ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風)   作:舞 麻浦

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●前話:
 闇竜娘『(オレ)の屍を越えて行けぃ!』

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 構成の都合で、今回はゴブスレさんが走るシーンから。




25/n 収穫祭-5/5(幕間+VS 百手巨人)(半竜娘キャラシ掲載)

1.最終的にすべて殺せばよいのだ!

 

 ゴブリンスレイヤーは街中を、冒険者ギルドから門へと向けて走っていた。

 

 受付嬢と冒険者ギルドの屋上から見た、夕暮れに染まる街、

 宵闇に飛び上がる幻想的な天灯(スカイランタン)の群れ、

 女神官の奉納演舞、

 西の街外れの半竜娘の奉納演武、

 

 ――そして、遠い稜線に蠢く、四方から押し寄せる緑の小鬼の群れ。

 

 この街を襲おうというのだろう。

 祭りにかまけ、酒に酔い、油断している小鬼の巣穴があれば、ゴブリンスレイヤーは襲うだろう。

 だから、小鬼がこの機に辺境の街を襲うことは予想できることであった。

 ゴブリンスレイヤーはそれに備えていた。

 

 勝算を得るために。

 

 ――勝算は、勝利ではない。どこまで行っても、勝算(確率)勝算(確率)でしかない。約束された勝利などない。

 

 だからゴブリンスレイヤーは天灯を拵えなかった。

 勝利を得る可能性を高めるために、その間さえ惜しんだ。

 

 走るゴブリンスレイヤーに驚く街の人々。

 だが、すぐに「ああ、あの変なのか」「またゴブリン退治か? 祭りの日までご苦労なこった」といった反応に変わっていく。

 

 牛飼娘と、そして受付嬢と街を歩いた時に見た光景が頭をよぎる。

 重戦士と女騎士、

 槍使いと魔女、

 新米剣士と見習聖女、少年斥候に圃人巫術士、半森人の軽戦士らの若手たち、

 青年剣士と女武闘家――確か女神官の同期だったか――、

 揃いの赤毛と眼鏡の、女魔術師とその弟だという都から観光に来た少年……。

 

 みな、収穫祭を楽しんでいた。

 

 ――今回は彼らの手を煩わせるまでもない。

 

 春にゴブリンロードと戦った時とは違う。

 今回の敵は、ゴブリンを四方に分散させて、しかもタイミングも合わせず――小鬼に分散進撃させてタイミングが合うはずもない――攻め入ってきている。

 これならば、個別に撃破することができる。

 

 ――素人(ヌーブ)め。

 

 これなら、ゴブリンロードの方が、よほど厄介であった。

 

 ゴブリンスレイヤーは、これからの戦いに(いささ)かの高揚も覚えていなかった。

 いつも通りに殺す(スレイする)だけだ。

 心残りがあるとすれば――

 

「ああ……、行かれるのですね」

 ――剣の乙女との約束だけだ。

「そうだ」

 街の広場に立つ女。

 地味な平服に身を包んでも隠せぬその美貌と肢体から溢れる色気。

 そしてそれ以上に感じる、神聖な触れ難さ。

 

 ……だが、ゴブリンスレイヤーには見えている。

 小鬼を恐れ、村娘のように震える、大司教ではない、ただのか弱い女が。

 

「埋め合わせはする」

「――はい。

 ……ゴブリン、なのですね」

「そうだ、ゴブリンだ」

 

 その単語(“ゴブリン”)を口にしたとき、女の身体は一層震えた。

 

「問題ない。――ゴブリンどもは、皆殺しだ」

「はいっ。どうかご武運を……!」

 

 剣の乙女が祈りを捧げると、至高神の祝福が小鬼殺し(ゴブリンスレイヤー)に降り注いだ。*1

 

 剣の乙女は、走り去るゴブリンスレイヤーを見送った。

 

 ゴブリンスレイヤーは、振り返らなかった。

 

 

<『1.最終的にすべて殺せばよいのだ!』 了>

 

 

 

  ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

  ▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 

 

 はいどーも!

