加音町―郊外・廃墟
≪ギルティの非常なる手刀によって胸を刺し貫かれた音吉は止まることのない決壊したダムのように濁流する血を流し、ミューズにもたれかかる様に地に倒れた≫
音吉「かっは・・・っ」
ミューズ「はぁっはぁ・・・」
音吉『おぉーいアコぉー!すまんすまん、待たせてしまったのぉ』
アコ『あ、おじいちゃん・・・』
ミューズ「はぁ・・・はぁっ」
アコ『遅いよ、もうっ』
音吉『いきなり雨が降って来るもんじゃから・・・少し遅れてしまったわい』
アコ『はいはい・・・ん』スッ
音吉『ん?』
アコ『・・・手///』
音吉『はっは・・・そうじゃったそうじゃった』ギュッ
ミューズ「お、おじい・・・ちゃん・・・」
音吉「ぐっふ・・・かは・・・」
ミューズ「おじいちゃんっ!!」
クレッシェンドトーン『音吉・・・ッ!!』フワァァアン
≪クレッシェンドトーンの聖なる光によってミューズのカラダを縛っていた毒の効力が消え≫
メロディ「音吉さん!!」
リズム「い、いや・・・こんなの・・・」
ビート「うそ・・・」
音吉「ぐっ・・・あ・・・あぁ・・・あっ」
ミューズ「おじいちゃん・・・おじいちゃんしっかりして!!おじいちゃんっ!!」
音吉「ア、アコ・・・あ・・・ケ、ケガは、ないか・・・?」
ミューズ「おじ、おじいちゃ・・・あ、ああっ・・・なんで・・・どうしてっ」
音吉「か、わいい・・・まご、を・・・まもるのは・・・あっ・・・あたり、まえじゃ・・・がはっ」
ミューズ「おじいちゃんっ!!」
クレッシェンドトーン『音吉・・・ッ!!』
ミューズ「クレッシェンドトーン!おねがい・・・おねがいおじいちゃんを助けて!!」
クレッシェンドトーン『・・・ッ』
ミューズ「お願いよ!!なんでもするから!!おねがい・・・おねがいっ!!」
クレッシェンドトーン『・・・』
ミューズ「クレッシェンドトーン!!」
音吉「アコ・・・」
ミューズ「・・・ッ」
音吉「もう・・・無理じゃ。はぁ、はぁっ・・・わしは、は・・・はぁ、もう・・・」
ミューズ「そんなことない!!そんなことないよ!!びょ、びょういん・・・病院にいこ!?ね!?」
音吉「・・・アコ」
ミューズ「す、すぐ・・・すぐ連れて行くから・・・すぐだからっ!!」
音吉「アコ・・・」
ミューズ「おじいちゃ・・・おじいちゃん・・・ぜったい助かるから!!だから・・・」
音吉「アコ・・・もっと、顔をよく・・・見せてくれ、んか」
ミューズ「・・・ッ」
音吉「・・・すまん、のぉ・・・わしは、おまえに・・・なにもしてやれんかった」
ミューズ「そんなことない・・・そんなことないよ・・・ッ!!」
音吉「おまえに・・・プリキュアとして戦う使命まで与えてしまった・・・はぁ、はぁっ」
ミューズ「おじ・・・」
音吉「パパと・・・ママに、よろしく言っておいて・・・くれるか?はぁ・・・あ・・・ごっほごほっ」
ミューズ「おじ・・・ちゃ・・・」
音吉「アフロディテは・・・あれですこし、抜けて・・・お・・・メフィストも・・・やるときは、やるお・・・ッ」
ミューズ「やだ・・・やだ・・・」
音吉「アコの・・・ごっほ!ごほっ・・・歌を、聞きたかったのぉ・・・」
ミューズ「やだぁ・・・っ」
音吉「みんなと・・・なかよ、く・・・な?」ズルッ
ミューズ「・・・ぁ」
音吉「―――」
ミューズ「あ・・・」
音吉「―――」
ミューズ「ああ・・・」
ミューズ「いやぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!」
ギルティ「あははははははは♪なにを飛び出してきてんだよ危ねーなー♪クッソジジイは黙ってコタツでみかんでも食ってりゃいーんだよボケがッ♪あー汚ねー汚ねー♪ジジイの内臓とか腐ってそうでヤダわー♪」
メロディ「音吉・・・さん・・・」
リズム「あ・・・ぁぁ・・・」
ビート「そん、な・・・」
