ゴブリンスレイヤーTAS 半竜娘チャート(RTA実況風)   作:舞 麻浦

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閲覧、評価、お気に入り登録、誤字報告、感想記入、ありがとうございます! ゴブスレTRPGのサプリ、5月の発売日が楽しみですね! サプリ出たら、多分、キャラの経験点成長点振り直す(をリビルドする)と思います。それか新キャラ作って別キャンペーンか…例えば蟲人のお姫様とか。

「ゴブリンスレイヤーTRPG」,新種族や新呪文が登場する拡張本“サプリメント”が発売決定。特典付の限定版は5月15日発売 4Gamer.net
パケ絵の構図はロードスのオマージュ!? どおりで見覚えが!

原作小説最新14巻のドラマCDつき特装版も予約受付中! SBクリエイティブ
ドラマCDはスワンプマン……だと……?!(違う
表紙絵更新されてる! 妖精弓手さん凛々しい!


●前話:
マーシャルアーツ+キックを極めた元PCの相手とかマトモにやってられないお……だから光学迷彩でアンブッシュして邪神像(マクガフィン)を破壊するお!!
 


28/n 裏(歓楽街での後始末。そして春に向けて)

1.善き死人占い師

 

 

 飢餓の悪魔に取り憑かれた人々が起こしていた騒動が収束し、半竜娘たちは歓楽街に戻ってきていた。

 というのも、悪魔が暴れて散らかった街のあちこちの片付けを手伝うためだ。

 普段が()()()()なので忘れそうになるが、彼女ら一党の根は善良なのだ(TS圃人斥候は、どちらかというと用心棒として歓楽街との付き合いがあるからだが)。

 

 半竜娘には別の目的もあった。

 

「リーダー、餓鬼に内側から喰われた奴らの骸を集めてどうするつもりだ?」

 TS圃人斥候が、用心棒たちを指揮して集めさせた骸を纏めて置いた場所へと半竜娘を案内した。

 布を掛けられた死体……酷く損壊している……が並び、血と死の匂いが立ち込めている。

 

「まあ、神職として弔うつもりではあるが、それだけではなくての」

 

 竜の吼え声によって餓鬼を身体から追い出したり、精霊術の【放逐(バニッシュ)】で憑依体を吹き飛ばしたり、弱らせたうえで聖水かけて退治したり、そういった方法で()便()()済ませられたケースはまだ良い。

 乞食程度の命など気にせず、中の悪魔ごと殺そうとした場合は悲惨だ。

 乞食が死んだ途端に、中の餓鬼が乞食の死体を内から喰らって顕現して被害が拡大したパターンが幾つかあった。

 彼らの死体が損壊しているのは、顕現する餓鬼の贄になったからだ。

 

 歓楽街で悪魔憑きとして鎮圧される過程で運悪く亡くなった乞食たちの遺骸を前にして、半竜娘は奇妙な手つきで合掌をし、祈りを捧げる。

 ――どうか魂が輪廻の輪を巡り、次は強き生を謳歌しますように。

 

「……()()死人占い師(ネクロマンサー)として仕事をしたいと思ってのう」

 

 半竜娘の霊能の感覚には、魂の大半を餓鬼に喰われて暴食の邪神に捧げられてしまった、犠牲者の乞食たちの亡霊(残留思念)の懇願が聞こえていた。

 

 

 ――侯爵様(あのひと)は悪くないんだ。

 

 ――侯爵様(あのお方)を助けてくれ。

 

 ――俺たちはどうなってもいいから、どうか、侯爵様(あの方)を……。

 

 

「へえ、随分と慕われていたんだな。あの女」

 その嘆きの内容を半竜娘から聞かされたTS圃人斥候は、侯爵と名乗っていた女のカリスマに感心した。

 

「まあ、奴も邪神に魅入られた犠牲者ではあるし、飢えを無くしたいという想いは分からんでもない。餓鬼の憑依という手段はともかく、土や石まで喰えるようになった乞食たちが、それによって一時的に食いつなげたのも確か……――既に、魂の過半を邪神に喰われるという因果も受けておることじゃしな」

 

 半竜娘としては、既に自称侯爵の舞踏武僧に対して、悪感情はそれほどない。

 それは、乞食の霊たちからの懇願を聞き続けているからというのもある。

 それ以上に、練達の武僧であった女侯爵のその腕前を惜しんでという面も、当然ある。

 蜥蜴人は、武に生きる種族であるがゆえに。

 