 

 前回は半竜娘ちゃんが、『手』の呪像に侵食された分身体の心臓を祖竜に捧げて喰らって、それをトリガーにアストラル界へと御供たちと一緒にカチコミしたところまででしたね。

 

 そしてアストラル界において見つけたのは、無数の手を持つ異形の巨人――『百手巨人(ヘカトンケイル)』です。

 

 『百手巨人(ヘカトンケイル)』は、神々が盤面遊戯に興じるようになる前の、ガチのウォーゲームをしていた時に作り出された尖兵です。

 その力はすさまじく、数多の魔術を操り、権能が宿る剛力無双の腕を振るって、幾柱もの神々を屠ったといいます。

 やがて混沌と秩序に分かれて争っていた神々が不戦協定を結び、ダイス勝負で白黒つけるようになると、神話の時代が終わるとともに、『百手巨人(ヘカトンケイル)』は無用の長物となり、封印されたのです。

 

「神々の御手で直接作られた古の巨兵。そこには当然、それ相応の権能が宿っておる。死蔵されるくらいであれば、生命の輪環に乗せるがごとく有効活用してやるのが竜司祭としての務めというものよのう」

 

 奇しくもヘカトンケイルの封印を解いて呼び出さんとする混沌の計略が辺境の街を襲っていました。

 街を丸ごと生贄に捧げようというのです。

 それを防ぐべく神託を受けた超勇者ちゃん一党が、根本的かつ不可逆的に解決(大元のヘカトンケイルをぶっ殺)すべく、じきにアストラル界へ殴りこみにやってくるでしょう。

 

 しかしながら、先にヘカトンケイルに辿り着いたのは半竜娘ちゃんです。

 ヘカトンケイルと同じ『手』の権能の一端を宿した呪物を分身体ごと喰らい、道標代わりにして一直線にやってきたのです。

 だから超勇者ちゃんよりも早く辿り着けたんですね。

 

「さぁて、これより行うは一番爪の突撃よ。この誉れ、竜に連なるものなれば、お主らも当然来るであろ?」

 

 半竜娘ちゃんは、自らが纏う分身体(闇竜娘)の魂と、4体の棘竜牙兵、2頭の麒麟竜馬に問いかけます。

 

『…………!!』

 闇竜娘の魂は一層強く脈動し、半竜娘との同化を深めます。

 

『KURRRRR!!』『COCACACA!!』『SHAAAAA!!』『GRRRRROOOO!!』

 半竜娘の祈りと祖竜の神威で作られた竜牙兵の核も、雄たけびを上げるように骨を震わせます。

 

「ケーン!」「ブフルルルル!」

 使い魔たる麒麟竜馬の魂も、戦意は十分!

 

 そして、そのそれぞれの戦意の高まりに呼応するように、魂の境界が揺らぎ、混ざっていきます……!

 

「天の火石が走るよりも速き、似鳥龍(オルニトミムス)のごとき俊足で駆け――」

 2頭の麒麟竜馬の魂が溶け込み、半竜娘の下半身が、八本脚の馬体となります。*2

 

「敵を貫く巨刺龍(ギガントスピノ)のごとき大槍を携えて――」

 4体の棘竜牙兵の魂が溶け込み、半竜娘の身体の至る所から骨の装甲となって滲み出し、覆い、また尖り、まるで馬上槍を構えた騎兵のように全体を覆っていきます。*3

 

「重ねた影の鼓動を燃やし――」

 重なるようにぶれて噴出していたオーラが、次第に収束して収まり、半竜娘の魂の輪郭を、よりくっきりと浮かび上がらせます。*4

 

「――以て手前は、獲物を屠る一振りの爪とならん。神をも喰らう牙とならん!!」

 

 引き連れてきた魂たちと融合変身し、いざ決戦です!

 

 

 

 あれに見えるは、数多の権能を操る古の混沌の尖兵!

 ヘカトンケイル!

 相手にとって不足なし!

 

 

【挿絵表示】

 

 

 半竜娘はヘカトンケイルに対してあまりに小さいため、幸いにもまだ見つかってはいないようです。ヘカトンケイルは封印の微睡(まどろみ)から目覚めたばかりですし、寝ぼけているのかもしれません。

 なので今のうちに戦闘準備をします。

 初手最大威力でいきましょう!

