ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風)   作:舞 麻浦

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 閲覧、評価、お気に入り登録、誤字報告、感想記入……ありがとうございます! 誰かが書いた作品を読むだけでも一善に値しますから、感想まで書いたらそりゃもう百善くらいいきますね、間違いない。

●前話:
女魔術師「なんでもするから助けて!」
半竜娘「ん、いまなんでもするって(ry」

“カザンの闘技場”といえばトロールに象に……。そして無限に続く(遊べる)戦闘!

 


20/n 火吹き山の闘技場-2(無限組手)

 というわけで、火吹き山名物、無限組手、開幕です!

 

 召喚される敵を倒しまくるモードですね。

 どうやら、この火吹き山の闘技場では、モブ怪物(モンスター)たちは、オーナーの魔術師が設置したスポーナーから湧き出て来る仕様になっているようです(ますますダンジョン経営ものっぽい……)。

 であれば、裏方の怪物補充係の過労死を心配する必要もないので、遠慮なくぶっ殺しましょう。

 

 こういう闘技場経営って実際は怪物とか闘士をばんばか死なせてたら経営が成り立たないですからね。

 推しが居なくなっちゃったら、その現場から足が遠のくでしょ? そういうことです。

 あと純粋にコスト面でキツイ。南方からめっっちゃコスト掛けて運んできた象さんが初日からぶっ殺されたら泣いちゃう。

 でも、この火吹き山の闘技場ではそんな心配はいらないみたいです。よかったよかった。

 

 半竜娘ちゃんが厳重な身体検査を受けている間に、もう少し解説しますね。

 あー、サービスシーンなのになー、写せないのが残念だなあ。

 シルエットで我慢くださいませ(心眼で観るのじゃ)

 

 さて、ゴブスレTRPGでは「継戦カウンター」という概念があり、連続で戦闘すると継戦カウンターが積まれ、それに応じて加速度的に疲労(消耗カウンター)が嵩んで、やがて死にいたります。

 具体的には無傷のまま戦い続けても、25ラウンド(=12分30秒)も連続戦闘すれば、気絶するほどの疲労が溜まります。シビア!

 もちろん、(スタポ)でドーピングしたり、【忍耐】技能で疲労耐性をつけてればもっと耐えられますし、疲労回復の【賦活】の術も有効です。

 逆に大怪我して食いしばり発動していると倍のスピードで疲労しますし、超過詠唱(オーバーキャスト)しようものなら一気に消耗して、限界が来るのが早くなります。

 

 というわけで、たくさんの敵を倒すためには、この継戦カウンターと消耗カウンターの管理が重要になるわけですね。

 そのため、四方世界においては(システム的には)、強いボスとの決戦より、雑魚との連戦の方がオツライ場合があります。

 ああもちろん、呪文使用回数の管理も忘れてはいけません。

 

 お、身体検査が終わったようですね。

 それではレギュレーションに従い、素の装備(術や矢弾の消耗品、交換用の能力強化系+3の指輪や腕輪(旅するにあたり、古竜の武器庫からパクってきたやつのストックを持ち運んでいた)は持ち込み許可された)とスタミナポーション1本(人数分のポーション)だけ持って、いざ闘技場へ!

 

 

 …………。

 ……。

 

 

 昇降機で戦盆に上げられると、音圧すら感じるほどの歓声に迎えられます。

 美貌の女戦士(半竜娘ちゃん)の登場に、会場は沸いています!

 

「ひゅー!」「蜥蜴人か」「楽しませてくれよなー!」「顔がよくて強いとか期待の新人では?」

 

 それでは、対戦相手として何が出てくるかですが、これはダイスで決めます。出現数は2体固定です。

 具体的には2D8の出目によって、それぞれの怪物Lvを決めます。*1

 例えば、2D8の出目が37だった場合は、怪物Lv3のモンスター1体と、怪物Lv7のモンスター1体の、合計2体が出現します。

 

「さあて、初戦の相手はなんじゃいの?」

 

 ダイスロール! 2D877

 げげげ、初戦から怪物Lv7の相手が2体です!

 レベル高いな!

