俺はロリコンではない。ただ成熟した女性より未熟な体の女の子が好きなだけだ。 作:ユフたんマン
ロープウェイ的なやつで神山を降りた俺たちは、ハイリヒ王国の王宮に訪れ、玉座の間に案内された。
無駄に煌びやかな両開きの扉の前でイシュタルが勇者一行が来たことを大声で告げて返事も待たずに扉を開け放つ。
「先輩…これは…」
「うん…嫌な予感が…」
イシュタルは俺たちを引き連れ、すぐに王らしき人間の側に寄っていき手を差し出す。そして王らしき男がキスをする。
ここで俺たちは宗教が統治する国だということを悟った。
頭に不安が過ぎる。ピラミッドなどのような成功した宗教国家もあるが、清王朝の滅びの原因ともなった儒教。その宗教の教えか何かで中華思想がなんちゃらかんちゃらで、中国が火薬を発明したというのに、銃や大砲として実用化出来なかったとかなんたら(うろ覚え)
まぁどうでもいいか。しかしこれからこの世界の聖教教会とやらも調べて行ったほうがよさそうだ。今のところ帰還出来るかは不明なため、この世界で生涯を過ごすということもあるかも知れない。それなら先輩には安全に暮らしてほしいからな。俺が四六時中見守っといてやるよ!(唐突なストーカー発言)
その後は自己紹介やらこれからよろしく頼むやら挨拶を終え、自分の部屋となる場所へ案内される。
出来れば先輩と同じ部屋のダブルベッドで一緒にイチャイチャしながら寝たかったが、文句を言っても仕方ないので一人で寂しく謎に広い天蓋付きベッドで寝た。広過ぎて落ち着かなかった。
▽▽▽
次の日は座学と、一応戦争に参加しないとしても自衛手段は必要ということで訓練が始まった。
朝、集まった俺たちに銀色のプレートが配られる。どうやらこれはステータスプレートという、ゲームとかでよくあるヤツのようだ。ステータスを見る以外にもマイナンバー的な身分証明書になるとか。
しかし騎士団長メルド・ロギンスだっけ?彼渋いね。渋メンだわ、マジで。歳上とか渋めなおじ様が好きな女性にはドストライクだろう。高収入だろうし。欠点はいつ死ぬかわからないことだろうか。騎士なんて危なそうな集団のトップだから仕方ないね。結婚したらその奥さん人質に取られそう。
どうやらこのステータスプレートは血を垂らすことで発動する、現代では再現出来ない神代のアーティファクトというやつらしい。原理わからんとかこの仕事やめたら?(理不尽)
取り敢えず言われた通りに針で指を刺し、血をステータスプレートに擦り付ける。すると…
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守山誠 24歳 男 レベル : 1
天職 : 忍者
筋力 : 10
体力 : 40
耐性 : 180
敏捷 : 200
魔力 : 140
魔耐 : 30
技能 : 影分身の術・隠れ身の術・空蝉の術・変化の術・火遁の術・気配遮断・言語理解
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アイエエエ!ニンジャ!?ニンジャナンデ!?
俺が隣でニンジャリアリティショックに陥っていると、畑山先輩が作農師?農業関連のことかな?と首を傾げている。可愛い。
メルド団長が説明を続ける。さて、前回教えたように3行で纏めてみよう。
○この世界でのステータスの平均は10
○戦闘職は貴重であり、生産職はそこまで希少ではない
○レベルの最高値は100、そしてレベル関係なしに鍛錬やらでステータスは上昇する
である。レベルを上げても鍛錬しないと強くなれないというなんともめんどくさい仕様である。こんなゲームあったらそれ多分クソゲーだな。
あと纏められなかったのでここで言っておくが、城の宝物庫を全開放するらしい。序盤から最高レアの武器入手とかマジクソゲーだな。
そして話が終わればステータスの報告会が始まった。まるで見せしめだな!これでステータスが低かったらイジメの元になるんじゃないか?一応先生としてイジメは見過ごせないのでメルド団長に提案してみた。
「あー…そういう問題は考えていなかった。すまない。ステータスが低くても皆の前では何も言わないようにしよう」
やったぜ!
順調に生徒たちは報告を終えていく。一瞬南雲のステータスに眉を潜めたが、小声で何か言った後、特に何も起きず報告は終了した。メルド団長に言っておいて正解だったかもしれない。
▽▽▽
あれから一週間が経過した。時の流れは速いものである。しかし技能の影分身は便利だ。NARUTOの影分身とほぼ同じ性能を持つ、所謂壊れ技である。いつかこれ修正されない?大丈夫?
