アークナイツRTA:双狼ルート   作:天海望月

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スカイフレアを交換したので初投稿です。


3 時間配達員(RTA走者)

 テキサスさんはすごい人です。

 

 どんな仕事もテキパキ臨機応変にこなして、完璧な仕事を提供する。

 

 ロドスのリーダーとして私も見習わないと。

 

 ……先日、ドクターの治療ポッドの場所が判明しました。救出しないといけません。ドクターは今、ロドスに最も必要な人なんです。

 

「テキサスさん。ロドスを代表して折り入ってお願いがあります。私たちの機密作戦に、ペンギン急便の力を貸してほしいんです」

 

 ケルシー先生と相談したのち救出部隊を設立しましたが、ペンギン急便さんにも“ドクターの輸送”をお願いしました。こと輸送に関してはプロフェッショナルの彼女たちです。何があっても無事にドクターは脱出させてくれるはずです。

 

「つまり、その医者を我々に護送しろということだな」

 

「はい。彼はどうしても必要な人材なんです。お願いできますか?」

 

「分かった。受けよう」

 

 そう言うとテキサスさんは二つ返事で承諾してくれました。とても助かります。

 

 その後少しの間情報共有をしたあと、彼女はさっさと部屋から出て行ってしまいました。

 

 しばらくすると、外から楽しそうな声が聞こえてきます。その不愛想な性格に対して、彼女を囲む人たちは非常に個性的な方々ばかりで、私が知ってる人の中でもトップクラスの人望だと思います。

 

「テキサス!君も作戦に参加するのかい?もちろんボクと行動してくれるよね?」

 

「おっ、会議は終わったー?」

 

 彼女の周りにはいつも人がいます。とても賑やかで──って、突然静かに?

 

 ……とりあえず、作戦の構築を続けないと。

 

「この感じ……すごい、こんな──!」

 

 

 

 最近、テキサスの様子が変だ。

 

 ボクを無視する方法が違う。今まではただ意味もなく無視してたけど、

 

 ──最近は『邪魔だから』無視している感じがする。

 

 嗚呼……テキサス。触れてくれない、視線すら向けてくれない。こんなの初めてだよ!

 

 どうしてそんなに先を急ぐんだい?何を生き急ぐんだい?まるで何かに追われるように、なのにずいぶん余裕がありそうじゃないか。

 

 テキサス、テキサス……!心臓の高鳴りが止まらないよ。やっぱり君は面白い!

 

 ◆ ◆ ◆

 

「ちょっ……テキサス!?」

 

 作戦地域に到着してからすぐに、テキサスさんは走り出してしまいました。エクシアさんも困惑気味です。

 

 あっという間にビルの裏側に背中が隠れてしまいましたが、きっと彼女のことです、何か考えがあってのことでしょう。

 

 街は不自然なほど静かで、大きな都市には見合わないほどの活気のなさです。

 

 何かが起こる前兆のような……。私の本能が不穏だということを告げています。

 

 何かが起こる前に急がないと。──無事でいてください、ドクター。

 

 ポイントに到着すると、テキサスさんはすでにそこで待機していました。安全は彼女が確保してくれたのでしょう。感謝しながら、私は治療ポッドへと入りました。早くドクターを起こして脱出しないと。

 

 

 

 ドクターは、記憶を、失っていました……。

 

 過去のことも、栄光も、自分のことも、そして私のことも──。何一つ、覚えていませんでした。

 

 でもまずは帰らなきゃ。ドクターさえいれば、まだ……。

 

 外に出ると、街では大きな騒ぎが起こっていました。

 

 悲鳴、怒号、絶叫、泣声。街は焼け、人は入り乱れ、混沌とした空間が広がっています。

 

「防衛ラインを死守せよ!市民の犠牲などいくら出ても構わん!」

 

 ウルサス帝国の軍警察が、覆面の人たちと血みどろの戦いを繰り広げています。あの覆面は、確か……。

 

「どういうことなんですか……!?どうして……どうしてレユニオンがこんなことを……」

 

「ついに本性が牙を剥いたんだろう」

 