 

 うーん、リソースが充実している序盤で高レベルのモンスターと当たったのは、不幸中の幸いですが……。

 でもランダムだから、後半でも強めの敵に当たる可能性も依然としてあるんだよなあ。

 

 さて、相手の種族も2D8でそれぞれ決めます。*2

 2D872ということで、『魔法生物』Lv7と『巨人』Lv7の組み合わせになりました。

 つまり、魔法生物系Lv7:青銅人形(ブロンズゴーレム)と巨人系Lv7:人喰鬼(オーガ)です。

 

 闘技場の実況が、これこそ火吹き山の闘技場の洗礼だ、と言わんばかりに叫び、魔道具で拡声されて響き渡ります。

 

『挑戦者は半竜の娘! 【辺境最大】なる二つ名を持つそうだが、さて、この闘技場で通用するのか!

 上級闘士への推薦状を引っ提げ参戦だ!! デビュー戦に無限組手とは、闘技場側からの期待が伺える!!

 対するは無限組手の召喚陣! 出てきたのは~~……!

 青銅の巨兵! ブロンズゴーレム! 矢避けの加護に、金属の体! かなりの強敵だ!

 もう一体は……見よ、その筋骨と鋭い角! 人喰いの怪物! 尽きない生命力! オーガだぁ!!

 おお、滅多に見られない、巨体の揃い踏みだ! いきなり無限組手の洗礼が挑戦者を襲うぅ~~~!!!』

 

 ランダム選出次第では、ゴブリン2体とかのしょっぱい対戦カードもあり得ますからねえ。

 それに比べたら随分と見応えのある対戦カードのはずです。

 そんな強敵の出現に、会場のボルテージが上がっていきます!

 

 先制判定は、半竜娘ちゃん9、オーガ7、ブロンズゴーレム5でした。

 というわけで、先手は半竜娘ちゃんからです。

 交戦開始距離は15mで固定です。至近距離ともいえる間合いです。

 

「態勢を整えるのじゃ、長丁場じゃからのう。イーデム( 同一 )ウンブラ()ザイン( 存在 )――【分身(アザーセルフ)】!!」

『挑戦者は、手堅く初手【分身】! 長丁場を見据えた選択だー!』

 

 分身を呼び出し、さらに半竜娘本体は、自由行動で指輪と腕輪を回避特化(技量強化+3、体術熟達+3)に付け替えてターンエンド。

 呪文使用回数は本体残り:7→6回、分身:6回です。

 基本的には、分身メインで呪文を使う感じですね。分身は次のラウンドから行動します。

 

「GUOOOO!!」「GOOOOREEMMM!!」

『オーガとブロンズゴーレムが、分身には目もくれず突撃する! 狙いはもちろん本体だ!』

 

 そしてオーガとブロンズゴーレムが突撃してきます。

 しかし、今の半竜娘ちゃん本体は、『技量強化の指輪+3』と『体術熟達の腕輪+3』の効果で、物理攻撃の回避に関してはいつもより+6もされていますから、こいつらの攻撃は固定値分だけでも回避可能なんだよなあ。

 回避ダイスロールはファンブルではなかったので、“見てから回避余裕でした”。

 

『挑戦者、避ける、避ける避ける~~! かすらせもしないぞ~~!』

 

 1ラウンド終了したので、継戦カウンター:0→1です。

 では2ラウンド目。

 先制順は、半竜娘本体(2D626+3)、分身(2D621+3)、ブロンズゴーレム(1D65)、オーガ(2D621)の順です。

 

「このラウンドまでは態勢を整えるのじゃよ。セメル( 一時 )キトー( 加速 )オッフェーロ( 付与 )――【加速(ヘイスト)】!」

「こっちも同じく、【加速(ヘイスト)】じゃ!」

 

 一瞬だけ指輪を知力強化のものに付け替えて、本体は加速の詠唱をしました。詠唱後は戻します。

 同じく分身の方も加速の詠唱をします。

 出目は本体6と分身7。達成値は30と31*3、よって、両者の加速の加算値(ボーナス)は『+4』です!

