ちょっとだけ、タグ追加をしました。
それではどうぞ。
「3駅先まで来ちゃったね……」
「ダイヤが乱れていたみたいね。てっきり乗る予定の電車だと思ったけど、その前の急行電車だったなんて……」
「…逆に急行電車に遭遇するのは、僕的に珍しいと思うんだけど……」
各駅停車に乗ったつもりが、急行電車に乗ってしまった3人。
しかも3駅先まで来てしまったのである……
「もっと私が確認すればよかったね。千聖ちゃん、電車は苦手なんだから……」
「いえ、私のほうこそ……電車が来ると思って慌ててしまったわ」
「…2人共、初めてなんだから、そんなに気を落とさないでよ。誰にだってある事なんだからさ」
落ち込む2人をフォローしながら、それに引き返せばいいだけの事だし。と花音と千聖に付け足す悠里。
さて。次の電車は……と時刻表を確認しようとした時……
『お客様にお知らせいたします。車両の一部に故障が発生した為、しばらく運転を見合わせます。お急ぎのお客様は……』
お知らせのアナウンスが鳴り響いた。
「このアナウンスって、私達が乗る路線の案内だよね……?」
「ええ。電車、動かないみたいね……」
「「…………」」
案内のお知らせを聞いて、自分達が乗る路線がしばらく動かないと知り、落ち込む表情になる花音と千聖。
「…それなら、カフェまで歩かない?」
「えっ? それって、ここから隣の駅まで行くってこと?」
そんな2人を見かねて、悠里が妙案を出した。
それを聞いて千聖は驚いた。花音もだが。
「うん。1駅くらいなら、5分か10分くらいみたいなもんだし。このまま何時間も待つよりは良いと僕は思うけど……」
確かに、いつ動くか分からない電車を待つよりはいいと思った千聖。
花音もそれに賛成し、3人は隣の駅まで歩く事に……
「あ。出口はこっちみたいだよ、悠里くん、千聖ちゃん」
「待って、花音! そっちは乗り換え口よ!」
「…思いっきりあそこに乗り換え口の看板があるのに、素で行ったよ。花音ちゃん……」
この後、悠里が花音を連れ戻して来たのであった。
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「この公園を抜ければ、カフェまであと少しね」
「なんだか賑やかだね? 何かイベントをやってるみたいだよ?」
「…ほんとだ、なんのイベントなんだろうね……」
公園の近くまで来た3人。
そこでは何かのイベントをやっているようだ。
看板には『手作り雑貨』の文字が。どうやらそのイベントのようだ。
「手作り雑貨のイベントなんだね。見て、お店がたくさんあるよ」
「ええ、そうね。でも今日の目的はカフェなのだし、寄り道をするのは……」
「あ、そ、そうだよね」
花音がどうやら行きたそうな表情をしていたので、千聖は少し見ていきましょうと言う。悠里もそれでいいかしら?と千聖が彼の表情を見ると……
「…えっ? いいの……?」
某五等分な五つ子の三女のように瞳をキラキラさせながら、千聖に訊き返した。
「え、ええ……(ちょ、ちょっと悠里!? いくらなんでもその表情は反則よ!?)」
「ち、千聖ちゃん……大丈夫? 顔、真っ赤だよ……?」
「そ、そんなに……?」
「う、うん……(悠里くんの何を見たんだろう……?)」
花音が小声で話しかけるが、千聖の表情は見るからに真っ赤だった。
とりあえず彼女が落ち着くまで悠里は律儀に待っていたが。
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「ねぇ見て。あの帽子、千聖ちゃんに似合いそうだよ」
「確かに。こっちの水色のワンピースは花音ちゃんに似合いそう」
「えへへ、そ、そうかな? それにしても、どのお店も可愛いものがたくさんあるね」
