ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風)   作:舞 麻浦

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●前話:
吸血鬼「私を連れ出せ」
半竜娘「吸血鬼の言うことなぞ……」
吸血鬼「何も、問題は、ない。そうだろう?」(【魅了(エロ光線)】ビカー)
半竜娘「……なにも、もんだい、ないのじゃ」(ぐるぐる目)


19/n “水晶の森”亭 殺人事件-3(VS 人狼)

 人狼の群れに囲まれたところからスタートです!

 

 戦場の概要は以下のような感じです。

 技能持ちの人狼3体を中心に、さらに9体の人狼が囲んでいる形です。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 技能持ちの人狼3体は、冒険者としての職業に応じた技能を持っています。

 具体的には、

 ・人狼斥候が【体術(熟練)】(回避+3)、装甲値+4(鎧)

 ・人狼神官が【奇跡Lv5】(使用回数3回。達成値17。《小癒》《聖壁》《聖撃》《沈黙》《審問》)、

 ・人狼魔術師が【真言呪文Lv5】(使用回数3回。達成値17。《火矢》《火球》《火与》《惰眠》《粘糸》)を使えます。

 

 また、占い師に扮していた人狼魔術師は、魔法の力が込められたタロットカードを持っています。

 

 この魔法の力が込められた銀縁のタロットカードは、3日に1回、そのアルカナに対応した力を解放できます。ただし、使用には何かしらの系統の呪文の知識が必要です。

 それによってもたらされる効果の達成値は「30」(一流の使い手によるものと同程度)として扱います。

 例えば、『塔』のアルカナにより落雷をもたらせば、達成値30の《稲妻》の呪文が全員に降り注いだものとして扱います。

 つまり、22枚の大アルカナにより、22回の使い切りの呪文を3日に1度使えるというものです。

 使い方によっては、『戦車』による絶対先制のように、単なる呪文以上の効果を発揮させることもできます。

 “完全”を象徴する『世界』のアルカナであれば、呪文使用回数も含め、すべてのリソースを回復させることも可能かもしれません。

 

 気休めになるのは、人狼たちもこのタロットカードを盗み出したばかりで使いこなせていないことでしょうか。

 そのため、吸血鬼を『死神』の即死効果で逆に復活させてしまったり、『隠者』の隠密・静音効果が攻撃によって解除されてしまうことを知らなかったりと、ちょくちょくミスをしています。

 また、吸血鬼と人狼の一回目(宿泊室)の戦いなどで、幾つかの使い勝手の良いアルカナを消費していることも不幸中の幸いでしょう。

 

 まずは先制力を決定します。

 

 さて、出目は……あっ。

 

 TS圃人斥候の出目が2D612だったので、森人探検家の奇跡【逆転(リバース)】を使って、出目を65にひっくり返します!

 この娘の出目が低いとマジで全滅しかねませんのでね!

 

行動順名前先制力備考
TS圃人斥候152D665+機先4(【逆転】適用)
吸血鬼152D645+6
森人探検家112D654+機先2
人狼魔術師71D66+1
人狼神官71D66+1
半竜娘62D641+機先2-消耗1
モブ人狼×951D64+1
人狼斥候41D63+1
令嬢剣士42D613

 

 というわけで、TS圃人斥候から行動です!

 

(つってもよ~、所詮は道具頼りってことはよォ~)

 

 TS圃人斥候の【死角移動】!

 移動力23の半分(=12m)まで移動できます。

 タロットを持った人狼魔術師は十分範囲内です。

 

(そのタロットをよォ~、奪っちまえばこっちのモンってことだよなァァァああ?)

 

 TS圃人斥候の【死角移動】が成功したかどうかは、【移動妨害】判定を行います。

 達成値の比べあいです。

 人狼たちの移動妨害能力は、攻撃の達成値(爪攻撃17)を参照することにします。

 さらに、移動妨害の場合は、近接距離(5m)以内にいる味方の人狼の数×2だけ、難易度が上昇します。

 えーと、人狼たちがどれだけ人狼魔術師の近接距離内に居るかは、5+1D65=10体なので……結構密集してるね、君ら。参照基礎値17+近距離味方援護(10×2)=37ですね。

 TS圃人斥候は、38以上の達成値を出せば、成功です……が、まあ無理なので、因果点を使うことにしましょう。ファンブルだけ回避してくれ!