「で、そいつら(亡霊ども)の願いを聞き届けるのか?」

 何の得にもならないのに? と、TS圃人斥候の口調は揶揄するようなもので。

 

「そうするつもりじゃ。これもまた、功徳の積み方というわけよ、ネクロマンサーなりの、な。……まあ、実は前に、ユールの日の件で、元大家(おおや)殿に叱られてしもうてな……」

 

 半竜娘は少し前に新年のあいさつに、前の下宿先の魔女のところに顔を出した時のことを思い出す。

 

 

 ――「……ワイルドハントは、ね? やっつける、ものじゃ あ、ない の、よ」

 

 ――「死人占い師や、魔女は、ね。ワイルドハントに、加わって、彷徨う魂を、冥界に 送り出す、手伝いを するの」

 

 ――「……蜥蜴人の 貴女の前に、腐竜の姿で、現れられ たら、戦いたくなる、気持ち も、分かる ケド」

 

 ――「彼ら も、血の気…が、多いから、楽しんでた、みたいだけど……次は、ちゃんと、やって、ね?」

 

 どうも、魔女の方に、「お前の街の新入り死人占い師、きちっと教育しとけよな」みたいなお叱りが、界隈で流れてきたらしく。

 半竜娘が霊能に覚醒してネクロマンサーになっていたことすら知らなかった魔女には寝耳に水で。

 おそらく魔女の会合(サバト)で肩身の狭い思いをしたのか……、その声音は優しげだったが目は笑っていなかった。

 

「善き死人占い師に、手前はなるのじゃ!」*1

 迫力のある笑みを見せていた魔女の顔を思い出して、身震いしつつ決意を新たにする半竜娘。

 

「分身の残留思念を使い倒してんのは良いのかよー?」

 

「そっちは、そのうち立派な竜の玉体を創って宿らせてやることを約束しておるから良いのじゃ!! 霊の未練を晴らすのが、善き死人占い師のありかた!!」

 どうやら、自身の分身の消滅後の残留思念を使うにあたって、半竜娘は将来的に依り代を強力なものにすることを対価にしている模様。

 蜥蜴人の霊に、竜の形の依り代を与える約束をするのは、祖竜信仰にも則っていると言える。

 

「では、彷徨う霊たちよ。ここに宿るといいのじゃ、数日内に、貴様らの恩人に会わせてやろうぞ」

 

 半竜娘は、懐から取り出した黒檀(こくたん)の粗削りの玉に、周辺の霊体を集積させていく。

 

「リーダー、それは?」

 

「邪神像の破片を清めて削って丸めたものじゃ」

 

「……大丈夫なのかよ?」

 

「これだけ形態を失っておれば類感的に問題ないし、むしろこれじゃないといかんのじゃ」

 

「……ならいーけどよ」

 

 最後にもう一度合掌し、残された遺体たちを弔う手配をして、半竜娘とTS圃人斥候はその場を後にした。

 

 …………。

 ……。

 

 一度、TS圃人斥候が用心棒をしていた酒場に戻った二人は、別れて街の片付けを手伝っていた森人探検家と文庫神官とも合流した。

 

「あ、お姉さま! 今日はこちらのお宿に泊めていただけるそうですよ!」

 文庫神官が嬉しそうに、席から立ち上がり、酒場の入り口に立った半竜娘たちに声をかけた。

 鎧は脱いでしまっていて、頬は上気している。

 卓に着いていたところを見るに、酒を飲んでいたのだろうか。

 

「拠点があるから良いって言ったんだけどね。でも、時間も遅いし、今日店で出すはずだった酒や食事が余ってるから、それも付けてもらえるみたいだし、ここは好意に甘えることにしたわ」

 森人探検家は、酒場の席に座ったまま声をかけた。

 その卓には、新年の御馳走が並べられている。ご飯作るの面倒なのよねー、と所帯じみたことを言っている。

 この騒動で客が退散してしまったので、行き場のなくなったそのメニューが報酬と慰労も兼ねて振舞われているようだ。

 

「ああ、すぐに行くのじゃ!」 「オイラも飲むぜ!」

 

 半竜娘たちの他にも、歓楽街を守るのに力を貸した者たちも、他の卓に着いているようだ。

 堅気ではない、血と暴力の匂いをさせる者たちが目に付く。

 