 一緒に来ていたドーベルマン教官が言います。後ろからは、他のオペレーター達が動揺する声が聞こえてきました。

 

 ドーベルマン教官曰く、この被害はすでにチェルノボーグ全体に広がっている、と。

 

 物陰から惨状を見届けていると、広場を制圧されたのか軍警察らは撤退して、代わりにレユニオンの兵士たちが台頭していました。

 

「おい、狩り損ねはいないか?」

 

「一人も逃すなよ!」

 

「みんな隠れて!」

 

 私が皆さんに警告するのと同時に、一人の医療オペレーターが砂煙を吸い込み、小さくくしゃみをしました。

 

(しまった!)

 

「いたぞ、あそこだ!」

 

「きゃあっ!?」

 

 そういってレユニオンの兵士が指さした先には、

 

「いやぁぁぁぁぁッ!」

 

 逃げ遅れた、一人の女性が隠れていました。

 

 女性は必死の形相で逃げるも、兵士に追い詰められ武器を突き付けられます。

 

「──戦いましょう。今すぐに」

 

「アーミヤ……」

 

 ドーベルマン教官が渋い顔をするのは分かります。この闘争に下手に手は出してはいけないと。

 

 でも、ここで私はあの人を見殺しにはしたくない。だから、なんとしても説得しないと。

 

「ドーベルマンさん──」

 

 そんな私の意図をくみ取ったかのように。テキサスさんは私の隣から飛び出して、得物を振りかぶりました。

 

 緋色の刃が手の中から離れ、一直線に飛んでいきます。それは精密に、ただ目標を抹消するためだけに飛び、ついに兵士の胴体をいとも簡単に穿ちます。

 

「何をしている?行くんだろう」

 

 テキサスさんは一歩踏み出し、振り返って私たちにそう言いました。

 

 私は頷き、ドーベルマン教官に言います。

 

「やりましょう、ドーベルマンさん!」

 

「……仕方ない。各小隊!奇襲して畳みかけるぞ!」

 

 そうして私たちはテキサスさんの背中を追って戦場へ向かいました。

 

 彼女の戦い方はそれは恐ろしいものでした。

 

 敵が密集しているところは横に一閃で一気に抉り、離れた場所には刃を飛ばして対処。

 

 ただ人を始末するためだけに磨かれたようなその剣技は、味方としてとても頼もしいものですが、相手から見れば恐怖そのものでしょう。

 

「なにやら楽しそうなことしてるじゃないか!ボクも仲間に入れてくれよ!」

 

 突然どこからかラップランドさんが現れ、戦闘に加わりました。戦力は増えるだけありがたいです。

 

 銃声も響き、エクシアさんの援護がしっかりあることが分かります。おかげで敵はパニック状態、続々と斃れていきます。

 

「くらえッ!」

 

「えっ!?」

 

 いつの間にか私の後ろを取った覆面の男が凶器を振りかざします。突然のことに反射的に身構えてしまいますが、それは命取りの行動です。

 

 まずいと思ったのもつかの間、マチェットの刃が竦む私の首へと導かれ、

 

「がぁッ!」

 

 男の脇腹を刃が貫通しました。

 

「ぁ、ありがとうございます!」

 

 テキサスさんはちらりとも私の方を見ず、最後に残った三人に渾身の一撃を振るいました。

 

 ──騒がしかったこの戦場も、唐突に静かになります。

 

「なんとか切り抜けたな……」

 

 ドーベルマン教官がそうつぶやきました。確かにこれは辛勝というべきでしょうか。危うく斬られかけましたし、もっと訓練を重ねないと。

 

「あの……お怪我はありませんか?」

 

 私はすぐに襲われていた女性のもとに駆け寄ります。

 

「え……、はい、大丈、ぶ──!?」

 

 女性はそういうと、私を指さしました。

 

「いやあっ、感染者!?」

 

「えっ、あの……」

 

「やめて!殺さないで!近寄らないでぇ!」

 

「──どうか、安全な所に──」

 

「いやあああああっ!」

 