 

 TS圃人斥候の【移動妨害への抵抗(すりぬけ)】達成値は技量集中9+斥候Lv7+2D624=21<38ですので、判定失敗!

 因果点を積んで祈念します。現在因果点は3点。祈念の出目が3以上であれば、結果を一段階向上させて失敗→成功にできます。

 祈念2D625+幸運1=8>3なので、祈念成功!

 死角移動の判定を、失敗→成功に向上させます! 因果点は3→4になりました。

 

 TS圃人斥候は、小柄な体躯を生かして、人狼たちの間をすり抜け、人狼魔術師へと肉薄します!

 

祈らぬ者(ノンプレイヤー)には過ぎた装備だっつーの!)

 

 死角からの不意打ちでタロットカードを奪えるかどうか、【隠密】判定+【手仕事】判定の両方が成功したかで判定します。

 特に、掏摸(スリ)を行うための【手仕事】判定は、相手の達成値をどれだけ上回ったかによって、掠め盗ったカードの枚数が変わることにします。

 本来は死角移動のボーナス(+4)が乗るところですが、戦闘中で警戒している(-4)ので、その分と相殺します。

 

 相手の人狼魔術師による抵抗値は、どちらも17です。

 【隠密】も【手仕事】も、斥候Lvを載せて判定できるので楽勝、のはずです。

 TS圃人斥候ちゃんは、なんかよくファンブル出してる印象ありますし、さっきの先制力の出目も低かったですが、まだ因果点を積んで振り直しもできるので多分大丈夫でしょう!

 

 では、タロットカードを盗めたかどうか、判定です!

 

 TS圃人斥候の不意打ち(隠密)判定:技量集中9+斥候Lv7+隠密1+2D653=25>17

 TS圃人斥候の手仕事判定:技量集中9+斥候Lv7+手仕事3+2D641=24>17 

 

「くっ、圃人め、どこにいきおったか……ッ!?」

「へへん、もーらい!!」

「なぁっ!?」

「このタロットは、オイラが預かるぜ!」

 

 強奪成功!

 手仕事判定の達成値は、相手の抵抗値を7上回ったので、盗めたカードの枚数を7D4で算出します。7D43241331=17!

 

「ワシのタロットが!」人狼魔術師の驚愕。

「なに盗られてんのよ、魔術師ぃ!!」人狼神官の罵声。

「ちっ、全部は奪えなかったか!」TS圃人斥候の悪態。

「いや、よくやったのじゃ!」半竜娘の感嘆。

「このメスガキがっ! こんな敵のど真ん中に飛び込んで、無事に帰れると思うなよ!」人狼斥候の威嚇。

 

 これで、22枚のアルカナのうち、17枚を奪うことができました!

 えーと、残りの五枚の内訳は……5D22(11正義,6恋人,8力,4皇帝(使用済),7戦車(使用済))です。

 おお、使用済みカードが含まれているので、実質は3枚ですね。 

 

 なお、TS圃人斥候が奪ったカードを自分で使えるかどうかですが、魔術師Lvを持っているので最低限の要件は満たすものの、得体のしれないマジックアイテムをぶっつけ本番で使うリスクがあります。

 使おうとするアルカナごとに目標値を秘密に(マスク)した魔法知識判定を行い、成功すれば使えることとしますが、さて、挑戦しますかねえ。*1

 あ、挑戦するかどうか決める前に、第六感判定どうぞ。

 

 TS圃人斥候の第六感判定:知力反射8+斥候Lv7+第六感2+2D621=20。

 

(……流石に得体のしれないものをそのまま使うわけにはいかねーな……)

 