 残り呪文使用回数は本体:6→5回、分身:6→5回です。

 

『挑戦者、相手の攻撃に脅威を感じていないのかー!? 自己強化の呪文を積み始めたぞー!! これはおそらく【加速】の呪文! これ以上にキレが増すと、もはや手が付けられないぞ!』

 

 相手のオーガとブロンズゴーレムの攻撃も当然回避(ファンブルではなかった)。

 分身は指輪と腕輪を回避特化に付け替えはしていませんが、【加速】によるボーナスで余裕の回避です。

 2ラウンド目が終了して、継戦カウンターは1→2。

 

 

 

 3ラウンド目は、どっしり構えて、オーガとブロンズゴーレムに先に行動させ、半竜娘分身が【加速】の効果で2回行動、本体は出目が奮わず行動は1回のみ。

 分身から本体へ、【竜血(ドラゴンブラッド)】併用で【竜眼(ドラゴンアイ)】を使用して、10分間命中ボーナスに+4。

 さらに、【竜血(ドラゴンブラッド)】併用で【竜爪(シャープクロ―)】を本体に行い、本体の爪に『装甲貫通』『命中+2』『威力+2』の効果付与(効果時間一時間)。

 これにより、分身の残り呪文使用回数は5→1回。

 

『おおっ、ついに挑戦者が動いたぞ! 祖竜の威力を爪に宿し、ブロンズゴーレムに二連撃だ!!』

 

 そして、満を持して半竜娘本体の攻撃です。

 指輪と腕輪を『技量強化+3』『武術熟達+3』に付け替え、【二刀流】技能でブロンズゴーレムに二連撃! 

 命中判定は

 1撃目:基礎値16+指輪3+腕輪3+加速ボーナス4+竜眼ボーナス4+竜爪ボーナス2-二刀流ペナ4+2D664=38、

 2撃目:基礎値16+指輪3+腕輪3+加速ボーナス4+竜眼ボーナス4+竜爪ボーナス2-二刀流ペナ4+2D613=32

 となり、それぞれの威力ボーナスは+4D6。

 

『蜥蜴人自慢の爪が光って唸る! 青銅(あおがね)の体の何するものぞ!』

 

 ダメージは、

 1撃目:爪基礎(1D33+5)+武道家Lv6+竜爪ボーナス2+命中ボーナス4D63523-装甲値0(【竜爪】により装甲貫通)=29

 2撃目:爪基礎(1D31+5)+武道家Lv6+竜爪ボーナス2+命中ボーナス4D62461-装甲値0(【竜爪】により装甲貫通)=27

 よって合計56ダメージ!!

 

 ブロンズゴーレムの生命力(耐久値)は50なので、撃破です!

 

『一瞬! 一瞬です! 挑戦者の爪がゴーレムを一瞬でバラバラにしてしまいました!! スクラップ製造機だーー!!』

 

 一拍遅れて、ブロンズゴーレムの巨体が輪切りになって崩れ落ちます。

 3ラウンド目が終了したため、継戦カウンターが2→3です。

 

 

 4ラウンド目は、半竜娘本体も分身も2回行動。

 手加減してオーガを先に行動させるが、攻撃は回避!

 

『オーガの攻撃が唸る、唸る、唸る! しかし当たらない! これじゃあただの扇持ち(ブンブン丸)だ~!』

 

 そして分身が自分自身に【竜爪(シャープクロー)】。

 

『分身体の方も爪に魔法の輝きを宿す~。そして、連撃、連撃! 血しぶきが舞い散る! さらに体勢が崩れたオーガに、控えていた本体の強烈な一撃!! サジタル面切断! 真っ二つだ~!!』

「キエエェェェェエエエエイイイイ!!!」

 

 『装甲貫通』『命中+2』『威力+2』の効果付与(効果時間一時間)。分身残り呪文使用回数1→0。

 その後、分身による【二刀流】攻撃(一撃目命中27、二撃目命中28)により、ダメージ21+22=43ダメージ。

 オーガの生命力は55→12。

 そこに本体が動いてとどめ!

 縦に真っ二つです!