 

 つまり、いつものコンボ(【加速】【巨大】【突撃】)です。

 【力場】のレールは、アストラル界では不要です。ほら、霊子を足場にできるので(BLEACH並感)。

 

 助走距離の計算は――

 八脚麒竜の形態により、素の移動力は100!

 【加速】状態は継続しており、2倍加速で200!

 【巨大】の呪文は2乗出力もあり、20倍拡大で4000!*5

 【突撃】により、さらに3倍で、最終的に助走距離は12000!

 ダメージボーナスは助走距離の20%なので、大きく螺旋を描くように12kmの助走距離を超・超・超加速して、2400のダメージボーナスだ~~~!!

 

「イィヤァアアアッッ!!」

 

 なお、ヘカトンケイル本体の生命力は12100あります。いちまんにせんひゃく。*6

 (カァミ)のHPは膨大なのです! (カァミ)に通用する属性を持たない限りは、戦いにならない!

 

 しかし、固定値は偉大だ!

 これだけあれば、大腕の一本は持っていけるでしょう!

 20倍巨大化により、背の丈でも、象と鼠程度の差から、大人と子供程度には差が縮まりましたし。

 

「大腕の一本、いや、二本、もらったのじゃ!!」

 

 まるで波頭が砕けるような音とともに、ヘカトンケイルの左肩が大きく弾け飛びました!

 左肩を貫いたのは、半竜娘の二つの骨棘の大槍! そして竜のオーラに包まれた超速度の体当たりです。

 骨棘の大槍で覆われた半竜娘の両腕の先には、ヘカトンケイルの肩からもぎ取った大腕が二つ、誇るように貫かれて掲げられています!

 

 これだけでも戦果としては十二分でしょう!

 

『AAAAAAAAAHHHHH―――――!!!!!』

 

 寝起きに強烈な一撃を喰らったヘカトンケイルの怒りの咆哮!!

 アストラル界を壊さんばかりに震わせる恐ろしい叫びです!!

 

『LUOOAOOARRRAARRRR―――――!!!!!』

 お返しとばかりに、ヘカトンケイルの無数の腕が魔術の光を(たた)え、幾つもの光線、光弾を放ちます!

 一つ一つが【分解(ディスインテグレート)】級です!

 

「ぬぉっ!? こりゃあかなわん、転進じゃ!!」

 すかさず半竜娘は、再度【突撃】の術を発動し、戦利品の大腕を早贄のように掲げたまま、超加速して光線と光弾を避けます。板野サーカスめいていますね。

 しかしその間にも、ヘカトンケイルの傷は塞がり、肉が盛り上がり、新しい腕が生えようとしています。種族特性の自動回復です。

 

【擬態】の術(光学迷彩)、発動じゃ!!」

 【擬態(カモフラージュ)】の術を発動し、ステルス化。

 さらに相手の狙いから外れるように三次元をフル活用して走ります。

 そして遠くから、防御不能の【力球(パワーボール)】で“これでもくらえっ(テイク・ザット・ユー・フィーンド)!”するつもりです。

 透明化してのパワーボールは強い(確信)。

 

「とはいえ触媒がなければ……どこかに“この世の外から来たもの”が転がっておらんかの」

 まるで流星のように高速で駆け抜けながら、術の触媒に使えそうなものをきょろきょろと探します。

 

「……お、あれは――!?」

 何か見つけられたみたいです。

 

 半竜娘は無数の「踏み躙られた“不確定名称:まんじゅう?”」を見つけた!