 第六感判定の達成値が15以上だったので、TS圃人斥候は、タロットカードに満ちる《死》の魔力は、扱いを間違えると敵味方問わずに最も《死》に近づく結果を引き寄せそうだと直感します。

 また、達成値20以上なので、自分のつたない魔法知識では、もし不完全な使用方法を読み取ったときに、それが不完全かどうかすら気づけないだろうことも分かります。

 

(むむ、『女教皇』や『教皇』のカードは、響き的に、リーダーを回復できるかもしれねーが、危ない橋を渡る場面でもねーか。まかり間違って【聖撃(ホーリースマイト)】が飛び出したらコトだし)

 

 ……魔法知識判定には挑戦しないみたいです。切羽詰まれば別でしょうけれど、まだ、そんな場面ではないので。

 

 これでTS圃人斥候の手番は終了。

 

 

 次の行動順は吸血鬼ですが、人狼斥候に肉薄して攻撃です。

 吸血鬼の牙が、人狼斥候へと迫ります。

 

「盗人め、直接(あるじ)のコレクションを盗んだ下手人の貴様だけは、私が殺すと決めていた」

「うおぉぉぉぉおお!??」

 

 吸血鬼の攻撃!

 命中判定は26+2D654=35! 人狼斥候(回避16+3)は回避できません!

 牙による噛みつき! ダメージは32!*2

 人狼斥候の生命力は26なので、一撃で死亡です!

 

「ぐ、がっ……!??」

「まずい血だ。小鬼にも劣る」

 

 低い体勢から伸び上がるように、大きく開いた吸血鬼の牙が、人狼斥候の喉へ突き刺さり、そのまま身体ごと持ち上げます。

 その勢いで、人狼斥候の首からは、ボキリと骨の折れた音が。

 吸血鬼の牙に喰い破られた首筋から鮮血を溢れさせながら、人狼斥候はこと切れました。

 

「ぺっ。さあ、次は貴様らの番だぞ、盗人の一味め」

「「……!!」」

 

 吐き捨てるように人狼斥候の死体を、放り捨てた吸血鬼の赤い瞳が、人狼魔術師と人狼神官を見下します。

 

 

 次は森人探検家の手番です。

 

「まさか吸血鬼と共同戦線張る羽目になるとはね、冒険ってこれだから面白いのよ!」

 

 狭い室内なので、大弓は使いづらいです(大弓は長大な武器なので、命中ダイスが4以下でファンブル扱い)。

 森人探検家は、短弓を弓手(ゆんで)で持ち、馬手(めて)で矢筒から2本の矢を掴み取ります。

 必殺の二連射です。

 

「潰すなら、術者から! タロットは使わせないわよ!」

 

 狙うは人狼魔術師!

 命中判定は1射目:達成値30、2射目:27です!*3

 人狼魔術師の回避値は16なので回避不能!

 森人探検家の命中ボーナスは、刺突攻撃技能により、それぞれ命中時に達成値+3で計算されるので、1射目(命中達成値30+3)も2射目(27+3)も、『短弓攻撃力(1D6+2)+野伏Lv7+命中ボーナス4D6-人狼魔術師装甲値2=5D6+7』で算出します。

 ダメージは、1射目5D656411+7=24で、2射目5D656526+7=31!

 森人探検家の出目は走ってますねー。TS圃人斥候は低め安定な印象なのに……。

 

「ぎひぃっ、わ、ワシの、カード……」

「はいザクザクっとね」

「みえぬ、みえぬぅ…………っ……――」

 

 人狼魔術師の両目に矢が突き刺さり、その脳髄を破壊しました。

 ガクガクと痙攣しながら後ろに倒れ込んだ人狼魔術師の手から、残った5枚のカードが零れ落ちます。

 そしてそれをすかさず拾うTS圃人斥候。

 

「あー、オイラが盗らなくても、別に良かったかな、これ?」

「いや、タロットをこっちで確保するのは必要でしょうよ、矢を外されることもあるんだし」

「そんなもんかねー」

 