 

『強い! 強い! 絶対に強い!! しかしまだ一試合目! 続いてどんどん怪物は召喚されるぞ!!』

「望むところよな! じゃんじゃん持ってこい! 骨のあるやつ出てこい!! 手前(てまえ)が糧にしてくれるわ!!」

『挑戦者が吼える! あっ、ついでにオーガの心臓も食ってるぞ! 真っ二つにしたのはそのためか!?』

 

 わーい蛮族ぅ。

 心臓喰って血まみれのオリジナル笑顔ですよ、あっはっはっ。

 血しぶきを見れて観客も大興奮です!

 継戦カウンターは3→4です。

 

『さあ次に出てくるのは――』

 

 怪物Lvダイス:2D884

 種族ダイス :2D884

 

邪霊使い(コンジャラー)と土の自由精霊(フリースピリット)だ!

 邪霊使いは精霊術の名人! 自由精霊も強力な精霊術の使い手だ!

 一回戦の肉弾戦とは打って変わって、二回戦は術の飛び交う戦場になりそうだーー!』

 

 悪党(ヴィラン)Lv8の邪霊使いと、精霊Lv4の自由精霊ですね。

 先手を取られると厄介ですが、行動順は――

 

『動いたのは挑戦者たち!! 【加速】の魔術は強い効果を発揮しているぞ! あっという間に息の合った動きでコンジャラーとの距離を詰めた!!』

「術師から殺す!」「シィィィィッ!!」

 

 半竜娘本体と分身が先手。それぞれ二回行動のうちの一回目でコンジャラーにアタック!

 コンジャラーの回避は21。

 半竜娘本体の命中(【二刀流】使用)は34、38。分身の方は23、26。それぞれ命中!

 ダメージは、『半竜娘本体(30+23)+分身(22+29)=104』、104ダメージ!!

 

『ツープラトンの息の合った攻撃! コンジャラーがどちらを守るべきか混乱した隙に、爪が閃く!!

 あっという間にトランスアキシャル面切断! 四分割だ!!』

 

 コンジャラーの生命力は72 → -32。オーバーキル!

 

『さらに、挑戦者が動く! 精霊への攻撃だ! 相手に何もさせない速攻!!』

 

 半竜娘(分身)の【統率】技能により、本体の二回目の行動順を引き上げます。

 土の自由精霊への攻撃!!

 

『速攻の二連撃!! いかな精霊といえどもタツジンの爪にかかっては沈黙するしかない!!』

 

 自由精霊Lv4の生命力は20。半竜娘の爪を避けられるわけもなく、精霊界へと強制送還!!

 

『おっと、そうしている間に、コンジャラーの心臓も喰っている! 竜司祭の供養は過激だー!!』

「もぐもぐ。うむ、精霊の力がなじんだ心臓は、こう、まろやかでおじゃるな」

 

 はいはい、蛮族蛮族。

 継戦カウンターは4→5。継戦カウンター5になったとき、消耗カウンターが+1されます。

 

 消耗カウンターが積まれると、その累積数に応じてペナルティが課されます。

 

消耗ランク累積消耗カウンターペナルティ
ランク16消耗カウンター全判定-1
ランク210消耗カウンター全判定-2、移動力50%減
ランク313消耗カウンター全判定-3、移動力50%減、生命力50%減
ランク415消耗カウンター気絶、全判定-4、移動力50%減、生命力50%減
ランク516消耗カウンター死亡

 

 

 

 

『2試合目は相手に何もさせずに血祭りにあげたぞ! そして次は何が出る!?』

 

 怪物Lvダイス:2D875

 種族ダイス :2D812

 

『出てきたのは――小鬼の酋長、ゴブリンチーフ! そして巨人、トロル!!』

 

 まあ、ここまで来たらもうあとはワンターンキルを繰り返すだけです。

 トロルの先制判定が大成功しましたが、ブンブン大振りなど当たるわけもなく。

 さらに半竜娘ちゃんたちは、【加速】と機先のボーナス合計+7があるので、まあ期待値出せれば二回行動よゆーです。

 このときも当然二回行動!

