもそも王宮の地図を聞き出すとかではなく観光名所や街歩きで気をつけるところ等の地元民なら知っていることを聞きに行くだけですからね。
そんな変なことにはならないはずです。
道すがら小遣い目当ての衛兵に絡まれるようなこともなく、二人は無事に目的の宿に辿り着きました。
そして軽銀商会の主である女商人さんと面会を果たした半竜娘ちゃんと文庫神官ちゃんは、そこで女商人さんから依頼を受けることになりました。
その依頼というのは……。
「大悪霊の浄滅者である貴女がたを、宰相が探して招こうとしているとのこと。
そこで是非、その招待に乗じて王宮の様子や宰相の人となりを探ってきていただきたいのです」
なんと、この国の災禍の中心へと彼女たちを誘うものでした。
というところで、今回はここまで。
ではまた次回!
没ネタとして不良衛兵に絡まれた半竜娘ちゃんがノリノリで衛兵たちを蹴散らして、両手にネックハンギングした不良衛兵たちを盾のように掲げて王宮に【
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◆ダイレクトマーケティング!
ゴブスレさん、ゲームになるってよ →
ゴブリンスレイヤー エンドレスハンティング:https://g123.jp/game/53?lang=ja
あとゴブスレ原作者の蝸牛
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次回は黄金の蜃気楼亭で王宮からの使者に会うことになるかと。