 ???「ゆ、ゆっくりして、いってね……」

 

 あっ。

 

「なんじゃこれは」

「ゆ……」

 

 あっ、あっ、あっ。

 これ、あれですね。

 慈母龍さんの群れに轢き潰された“TASさん(ティーアース)”たちの成れの果てですね……。

 見かけないと思ったら、力を失って零落した挙句に神域から転落してアストラル界(こんなところ)にいたのか……。

 

「ゆ、ゆー……」

「――何だか知らんが、“この世の外から来たもの”には違いなかろう! こいつを触媒に――これでもくらえっ(テイク・ザット・ユー・フィーンド)!!」

「ゆゆー!!?」

 

 う わ あ 。

 ティーアースの零落した破片(ゆっくりまんじゅう)たちを触媒に、不可視化した半竜娘ちゃんが流星の軌道で駆け抜けながら、無属性の爆発をヘカトンケイルにばらまいています。

 ティーアースたちは、ガチでこの世の外から来た“外なる神”ですからね、【力球(パワーボール)】の術の触媒としては最上級です。

 たぶん、触媒として消費することで、術者本人の負担すらなしで術を撃ててるんじゃないでしょうか。

 

 しかし、ゆっくりの顔した爆炎が、アストラル界に咲き乱れて……これはまぎれもなく、カオス……。

 とはいえ、あの扱いは、実況者のN氏(ナナシ)としては、下手をすれば明日は我が身です。

 こわいなー、こわいなー、とづまりすとこ……。

 

「よし、あと一発、突撃をかますのじゃ!!」

 

 チャフやフレア代わりの【力球】に紛れて、八脚麒竜で甲冑騎士な半竜娘ちゃんが、不可視化したまま、ヘカトンケイルに突撃します。

 

「イィヤァアアアッッ!!」

 

『LUOOAOOARRRAARRRR―――――!!!!!』

 

 しかしそれは読んでいたヘカトンケイル。

 幾つもの障壁が発生し、半竜娘の突撃を受け止めていきます。

 戦利品の大腕をいまだに棘槍に刺したままだったのも災いし、威力は半減!

 

『RRRAAAAAAAHHHHH!!!???』

 それでも、追加でさらに大腕の一本をもぎ取ることに成功しました!

 自動回復された分は取り返したかな、って感じですね。

 勢いのまま、遠くに離脱。

 

 ヘカトンケイルは、いまだ健在。

 さて、このままでは半竜娘ちゃんはジリ貧ですが、そこに――

 

「太陽の、爆発!!」

 

 ――まばゆく輝く、太陽のごとき爆発が炸裂しました!

 

 超勇者ちゃんキタ! メイン勇者来た! これで勝つる!

 にわかに処刑用BGMも流れ始めたような気がします。

 っていうか、ヘカトンケイルは身体の過半を吹き飛ばされているので、1死はしたでしょう。

 

「……。……ヨシ! あとは任せたのじゃ!!」

 半竜娘ちゃんは、これから戦利品の大腕から、ヘカトンケイルの権能を喰らって奪って献上する作業があるので、あとを超勇者ちゃんに任せるつもりですね。

 実際、大腕三本も突き刺したまま戦闘機動をとるのも辛いですし、超勇者ちゃんたちの攻撃と連携が取れるとも思えませんので、潮時でしょう。

 

「まっかせなさい!! 勇者、推参!!!」

 小さな体のどこにそんなパワーが秘められているのでしょうか……。

 一度死んだヘカトンケイルが、追い詰められて覚醒して起き上がるところに、賢者の支援を受けて再行動した勇者の攻撃が突き刺さります。

「太陽は二度昇る! 太陽の、爆発ぅぅぅっ!!」

 

『GGGGUAAAAAAHHHHH!!!???』

 

 勝ったな(確信)。

 

 輝く太陽の爆発と、ヘカトンケイルの断末魔を背景に、今回はここまで!

 ではまた次回!!

 

 

 

  ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

  ▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 

 

 リザルト

 

 半竜娘は、分身体の魂を吸収したことにより、体力点+1、魂魄点+1、集中度+1の恒久的ボーナスを得た!*7

 半竜娘は、分身体の魂を吸収したことにより、身体が成長した!(体重が約2倍、身体の各種サイズが1.25倍)*8

 半竜娘の融合状態は解除された。ツインドライブ状態も解除された。

 

 

 半竜娘は、ヘカトンケイルの大腕の肉を介して権能を喰らったことにより、新たな真言呪文を1つ習得可能!