「そうね。かなり凝ったデザインの物もあるし、全部手作りだなんて感心するわね」
お店を回る3人。
どのお店にデザインが凝った物が多く、クオリティもかなり高いのだ。ここに寄ったのは正解かなと思った。
「あら、このワンピース……」
千聖が何かを見つけたようで、悠里と花音が何か気に入った物でもあった?と訊く。
「いえ、彩ちゃんに似合いそうだと思って。こういう感じの服が好きみたいだから。こっちの白い鞄は
「…確かに好きそう。寧ろ彩ちゃんの場合、そっちもいいけど、あっちの薄いピンク色系も似合いそう」
千聖の言葉に悠里がクスクスと笑いながら言う。
するとここで疑問が1つ浮かぶ。
「悠里って彩ちゃんと知り合いなの?」
「…ん? まぁ知り合いだよ。というか、千聖ちゃん以外のパスパレメンバーとも知り合いだけどね?」
「「そうなの……(なんだ)……」」
その言葉を聞いた千聖と花音は、意外と思ったと同時にヤキモチをしたそうな。
「…あ。あっちの和風小物のお店はイヴちゃんが喜びそうだね。和風小物って、取り扱ってるお店が意外と少ないって前に
和風小物を見つけた悠里は、別の高校の1つ年下の後輩、
ちなみに名前からして、女の子っぽい名前のようだが、夏々は男の子である事を千聖と花音は知っている。
「……ん? このサングラス……」
「どうかしたの?」
「
悠里と花音がいるのにも関わらず、パスパレのメンバーの事ばかり話してた事を2人に謝る千聖。
それに対し、悠里と花音はその気持ちは分かるよと言った。それを聞いた千聖は以前よりもみんなの事を考える時間が増えた気がすると思った。
「…あっ、ねぇねぇ千聖ちゃん、花音ちゃん。この指輪、かぁいいよー?」
「わぁ♪ ほんとだ~、可愛い~」
「おもちゃの指輪……色違いでたくさんあるのね。小さい頃、こういう指輪好きだったわ(悠里の可愛いの語尾がおかしかったのは気のせいかしら……?)」
悠里が見つけたのは、様々な色がある玩具の指輪。
それを見た花音と千聖は可愛いと思いつつも、千聖は悠里の語尾に一瞬違和感を感じたが、気にしない事にした。
「すみませーん、この
すると悠里は、近くにいた店員を呼んだ。
オレンジ色、青色、白色の指輪の3つは袋を別にしてもらい、残りの2つ……優しい黄色と水色の指輪をそのまま受け取る。
「えっと……あ。ちょうど近くに作業台がある。少し借りようっと」
会計を済ませた悠里は、偶々近くにあった素朴な作業台を座る。千聖と花音も何をするんだろうと気になり、近くに寄った。
悠里は、腰に付けてあるポーチから、超小型の工具を取り出した。そして先程買ったであろう、黄色と水色の指輪を出し……
「ふんふんふーん♪ 美味しいクッキー♪ こんがりクッキー♪ 焼き焼きしちゃうよ~♪ 」
謎の歌を歌いながら、何かを作り出した。
そして作業が終わると、近くにいた人や見知らぬ野良猫が拍手をし出した。
完成したのは、先程の指輪を合わせた2色のペンダントだった。
「はい。これ」
「「えっ?」」
悠里は、黄色のペンダントを千聖に。水色のペンダントを花音に渡した。
突然の事にキョトンとする千聖と花音。
「僕から2人にお揃いのプレゼント。無くさないように、写真も入るタイプのペンダントに細工しておいたから。きっと2人に似合うと思うよ」
「あ、ありがとう……(悠里から指輪……買ってもらっちゃった……)」
「う、うん。大事にするね……(ふえぇ~、悠里くんに指輪貰っちゃたよ~!?)」
思考回路が上手く回ってないのか、玩具の指輪だというのも関わらず、千聖と花音は別の意味で混乱していた。
余談だが、周りの人達が騒いでいたのは言うまでもない。
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