キュアメロディ「キュアギルティ・・・」   作:4度°

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そして物語は最悪の―――


最終話【悪虐のフィナーレ】

加音町-路地裏

 

不良A「な・・・」

 

メロディ「え・・・」

 

アコ「なん、ですって・・・」

 

ギルティが口にした言葉の意味が理解できない、とその場にいる全員が同じ気持ちだった-

 

ギルティ「あん?聞こえなかったのか?ったく難聴だな」

 

誰に対して、なにをするのか、まるで理解が追いつかなかった-

 

ギルティ「“てめーら男6人がかりでコイツら2人を犯せ”って言ってんだよ」

 

不良B「なん・・・だって・・・」

 

ギルティ「ははっ不良なら女の犯し方ぐらい知ってんだろー?こいつらのまんこにズコバコちんぽハメ込んでザー汁をた~っぷり中出しすりゃあいいんだよ!あはははは!毎晩同じような事してんだろ!?入れ食いのヤリ部屋でさ!部屋に連れ込み放題ヤリ放題みたいなねぇ?それと同じことやればいーんだよ!しかも相手はあのプリキュアだぜ?かの有名な世界のヒーローさまだぜ?武勇伝になっちゃうねこりゃ♪」

 

不良C「そ、そんな・・・」

 

屈強な男たちは、その体に似合わず表情には困惑の色を隠せずに-

 

ギルティ「あ?」

 

不良A「ちょ、ちょっと待ってくれよ!!そんな・・・そんなこと!無理だって!!無理だ!!できねぇ!!できねぇよ!!」

 

ギルティ「あっはっは・・・できないつった?あ?無理だ?なにが?」

 

不良A「あ。ああ・・・!!無理だ!!そん、そ、そんなことしたことねぇよ!!ぜったい無理だ!!こ、こんなのっ!!もし誰かに知られたら・・・ッ!!」

 

ギルティ「ははっ」ダンッ!!

 

不良A「俺、まだ捕まり・・・っ!!」

 

ブシュッ!!!

 

不良A「ぇ・・・っ!!」ドバッ

 

一閃-

 

ギルティ「せっっっっかくのわたしの好意をさぁ・・・」

 

ギルティの白いグローブに包まれた右腕は-

 

不良A「え・・・」ゴッポッ

 

赤く、紅く、朱い-

 

ギルティ「無理とか言ってんじゃねぇよ」ドブシュッ

 

男の血で染め上がった-

 

不良A「・・・っ!!ぎぃぃぃいいああああああああああああっ!!!」ブシャアアアアアア!!!

 

ギルティ「はい、クソみたいな人生お疲れ様でした」

 

不良A「あ・・・っ!あがぁっぁあぁああっ!!うあぁぁぁぁぁああっ!!」

 

不良B「ひ、ひぃぃぃいい!!」バタッ

 

不良C「あ・・・あぁぁああ!ゆ、ゆうじぃいぃいっ!!」

 

メロディ「あ・・・ああ・・・あ・・・」

 

不良A「ごっふ・・・ごほ・・・う、うお・・・ぁ・・・!」

 

ギルティによって胸を貫かれたゆうじと呼ばれた青年は、

倒れ伏しながらゴボゴボと胸と口から大量の出血をもたらし-

 

ギルティ「あははは・・・ざまぁねぇなぁ?」

 

不良D「あ・・・あ、あ、あ・・・」

 

不良E「ひ、ひぃぃぃぃ・・・っ」

 

不良F「ゆ、ゆう・・・じ・・・」

 

ギルティ「で・・・?」

 

「「「「「・・・!!」」」」」

 

 

 

ギルティ「お前らはどうする?」ポキッ

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・

 

加音町-路地裏

 

不良B「はぁ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」ユラッ

 

アコ「う、うそ・・・でしょ?こん、なの・・・」

 

不良C「わ、わるく思うなよ・・・こうしなきゃ・・・お、おれたち・・・!」

 

残された5人の男たちはゆっくりとアコの元へと歩み寄り、

変身する力すら奪われ抵抗もできないアコの衣服を苦渋の面持ちで剥いでゆく-

 

ギルティ「あはははははは!そうそう!脱がせ脱がせ!チンタラしてんじゃねーよ!どーせそいつはもう変身できないんだからさぁー♪」

 

不良D「くっ・・・こんなガキを・・・こんなっ!!」

 

不良E「や、やんなきゃ・・・やんなきゃ・・・殺され・・・」グッ

 

アコ「い、いやっ!いやぁぁあああ!!いやぁぁぁぁあぁ!!」

 

不良F「お、おとなしくしれくれ・・・た、たのむよぉぉっ」ガシッ

 

ギルティ「はーいちゃんとケータイで撮影してっからねー?エロくやれよエロくー♪」

 