 半竜娘とTS圃人斥候が席に付くと、一党の皆で杯を掲げる。

 

「では、新年に!」

「我らの街に!」

「冒険者に!」

「犠牲になった魂に!」

 

「「「「 乾杯!! 」」」」

 

 …………。

 ……。

 

 

 用心棒の後輩たちも相伴に預かっており、あるいは他の冒険者たちとも、途中で話したりもした。

 例えば、交易侍祭が、森人探検家のハイグレードな聖印を見て「わあ、初めて見ましたわ! 大層な功徳(上納金)を積まれたのですね!! いつかは私も……!」と目を輝かせたり、

 闇人の冒険者(闇人の中にも、祈る者(プレイヤー)となって秩序に属する者たちはいる)が、珍しいポーションを作っているという噂を聞きつけて接触して来たり、

 鮫歯木剣の蜥蜴戦士は、その体躯を見込まれて、その斥候らしき黒曜等級の闇人(7人兄弟の3人目で、故郷の地下都市からは、死んだことにして逃げてきたとか)に声を掛けられていたりしていた。*2

 

 途中で半竜娘は、少しだけ卓を離れると、仕掛人(ランナー)らしき者たちが座る卓へと近づいた。

 そのランナーのうち一人は、TS圃人斥候の裸足の足先を熱心に見つめていた……圃人趣味の被虐趣味なのかもしれない。

 

「お主等に、仕掛けを頼みたいのじゃが」

 とはいえ、相手の趣味は関係なく、仕事ができるのであればそれでいいのだ。

 

「あん?」

 胡乱げな目を向けるランナーの一行。

 

 だが、返事を待つ気はない。

 霊視による裏取りは済んでいる。

 

「お主等が、罪人の抽出の仕掛(ラン)を受けた者たちであろ? ああ、返事は結構。ロマの者たちから依頼を受けたのは、()()()()()()

 ついでに、その罪人宛てに配達を頼みたいのじゃよ。魂を喰われたその女の、欠けた部分を補う霊具を届けてほしいのじゃ。……この黒檀の玉がそうじゃ。報酬は全額前金で金貨で20枚」

 

「断ったら?」

 ランナーの一行の中で、怜悧な声をしたおそらく交渉担当らしき者が聞き返す。

 

「そうはしないじゃろうな。なにせ、対象はいま、魂を喰われて廃人のようになっておる。そのままでは抽出任務の成功すらもが危うい。しかし、手前のこの霊具があれば、多少なりとも正気を取り戻すはずじゃ。しかも、報酬も上乗せされる。……断らんじゃろ?」

 

「まあね。断ったら、衛兵詰め所にチクられそうだしね」

 

 交渉成立。

 ランナーたちは、金貨と霊具が入った袋を受け取った。

 

「次からはちゃんと、ローグギルドのフィクサーを通してくれよな? 【辺境最大】さん?」

 

「そうするのじゃよ」

 

 そう言って、半竜娘は直ぐにランナーたちの卓を離れた。

 まあ、これで、餓鬼に喰われた乞食たちの霊の未練も果たされるし、その依代にした黒檀の玉にはあの女侯爵の魂の残滓(邪神の食べカス)をかき集めて放り込んであるから、無事に届けられれば、女侯爵の魂の欠損も多少は癒されるだろう。

 

「女侯爵は相当な手練れじゃったし、そのうちまた会うことがあれば、手合わせ願いたいものじゃな」

 あるいは、女侯爵も助け出された後は、ランナーとして都市の影を走るようになるのかも知れなかった。

 

 

<『1.死霊術ポイント+2! 半竜娘は、使役数と顕現度のパラメーターを上昇させた!』 了>*3

 

 

 

  ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

  ▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 

2.ゆうべはお楽しみでしたね

 

 

「ふわぁ~あ。うぅ、頭痛いです……」

 

 朝の光の中、文庫神官が目を覚ますと、そこは肉の海だった。

 森人と、圃人と、半蜥蜴人の肢体が、しどけなく肌を晒して、特大サイズのベッドを二つ並べた上で絡まっている。

 

え?」

 

 ばっと周囲を見回す。

 見慣れぬ部屋……そういえば昨日は、歓楽街にある酒場に泊まったのだったか。

 それで、慰労ということで飲み食いして……そこからの記憶が曖昧だ。

 

