ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風) 作:舞 麻浦
◆前話
砂塵の国から帰ろうとしたら、国境線がゾンビ化した半生体の
義によって助太刀した半竜娘ちゃんは、胸の自慢の【
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※AIさん(DALL・E3)に出力してもらった挿絵あり
はいどーも!
腐った王蟲モドキの群れを退けた後始末をする実況、はーじまーるよー。
前回は半竜娘ちゃんとその分身が我が身を囮にして、どこぞのゾーマ様じみた死霊術師が復活させた半生体
「いやあ、良くやってくれた!! これで兵士たちも休ませられるというものだ。感謝するぞ、
砦から引き剥がした黒甲冑の巨大ゾンビ具足虫を沙漠に置き去りにして戻ってきた半竜娘(+魔術【
傷だらけで手足が欠けた歴戦の、しかしそれでもなお覇気の衰えぬ肉体。見ただけで分かる高い技量。そしてまた、彼女が心の底から半竜娘ちゃんを歓迎していることも事実であるようです。
ですがしかし、女将軍から滲む覇気以上に濃い疲労が、まるで泥のように纏わりついているのが見て取れます。
「なぁに、行きがかりの駄賃のようなものじゃ。ここでしばらく休ませてもらえれば十分じゃとも」
一宿一飯の恩義の先払いよ! と半竜娘ちゃんが笑います。
それを受けた隻眼の女将軍もニィと鮫のように笑いました。
………女傑同士何か通じるものでもあったのでしょうかね??
「ところで冒険者殿。貴公らは行きにはここを通らなかったのではないか?」
「うむ、竜の翼に国境などないのでな」
堂々と言ってのける半竜娘ちゃんに、隻眼の女将軍は溜息ひとつ。
「………そのようなことをさせないための関所なのだがなあ。ひょっとして少し前に猛烈に空を裂いて東に飛んで行った竜は、貴公か?」
「まあおそらく手前じゃろうな」
「そうか。一部の古参が、すわ黒龍の眷属が戻ってきたのかと戦々恐々としていたからな。それを聞けば安心するだろう」
「ああ、あの六肢動物の下衆の眷属かや。それなら前に族滅したから安心せい」
そうでしたそうでした。
半竜娘ちゃんが最初にティーアースの助力を得るきっかけになったのは、
つまり女将軍も武功を立てた、この東方辺境です。
隻眼の女将軍と、その配下の古参兵も、その黒鱗の古竜が居た戦場で、あの混沌勢力に与した竜の一族に手を焼かされていたのでしょう。
まあその黒鱗の古竜には半竜娘ちゃんがきちっと仕返しして、さらに族滅して心臓を貪り食ってやったわけですが。
それももう二年半くらい前のことになりますね。
「……ふむ。貴公、名前は?」
隻眼の女将軍も、どうやら半竜娘ちゃんが黒龍殺しの英傑だと気づいたようです。
名を
「手前の名は────」
そして名を答えた半竜娘に対して破顔しました。
「そうか、やはり! 貴公があの黒竜殺し! 辺境最大! 鮮血竜姫!」
「応とも、そしてやがては竜に至らんとする者じゃとも!」
「そうかそうか! やはり蜥蜴人は優れた戦士だな! いや貴公は術師だったか? ともあれ、あのいけ好かない黒竜を弒したのは貴公か。
この砦でゆるりと過ごすと良い! あの黒竜殺しともなれば我らにとっても恩人で、英雄で、戦友だからな!」
美しい右の瞳を輝かせて笑う女将軍は、
「そういえば妹のその師匠も蜥蜴人の術師でな」
とか、
「以前の戦いでは蜥蜴人の武僧の御坊にも助けられたものだ。つい先日も砂塵の国で冒険だとかでここの砦を抜けていったところだ」
とか、上機嫌に話しかけてきます。
それに対して半竜娘ちゃんも、
「ひょっとするとその竜司祭は、手前の叔父かもしれぬ」
と返し、お互いに意外な人の縁に驚いたりしました。
ここを束ねる将軍にこれだけ気に入られれば、砦を救援したことも合わせて、どうやらこの東の砦での滞在は、悪くないものになりそうです。
自分そっちのけで盛り上がる隻眼の女将軍と半竜娘ちゃんに溜息をついたTS圃人斥候が、
「そんなことよりお腹が空いたよ」
と、ぽつりと呟きました。
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半生体
負傷者の手当てや、戦死者の弔い。
そして休息をとる兵士たちのための食事の準備。
城壁の補修、矢弾の補充に、武器鎧の修繕。
備蓄の確認に、飛び散った敵の腐肉の清掃。
残存戦力の把握と、部隊の再編。
その他にもいろいろとやるべきことがあります。
その全てを人の力でやろうとすると、どうしても時間がかかります。
そうしている間に、あの疲れ知らずで、生命力に飢えた『
手早く済ませる必要があります。
というわけで。
「〈
そんでもういっちょじゃ!
