ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風) 作:舞 麻浦
●前話:
分身体『自由への闘争!』
半竜娘「分身のくせになまいきだ。」
はいどーも!
なんか半竜娘ちゃんの本体の方が悪役に見えるような気もしないではない、収穫祭(feat.蜥蜴人)実況、始まります!
武舞台の上で、受肉させた
戦場イメージは次のような感じです。
召喚しまくってるからキャラが多くてわちゃわちゃしてますねー。
武舞台の周囲にいる一党の仲間たちや麒麟竜馬、自由精霊、棘竜牙兵は、音楽を奏でたり歌ったり踊ったりしながら、武舞台の周辺を動き回っています。
えいやはー、えいやはー。
「分身を呪物に侵させ受肉させる! そしてその心臓を捧げる、これ以上の供物があるだろうか、いや、なかろうさ!」
『あまりに傲慢! あまりに驕慢!
「もとより望むところじゃ! 貴様との戦いも含めて全て、
『手』の呪像に侵食された分身体は、半竜娘ちゃん本体の制御を離れてしまっています。
もともと
侵食した『手』の呪像は、分身体の体内で再構成され、三本目の腕として背中から生えています。
侵食された影響か、肌は黒く、髪は白くなっています。
差し詰め、
「さあて、その背の副腕は馴染んだかや? 権能は使えるか? そうでなくば供物としては不十分! 権能ごと喰らい捧げるために受肉させたのじゃからな!!」
『それほど見たくば見るがいい!
◆怪物知識判定:目標値
半竜娘:知力集中10+竜司祭Lv9+2D622=23 ○判定成功!
半竜娘ちゃんは鋭い眼光で、
(……身体能力にそれほど差はないようじゃ。『手』の呪像を再構成した副腕の権能は――おそらく『真言呪文の知識』と『矢避け』。
『手』の権能で呪文抵抗は増しておるかもしれぬが、装備はすべて外してあるから、装甲は鱗のみ。
持ち物がないゆえ、手前も相手も、幾つかの術が使えぬな)
・真言呪文:全呪文使用可能(副腕で手印を切る場合のみ)
・矢避けの加護:遠距離武器による攻撃の命中値-8
・呪文抵抗:+2のボーナス
また、お互い裸一貫(ボディペイント)なので、祖竜術や精霊術の触媒入れを持っておらず、触媒を要する一部の術が使えません。
武器防具も外していますが、指輪と真言呪文の発動体はいつものを身に着けています。
ただし、本体の方の半竜娘ちゃんは、『手』の呪像を取り出すために、空間拡張鞄を手にしています。
これはかなりのアドバンテージですね。
◆先制力判定!(第1ラウンド)
1.半竜娘 2D655+機先3=13
2.
『光の御手を見よ!
全ての原子結合を分解する防御不能の魔術の光線――ディスインテグレートです!*3
しかし、半竜娘ちゃん本体は、先制判定に勝っているので、その開幕ぶっぱに超反応!
空間拡張鞄から、一枚のカードを取り出します。ドロー、マジックカード!!
「
黒蓮花弁のカードによる、擬似高速詠唱です。
さらに、周りで歌っている自由精霊を【統率】技能で支援に回します。
「
効果は1ラウンドで2回の呪文詠唱!(1日1回)
唱えた魔術は、【
◆半竜娘の真言呪文【加速】行使:
基礎値20+付与呪文熟達3+精霊支援6+2D661=36
○行使成功 ⇒ 加速ボーナス+4
◆半竜娘の真言呪文【力場】行使:
基礎値20+創造呪文熟達1+加速4+精霊支援6+2D613=35
○行使成功 ⇒ 30点未満のダメージを無効化するバリアーを生成
迫る破滅の光線に対して、魔術による防壁を構築しました。(半竜娘:呪文使用回数7→5)
『精霊の助力というならこちらにも権限はあるぞ!