「ええと、これは……」

 

 とりあえず、服を着る。

 一党の仲間には、シーツを掛ける。

 その途中で、自分の手帳が出てきたため、文庫神官はそれを見た。

 几帳面な字で、昨晩のことの手掛かりが書き並べられていた。

 

「少しずつ思い出してきました……」

 

 知識神の加護は、忘れることを許さない。

 

「そう、確か、なんかピンク色のお酒を飲んだら体が熱くなって……」

 

 思えば、あれは何かのプレイ用の媚薬でも紛れ込んでしまっていたのではないだろうか。

 そのあと、一党全員が鼻息荒く、なんかこう、ええとその、非常に()()()()()()しまって……。

 

「部屋に入って、服を脱ぎ捨てて、吸い付いて、絡み合って……!」

 

 思い出すほどに、顔が熱くなっていくのが分かる……!

 手帳には、なぜか、誰のどこが弱いとか、そういうことがメモされているのだ。

 ――いや、なぜっ!? 確かに気になりますけど!? メモに残すようなことですか、昨晩の私!?

 

「あなたが『蜥蜴人と森人と圃人の違い……わたし、気になりますっ!!』って言って始めたんじゃない。やっぱり只人(ヒューム)って繫殖欲が旺盛よね~」

 

「ひゃわっ!?」

 

 いつの間にか起き上がっていた森人探検家が裸のまま後ろから凭れ掛かってきて、そのまま文庫神官の耳を舐めた。

 はむはむと耳を噛まれ、文庫神官は腰砕けになってしまう。

 

 ――こっちの弱点も把握されちゃってます……!?

 

「ま、一党が()()()なるのは悪いことじゃないわ。これからも、よ・ろ・し・く・ね?」

 森人探検家の甘いささやきが、腰に痺れをもたらし、文庫神官は思わずへたり込んだ。

 

「冒険者の一党なら、こーいう仲になるやつらも居なくはねーし、まあ、いー機会だったんじゃねーの?」

 TS圃人斥候も起きて、悪戯気に二人の方を見ている。

 むしろ美女たちと(ねんご)ろになれて役得と思っているようだ。

 

「気に入った相手と(しとね)を共にするのは、蜥蜴人の習いじゃしな!」

 半竜娘も、まったく気にしてはいないようだ。むしろすっきりさっぱりしている。

 

「さぁて、やられっぱなしも性に合わないし、どうしてくれようかしらね」

「まだ時間はあるしなー」

「おっ、それなら分身出して【賦活】の術を掛けてリフレッシュしとくかの?」

 

「ひゃわわわわ……」

 

 

<『2.第二ラウンド、ファイッ!!』 了>*4

 

 

 

 文庫神官は、一党との絆を深め、【護衛】技能が熟練段階に成長した!(1ラウンド中の攻撃肩代わり回数2→3。成長点15点消費)

 文庫神官は、体力がついて、【頑健】技能が熟練段階に成長した!(生命力+5。成長点15点消費)

 

 

 

  ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲

  ▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 

3.春が来て

 

 

 やがて雪が解け、春になり、人の往来が活発になってきた。

 つまりは、新人冒険者たちの登録ピークの到来だ。

 

 それに合わせてか、以前から計画のあった、冒険者の訓練施設の建設が進められている。

 王都の方で名を伸ばし始めた、軽銀なるものを扱う商会が、大部分を出資しているのだという。

 そこの会頭は、元冒険者の令嬢で、新興の商会として既得権との摩擦を軽減するために、慈善的な事業にも手を伸ばしているのだという。

 

 まあ、特に辺境の冒険者たちが増えることは、人族の勢力圏拡大に大きく寄与するため、完全に慈善事業とも言えない。

 投資としても、十分見込みがあると言えるだろう。

 

 

 冬ごもりを終えた冒険者たちもまた、春になって活動を再開しだした。

 

 鋼鉄から青玉に昇格した、貴族令嬢の自由騎士を頭目とした女だらけの一党は、手堅い仕事ぶりと、義侠心に一目置かれ、ギルドの信頼も厚い。*5

 

 斧戦士、僧侶、妖術師の一党は、抜けた斥候の穴を臨時メンバーで埋めたりしつつも、結局3人で活動している。

 ただ、収穫祭で妖術師が手に入れた(譲ってもらった)新しい呪文書のおかげで、少し余裕ができたようだ。*6

 