ギルティ「まぁそのジジイも正味ウザかったしー?殺しといて正解かなぁー♪ったく老害はよぉ・・・さっさと若者に道を譲れってんだよ♪だから年寄りってキラーイ♪」
メロディ「う・・・あ・・・」グッ
ギルティ「さぁって・・・次は・・・」
メロディ「ああああああ・・・っ」ググッ
ギルティ「そのチビはもう戦えないっぽいかなー?あははははは♪小学生にして精神崩壊かぁー♪うっわーまるで鏡を見ているようだよきっもー☆つーわけで・・・うーんと、てめーにしてやろっか、ピンク♪」
メロディ「うあああああああああああああああ!!」グググッ
ギルティ「・・・っ!?」
メロディ「・・・ッ!!」バッ
ギルティ「な・・・ッ!!」
メロディ「はああああああああああああ!!」ドガァァアアンッ
ギルティ「がっは・・・っ!!」ドガガガガァン
メロディ「ミューズッ!!」ダッ
ミューズ「ああ・・・ああああ・・・」
メロディ「あ・・・」
音吉「―――」
メロディ「ミューズ・・・ね、ねぇ・・・」
ミューズ「ああああ・・・ああああ・・・」
メロディ「ミューズ・・・っ!!」
ギルティ「がっは・・・くは・・・ンだよ、あいつ・・・っ」
ギルティ「わたしの毒を吸っといて・・・なんで動けんだよっ」
ギルティ「気合と根性ってか・・・ハッ・・・クソがっ!!」
ギルティ「ぶっ殺してやる・・・ぺっ」
クレッシェンドトーン『みなさん・・・これで』フワァァアアン
ビート「あ・・・動ける」グッ
リズム「・・・っ」ガクッ
メロディ「ミューズ!しっかりして・・・ミューズっ」
ミューズ「・・・」
メロディ「ミューズ・・・ッ!・・・アコっ!!」
ミューズ「・・・おじぃ、ちゃ」
メロディ「と、とにかく・・・病院にっ」
ギルティ「あっはっはー♪そーんなゴミを病院に持ってってどーすんだよー?」
メロディ「・・・っ」
ギルティ「パンチ一発でさぁ・・・けほっ・・・やられるかっつーんだよ」
ビート「まだ・・・」
ギルティ「てめぇら全員・・・皆殺しだッ!!」
?「待てェェェエ!!」キラァーン
ギルティ「・・・ッ?」
ビート「この声は・・・」
?「どっせェェェエイ!」ドカァァン
ギルティ「・・・あン?」
バスドラ「これ以上ォ!!」
バリトン「あなたの!!」
ファルセット「好きにはァ!!」
「「「させなァァァ~イ♪」」」
ビート「トリオ・ザ・マイナー!」
バスドラ「おォイ!俺サマたちはもうトリオ・ザ・マイナーじゃないってのォ!」
バリトン「そうですよォ!我らはメイジャーランドの三銃士!」
ファルセット「あなたたちを助けに来たのデスよぉ!」
リズム「あなたたち・・・」
ギルティ「なんだてめぇら。お笑い芸人はお呼びじゃねーぞ」
バスドラ「だァれがお笑い芸人だァ!・・・なっ!音吉殿ッ!?」
ファルセット「まさか・・・そんナッ」
音吉「―――」
バスドラ「貴様ァ・・・よくも、よくも音吉殿をォ!!」
バリトン「なんということニッ・・・」
ファルセット「やはり、音吉サマが危惧していた事態になってしまったということデスか・・・ッ」
ビート「音吉さんが危惧・・・?」
バスドラ「そうだ、音吉殿から朝に連絡を受けてな!」
バリトン「もしかするとプリキュアの力を悪用しているものがいるかもしれない、ト!」
ファルセット「ボクたちも調べに行くといったのに・・・くっ」
メロディ「そんな・・・じゃあ」
リズム「音吉さんは・・・こうなることがわかってたっていうの・・・?」
ミューズ「・・・」
メロディ「そんな!じゃあどうして・・・どうしてわたしたちに教えてくれなかったの!?」
バリトン「それハ・・・」
ファルセット「まだ不確定なことが多くて・・・キミたちに余計な心配をさせたくなかったからサ」
メロディ「・・・っ」
リズム「そんな・・・」
バスドラ「そうだァ!おまえ達が合唱大会に出るからってことで気を使っておられたんだァ!」
