「……話には聞いたがこれほど酷いとは」
「…………」
黒鬼は部屋を見てため息をつく。その後ろで翼は鎖に拘束されたままだった。
「気にする事はない……私が片付ける」
「そう言ってさらに悪化させたのは誰でしたっけ?」
「……返す言葉もない」
実は黒鬼が片付ける前に翼が片付けようとしたのだが、本来は普通に片付け終わる筈が、さっきの7割増で仕事が増えて今に至る。
「まさか、緒川さんがいないから僕が掃除とはねぇ……」
「凄い。緒川さんに劣らない速さで片付けが終わってゆく……」
そう言いながら黒鬼はある程度の片付けが終わっていた。
「……相澤さんは家事が得意なのですか?」
「まぁ研究室って汚れるんだよ。だから片付けとか料理とかやるのが僕しかいなかったからね」
「そうでしたか……」
やがて片付けが終わり翼を解放した。すると黒鬼のお腹が鳴った。
「……お腹……空きましたね」
「なら何処かに食べに行きませんか?」
「……いいね。じゃあ僕の知ってるいいラーメン屋さん教えるよ」
そして翼はある程度の変装をして黒鬼と一緒に外に出かけた。そして、しばらくバイクを走らせた。しばらくしてあるお店を見つけた。
「ここだよ、最近来て無かったからな」
「ここですか……」
辿りついたお店はラーメン二郎とゆう名前だった。そして2人はお店に入り黒鬼は小ラーメンの券を買って席に着いた。
「あの、相澤さん。何故小ラーメンにしたのですか?」
「あぁ風鳴さん。これからくるラーメンはボリュームがあるからね」
するとしばらくして小ラーメンがやって来た。そのラーメンを見て翼は驚く。
「こ、これはなんてボリューム……」
「すごいだろ?麺は食べ応えがあって野菜や肉がまた美味いんだよ」
黒鬼は普通にラーメンを食べ始めて、翼は恐る恐るラーメンを食べ始めた。
「やっぱりここのラーメンは美味いんだよなぁ……」
「……これは美味しい。麺は食べ応えがありスープに旨みが凝縮されていて箸が進む!!」
「……これはハマったな」
「何か言ったか?」
「いえ何も……」
しばらくして翼と黒鬼はラーメンを食べ終えて満足していた。そして黒鬼は翼に聞いてみた。
「どうでしたか?ここのラーメンは」
「あぁとても美味しかったよ」
「そうですか。なら良かったですよ」
「……またラーメンを食べる時は誘ってくれ」
「いいですよ」(完全にハマったな)
その後しばらく翼はラーメンにハマり、最近は結構な頻度で本部のトレーニングルームで翼を見かけたとゆう。
「次回予告ですよ〜」
「何やら騒がしいが何かあったのか?」
「あ、風鳴さんこれ読んでください」
「ふむ……次回スパゲッティの綺麗な食べ方……」
「スパゲッティって汚れるんだよねー」
「あぁ私はそれ以上に誰かが分かるよ……」