メロディ「あ、アコ!!アコぉーっ!!」ググッ

 

半ば無理矢理に男たちは意を決し、少女の体を蹂躙してゆく。アコの幼き裸体を見つめながらギルティの要望通りに膣を舐め、乳首を弄り、唇を下で弄んでいった-

 

ギルティ「うっわー♪男5人で小学生をレイプしてるぜー♪とんだロリコン集団だなオイ♪」

 

メロディ「アコ!すぐに助け・・・っ!!」

 

ギルティ「おーっと。てめぇは自由にさせねぇ」ガシッ

 

メロディ「うぁっ!!」

 

ギルティ「てめぇはここでオトモダチが無残に犯される様を見てりゃいいんだよ」ググッ

 

飛びかかろうとするメロディにのしかかりながら動きを封じるギルティ-

 

メロディ「っ!やめさせて!お願い!あなたの相手はわたしでしょ!?お願いだからやめさせてよ!!」

 

ギルティ「あははははは!なにそれ?てめぇごときがわたしの相手?それってまさかとは思うけど対等でいられるとでも思ってたの?バカの上に身の程しらずとか救いようがねーな」

 

メロディ「お・・・お願い!お願いだから・・・こんな・・・こんなの酷すぎるよっ!!」

 

ギルティ「だから言っただろ?“ひどい”んだってさぁ?」

 

メロディ「く・・・っ!!アコ・・・!!」

 

目の前で少女としての尊厳を奪われていく友人に対し、悔しくて目に涙を浮かべながら-

 

メロディ「ごめんね・・・ごめん・・・すぐに・・・っ」

 

ギルティ「つーかお前。自分だけ何事もなく済むとか思ってねーぇ?」

 

メロディ「え・・・っ」

 

そしてギルティはまるで小枝でも折るかのように-

 

ギルティ「左脚いただきっ♪」

 

グボギッ

 

メロディ「あぎっ!」

 

メロディの左脚を叩き折った-

 

メロディ「うあぁぁぁぁぁぁぁあああああああああっ!!」

 

ギルティ「あはははははははは!!左脚がおかしな方向に曲がってるよぉ~?」ボギボギッ

 

メロディ「いぎぎぎぎいぃぃぃぃぃいぃぃいい!!!」

 

ギルティ「いたい?なぁ?折られるの痛いか?あははは!!」グリグリグリグリッ

 

メロディ「あ゛ぁあぁぁああ゛ぁぁぁぁぁぁあ!!」

 

ギルティ「あははは!これでとりあえず動けねーでしょ?あははははははははははは!」

 

メロディ「あ・・・が、あぁぁぁああっ」

 

ギルティ「たしかきたじょーちゃんはスポーツ万能で運動部から引っ張りだこって設定だったっけ?あはははー。これじゃもう無理だねぇ?」

 

メロディ「う、うぅぅ・・・あ、脚が・・・あああ・・・っ!!」

 

あらぬ方向へと折れ曲がり、

あまつさえ関節が肉を突き破っているメロディの左脚を見てゲラゲラと笑い転げるギルティ-

 

ギルティ「知ってるぜ?お前さ、将来ピアニストになりたいんだって?あはは・・・」

 

メロディ「ひ、ひ・・・」

 

ギルティ「なにされるかわかる?なぁ?わかっちゃう?あははは・・・♪」

 

にやにやと下卑た笑みを口元に貼りつけながら、ギルティはメロディの手を取り-

 

メロディ「や・・・いや、嫌ぁ!!嫌ぁ!!やめて!!やめてぇ!!」

 

ギルティ「なんだよきたじょーちゃん。そんなに強く手を握り締めてよ?」

 

メロディ「お、おね、おねが・・・ね、が・・・っ」

 

ギルティ「だ~いじょうぶだよ。“指がなくなったぐらいで”人は死んだりしねぇよ♪」

 

メロディ「嫌・・・いや、やめ、やめてぇぇぇえ!!」

 

奏『響には夢ってあるの?』

 

響『え?わたし?う~~ん・・・』

 

ギルティの右手に闇のエネルギーがまとわりつくと、

次第にそれは二つの鋭利な刃のように形を形成してゆき-

 

ギルティ「“ギルティ・シザー”」

 

響『奏っ!わたしっ!!』

 

まるで鋏のような闇の刃は-

 

ギルティ「立派なピアニストに・・・」

 

響『お母さんに負けないぐらいの・・・』

 

メロディの右手の人差し指と中指をはさみこみ-

 

ギルティ「なれるといいねぇ?」

 

響『ピアニストになる!』

 

ジョキンッ!!