〈遊びの時間じゃ
半竜娘ちゃんが天を己の意の通りに捻じ曲げて雨を降らせると、さらに専属契約を交わしている精霊である蛟竜の水精霊を呼び出しました。
周囲に漂う瘴気やこびり付いた腐肉を雨で洗い流そうというのです。
そこにさらに文庫神官が【
「〈蝋燭の番人よ、汚濁を取り除く我が手元に、どうか一筋の灯明を〉!」
雨に流され、さらに水精霊の操作によって一か所に集められた汚濁が、【
これで伝染病のリスクもかなり下がったことでしょう。
さらに奇跡によって清められた水は、ある程度はアンデッドを寄せ付けないようにできるかもしれません。
まあ、忌避効果は気休め程度ですが。
「すごい魔術だな……」 「流石は銀等級だ!」 「おお、神よ……」
砦の兵士たちも、この素晴らしい術の冴えに感嘆しています。
特にアンデッド化したあの黒甲冑のグソクムシから零れ落ちて飛び散った腐肉を自分たちで掃除しなくとも片づけてくれたことには、大きな感謝が寄せられました。
誰しも腐った肉には触れたくはないですからね。
隻眼の女将軍も感謝してくれています。
「助かる。やはり腐肉の処理は士気を下げるし、そもそも腐臭や瘴気が無くなるのはとてもありがたい」
「まあ手前らのためでもあるからの、そう気にすることはないのじゃ。こちらには幼い子らもおるのでな」 「「「 でなー 」」」
腐臭の中でご飯を食べて寝起きする気はないし、幼竜娘三姉妹たちにそんなことをさせる気も
悪環境で過ごせば、それだけで消耗が嵩みかねませんからね。
そういう意味では、アンデッドの大規模な襲撃は、休憩による消耗回復を阻害するという、なかなか悪辣なフィールド効果をもたらす、趣味の悪い一手でもあるようです。
まあ今回は半竜娘ちゃんたちが惜しげもなく術を使ったので、その消耗回復妨害の悪臭フィールドは無効化されましたが。
「改めて貴公らの助力に感謝を。
さて、流石にこれ以上お客人を働かせるわけにはいかん! あとはどうかゆるりと休まれよ」
「うむ、そうさせてもらおうかの」 「「「 かのー 」」」
「ああ。後はこちらに任せてもらおう。──── 従兵! 彼女らをご案内しろ!」
隻眼の女将軍はお付きの従兵に命じると、半竜娘ちゃんたち一行を、貴族の視察時に使わせるような特に上等な部屋へと案内させました。
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「あら、結構いい部屋ね」
「やぁっと休めるぜー!」
貴賓室に案内された一行は、さっそく荷物を置き、装具を緩めて休むことにしました。
砂塵の国の都からの逃避行中は、ろくろく休めませんでしたからね。
ようやくまとまった休息がとれそうです。
「でもいつまた、あのとっても巨大なアンデッドの甲冑蟲が戻って来るか分かりませんよ?」 と文庫神官。
「そん時のためにも、十分な休息が必要だろー? メリハリつけねーとやってけねーぞ、タンク後輩ー」 早速ベッドに顔をうずめながらふがふがとTS圃人斥候が先輩ぶって言いました。
「というより、この砦の防衛にはいつまで付き合うつもりなの? リーダー」 備え付けられたソファに優雅に腰掛ける森人探検家が疑問を呈します。
「ふぅむ」 半竜娘ちゃんは思案してグルリと眼球運動。「まあ、特に戻って用があるわけでなし、今しばらくは助力しても良かろう」
「えー? もー帰ろーぜ? 冒険者ギルドに報告もあるだろー。オイラもうあのゾンビ蟲相手に囮とか嫌だぜ?」
「東方辺境の砦を預かる将軍ともなれば、中央への伝手もあろうし、砂塵の国の不穏についての報告は、そちら経由で文を運んでもらうとしよう。手前らからは冒険者ギルドあてじゃな。将軍殿からも王宮あての添え状を貰えれば盤石じゃろう。
あと『囮で引き剥がし作戦』は、そう多用するつもりはないのじゃ。空飛ぶ絨毯の耐久性がどこまで信用できるか危うくなってきておるからのう。もとからボロじゃったし」
「でもあと一回はやる気があるってことじゃないですかヤダー!!」 ジタバタするTS圃人斥候。
「その苦労の分、将軍様から褒美をたんまり
やいのやいのと
そんな中で、その一行の誰にも気づかれずに、その人物は居た。
ごくごく自然に──── いや、そうではない。
まるで
しかし、それが当たり前の摂理であるかのように、誰にも違和感を抱かせずに。
「おや。誰も居ない時間を
彼女はいた。
部屋の真ん中に。
誰にも気づかれずに、それを当然のものとしたかのように。
まるでページに差し込まれた栞のように。
湖面に落ちたひとひらの花弁のように。
舞台下の奈落から現れた役者のように。
くすんだ金色の髪。
魔術師らしいローブ。
蔦の意匠の眼鏡。
手には術の触媒らしき札の類。
〈
「………お主、いつの間に」
「や。読めなかったのは君が居たからか。そりゃそれだけ眩しい〈
これだけこの女がしゃべっておきながら、この眼鏡の魔術師に気づいているのは、いまだに半竜娘ただ一人だという異常。
超越的な魔術師。
盤外に至った者。
「……
「おや、私をご存じかい?」
魔術師界隈では結構有名な
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◆ダイマ重点
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