◆
基礎値20+精霊支援6+2D642=32
○行使成功 ⇒ ダメージ算出:6D6363216+20+魔術師Lv7+胃石2=50
『無駄無駄無駄ァ! 我が
魔術防壁に50ダメージ! 耐久限界のため防壁は消失!(
「ぬぅっ、一撃しか耐えぬか! しかし防いだぞ!」
『寿命が少し伸びただけに過ぎぬわなあ!』
魔術の結束すらも分解した光線の残滓として、渦巻くようにマナの破片が青く輝いて武舞台の上で舞い散りました。
そして舞台の上の竜の娘たちが、次なる一手に移ります。
(継戦カウンター 2→3。【加速】の呪文維持判定はファンブルではなかったので成功。)
一党の仲間や棘竜牙兵は、助勢せずに一騎討ちを見守っています。
◆先制力判定!(第2ラウンド)
1.半竜娘 2D626+機先3+加速4=15 ⇒ 12と3に分割
2.
3.半竜娘 2回目行動
南の空から暗雲が迫っていますが、この周辺は快晴です。
『おお、この気配は……左の『手』の呪像が近くあるようじゃな! 大嵐の権能!
「だからなんじゃ? 合流すれば強くなるとでもいうのかの?」
『何事も、1つよりは2つの方がよかろうさ』
軽く言葉を交わし、先手は半竜娘ちゃん本体です。
「供物を引き裂く鋭き爪を
『触媒なしに使えるものか、ボケたか?』
「触媒となる竜の爪は、既に我が手にあろうがよ!!」
『まさか、いや、そうか、なるほど!』
【竜爪】の術には触媒として竜の爪や牙が必要です。
今は竜司祭の触媒入れの鞄は外しているため、いつもの触媒は使えません。
しかし、竜の爪なら自前のものがあるではないですか。
◆半竜娘の祖竜術【竜爪】行使:
基礎値21+上質な触媒(自爪)1+精霊支援6+加速4+創造呪文熟達1+2D633=39
○行使成功 ⇒ 装甲貫通付与、命中修正+2、威力+2
「効果時間が終わると触媒にした爪も無くなるが、勝てるならばその程度問題ないのじゃ!」
『ああ確かに、負けて死ぬ貴様にゃ関係ないことだな!』
半竜娘の爪が大きく鋭く、鎌のように変形します。
威嚇するように爪を軋り合わせると、ぎぃんと硬質な音がしました。
(半竜娘呪文使用回数:5→4)
「解体してやるのじゃ」
『やってみろ』
次は
『絶滅的に凍えて死ね。
◆
基礎値20+精霊支援6+2D661=33
○行使成功 ⇒ ダメージ算出:3D6231+6+魔術師Lv7+胃石2=21
祖竜を滅ぼした低温は、蜥蜴人にとっても弱点です。
「ぬぅぅっ!?」
◆半竜娘の呪文抵抗:
基礎値20+加速4+2D653=32 < 【吹雪】達成値33
×抵抗失敗!
氷雪に包まれ、あっという間に半竜娘が見えなくなってしまいました。
『冷凍トカゲの一丁上がりってなァ!』
しかし果たしてそうでしょうか? 本当に?
「効かぬわッ!」
『なんだと!?』
次の瞬間、半竜娘は雪を白銀の布のようなもので吹き飛ばしながら、その雪の中から現れました。
吹雪に包まれる一瞬で、空間拡張鞄の中から『
◆半竜娘の呪文抵抗(再計算):
基礎値20+加速4+ミスリルめっき1+2D653=33 ≧ 【吹雪】達成値33
○抵抗成功!
半竜娘ちゃんは、大きくその場で回転して、纏わりついた雪を吹き飛ばします。
呪文抵抗成功により、凍結によるペナルティは発生しません。
ただし、ダメージは半減して通ります。
◆半竜娘のダメージ(吹雪・抵抗成功):
ダメージ21/2-装甲(鱗)3-耐火外套2=5
半竜娘 残り体力 35 ⇒ 30
「冬とて知恵を絞ればどうということはないのじゃよ!」
裸マントと化した半竜娘ちゃんが、クロックアップして突撃します。
「さあ 我が腕の中で 息絶えるがよい!!」
◆半竜娘の攻撃(両爪・二刀流):
右爪:基礎値16+加速4+竜爪2+2D662-二刀流ペナ4=26
左爪:基礎値16+加速4+竜爪2+2D636-二刀流ペナ4=27
さらに、因果点を積んで祈念します!