 女性は完全にパニック状態になり、狂乱しながら逃げていきます。

 

 経験の浅いオペレーターは、そしてドクターは唖然としながらその様子を見ていました。

 

 ……仕方ないんです。この世の中で、鉱石病に感染した人は腫れ物扱い、人類の敵。それもそのはず、鉱石病は不治の病の上に、確実に死に至るのですから。

 

 私がもし非感染者なら、あの女性のように振舞うかもしれません。何故なら、死ぬのは怖いですから。

 

 だから、気にはしません。これが、当たり前なんです。

 

 ドクターにも、同じように説明しました。聡明な彼ならきっと分かってくれるはずです。

 

「おい!お前たち、一体何者だ?このチェルノボーグで何をしている!」

 

 騒ぎの収まったこの場所へ、再び軍警察が立ち入ってきました。私たちのことをスパイか何かと疑っているみたいです。

 

「我々の存在が知られたら面倒なことになる。いざというときは……」

 

 ドーベルマン教官は、最悪の状況を見据えているようです。ですがそんなことをしたら、私たちはこの街に危害を加えることに……。

 

「おい、そこのガキ……まさか感染者か?」

 

「──クソッ、やるしかないのか……」

 

 誰かが発したその言葉で皆さんが武器を握ったとき、突然霧が出てきました。

 

「皆さんっ!我々とあなたたちは、今敵対する理由はないはずです!」

 

「ッ!敵襲!」

 

 ドーベルマンさんがそう言った瞬間、ラップランドさんが何者かの攻撃を弾きました。

 

「ああ──惜しいなぁ?」

 

「……」

 

 赤毛の軽装の女性。彼女は一度後ろに飛びのくと、再びナイフを構えます。

 

 その立ち振る舞いは、今まで戦ってきた覆面達とは一風違う、明らかな強さを感じさせました。

 

「皆、増援が来てる!流石に抑えきれないし、さっさと逃げよう!」

 

 エクシアさんがそう言いながら高所から降りてきました。それを皮切りに、霧の中から続々と人影が現れます。

 

「ここで戦い続ける理由はない。撤退してドクターの護送を続けよう」

 

 そうテキサスさんが言います。私はそれに頷き、撤退の合図を出しました。

 

「軍警察の皆さんも、早く撤退を──」

 

「黙れ。感染者はとっとと失せろ」

 

「ですが──」

 

「アーミヤ」

 

 ドーベルマン教官の声に振り返ります。

 

「ここは彼らの矜持を尊重しよう。ここを守るのが、彼らの仕事なのだからな」

 

「……はい」

 

 そうして走り去る私たちの後ろで、ウルサスの戦士たちが戦いの雄たけびを上げるのを、私はただ聞くだけでした。

 

 

 

 ボクは見た。

 

 テキサスが壁の中に消えるのを。

 

 目を疑った。鉱石病がボクを狂わせたのかと思った。

 

 だが違う。そんなことは無い。何処を見回ってもテキサスの姿は見当たらなかったんだ。

 

 ──ああ、ああテキサス!短い期間の間に、知らなかった部分をこんなに知れるなんて!一体どんなアーツを使えばそんなことが出来るんだい?あんなこと知らなかった!

 

 誰にも教えたことのないテキサスの秘密を、ボクは……!

 

「ハハッ、ハハハハッ!」

 

 笑いが止まらない。誰も知らないテキサスのことを、自分だけが知っていると思うと。

 

 意気地なし、なんて言ってごめんよ。今の君は最高だよ!




戦友ゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!戦友欲シイモイッチャウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!

ID:50959097
申請お願いします。

(追記)
戦友がマジで埋まったのでよろしくお願いします(語録無視)
多分今申請送っても加え入れれないとおもうんですけど(名推理)

5/21 誤字報告ありがとうございます。

これからの展開についてどんなのがいいのか唐突に知りたくなったので回答オッスお願いします

  • 圧倒的なプレイスキルによる無双ルート
  • バグ盛りだくさんのさらにカオスなルート
  • ガバでタイム壊れる^~なガバガバルート
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