 半竜娘は、【嫌気(ディスガスト)】の真言呪文を習得した!*9

 半竜娘は、ヘカトンケイルの大腕の肉を介して権能を喰らったことにより、呪文使用回数が+1された!(呪文使用回数8→9回)

 

 

 半竜娘は、慈母龍(マイアサウラ)にヘカトンケイルの権能を捧げたことにより、新たな祖竜術を1つ習得可能!

 半竜娘は、【竜翼(ワイドウィング)】の祖竜術を習得した!*10

 半竜娘は、慈母龍(マイアサウラ)にヘカトンケイルの権能を捧げたことにより、【竜の末裔】技能が限界を超えて達人級(第4段階)に成長した!(装甲(鱗)+4、素手攻撃(爪)威力+4)

 

 半竜娘は分身体を調伏したことにより、経験点1250点、成長点3点獲得!

 半竜娘はヘカトンケイル討伐に貢献したことにより、経験点5000点獲得!

 半竜娘は巫女として慈母龍に大いに貢献したことにより、経験点5000点獲得!

 

 半竜娘は、竜司祭Lv9→10に成長! 経験点12500点消費、成長点25点獲得!

 半竜娘は、新たに【竜命(ドラゴンプルーフ)】の祖竜術を習得した!*11

 半竜娘は、【呪文熟達:付与呪文】技能を、達人級まで伸ばした!(付与呪文の行使・維持に+4ボーナス)(成長点25点消費)

 

 半竜娘は、『零落したティーアースの破片』を1つ獲得した!*12

 

 

 

 

*1
剣の乙女が小鬼殺しに与えた祝福:闇落ちした圃人斥候による襲撃はなかったので毒は入手できていないため、その代わりという側面がある。かけられた祝福は、『祝福(ブレス)』(ゴブリンスレイヤーの肉体に付与。命中+4、威力+10)、『聖壁(プロテクション)』(遠隔化済み、ゴブリンスレイヤーの肉体に付与。達成値35以下の攻撃を遮断。実質的にスーパーアーマー)、『審問(インクジション)』(付与呪文化してゴブリンスレイヤーの肉体に付与。所持する武器を介して敵の呪文系統1つを封じる効果を与える)、『聖断(ジャッジメント)』(付与呪文化。一度だけ達成値に+4の加算を可能とする)。過保護……! 圧倒的に思慕が重い。重い女……!

*2
麒麟竜馬との融合:八足馬(スプレイニール)形態。移動力100。オルニトミムスとは、ダチョウに似た恐竜の仲間で、最速の恐竜類とされる。

*3
棘竜牙兵との融合:甲冑+馬上槍を象るような形状で、骨の装甲と棘が備わった。ギガントスピノサウルスは剣竜類(ステゴサウルスに近い仲間)の恐竜で、肩から長い棘が生えていたという。融合後の半竜娘ちゃんの肩から骨が伸びた棘は、馬上槍のようになって腕を覆っているが、判定上は骨と繋がった肉体の一部なので、素手扱い。装甲+4、素手攻撃を刺属性に変換、素手攻撃威力+4。

*4
闇竜娘との融合同調:全く同一の魂を同期させて励起共鳴することで、アストラル界における能力値が2乗された。第一能力値が、体力点5→25、魂魄点8→64、技量点3→9、知力点6→36。第二能力値が、集中度4→16、持久度3→9、反射度3→9。最高値は魂魄+集中の80で、これは文句なしに神話級の能力値と言える。

*5
半竜娘【巨大】行使:知力36+集中16+魔術師Lv7+加速4+付与熟達3+2D613=70。基本ルルブの効力値表の掲載範囲を突破してるが、まあ20倍くらいでいいやろ!(ガバ裁定)

*6
ヘカトンケイルの生命力:ルルブ記載のヘカトンケイル(顕現途中の個体で、両手武器4本持ちなのでおそらく8本腕か7本腕)の生命力が110。本体であれば、手指はその110倍以上はあるはずなので、まあ12100もHPがあっても不思議じゃない。なお、巨人の種族特性として、毎ターン1割程度のHPが回復する。つまり、地上の闇人に降ろした指先は、全体の約1%で、毎ターンの自動回復で余裕で回復する程度なので、マジで末端でしかないと思われる。ちなみに、カオスフレアにおける防御属性によるダメージ軽減を四方世界ルールに翻訳適用する際に高HPとして表しているので、カオスフレアのルールで表すときはHP:1210となる。