ビート「音吉さん・・・」
ギルティ「あー。お取り込み中悪いんだけどさぁオッサントリオよぉ」
バスドラ「だぁーれがオッサンだァ!!我らは・・・!!」
ギルティ「うるせえよボケ。ザコキャラの分際でわたしの邪魔できるとでも思ってんの?」
バリトン「あなたこそ、そのような無礼発言の数々・・・取り消していただきましょウ!」バッ
ギルティ「はっはっはっはっは・・・♪・・・あぁ!?」バッ
ファルセット「プリキュア、キミたちはここから離れるんダ!」
リズム「え・・・」
ビート「で、でもっ・・・」
ファルセット「このままでは被害は大きくなるばかりダ。ここはボクたちが抑えル」
メロディ「ファルセット・・・」
ファルセット「それニ・・・」
ミューズ「・・・」
ファルセット「アコ姫サマを・・・頼むヨッ」バッ
ビート「ファルセットッ!!」
ギルティ「てめぇらごときが・・・ッ!!」
ファルセット「はァァァアアアアアッ!!」
メロディ「・・・っ」
リズム「メロディ・・・行きましょうっ!」
メロディ「・・・でも・・・でもっ」
ビート「メロディ!!」
メロディ「・・・っ」
メロディ「ミューズ・・・しっかりして・・・っ」ガシッ
ミューズ「・・・」
メロディ「バリトン・・・バスドラ、ファルセット・・・」
バスドラ「どぉりゃァァアアアアアアアッ!!」
バリトン「はィィィィイイッ!!」
ファルセット「たァァァアアアアアアアアッ!!」
メロディ「ありがとうっ」バッ
ギルティ「てめぇは逃がさねぇよ・・・ッ!ピンクッ!!」ダッ
バスドラ「いかせるかァァア!!」ドガァァン
ギルティ「ちっ・・・!」バッ
バスドラ「ここからは俺サマたちが相手だァァアアッ!!」
ギルティ「ハッ・・・」
ギルティ「ザコがぁぁぁぁああッ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・
―それから4日後、音吉の葬儀が行われた。
―音吉はメイジャーランド出身ということもあり、2つの国での葬儀が執り行なわれた。
―加音町の人たちはみな音吉さんを慕っており、多くの参列者が列を並べた。
―突然の悲報に加音町民はみな悲しんだが、彼の弔いも込めて合唱大会は例年通り行われることに。
―メイジャーランドの女王アフロディテ、その夫メフィストも音吉の死に嘆き悲しんだが。彼の死因を世界に公表することはなかった。
―あまりに不確定なことが多く、なによりもノイズを打ち倒し、世界を救ったはずの伝説の戦士プリキュア。みんなの希望であり夢である存在の彼女たちと同じ力をもったものがそのような行為に及んだとは口が裂けてもいえなかったためだ。
―当事者である響・奏・エレン、そしてアコたち4人もそれに同意し、音吉の死の真相は彼女たちの胸の中だけに秘匿されることとなった。
―すべての元凶である悪のプリキュア・キュアギルティは以前としてその存在を掴ませることはなく被害者である男性数名とともに姿を消した。
―そして、響たちは
通学路―帰り道
響「アコっ」タッタッ
アコ「・・・」
響「あ・・・その、えっと・・・さ」
アコ「・・・」
響「明後日の・・・合唱大会のこと、なんだけど・・・」
アコ「・・・」
響「わたしたちはさ・・・えっと・・・出るから、その・・・」
アコ「・・・」
響「結局ぜんぜん練習できてないんだよねー。このままじゃ赤っ恥かなー?あははっ」
アコ「・・・」
響「で、でも・・・その、一生懸命歌うからさ・・・」
アコ「・・・」
響「見にきてくれるだけでも・・・うれしい、かな」
アコ「・・・」
響「あ・・・」
ハミィ「ひびきぃ・・・」
響「ハミィ・・・」
ハミィ「アコ、歌わないのかニャ?」
響「うん・・・いまは、ちょっと無理・・・かな」
ハミィ「にゃぷぅー・・・」
奏太「おぉ~い!アコぉ~!」タッタッタッ
アコ「・・・」