 この冬の間に特に名を伸ばしたのは、鮫歯木剣の蜥蜴戦士と交易侍祭を加えた一党だ。

 元からのメンバーは、惜しげもなく肌を晒す鎧を着た戦女神の神官戦士に、一党の指揮官役の軍師と呼ばれる壮年の魔術師、そして秩序に目覚めた闇人の斥候。

 彼らはまだ黒曜と白磁ながら、見るべきものがあるとして、ギルドからも期待されている。 

 

 

 そして、ギルド期待の新人は、他にもいる。

 

 【辺境最大】の異名がすっかり定着した半竜娘は言わずもがな。

 ゴブリンスレイヤーの一党に加わっている女神官も、昨年の春に登録した者たちの中では、良く名が知られている。

 

 そして彼女らの同期である、鉢巻をした青年剣士と、その幼馴染の竜爪使いの女武闘家、学院卒の眼鏡の女魔術師(魔法使い)もまた、徐々に名が売れてきたところだ。

 

「姉ちゃん!」

 その一党に、新たに一人、眼鏡の魔術師が加わろうとしていた。

 女魔術師と同じ赤髪で、眼鏡をかけた魔術師――彼女の弟だ。

 同じく学院の卒業の証である、紅玉の杖を誇らしげに備えている。

 

「よく来たわね」

 女魔術師が笑顔で出迎えた。

 

「姉ちゃんが誘ってくれたんだろ? 魔術の道を究めるなら、早いうちに野に出て研鑽を積むべきだって」

 弟の魔術師も、収穫祭以来の再会に笑みをこぼす。

 

 季節は春。

 希望に満ちた、出会いと始まりの季節である。

 

 

<『3.そしてまた、怪物たちも活動を活発化させる季節でもある。まったく、世に冒険の種は尽きまじ、ということだ』 了>

 

 

「……姉、か」

 赤髪の魔術師の姉弟を一瞥し、思わずつぶやいた小鬼殺し(ゴブリンスレイヤー)の心中は、果たして――。

 

「ゴブリンスレイヤーさん?」

 立ち止まった小鬼殺しに、女神官が下から覗き込むようにして問いかけた。

 

「いや」小鬼殺しは(かぶり)を振って、ずかずかと再び歩き始める。「ゴブリン退治に行くぞ」

 

 彼は小鬼を殺す者(ゴブリンスレイヤー)

 しかし、かつては彼も、“弟”だったのだ。

 

 

*1
善き死人占い師/悪しき死人占い師:呪術師と呪詛師みたいな関係かなー、と(呪術廻戦)

*2
7人兄弟の3人目の闇人:多分、故郷の地下都市では、トラブルシューターだった。私が死んでも代わりは居るもの、を地でいく過酷な取り扱いと、パラノイアを患っているとしか思えない首脳部に嫌気がさして出奔したようだ。

*3
半竜娘:◎死霊術パラメータ: 累計ポイント6→8 現在ポイント0

◇干渉範囲

 使役数:3(同時に25体の霊魂を使役可能。→維持可能な呪文数が増えた)

 顕現度:2(霊感のない人間に対してはっきりと見せるくらいのことができる。屍肉や依代に憑依させた場合にそれらを普通に動かさせることが出来るようになった)

*4
森人探検家の対応の違い:

Q.牧場戦直後は娼館に引き渡してたけど、今回は満更ではないのは?

A.遠征や収穫祭デートや冬山を経て、好感度が足りてたから。

*5
貴族令嬢一党:『10/n 山砦粉砕炎上』で半竜娘に同行した一党。堅実に実績を重ねている模様。

*6
斧戦士、僧侶、妖術師の一党:TS圃人斥候が元居た一党。原作小説ではこのあとも地味に出番が増えている。




メリー・ユール!(一日遅れ)

寒い中、病魔が猖獗(しょうけつ)を極めております、みなさま体調にはお気を付けください。

越冬編終了! 次回から原作小説6巻(訓練所襲撃編)です。
新人冒険者たちを、半竜娘の()()()()()が襲う!!
小鬼襲撃時の彼ら新人冒険者や大工、人足たちの犠牲を減らすことが命題になりそうですね。

追記
RTA in Japan 2020  12/27~12/31開催!
走者の皆様の配信スケジュールはこちら

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