「イイィィィイイヤァアアアアアッッ!!!」
◆祈念×2:
祈念2D634=7 > 因果点3
○祈念成功! 右爪の攻撃をクリティカル化! 因果点3→4
祈念2D651=6 > 因果点4
○祈念成功! 左爪の攻撃をクリティカル化! 因果点4→5
クリティカル化により、命中達成値にそれぞれ+5!
『
【竜爪】の祖竜術によりもたらされた鋭い爪は、装甲を貫通しますから、防御は無意味です。
◆闇竜娘回避×2:
右爪回避:基準値14+2D635=22
×クリティカルではないので回避失敗!
左爪回避:基準値14+2D654=23
×クリティカルではないので回避失敗!
が、ダメ……っ!
「おお、恐るべき竜よ、慈母龍よ! 末裔の戦働きを御照覧あれッ!!」
『GROORRRR!!』『KURRRRRAA!!』
半竜娘は、突撃中に祖竜への祈りを叫ぶと、それに呼応した
2体の棘竜牙兵が奏でるリズムが激しくなり、半竜娘を鼓舞します。
◆ダメージ計算(半竜娘 右爪・左爪):
右爪:素手(1D31+5)+竜爪2+竜牙兵支援6+胃石2+武道家Lv6+命中値ボーナス4D61412-装甲0=30
左爪:素手(1D32+5)+竜爪2+竜牙兵支援6+胃石2+武道家Lv6+命中値ボーナス4D63311-装甲0=31
合計61ダメージ!
『ぐぅうううううっ!?』
さらに
◆痛打表(半竜娘 右爪・左爪):
痛打(右爪):3 ⇒ 攻撃に用いる部位の破壊により与ダメージ半減
痛打(左爪):6 ⇒ 転倒
半竜娘の右爪が、攻撃を受けた
腕の腱を傷つけたのか、指先まで力が入らないようで、滴る血ともにだらりと力なく指と爪が垂れています。
さらに、半竜娘の左爪の攻撃が、体勢を崩した
たまらずたたらを踏んだ
「そう、貴様は下で、手前が上じゃ。分身が反旗を翻そうなど、烏滸がましいと思わんか?」
『ごふっ……思わ、ねェな! まだ
2ラウンド目終了です。
(継戦カウンター 3→4。【加速】の呪文維持判定はファンブルではなかったので成功。)
◆先制力判定!(第3ラウンド)
1.半竜娘 2D651+機先3+加速4=13 ⇒ 12と1に分割
2.
3.半竜娘 2回目行動
続いて先手を取ったのは、またもや半竜娘ちゃん本体です。
転倒してなきゃ、ひょっとしたら
これまで全く先手を取れなかったのは不運です。
半竜娘ちゃんは、大きく深く爪撃の傷跡が残る
◆半竜娘の攻撃(両爪):
両爪:基礎値16+加速4+竜爪2+2D621=25
◆闇竜娘回避:
両爪回避:基準値14+2D665-転倒ペナ4=21
×回避失敗!