奏太「な、なぁ!いっしょに帰ろうぜ!」
アコ「・・・」
奏太「うちに寄ってかねーか!母さんが焼いたクッキーがあるんだよ!」
アコ「・・・」
奏太「あ・・・それともどっか遊びにいくか!?気晴らしにさっ」
アコ「・・・ぃ」
奏太「姉ちゃんや響ねえちゃんもいっしょにさ!なっ!」
アコ「・・・さぃ」
奏太「ま、前みたいにさ!海いこーぜ!?また水鉄砲であそぶんだっ」
アコ「・・・るさい」
奏太「そ、それともさ・・・」
アコ「うるさいっ!!!」
奏太「あ・・・」
アコ「・・・」
奏太「・・・な、なぁっ」
アコ「わたしに・・・かまわないでっ」スタスタ
奏太「お、おいっ」
アコ「・・・」
奏太「なんだよ・・・それじゃあ・・・前とおんなじじゃんか」
アコ「・・・」
奏太「アコ!おまえどうしちゃったんだよっ!」
奏「・・・奏太」
奏太「ねえちゃん・・・」
奏「アコはね。今・・・」
奏太「わかってるよ!音吉さんがしんじゃって・・・悲しいんだってことぐらいっ」
奏「・・・」
奏太「でもさ・・・仕方ないじゃんか。“事故”だったんだろ?アコが悪いわけじゃないじゃんか・・・」
奏「・・・」
奏太「ちょっとでも元気になってほしいけど・・・なんにも」
奏「そうね・・・今は、そっとしておいてあげましょ・・・?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・
―調べの館
エレン「ふぅ・・・ちょっとは綺麗になったかな」サッサッ
ガタンッ ギィィイイ
響「エレン」
エレン「あ、響、奏・・・」
奏「ご苦労様。はいこれ、差し入れ」
エレン「あ・・・これ、カップケーキね。ありがとうっ」
響「・・・はむ、はむ」
奏「・・・ん」
エレン「・・・んく」
響「あ、そうだ。エレン」
エレン「なに?」
響「バスドラたち・・・様子はどう?」
エレン「ああ・・・相変わらずよ。メイジャーランドの病院で入院中」
響「そっか・・・」
エレン「3人とも命があったからよかったけど・・・」
奏「助けられちゃったものね・・・」
響「うん。今度お見舞いにいこっか」
奏「そうね。あの人たちにもなにかお菓子持っていってあげようかな」
エレン「ふふ、きっと喜ぶんじゃないかな」
奏「それで、エレン。あれから何かわかった?」
エレン「・・・いえ、アフロディテ様もメフィスト様もわからないって。調べてみてくれてるんだけど」
ハミィ「にゃぷぅ・・・ハミィもぜんぜんわかんなかったニャ・・・」
奏「そっか・・・」
響「キュアギルティ・・・」
エレン「わたしたちが戦ってきた敵とは・・・まったく違う」
奏「悪のプリキュア・・・」
響「あんなに簡単に・・・人の命を奪うなんてッ・・・許せないよッ!」
奏「これから・・・どうなっちゃうのかしら」
エレン「・・・」
響「止めないと・・・」
奏「響・・・」
響「わたしたちが、あの子をッ・・・!」
ガタンッ ギィィィイ
響「・・・っ?」
?「おや、こんなところにいたのかい?」
ハミィ「ニャニャッ?」
響「あ・・・パパっ」
団「みんなもう帰ったって聞いてね、探したよ」
奏「北条先生、どうしてここに?」
エレン「合唱の練習ならまだ・・・」
団「いやいや、そっちじゃなくってね」
響「・・・?」
団「音吉さんのことについてなんだけれど」
「「「・・・!」」」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・
加音町―郊外・別廃墟
ギルティ「はぁぁ・・・なぁるほど。やっと慣れてきた♪」ブワァァン
不良F「かっは・・・」ドサッ
ギルティ「ん~?どしたどした?これっぽっちしかエネルギー吸ってねーのになにバテてんの?」ドガッ
不良F「うっぐ・・・う、あぁ・・・あ・・・」
かなた「変身解除っと♪・・・たっくよぉー。せっかく生かしておいてやったのに、ぜんっぜん体力ねーなおまえ」ゲシゲシッ