分身が消えることで、記憶が本体に引き継がれるため、経験も俺に引き継がれるのだ。つまり、NARUTOで螺旋手裏剣の時にしていたあの特訓法が実現出来るのだ。しかも消費魔力はかなり少なく、魔法というか忍術を分身も使えるため、熟練度がもううなぎ登りだ。最初は膨大な情報に酔ってしまったが…
もちろん図書館にも俺の分身は存在している。他人の迷惑も考えて5、6人といったところか。図書館には生徒は南雲とそれを見守る白崎しか訪れていない。まったく…怠惰ですねぇ。
メルド団長に教えてもらったことだが、南雲のステータスはオール10と平均値であり、天職もありふれた錬成師で、戦いには向かないそうだ。
先輩は戦いに向かわせたくないと言うが、俺は南雲の意思を尊重しようと思う。親ならまだしも教師にこれからを決める権利はないからな。
それよりも白崎とは今度二人きりで話したい。俺と同じシンパシーを感じる。
そして俺は今、新しい試みに挑戦している。影分身が出来るのなら螺旋丸も出来るのではないかと。
NARUTOでは水風船やらゴムボールを使っていたので、真似して水風船から始める。人数は10人、これなら3日ぐらいで破れるのではないだろうか。
と思っていたら思いのほか早く出来た。ゴムボールもだ。チャクラと違い魔力は外に出すことが容易い。それに複数人で、少しでも出来ればそれを受け継ぎ、試行錯誤すること一週間、螺旋丸を完全に習得した。やったぜ!
破壊力はマチマチだがそれはしゃあない。螺旋手裏剣は諦めましょう。あれは無理です。そこまで根気ねぇから!
火遁はそこそこ。火遁豪火球の術を再現出来たが、威力は初期のサスケくんよりも低いだろう。しかも集団戦や模擬戦では使い勝手があまり良くないため、そこまで使用していない。
そして今話している俺が何処にいるか、君達は分かるだろうか…
ここだぜ!!畑山先輩の後ろで気配遮断を使い彼女を見守っている。悪い虫でもついたら大変だからな。それに俺召喚された日にちょっとやらかしたからな。なんか裏で暗躍してるかもしれんし彼女を人質にされたら俺は何も抵抗出来ない。ならば俺は彼女の安全を守らねば!!ついでに俺はロリコンではない。
ということで彼女をストーキングしている。ずっと発動しているため、かなり熟練度も上がり、新しい技能『完全気配遮断』を獲得した。ドラえもんでいう石ころぼうしのようなモノだな。生徒の中に遠藤浩介という影の薄いアサシンがいるのだが、ソイツよりも影が薄くなるといえば凄さが分かるだろう。
暗殺者はニンジャの下位互換、はっきしわかんだね。
ニンジャー…イヤーッ!!(迫真)
▽▽▽
訓練施設で何か異常がないか見守らせている分身から連絡が入った。檜山達四人組が南雲をボコボコにしたらしい。(語彙力)
おのれ檜山!許さん!!やってしまえ分身の俺!!(ピロロロロロー
ということで檜山達には俺の分身達とエンドレス訓練を始めた。今からの明日の朝までだ。これに懲りたらイジメなんてものはやめて欲しい。イジメをする奴なんて兄姉だけで十分だぜ。
しっかりメルド団長の許可もとったのでよし!
俺の物量に呑まれて消えろッ!!
そういえばメルド団長がオルクス大迷宮に一度遠征に行くって言ってたな…俺は行かんでいいか…畑山先輩は絶対ここにいるしな。保護者代わりに分身を付けてやるか…
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守山誠 24歳 男 レベル : 18
天職 : 忍者
筋力 : 28
体力 : 110
耐性 : 280
敏捷 : 400
魔力 : 421
魔耐 : 64
技能 : 影分身の術・隠れ身の術・空蝉の術・変化の術・火遁の術・気配遮断[+完全気配遮断]・風遁の術[+偽・螺旋丸] ・言語理解
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僕、南雲ハジメは困惑していた。自身の能力を数値化するステータスプレートをもう一度見直す。全て、オール10という平均的な数値だったからだ。あれー?これってテンプレ的に強力な能力を持ってるんじゃないの?
勇者の光輝のステータスはオール100と僕の10倍もあり、技能も沢山ある。光輝以外の生徒達も、僕のステータスの倍もある。
自分の番が来た。メルド団長は僕のステータスをみた瞬間、眉を潜め周りに聞こえないように小声で錬成師という天職のことについてを教えてくれた。
錬成師の評価は低く、宮廷にもお付きの錬成師が何人かいる程の、ありふれた職業なのだとか…ちょっと泣きそうになったけど、メルド団長に励まされ、なんとか耐え列に戻った。これからどうしよう…
ひとまず戦闘ではあまり役に立てなさそうなので、まずは知識を身につけることにした。図書館に篭り、錬成師のことが載ってある本や、魔物図鑑的なモノを読んでいく。
すると、バタンッという音が聞こえ、守山先生が入ってきた。先生もこの世界の知識を身につけようとしているのだろうか。
「お、南雲じゃねえか。ん?勉強中か?勤勉だな。だがそれを学校でもして欲しかったんだが…」
「ハハハ…すみません…」
「じゃ、せいぜい励めよ」
「ハイ」
先生は僕から離れていき、高い場所から数冊取り出し、少し離れた場所にて5人いる守山先生が座ってる隣の席に座った。
僕も頑張って役に立てるようにしないと…!!