 実際、リアクションのタイミングで発動できるカードもあったのかもしれませんしね。

 “包容力”を示す『女帝』や、“自由”を示す『愚者』などは、解釈によっては矢避けの加護を与えたかもしれませんし。

 そのため、やはり先にタロットカードを確保することは必要でした。

 

 続いては、敵の人狼神官の手番です。

 

「み、みんなやられてしまったわ……! 残りは即席で転化させた半端モノだけか……! 全員、私を支援しなさい!」

「「「「「「「「「グルルルル!」」」」」」」」」

「まずは、タロットカードを取り返すわ!!」

 

 モブ人狼は、群れの仲間1体をボスと見なし、支援効果を与えられます。

 モブ人狼1体あたりの支援効果は、『命中、回避、威力、装甲それぞれ全てに+1』です。

 よって、人狼神官は、命中+9、回避+9、威力+9、装甲+9のボーナスを得ます。

 その代わり、ボスの支援体制に入ったモブ人狼たちは、主行動を消費しましたので、次のラウンドまで攻撃などが出来なくなりました。

 

「人狼の群れに突っ込んだ愚かさを噛み締めなさい! 圃人の女!」

「ちょっとやべーか……?!」

「『裁きの司、つるぎの君、天秤の者よ、諸力を示し候え!』 ホーリースマイト!!」

 

 人狼神官は【聖撃(ホーリースマイト)】の奇跡を嘆願し、法力の雷をTS圃人斥候へと放ちます!

 人狼神官の呪文行使値は17なので、威力は『基礎値(3D6254+5)+神官Lv5+支援ボーナス9=30』!

 【聖撃】は装甲で軽減できないので、呪文抵抗で半減させれば15ダメージ、呪文抵抗に失敗すれば30ダメージです。

 TS圃人斥候の生命力は19なので、抵抗に失敗するとマズいです!

 

 TS圃人斥候の呪文抵抗判定!

 基礎値15+2D655=25>17で抵抗成功!

 

「がはっ! し、シビレタぜえ、こんちくしょーめ!」

「……仕留めきれなかったか!!」

 

 TS圃人斥候へ15ダメージ! 生命力は残り4点。

 (なお、プレイヤー側のキャラは、食いしばりが可能なので、生命力の2倍までの負傷に耐えられますが、食いしばり発動中は、ラウンド経過ごとに消耗カウンターが乗っていくため、さっさと回復しないとやがて死にます。)

 

 これで人狼神官のターンは終了。

 

 

 次は半竜娘の手番です。

 スタミナポーションを飲んで、貧血による消耗を抑えます。

 ドーピングじゃー! これで消耗によるペナルティ(全判定-1)はとりあえず消えました。

 

「くぅ、ごまかしごまかしやるしかないのう!」

 

 人狼神官への近接攻撃も考えましたが、相手の回避が『基礎値16+支援ボーナス9=25』である一方、半竜娘の命中は『基礎値16+2D6』なので、おそらく当たらないだろうと考えて、回復に努めることにしました。

 まあ、近接でなくとも、オーバーキャストすれば、毒の【竜息(ドラゴンブレス)】で装甲無視のダメージを与えて、人狼神官を殺すことができるかもしれません。

 しかし、次のラウンドに回せば、おそらくうちのエースである森人探検家が矢を放って仕留めてくれるはずですから、まだ無理をする場面ではありません。

 

「令嬢どの! これをあっちに飲ませてやってくれ!」

「は、はい!」

 

 次の森人探検家の攻撃を確実にするため、半竜娘は自分の鞄から『器用上昇の秘薬』(命中判定などに+2)を取り出し、食堂のテーブルに載せました。

 これで半竜娘の行動は終わりです。

 

 モブ人狼たちは既に支援行動で主行動を消費しているので、動きなし。

 最後に令嬢剣士の手番です。

 

「えと、森人さん、これを飲んでください!」

「ごめん、弓構えてるから飲ませてくれると助かる」

「は、はい!」

 

 令嬢剣士は、半竜娘が置いた『器用上昇の秘薬』を掴み取り、それを隣の森人探検家の口に近づけ、飲ませます。

 森人探検家は、弓を構えたまま、それを飲み干しました。これで命中判定に+2です。

 

「ありがとね」

「はいっ!」

 

 では全員行動したので、第2ラウンドです。

 先制順は以下の通り。

 

行動順名前先制力備考
吸血鬼152D654+6
森人探検家122D664+機先2
TS圃人斥候102D651+機先4
半竜娘102D662+機先2
人狼神官41D63+1
モブ人狼×941D63+1
令嬢剣士02D611(ファンブル!)