不良F「も、もぉ・・・やめてくれよ。なぁ・・・も、もう、解放してくれっ」
かなた「はぁ~?なに言ってんの?せっかくのてめーみたいなクズを実験台にしてやってんのにさ。なんで帰さないといけないわけ?バカ?」
不良F「たのむよ・・・たのむ・・・だれにも言わねぇ・・・だれにも・・・だから・・・っ」
かなた「どーぜてめーみたいなエセヤンキーひとりいなくなったからって誰も探しゃしねーでしょーが♪あぁまぁ他のやつらはぶっ殺しちゃったけどさー?ほら、おまえらみたいなのって何てゆーか知ってる?“社会のゴミ”ってんだよ」
不良F「はぁっはぁっはぁ・・・」
かなた「おーおー♪死にかけのモルモットみてーにビクビク震えてまぁ可愛い♪この間の威勢はどこいっちゃったんだろねー?」
不良F「もう勘弁してくれ・・・も、もう・・・いやだっ」
かなた「はぁーあー・・・にしても前のやつら、マジむかついたなぁー。なんつったっけ、あれ。すい・・・すいー・・・スイートポテトみたいな?とっくにあのピンクのやつ・・・あぁ思い出しただけでも腹が立つなぁっ」ドガッ
不良F「うがぁぁっ!ごほっごほっ・・・」
かなた「あのオヤジトリオもさぁ・・・はぁ。なんでこー邪魔ばっか入るんだろねー?」グリグリッ
不良F「がぁぁあああ!あ、ああぁぁああああっ!」
かなた「うるせーんだよ腹蹴ったぐらいでよぉー。・・・そろそろこれも交換かなぁ?」
不良F「え・・・こ、こうかん・・・」
かなた「おまえのオトモダチ。呼べ」カタンッ≪ケータイ電話を彼の目の前に放り投げて≫
不良F「え・・・え・・・」
かなた「どーせ似たようなのいっぱいいるんだろ?呼べよ。ここに」
不良F「な、なんで・・・っ・・・なにする気だよっ」
かなた「うるせぇよ。いいから呼べ。呼ばなきゃ殺す。極力怪しまれないように・・・な?」グイッ≪彼の右中指を逆向きに曲げていき・・・≫
不良F「わ・・・わか・・・わかった!わかった!!わかったからっ!!」
かなた「えいやっ☆」ボキッ
不良F「うぎゃああああああああああああああああああッ!!!」
かなた「あははははははは♪変身しなくても多少は力増してるのかもぉー♪あははははは♪」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・
調べの館―
団「そうかい。響たちもなにも知らないのかい・・・」
響「う、うん・・・」
奏「わたしたちも・・・その、突然のことで・・・」
団「・・・」
エレン「ほ、北条先生は・・・どうして?」
団「・・・ああ、音吉さんとは昔からの馴染みでね。よく楽団の演奏会なんか足を運んでもらっていたんだよ。今度の合唱会も楽しみにしておられたのに・・・残念だよ」
響「うん・・・」
団「音吉さんとは・・・まぁ僕だけじゃなくとも、この町に住むみんなが馴染みのようなものだけれどね」
奏「合唱会も・・・音吉さんのためにやるってことで、改めて開催されるぐらいですもんね」
団「ああ。すごい人だよ。音吉さんは」
響「・・・」
団「響」
響「・・・なに、パパ」
団「最近の響は・・・いい音楽を奏でていないようだね」
響「・・・ッ」
団「響だけじゃない。南野さんや黒川さんも同じさ」
奏「・・・」
エレン「・・・」
団「合唱の練習もどこか身に入っていないんじゃないかな。なにか思うところがあるのかい?」
響「・・・」
奏「・・・」
エレン「・・・」
団「・・・」
響「パパ・・・あのね」
団「うん?」
響「アコのことなんだけど・・・」
団「ああ、音吉さんのお孫さんの?」
響「うん・・・最近、全然元気が無くって」
団「無理もない・・・音吉さんとはすごく仲が良かったようだからね」
響「うん・・・わたしたちも、それはわかってるんだけど。でも・・・」
団「元気になってもらいたい・・・?」
