二重人格かわいい
「こ...こんばんは、ドクター....」
聴いて一瞬身構えるが、すぐに声の主を認識すると部屋の明かりを落とす
代わりにデスクライトの反射光だけが部屋を照らした
「...オリジニウムの場所は教えないよ?」
「...?い、いえ、私はただ...」
「まぁ、好きにしといていいよ」
するとナイトメアはソファに椅子に、まるで眠りについた犬をおっかなびっくり横を通るように見ながら、最終的には自分の一つ隣、予備の席に座り手元を眺めていた
一度彼女のほうを見ると、同じように目が合った。何も話すことはなく、彼女は首をかしげる
「眠らないんですか?」
「今何時なの」
「今はもう0時を...あれ?」
「あの時計は止まってる」
そうしてナイトメアの視線の先を顎で指した
「時間の感覚、わからなくならないんですか?」
「窓もないと日の感覚もわからなくなる」
正確には止まっているのではなく壊れているが、時間になると大抵呼ばれるからと、今に直すといって一行に直そうとしない。きっと億劫だとか、面倒だとかそんな理由だろう
だからか時折、まるで大海の中で立ち往生しているような不安に襲われもするが、これはまた別の話だ
「ところでなんで、この時間に?」
「いえ...気づいたら事務室の前に立ってて...」
「別に寝てしまってもいいけれど」
「だ、大丈夫です...、こうしていたら思い出すかもしれないので...」
そうか、と相槌を打つと、部屋は芯と紙が擦れる音だけが流れた
足音も聞く間もなく、視界の端から彼女はふっと姿を消して、
気付くと後ろから自分の肩がつままれている
「釣れないわねぇ、せっかく私と二人っきりなのに、なにひとつ行動もないなんて」
恐れていた事は相も変わらず突然やってくるし、この状況で下手に動けば何をされるかわからない以上、座ったまま体は固まった
「すごいしかめっ面よ~?"私の前ではもっと楽しそうにしてくれ"とでもいうべきかしら?」
「...何しに来たんですか」
「イヤね、お話しにきただけなのにその言われようは」
そう言うと、椅子の裏と背中の間から、こちらへ体重を預け腕を組む領域で首へ腕が絡まった
「むふふ...でも、いいわねその表情...ゾクゾクするわ~」
「近いんだけど」
「近づけているのよ?」
右肩に顎を載せてるナイトメアを横目に見ながら取られまいと書類をまとめ裏変えしにすると、手を彼女の手の甲を重ねた
「そんなに私が怪しいかしら?」
「そういうわけではない」
「私だって寂しいのよ?」
「...ごめん」
「いい子ね...さ、一緒に...」
子供をあやすように、端正な指が上から髪に絡まってほどける
そして脇に手をいれ持ち上げられると、そのまま立ち上がった
「どこいくの」
「いい子ならもう寝る時間よ~?」
「いや...まだ...」
「ほんっと釣れないわね~?せっかく私がこうして誘ってるのに」
ジリ貧に、ああいえばこういう説得の押しあいが始める
「それとも、私と寝るのがイヤ...?」
「そういうわけでは...」
「ならいいわよね」
仮に演技でも涙目には弱い、どちらにせよこのままでは、物理的に寝かせられるか能力で寝かせられるか自分の意識で寝るかしか選択肢はなくなってくる
「...一緒に寝ればいいの?」
「そうよ」
「ソファだけど」
そんな事知っている。とでも言わんばかりに彼女が微笑み、自分は手を引かれ一歩先にソファへ座った
彼女は横から押さえつけるように、頭に抱きつくと疲れた体はバランスを崩して倒れた
「最初からこうすればよかったのよ?」
結局のところ、押し負けるなら潔く負けたほうが早いが、こればっかりはそうといかない
彼女の持つ能力は、永遠と夢を見させられると聞いた。少なくとも最後に経験したことをもとにするならば、それは水が低きに流れるが如くに、全てが悪夢であったかのように忘れられるでもなく、夢は覚めるのだ
ナイトメアは薄目にこちらを見ている
恐ろしさばかりが主張されるが、眠気に抗える人は少ない
相も変わらずこの感覚は奇妙なもので、ひどく熱い海の深きに自ら潜りゆくように、まどろみにはまった
「ずっとこうしてみたかったわ...」
最後、ドクターは黄色い悲鳴に目が覚めると、ナイトメアは顔を赤らめて部屋を出て行った
そのあとは時折本当にあの日"おいた"はしていないでしょうかと質問されるようになった
「え、ワンドがないとあれってできないの?」
てごわかった....「男子三日合わざるは刮目してみよ」という諺があるので三日以内に出したかったんですよね...とりあえず、急ぎ足で出しただけなので加筆修正する可能背大です
あとね、プロットがね、思い付きがね、ないのね、悲しいね。
えらべ
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