 ゴブリンチーフもトロルもこのラウンドで撃破!(継戦カウンター:5→6)

 

 

 

 

『挑戦者が止まらない! 竜の爪に切り裂けぬものなどないというのか~!! そして雑魚の心臓は喰わぬとばかりに死骸を蹴り転がす! 四回戦の相手は――』

 

 怪物Lvダイス:2D887

 種族ダイス :2D851

 

『エルダーグレータースピリット! ゴブリンチーフ! いずれも精霊術の名手!』

 

 精霊Lv8:古の大精霊(エルダーグレータースピリット)! 小鬼Lv7:小鬼酋長(ゴブリンチーフ)

 

『ああっ、しかし速攻! 挑戦者の爪の前に為すすべもない! しかも精霊が消える前にその核に食らいつく~~!!』

「んぐっ、精霊の核は、魂にガツンとくるのう!!」

 

 ――撃破!!(継戦カウンター:6→7)

 

 

 

 

『五回戦、おっと、強敵続きのところに、完全な雑魚だ。観客席もこれには失笑。魔犬(ヘルハウンド)歌鳥人(ハルピュイア)だ!』

 

 怪物Lvダイス:2D821

 種族ダイス :2D868

 デーモンLv2:魔犬(ヘルハウンド)、悪党Lv1:歌鳥人(ハルピュイア)

 

『鎧袖一触! あっという間にナマス切りだ~!!』

 

 ――撃破!!(継戦カウンター:7→8、消耗カウンター1→2)

 

 

 

 

『さあ六回戦!  出てきたのは悪霊(ゴースト)鰓人(ギルマン)! あっ』

 

 怪物Lvダイス:2D814

 種族ダイス :2D885

 悪党Lv1:鰓人(ギルマン)、アンデッドLv4悪霊(ゴースト)

 

『普通なら物理攻撃が効かないゴーストですが、既に挑戦者の爪は、祖竜の魔力が宿っていますからね~、一瞬で蹴散らされましたね~。ギルマンはそんな解説をしてるうちにヒラキにされてます』

 

 ――撃破!!(継戦カウンター:8→9)

 

 

 

 

『七回戦は~――』

 

 ――撃破!!(7連勝。継戦カウンター:10)

 ――撃破!!(8連勝。継戦カウンター:11、消耗カウンター:2→3)

 ――撃破!!(9連勝。継戦カウンター:12)

 ――撃破!!(10連勝。継戦カウンター:13)

 

『ついに10連勝! この快進撃はどこまで続く~!?』

 

 ――撃破!!(11連勝。継戦カウンター:14、消耗カウンター:3→4)

 ――撃破!!(12連勝。継戦カウンター:15)

 ――撃破!!(13連勝。継戦カウンター:16、消耗カウンター:4→5)

 ――撃破!!(14連勝。継戦カウンター:17)

 

『おっと、さすがに疲労が(かさ)んできたか~!? スタミナポーションを飲んで……分身に【賦活(バイタリティ)】を使わせた! しかしこれはオーバーキャストではないか?! ああっ、やはり分身は崩れ落ちるように消滅! そして流れるように再作成! 手慣れてるぞ!』

 

 スタミナポーションの効果により、消耗によるペナルティーを、一段階低いものと扱えるようになります。

 つまり、本来二段階目のペナルティーが発生する消耗カウンター10の直前まではペナルティーなしになります。いいからドーピングだ!

消耗ランク累積消耗カウンターペナルティ
ランク1→06消耗カウンターなし
ランク2→110消耗カウンター全判定-1
ランク3→213消耗カウンター全判定-2、移動力50%減
ランク4→315消耗カウンター全判定-3、移動力50%減、生命力50%減
ランク5→416消耗カウンター気絶、全判定-4、移動力50%減、生命力50%減
ランク517消耗カウンター死亡

 

 さらに分身の【賦活】×2により消耗カウンター除去!(消耗カウンター5→0)

 分身はオーバーキャストで消滅しましたが、再作成します。(呪文使用回数本体:残り5→4、分身:残り4)

 このラウンドは敵は一体撃破。一体は残ります。

 分身にかかっていた【加速】と【竜爪】の呪文は解けています。

 ラウンド終了。(継戦カウンター:18、消耗カウンター:0→1)

 

『そして分身が再び【加速】!』

 

 ――撃破!!(15連勝。継戦カウンター:19)(分身【加速】使用。呪文使用回数:残り4→3)

 