響「・・・」コクンッ
団「・・・」
響「・・・パパ?」
団「はぁ・・・そうか」
響「・・・?」
団「響、音楽というのはね・・・“音”を“楽しむ”と書くんだ。前にも言ったね?」
響「う、うん・・・」
団「響たちは・・・いま音を楽しんでいるかい?」
響「・・・」
奏「・・・」
エレン「・・・」
団「響たちも音吉さんとは仲良しだったんだ。そんな余裕がないってことはわかるよ?けれどね、自分達が音を楽しんでいないのに、アコちゃんに元気を与えようっていうのは、すこし違うんじゃないかな」
響「・・・うん」
団「響たちがそんな調子じゃ・・・アコちゃんも。なにより音吉さんも悲しむんじゃないかな」
響「・・・」
団「僕はいち音楽教師として、キミ達に音楽を勧める。けれど無理強いはしないし、今の調子じゃ参加も勧められないかな」スッ
奏「ぁ・・・」
エレン「・・・」
団「それじゃあ、僕は学校に戻るよ。合唱の練習時間には音楽室にいるから、落ち着いたら来るといい」スタスタ
響「パパ・・・」
ハミィ「・・・ひびきぃ」
響「・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・
音吉の家―
アコ「・・・」
アコ『おじいちゃん・・・わたし、戦うよ』
音吉『アコ・・・メフィストは悪のノイズに操られておる。苦しい戦いになるぞ』
アコ『だいじょうぶだよ。ママにも心配かけない・・・わたしひとりで』
音吉『アコ・・・』ギュッ
アコ『おじいちゃん・・・』
音吉『無理はするな・・・アコにはわしがついておる』
アコ『・・・うん//』
アコ「・・・」
奏太『音吉さぁーんっ』
音吉『シッ・・・静にしてくれんかの。音がズレる』
奏太『あ、ごめんなさい・・・』
音吉『フフッ・・・ちょっと待っておれ。もうすぐ終わるから』
アコ『おじいちゃん、いいよ。ちょっと寄ってみただけだから』
奏太『なにいってんだよアコ!音吉さんに音楽の授業のことで聞きたいことあるんだろ!』
アコ『そ、それはそうだけど・・・』
音吉『フム・・・ではますます捨て置けんな』
アコ『べつにいいのに・・・』
音吉『それに』
アコ『・・・?』
音吉『せっかくアコがボーイフレンドを連れて遊びにきたんじゃ。ないがしろにはできんよ』
アコ『お、おじいちゃん~ッ///』
アコ「・・・おじいちゃん」
音吉『アコ、今度の合唱会の曲なんじゃが』
アコ『あ、うん。結局なににしたの?』
音吉『これじゃ』ペラッ
アコ『“未来へ”?』
音吉『うむ。若い芽が明日という未来へ旅立つことを夢見た合唱曲じゃ。響クンやアコにはピッタリじゃろう』
アコ『ふぅん』
音吉『気に食わんか?』
アコ『ううん、いいと思うよ。わたしも知ってる曲だし、響たちも気に入るんじゃないかな』
音吉『そうか、それはよかった』
アコ『はぁ・・・じゃあ明日からさっそく練習ね』
音吉『合唱大会、楽しみにしておるよ。アコ』
アコ『はいはい・・・』
アコ「おじいちゃん・・・おじいちゃん・・・っ!」
ギルティ『あはははははははははははぁーッ!!』
アコ「・・・ッ!」
ギルティ『なにを飛び出してきてんだよ危ねーなー♪クッソジジイは黙ってコタツでみかんでも食ってりゃいーんだよボケがッ♪』
アコ「・・・ッ」ギリリ
ギルティ『あー汚ねー汚ねー♪ジジイの内臓とか腐ってそうでヤダわー♪』
アコ「はぁ・・・はぁっ・・・」
ギルティ『まぁそのジジイも正味ウザかったしー?殺しといて正解かなぁー♪ったく老害はよぉ・・・さっさと若者に道を譲れってんだよ♪』
アコ「くっ・・・!!」
アコ「キュア、ギルティ・・・」
アコ「キュアギルティ・・・ッ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・
私立アリア学園―音楽室
響「パパ」
団「来たようだね」