 

 まず吸血鬼の行動ですが、TS圃人斥候に近づき、タロットカードを取り上げます。

 

「回収ご苦労。うむ、全部のアルカナが揃っているな。これは預からせてもらうぞ」

「あ、はい」(本音:くそ~、さすがにこのままパクるのは無謀だもんな~)

 

 次に森人探検家の射撃です。

 人狼神官を狙っての2連射です!

 命中判定は1射目:達成値29、2射目:29です!*4

 人狼神官の回避は、『基礎値16+支援ボーナス9=25』なので、どちらの矢も命中しました!

 ダメージは、刺突攻撃技能を適用したうえで算定した命中ボーナスを加算し、二射とも『短弓攻撃力(1D6+2)+野伏Lv7+命中ボーナス4D6-人狼神官装甲値(基礎値2+支援ボーナス9)=5D6-2』で計算します。

 ダメージは、1射目:5D642534-2=16、2射目:5D656365-2=23! ……やっぱり出目が走ってますよね、森人探検家ちゃん。

 

「きゃあっ!? うぎっ、矢がっ!」

「ま、成り行きでやっつけられるのは納得いかないだろうけど……おやすみなさいね」

「うう、畜生め! あっ……――」

 

 合計39ダメージなので、人狼神官を撃破!!

 肩に刺さった1射目で叫びをあげたところに、2射目が喉奥に突き刺さり、ジ・エンドです。

 人狼神官の天秤剣がガランと転がると同時に、命を失った身体も倒れました。

 

「「「「「「「「「クゥウ~ン」」」」」」」」」

 

 それに伴い、モブ人狼もドサドサドサと意識を失いました。

 “運命の輪”のアルカナで無理やり急激に人狼にさせられた反動が、“皇帝”のアルカナによる支配が切れたことで噴出したのでしょう。

 

 半竜娘たちの勝利です!

 

 

 

 

 

「見事な戦いぶりであった」

 

 パチパチパチ、と吸血鬼が拍手をしながら称えてきます。

 

「さて、この人狼に嚙まれた哀れな者らも治してやるか。(あるじ)ならそうするだろうしな。……“女教皇”のアルカナよ、“節制”のアルカナよ!」

 

 吸血鬼がタロットカードをかざすと、解放された力が、倒れたモブ人狼たちを、もとの宿泊客たちに戻していきます。

 普通はこんな簡単に戻したりはできないのですが、やはりこのタロットカードはかなり強力なようです。

 そして、おそらくは、その本来の持ち主たる火吹き山の魔術師もまた。

 

「これでよし。いやしかし、見事であった。私も諸君らの闘争を見て、いささか興が乗った。その健闘を称えて、一手指南してやろう。喜びたまえよ?」

「「「え?」」」

「滅多にないことだぞ? ふむ、呪文も使えんのではつまらんな。“さあ! 回復してやろう!”」

 

 吸血鬼はそう言うと、TS圃人斥候から取り上げたタロットカードのうち、“月”と“吊るされた男”のアルカナに魔力を通しました。

 っていうか、いつの間にか【分身】でも使ったのか、吸血鬼が二人に増えています。

 

「「“月”は魔力の象徴……呪文の使用回数を回復させてやろう。

 “吊るされた男”は試練の象徴……気兼ねなく戦えるように場を整えよう、そこでの死は仮初めゆえ、安心して死ぬがよい」」

「ちょまっ!? ていうかアンタ分身すんのかよ!?」

 