『分身もまた爪に魔力を宿して……挑戦者本体との協力技でバラバラにしたっ!!』

 

 ――撃破!!(16連勝。継戦カウンター:20。消耗カウンター:1→2)

 ――撃破!!(17連勝。継戦カウンター:21。消耗カウンター:2→3)

 ――撃破!!(18連勝。継戦カウンター:22。消耗カウンター:3→4)

 ――撃破!!(19連勝。継戦カウンター:23。消耗カウンター:4→5。本体の【竜眼】効果時間切れ)

 ――撃破!!(20連勝。継戦カウンター:24。消耗カウンター:5→6)

 

『素晴らしい! デビュー戦であっというまに20連勝!! ここはまさにモンスターの屠殺場と化している!!』

 

 ――撃破!!(21連勝。継戦カウンター:25。消耗カウンター:6→7)

 ――撃破!!(22連勝。継戦カウンター:26。消耗カウンター:7→8)

 ――撃破!!(23連勝。継戦カウンター:27。消耗カウンター:8→9)

 

『疲労が目立つぞ、挑戦者! しかしここで【賦活】! 相手が雑魚で、分身の手が空いた! その隙に一息いれてリフレッシュ! 気合いを入れ直した! 連勝記録はどこまで伸びる!?』

 

 分身の【賦活】×2で、消耗カウンター除去(9→0)。(分身呪文使用回数2→0)

 

『片手間に雑魚をバラバラにした! これで二十四連勝だ!!』

 

 ――撃破!!(24連勝。継戦カウンター:28。消耗カウンター:0→1)

 

 …………。

 ……。

 

『挑戦者、さすがに限界か!? ふらふらと足元が定まらない! いや、最後の力を振り絞って、渾身のっ、大・切・断んんん~~!!』

 

 ――撃破!!(50連勝。継戦カウンター:64。消耗カウンター:14→16)

 

 消耗ランク4により気絶!!

 

 戦闘続行不能により、“無限組手”終了!

 

 

『すごいすごい! まさかまさかの五十連勝!! この階級でこの実績は、闘技場でも歴代五本の指に入る大、大、大記録だ!! 目立った傷もなく、ただただ敵の血に塗れたまま立ち往生!! いやまだ死んでないけど! 

 誰がこの結果を予測し得たのか! 鮮烈な、鮮血のデビュー戦だ!!

 おおっ、救護班が来たぞ! 早くこの勇士を運んでくれっ、絶対死なせるなよ~!! って、いや! あれは! オーナーだ! オーナーが来たぞ!! オーナーが直々に勇士を運んでいきます!!

 みなさん大きな拍手を!! ブラヴォー! おお、ブラヴォー!!』

 

 半竜娘が、その戦いぶりに満足した火吹き山の魔術師に運ばれていきます。

 お姫様だっこで、観客の大きな拍手に包まれながら。

 あ、血塗れだった装束は、火吹き山の魔術師(オーナー)による【浄化】の奇跡で綺麗になってますので、ご心配なく。

 

 トロフィー【火吹き山の超新星】獲得!

 トロフィー【火吹き山の戦乙女】獲得!

 トロフィー【火吹き山の勇士】獲得!

 トロフィー【鮮血竜姫(ブラッディドラキュリーナ)】獲得!

 

 いやあ、こいつはスゲエぜ!

 というわけで、今回はここまで!

 火吹き山のオーナーとの会食はまた次回!

 

 

*1
怪物Lv決定ダイスがD8:怪物Lvダイスの上限は、半竜娘ちゃんの冒険者Lvである8を上限として設定。

*2
種族決定ダイスがD8:ルールブック記載の怪物の分類が八種類のため。1小鬼、2巨人、3動植物、4精霊、5アンデッド、6デーモン、7魔法生物、8悪党

*3
加速行使の計算式:基礎値21+付与呪文熟達3+2D6




TS圃人斥候「森人パイセンすっげえ、連勝数ドンピシャじゃん。万闘券で大儲けだぜ」
森人探検家「ふ、ふふふ、計算どおり、よ! ふふふ、ふへへへへへへへ、えへへへへへへへへ」
TS圃人斥候「あ、あまりの大金にパイセンが壊れた……!」


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