響「わたしたち・・・正直いってまだ心の整理はついてないよ」
団「・・・」
響「音吉さんが死んじゃって・・・アコも落ち込んじゃってさ・・・。友達が苦しんでるのに、わたし、なにもできない」
団「・・・」
響「こんな状態じゃ、合唱会になんて出る資格ないって言われるのも仕方ないよね」
団「響・・・」
響「でもね。でも・・・ひとつだけ確かなことがあるんだ」
団「・・・なんだい?」
響「わたしたちは・・・やっぱり音楽が好き。この町が好きっ。好きなもののためには全力で応援したいっ」
奏「3人で相談したんですけど・・・わたしたち、やっぱり合唱大会に参加しようって」
エレン「北条先生には反対されるかもしれないけど、それでもわたしたち、みんなのために何かしたいんです」
奏「わたしたちが合唱大会でできることなんて・・・大したことじゃないと思うけど」
響「それでも・・・町のみんなのために・・・アコのためにも歌いたのっ!パパっ!」
団「そうかい・・・」
響「・・・」
奏「・・・」
エレン「・・・」
団「それじゃあ、まずは歌いだしから始めようか」
エレン「・・・えっ」
奏「それじゃあ・・・」
響「パパっ」
団「本番は明後日だ。付け焼刃になるだろうけどビシビシいくよ?」
響・奏・エレン「「「・・・はいっ」」」
ハミィ「にゃっぷぅー♪」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・
加音町―郊外・別廃墟
≪薄暗い廃墟の中に何人ものガラの悪い男達が血反吐を撒き散らしながら一人の黒いオーラをまとった異様な少女によって死屍累々にボロボロにされていて・・・≫
不良G「がっは・・・ぁぁっぐあぁあっ・・・!!」ドサッ
ギルティ「あっははは・・・あっは♪」
不良F「あ・・・ああ・・・あ・・・」ガクガクッ
不良H「ぐっは・・・ああ・・・いてぇ・・・いてぇぇええっ」
ギルティ「あっはっははははは♪あーあー?女の子ひとりもレイプできねーのかよお前らはよぉー♪」
不良I「な、なんだよこれ・・・なんで・・・なんなんだよぉっ!!」
不良J「てめぇユウジ!!どうゆうつもりだぁあ!!」
不良F「ち、ちが・・・お、おれのせいじゃ・・・俺のせいじゃねぇよお!!」
ギルティ「おいおいなんだよー♪大の男が揃いも揃って泣き喚きやがって。あははははは♪よっわーだっさー!」
不良K「くっそ・・・なんで、なんでこんなことになんだよっ・・・」
不良J「知らねぇよ!俺はただ・・・町でやるってゆう合唱大会だなんだの手伝いだって・・・っ」
不良K「なんだよそれぇぇ・・・ッ!!」
ギルティ「ん?なんだってー?」ガスッ
不良K「がっふ・・・っ!!」
不良J「ひ、ひぃぃぃっ」
ギルティ「ガッショーたいかい?」
不良F「あ・・・アア・・・」
ギルティ「なにそれ?ガッショーたいかいって。なに?みんなで学芸会でもすんの?」ドゲシッ
不良J「あっが・・・ま、まいとし・・・町でやってる音楽のまつりだよ・・っ」
ギルティ「ふぅん?おまつりねぇ・・・?」
不良J「そ、そこにいる・・・ユ、ユウジのオヤジが・・・そ、それの運営だからっ・・・それで・・・っ!ちっくしょぉ・・・っ」
ギルティ「へぇ~・・・そうゆうことでコイツら呼んだわけね。ユージくんえらいえらい♪」ナデナデ
不良F「ひ・・・っ」
ギルティ「にしても合唱大会かぁ・・・ふぅん・・・んー?なんかそれ、どっかで・・・」
ギルティ「・・・あ」
バスドラ『そうだ!おまえ達が合唱大会に出るからってことで気を使っておられたんだァ!』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・
ギルティ「あははははははは、なるほどなぁ?」
ギルティ「そりゃあ、すっごく楽しそうだなぁ?」
To be continued...