ん?何かおかしいような…もう一度守山先生の方を見る。一人…二人三人四人…五人六人…
「ってええ!!?」
「ンンッ!!」
「あ、すみません…」
何故か増えている守山先生を見て驚きの声を上げ、司書さんに怒られてしまった。いや、けどこれはしょうがなくない?
二週間が経った。廊下には所々に歩いている守山先生の分身が練り歩いていた。まさにカオス!
伸びないステータスに不満を持ちながらも、今日も今日とて訓練へと向かう。
訓練施設には自主練する生徒がいたり、雑談している生徒達もいる。どうやら集合時間はまだ先のようだ。しかし珍しくここには守山先生がいない。大抵何処かにいるというのにどうしたのだろうか…
するといきなり、背後から衝撃が走る。急過ぎた為、反応出来なかったらが、運良く支給された西洋剣で杖の代わりに重心を支える。
「よぉ、南雲。なにしてんの?お前が剣持っても意味ないだろが。マジ無能なんだしよ〜」
「ちょっ、檜山言い過ぎ!いくら本当だからってさ〜、ギャハハ!」
「なんで毎回訓練に出て来るわけ?俺なら恥ずかしくて無理だわ!ヒヒヒッ」
「なあ大介。こいつさぁ、なんかもう哀れだから、俺らで稽古つけてやんね?」
振り返るとそこにいたのはいつもの檜山率いる小悪党四人組。何がおかしいのかゲラゲラと笑っている。
元々メルド団長が皆に公開しなかった為、最初は何も言われていなかったが、同じ場で訓練を続けていると、皆と僕との差が開き始め、気づかれてしまったのだ。突如、強力な力を持って自分に酔っているのか、よく僕に絡んでくるのだ。
檜山が僕に稽古をつけてやると言われる。彼が善意でそんなことをすると思えない。嫌な予感がして、やんわりと断るも、逆に上から目線で時間を作ってくれてありがとうございますだろ?と言いながら脇腹を殴られる。痛い…
そのまま僕は建物の死角になる人気のない場所に連れられ、彼ら全員から暴力を振るわれる。
背中を剣の鞘で殴打される。
炎の魔法、火球で燃やされる。
風の魔法、風球で吹き飛ばされる。
腕に激痛が走る。
腕から嫌な音が聞こえる。
頭を打たれる。
気を失いかけると、水球で水を被せ、窒息させようと顔の周りを覆う。
なんとか抜け出すと腹を蹴られ、飲んでしまった水を胃酸と共に吐き出す。
さらに稽古という名のリンチが続く。何故僕はこんな目にあってるんだろう…痛みの感覚も徐々に失っていく。
早く気絶しないかな…気絶したら全部…我慢したら全部終わる…
「ゲピッ!?」
そう意識が朧げになってきた時、檜山が何者かに吹き飛ばされる。
その殴り飛ばした人物は、召喚された日にも勝るとも劣らない怒気を含んだ顔で口を開いた。
「テメエら何やってんだ?」
「南雲くん!!」
白崎さんが必死な顔で走りより、僕に治癒魔法をかけてくれた。痛みが引いていき、感覚が戻ってくる。八重樫さんも白崎さんの横で僕のことを心配してくれている。坂上くんは下手人に呆れ、天之河くんは僕に非があるんじゃないかと言い放ち、小悪党四人組と一緒に叱られている。
結果、子悪党四人組は、一人一人守山先生に一発ずつ殴られ、明日の朝までエンドレス組み手の刑に処された。
けど、守山先生の言ったあの言葉…「大いなる力には大いなる責任が伴う」。
まさに的を得てる言葉だと思う。突然強大な力を持ったのだから、自分の好きに使いたいのはわかる。けど、好き勝手に使い続ければいずれ自分に全て返ってくる。力を持つこと自体は悪くないと思うけど、呑まれてしまうと、気づいた時には大切なモノを失ってしまうだろう。
先生ってスパイダーマン好きなのかな?
けどあのエンドレス組み手は正直言って引いた。100人くらいの先生が一斉に「イヤーーッ!!」と叫びながら檜山達に襲い掛かるのだ。檜山達は泣き喚きながら応戦していたが、物量に押されついには見えなくなり、悲鳴も遂には聞こえなくなった。南無三…
この作品のタイトルを短くすると「俺ただ」どうですかね?なんかありそうじゃないですか?俺ガイルみたいな