 

メロディ「がぁぁぁぁぁぁぁぁあ゛ああぁぁぁぁああ!!」

 

ギルティ「あはははははは!そんなに騒ぐなよ!まだ2本だぜ!?」

 

メロディ「フゥゥゥゥー・・・!!フゥゥゥゥー・・・!!」ドクドクドク・・・

 

メロディ「(わ、わた・・・わた、し・・・わたしの・・・ゆ、ゆび・・・ゆびが・・・っ)」

 

切り取られてしまった2本の指を凝視するメロディ。

手の第一関節からざっくりと転がり落ちた指はじわりと地面を血で滲ませてゆく-

 

メロディ「あ、あぁぁ・・・あぁぁぁあぁあぁぁあぁぁ・・・っ」

 

ギルティ「はーいじゃあ次は・・・♪」

 

メロディ「っ!!!」

 

メロディ「おね、が・・・あ、あ゛ぁぁ・・・あ・・・!!」

 

ギルティ「腕ごとじゃないだけいいだろ?ま、そうしたいとこだけど、それやっちゃったら・・・ねぇ?死んじゃうだろ?あははは!せっかくのこんな場面、見逃させるわけにはいかねぇしなぁ?」

 

そう言ってメロディの頭を掴み目の前の光景を見せつけるギルティ。メロディの前には野獣のように群がる男たちの肉棒によってその成長しきっていない体が貫かれている友人の姿で-

 

メロディ「あ・・・うぅ、あ・・・アコ・・・アコぉ・・・っ」

 

ギルティ「まぁまぁ。そんな苦しそうな顔しないでさ、オトモダチがズッコンバッコンと犯されるサマを観賞すりゃあイイじゃねぇかよきたじょーちゃん。小学生のレイプとか見たことねぇだろ?あはははは!」

 

メロディ「あ・・・アコぉぉっ・・・!」

 

アコ「あぎぃぃぃい!!い、いた、いたいぃぃぃい!!!」

 

不良B「はぁっはあぁっはぁっはぁぁっ!!」

 

不良C「はぁ、はぁ、ははは、は、ははは、は・・・っ!!」

 

アコ「いたい!!いたいよぉ!!」

 

アコ「ぬいて!!おねがい・・・んぶぅぅ!?」

 

不良D「くあぁぁぁあ!!はぁ、はぁぁ!!うっく・・・はぁ、はぁ!!」

 

アコ「あっぶ・・・んぶぶ、んぐぅぅぅ!!」

 

ギルティ「ぎゃははは!おいてめぇら!!もっと激しくやれよ激しくさぁ!!」

 

アコ「た、たすけ・・・たすけて・・・っ」

 

ギルティ「もっと泣かせろ!!それでも男かよ!!声が足りねぇんだよボケ!!」

 

アコ「だれか・・・!!た、たすけて・・・っ!!」

 

ギルティ「殴れ!!殴れ!!泣き喚くまで殴り犯せ!!ガキだからって加減してんじゃねぇよ!!」

 

アコ「んぎぃぃ・・・あぁぁあ!い、いぎぃぃっ!」

 

ギルティ「あはははははあはははははは!!そうそう、やればできるじゃんか!!」

 

アコ「も、もうやめてぇ・・・もう、やだよぉっ!!もう嫌ぁ!!おじいちゃぁん!!」

 

メロディ「アコ!!アコぉ!!あ、ああぁぁ・・・うあぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!」

 

アコ「おじいちゃん!!たすけ、パ、パパぁ!!ママぁ!!えほ!!えほっ!!あぐぅぅうっ!?」

 

ギルティ「パパもママもいねぇよ!!ジジイは死んだだろ!?お前のせいでさぁ!!あははは!!」

 

アコ「いや・・・いやぁ!!も、もういやぁぁぁぁあああ!!」

 

ギルティ「あぁぁ・・・いいね・・・」

 

アコ「うぅぅあぁぁあぁぁああああああっ!!」

 

 

 

 

ギルティ「最高だぜ」

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・

 

数十分後-

加音町-路地裏

 

メロディ「アコ・・・あ・・・あ・・・あぁぁぁぁあ!!」

 

にじみ出る手の血を抑えながらも、目の前の光景から目を離すことができないメロディ-

 

アコ「あ・・・ア・・・こぷっ」

 

少女の体は白濁の液にまみれ、口や膣の中からどろりとした精液によって溢れかえり体中には殴打され腫れた痣が青く肌を変色させていた-

 

不良B「はぁっはぁっはぁ・・・」

 

不良C「はぁっはぁ・・・や、やったぞ・・・やったっ・・・やっちまった・・・」

 

不良D「は、はぁっはぁっはぁ・・・あ、あぁ・・・っ」

 

ギルティ「はーいよくできました♪」パチパチパチ

 

不良D「な、なぁ・・・も、もぉ、もぉ、さっ」

 

