もてもてドクター   作:雅裕

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エイヤフィヤトラを当てた途端、
アーミヤCEOの活躍が10割減しましたね。
てなわけでくっつかせます。うちの世界ではこうです


エイヤフィヤトラ

朝の巡回が終わると執務室の前であの子が立ってた

無機質な廊下で誰かを待ってる

挨拶のように手を振ると、のこのこと、こちらへ歩み寄って目と鼻の先まで近づくとしかめっ面を晴らし返事した

 

「おはようございます、先輩」

「おはよう、エイヤフィヤトラ。あー…目、大丈夫?」

「はい、目も耳も悪くなってしまいましたが、なんとかやっていけそうです」

 

正直あれほど近づかなきゃ見えないようなら、かなり支障が出ると思うのだけれど、この子ならばきっと…大丈夫だと思う。ただ迂闊に男性職員には関わらせれないかな

 

「どうしてここに?」

「荷物を受け取りに来たのですが、ノックはしたものの入っちゃって大丈夫かなって悩みまして…」

「う〜ん...みんな入り浸ってるし、気にすることないんじゃないかな」

「本当ですか…わかりました」

 

不本意ながらもそうと認めざるを得ない事で、日々ドクターのプライベートスペースは侵略されつつある。いつか完全になくなり、トイレもご飯も睡眠も誰かに隣で凝視されるようになる日も遠くない

その点で彼女はかなり優しい部類だ

 

「それで資料だけど、先にやることがあるからそれを済ませてからでもいいかな」

「はい。…あの、良ければ私も一緒にいいですか?」

 

二つ返事で了承すると、やはりよくみえないそうで、仕方なく手をつなぎ一緒に歩き出して

日常会話でもひとつ。エイヤはなにか元気なようだが、やはり何も話さないのは居心地が悪い。

ケルシー先生は彼女の何か別の感覚が反比例して鋭くなっているらしいが、大事なところを聴き逃した

「エイヤフィヤトラさんとドクター、おはようございます」

「アドナキエルさん、おはようございます」

まあどうあれ、エイヤならここでよくやっていけ……うん?

 

「あれ…エイヤフィヤトラ、さっきくらい近づかないと見えないんじゃないの?」

「えっ…?み、見えませんけど……」

「今普通に挨拶してなかった?」

「き、気のせいかと」

「そんなはずは……」

 

きょとんとした。これ以上は聞かない。

とりあえずやることを済ませると、一緒に執務室へ入った。

 

「荷物はこれかな?」

「はい。見てみますか?」

「うん、中に何が入ってるの?」

 

珍しく返事は来ず、エイヤは開封を急ぐ

すると中身は、赤いに近い色のメガネだった

 

「似合ってますか?先輩」

「まだつけてないけど・」

「じゃあ似合うと思いますか?」

「まぁ...そりゃ似合うと思うけれど...」

「よかった...」

 

そう言って少し間を置くと、彼女はメガネをケースにしまった

 

「え、掛けないの」

「鉱石病で目が悪くなってしまって、メガネではどうしょうもないそうなのです」

「そんな...でもどうしてこれを...」

「少しは、安心できるかなって...でもいざこうすると、かけるだけ少し悲しくなるかなって」

「...そっか」

 

僕は何も言えなかった。管轄内の事なのに、あまりの無力さを直に突き付けられる

「そのメガネ、貸してみてもらえる?」

彼女の持ってるケースから取り出すと、かけずに片目を閉じメガネと彼女の顔を重ねた

否応無しに、それが今の自分にできる精一杯の行動だった

 

「先輩...?」

「うん、やっぱりよく似合ってるよ」

「本当ですか?」

「嘘はつかないよ」

 

彼女の顔に少しだけ、微笑みを取り戻したように思う、正直そう思いたい

 

「やっぱり、先輩がいてくださるなら安心ですね」

「え?」

「明日も、今日のように手を引いてくれますか?」

「まぁ...それでいいのなら」

「はい!...これならきっと、どこまでもいけます」

「ならよかった」

「だからその...これからもよろしくお願いしますね」

 

 

 

以後よく一緒に行動してるのを目撃されているそう。

「でもエイヤフィヤトラって確か...」「うーん、それは野暮ってものじゃない?」




どんなにかわいくてもどんなに推してても鉱石病の行きつく先を考えると胸が痛い。それを止めるためのドクターだけどね。

恒例の別世界線です。いつも勝手にエイヤって呼んでます
リクエスト受け付けてますのでぜひよろしくお願いします、だれでもどうぞ

えらべ

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