*7
分身体の吸収ボーナス:蜥蜴人の初期作成時にボーナスが貰える能力値である体力点、魂魄点、集中度にそれぞれ+1としました。

*8
分身吸収による身体の成長:魂に溶け込んだのと同様に、受肉した身体もマナに分解されたあと取り込まれ、魂の増大を反映して肉体も成長した。体重約2倍、寸法は2の三乗根倍(=1.259……。キリよく1.25倍とした)。半竜娘の元の身長は約220cm(角込み)と想定しており、成長後は身長約275cmとなる。まあ、棘竜牙兵と同じくらいの背丈。

*9
嫌気ディスガスト:戦意を減退させ、先制判定や能動的な行動にペナルティを与える。怠惰の権能。真言は『ウィルトゥス(美徳)アーミッティウス(喪失)ウィティウム(欠点)』。停滞スロウと合わせれば、相手を封殺できる可能性があるが、停滞スロウと異なり、嫌気ディスガストの対象は1体だけ。

*10
竜翼ワイドウィング:両手を翼に変えて飛翔する。祝詞は『天高く飛びし古き羽(アーケオプテリクス)よ、我が(かいな)を翼として風に乗らん』。最大バフの【突撃】と合わせることで、航空攻撃と化す。

*11
竜命ドラゴンプルーフ:一定時間、炎と毒への完全耐性を獲得する。

*12
契約精霊その2.零落したティーアースの破片(属性:空間、時間)

 使用可能な術

 【風化】(精霊級:つぶれたまんじゅう)

 【放逐(全属性)】(自由精霊級:てのりまんじゅう)

 【力球】(大精霊級:なまくびまんじゅう)

 零落した外なる神の一端。

 毎日、触媒(甘いものなど)をお供え物として消費し、週に一回は上質な触媒を供える必要がある、呼び出す際も上質な触媒を用いなくてはならない。上質な触媒を用いない場合は達成値-4。なお、これ自身を【力球】のとても上質な触媒として使うことができる。使った場合、達成値+10。ただし、触媒として使った後は日付が変わるまで失われる。




 この間、現世の森人探検家ちゃんたちは、ゴブリン部隊のおかわりを殲滅してたりします。(経験点+1250、成長点3点)
 原作ではゴブスレさん一党が街の四方全てを面倒見てましたが、当SSでは西は森人探検家たちが担当しました。2周目レギュなのでゴブリンの数が増えたものの、西側を森人探検家たちが担当したので、まあ難易度的にはそこまで変わっていません。特にゴブスレさんが、剣の乙女さんの祈りのおかげで、スーパーゴブスレさんになってるので小鬼の数が増えようがヨユーです。

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Q.半竜娘ちゃんへのボーナス多すぎでは?
A.『手』の呪像のフラグを最初に出してから、ここに至るまで何万文字書いたと思ってるんだ(迫真)。半竜娘ちゃんへのご褒美というよりは、作者へのご褒美です。
 まあ、実際の卓の場合は、PL間の不均衡になるのでこんなに大盤振る舞いでボーナスは配らない方がいいですね(当然)。
 配るとしても、『ステータスUP(分身吸収)』、『真言呪文関係(ヘカトンケイル捕食)』、『祖竜術関係(慈母龍への献上)』、『経験点ボーナス』のどれかをダイスで決める感じかと。……その報酬決定ダイスがクリティカルしたなら仕方ないので全部上げてもいいかもですが。

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半竜娘ちゃんのキャラシ(成長後)掲載ですが、画像にしてみました。↓
GIF形式にして画質落として500kb未満程度。ギリ読める程度、なはず。
画像にしたけどやっぱりやたら長いな……。
(アイテム欄から“『手』の呪像”を消し忘れてました。あとで修正します)(修正しました)


【挿絵表示】

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