 半竜娘たちに呪文を使うための活力が満ちたと思えば、あたりの様子がどことも知れない夜闇の草原へと変化しました。

 令嬢剣士も巻き込まれたようで一緒に連れてこられてしまっています。「えっ、えっ、なんなのですかこれは!?」と混乱しています。無理もないが是非もないね。

 吸血鬼の言う通りなら、ここは仮想空間のようなものなのでしょうか。あるいは夢の世界なのかもしれません。

 

「「この時期にこの辺りに来るとすれば、(あるじ)の闘技場への参加が目的なのだろう? ここでさらに健闘すれば、見込みアリとしてこの私が口添えしてやろう」」

 

 吸血鬼が赤い瞳を光らせて、牙を見せて笑います。

 “笑うという行為は本来攻撃的なものであり獣が牙をむく行為が原点である”……そのような、鬼気迫る笑みです。

 

「「さあ、来るがいい、冒険者たちよ。この私を見事打倒してみせよ!」」

 

 

*1
魔法知識判定によるタロットカードの使い方読み取り:達成値ごとに使い方がオープンにされる。「例:達成値10=魔力を込めるとアルカナに対応した現象が起きる。」ただし、デメリットや注意事項などは達成値が高くないと読み取れなくなっている。「例:達成値15:死神のアルカナは即死効果のある大鎌の一撃を召喚することができる。……達成値30:死神のアルカナの効果はアンデッドに対しては反転して作用する。」人狼たちがイマイチ使いこなせていなかったのもこのせい。

*2
吸血鬼による噛みつき攻撃:ダメージ基礎値(5D623321+15)+命中ボーナス4D66222-人狼斥候装甲値6=32

*3
森人探検家の短弓:1射目 基礎値22+2D626=30。 2射目:基礎値22+2D616-速射ペナ2=27。

*4
森人探検家の短弓:1射目 基礎値22+2D614+器用秘薬2=29。 2射目:基礎値22+2D616+器用秘薬2-速射ペナ2=29。




人狼戦では相手にアルカナを使わせると、『恋人』(絆の象徴)のアルカナで、人狼側がHPを群れ全体で共有化(一人のダメージを全員に分散できる)してきたり、『正義』(法と裁きの象徴)のアルカナで遠距離(または近距離)攻撃を無効化したりという展開がありえたので、やはり速攻でカードを奪うor魔術師を殺す、が正解。


実は人狼戦はミドル戦闘でした。
吸血鬼戦(本体&分身)がクライマックス戦闘です!
なお、吸血鬼の呪文リソースも全回復している模様。つまり吸血鬼は本体と分身で合計12回の呪文が使えて、すべての真言呪文(魔術師Lv10)とすべての奇跡(神官(戦女神)Lv10)を唱えられるぞ! もちろん近接も強い。

戦闘狂にとっては戦いこそがご褒美! なので、吸血鬼(怪物Lv11)は完全に善意でやってます。

半竜娘(冒険者Lv8)「オラわくわくしてきたぞ」
森人探検家(冒険者Lv6)「ないわー」
TS圃人斥候(冒険者Lv6)「むりげー」
令嬢剣士(冒険者Lv1)「なんなんですか? ここどこですか? 何でわたしここに連れてこられたんですか?」

追記:
そろそろ(だいぶ前から)TASじゃないパートの方が多くなってきましたし、タイトルとあらすじを適当に変えようと思いますので、タイトル候補のアンケートを暫く設置します。
タイトル候補は以下の通りですが、ティンと来るタイトルが他に降りてきたらそれにするかもです。

・ゴブスレ二次 半竜娘の冒険
・半竜娘ちゃんは四方世界で恐るべき竜になるようです
・ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風)(変更しない)
・その他

タイトルを変えるならどれがティンと来ますか?

  • ゴブスレ二次 半竜娘の冒険
  • 半竜娘ちゃんは四方世界で恐るべき竜に(略
  • 変更しないでいい
  • その他
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