それを
ついには、逃れられずに、捕まってしまい、【竜爪】によって尖鋭化した爪が、深々と胸に突き刺さっていきます。
『あ、ぐぁ、ちくしょうが……』
「ではいざ――」
半竜娘は、突き刺した右手を
「――供物としての役目を果たすがいいのじゃ」
左爪が閃き、突き刺さった右爪が蠢き――
◆ダメージ計算(半竜娘 両爪):
両爪:素手(1D32+7)+竜爪2+竜牙兵支援6+胃石2+武道家Lv6+命中値ボーナス3D6666-装甲0=43
FINISH HER
F A T A L I T Y
――
「白亜の園を歩みし偉大な羊よ、永久に語られる闘争の功、その一端なりしへ我が片割れを導き給う……」
『は、は、負けちまったかァ。しかた、ね、ェ、な――』
「貴様の魂は、再び手前の一部になるのじゃ。そして貴様を糧に、手前は竜への階梯を登る。安心せい」
『ふ、は、は。ふがい、ねェ、ざま、みせ たら、つぎは、
「然り。竜とは、食らうものなれば」
そして半竜娘は、いまだに脈動する心臓に食らいつき、雄たけびを上げます。
「おお、甘露じゃ! オオォォオオオオオオオオッ!!」
一方で心臓を抜かれた
「いまここに供犠の儀式は成った!! いざ、いざ、いざ、これよりは霊界にて大物狩りであるぞ!!」
また、時を同じくして、街の方でも霊威が高まるのを感じます。
地母神に仕える女神官の祈りが、天に届いたのでしょう。
この瞬間、霊界と地上界は最接近しているはずです。
「
我らが母たる
末裔の狩りを御照覧あれ!
竜とは奪うものなれば!
古の巨兵を食らい、『手』の権能を奪いせしめて献上しようぞ!!」
マナの光は儀式場の周囲の竜牙兵と麒麟竜馬を巻き込み、さらに輝きを強めます。
やがて目を開けていられないほどに強く光り輝き――それは一条の光となって、天へと突き上がっていきました。
「……お姉さま? き、消えた……?」
武舞台には、自由精霊と半竜娘以外の一党の仲間が残され、そこから半竜娘の姿は消えてしまっていました。
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光あふれる霊界――アストラル界。
魂だけになって辿り着けるこの幽冥の世界に、半竜娘は居ます。
その周りには、幾つかの魂が、半竜娘と繋がって浮遊しています。
馬の形の2つの魂は、使い魔である2匹の麒麟竜馬の魂でしょう。
4つの骨の操り人形のような形の魂は、祖霊と半竜娘の祈りが混交して形成された、4体の棘竜牙兵の魂。
そして、オーラのごとく半竜娘を取り巻き脈動しているのは、先ほど食らった
いずれも使い魔契約や祈り、供犠により、半竜娘と繋がりがある者です。
ゆえにその繋がりにより、アストラル界まで、半竜娘に引きずられて登って来たのです。
特に、重なるように存在する
「うむ。“我に勝算あり”じゃ」
――そう、今の半竜娘ちゃんは、魂のツインドライブ状態!
その出力は、一時的に2倍……いえ、2乗にもなるでしょう!
半竜娘が挑むように見上げた先には、巨体から大小無数の手を生やして枝分かれさせた異形の姿が。
あれこそが、嵐の巨人『
「喰いでのありそうなヤツじゃな!」
超勇者ちゃんが来るまでに、さてどれだけ喰えるか……。
あるいは逆に捕まって握り潰されてしまうのか。
というところで、今回はここまで!
また次回!
祖竜の権能を増やすために他の神格に戦を仕掛けて奪おうとする巫女の鑑。
祖竜信仰って四方世界では異端の新興宗教(他と比べて)なわけで、じゃあ、祖竜の権能は何処から来たかというと、蜥蜴人の英雄が昇天したものと、他から奪ってきたものがあるんだと思うんですよ。「竜とは奪うもの」であるがゆえに、ですね。
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Q.
A.負けたのは先制判定のダイスの出目が腐ったのが大きいですが、戦おうとしたのが実はそもそも良くなかったのです。
初手で【
ちなみに半竜娘ちゃん本体の方がピンチになると、周りの仲間が支援を始めます。
逃げるが勝ちってはっきり分かんだね。
Q.
A.新しい力手に入れたら使ってみたくなるし(【分解】ブッパ)、弱点属性突けるなら突きたくなっちゃう(【吹雪】ブッパ)。あと『手』の呪像に侵食された影響で戦闘IQ下がってた可能性は否めない。