ギルティ「それじゃ次いってみよっかー?」

 

「「「「「!!」」」」」

 

ギルティ「ほらこれ。見ろよ、まだ残ってる」

 

言いながらメロディを踏みつけるギルティ-

 

不良C「マ、マジかよ・・・っ」

 

不良E「もう、勘弁してくれよぉっ!!」

 

ギルティ「は?なんで?」

 

不良B「だ、だ・・・だって、俺たち、い、言うとおりに・・・!!」

 

アコ「---」

 

ギルティ「ほら、こっちの女のがちょっとは熟れてるぜ?指はねぇし、足も折れてっけどな♪あははは♪」ゲシッ

 

メロディ「あが、あ、が・・・あ、あああ、あ・・・」

 

メロディの指は-

 

ギルティ「あぁ、それともあれか?手コキでもさせたかったか?あぁそりゃ悪かった」

 

メロディ「ゆ、ゆび・・・わ、わた・・・わたしの、ゆ、ゆびが・・・あ、ああああああああ!!」

 

もはや左手の小指と人差し指。右手には親指と薬指しか残っていなかった-

 

ギルティ「うるっせぇんだよきたじょーちゃん。言ったろ?プリキュアの力舐めんなって。そんだけやっても死なないじゃねぇかよ。なぁ?」

 

メロディ「あ、あぁぁ・・・あぁぁああぁぁ・・・っ」

 

ボロボロとパズルのように自分の手に指をはめていくメロディ。

しかしそれらがまた繋がるようなことは決してなく-

 

不良B「も・・・もういやだ・・・」

 

ギルティ「あン?」

 

不良B「もういやだあああああああああっ!!」ダダッ

 

不良B「堪えられねぇ!!もうこんなのいやだぁぁぁああ!!!」ダダダッ

 

不良C「お、おい!ケンジ!」

 

不良D「おい!おまえ!!に、にげんなよぉっ!」

 

不良E「ちょ、ま、まって・・・!!」

 

不良F「お、俺も・・・っ!!」バッ

 

ギルティ「あははははは・・・」

 

ギルティ「逃げたら殺す」

 

「「「「・・・っ!!」」」」

 

ギルティ「まったく、せっかく見逃してやるっていってんのに何で死ぬほうを選ぶんだろうなぁ?バカなのかな?バカなんだな。バカなんだねぇ?」

 

不良C「あ・・・う、あっ・・・」

 

ギルティ「心配しなくても、今逃げたやつは絶対に殺す」

 

不良D「あ・・・あぁ・・・」

 

ギルティ「ほらほら、次のエサが待ってるよー?男はケダモノだろ?」

 

不良E「・・・ゴクッ」

 

ギルティ「正義の美少女戦士のプリキュアちゃんが目の前に身動きとれずにくたばってんだぜ?ビビんなよ」

 

不良F「はぁ・・・はっ・・・」

 

ギルティ「だーいじょーぶ。いくらプリキュアだからって今はそんなに力出せねーよ」

 

ギルティ「ほら、こうやって左足をさ・・・」スッ

 

メロディ「ひっ!!」

 

ギルティ「グ~リグリっと♪」グリグリッ

 

メロディ「あぁあっぁあああぁあああああああっ!!」

 

ギルティ「グ~リグ~リグ~リ・・・♪」グギュグギュギュギュギュ

 

メロディ「い゛あ゛ぁぁっぁぁあぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁああぁぁぁああ!!!」

 

ギルティ「あっはっはっはー♪ほーらな?こんなザマだぜ?」

 

不良C「はぁ、はぁ・・・はぁ・・・っ」

 

不良D「・・・っ」

 

メロディ「ま、まで・・・まっで・・・っ」

 

指を切断され、脚を潰されて尚、メロディは必死に彼らに呼びかけようとするが-

 

メロディ「お、おね゛が・・・おねが、い・・・はぁ、は・・・!!」

 

ギルティ「これが終わったら解放してやるよ」

 

メロディ「こい、つの・・・い、いうことを・・・き、きかな・・・ぃ、で・・・」

 

ギルティ「お前たちは自由の身だ」

 

「「「「・・・っ」」」

 

メロディ「おで・・・が、い・・・っ」

 

ギルティ「犯れ」

 

 

 

 

 

メロディ「あ・・・」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・

 

私立アリア学園―保健室

 

奏「エレン、だいじょうぶっ?」

 

エレン「え、ええ・・・」

 

奏「やっぱり先生はお休みみたい・・・」

 

エレン「この騒ぎだものね・・・他の生徒も・・・」

 

ハミィ「だーれもいないニャッ」

 

奏「でも、もう少ししたら町中のみんなが学校にくるかも」

 

ハミィ「ニャプ?」

 

エレン「奏、どうして・・・?」

 

奏「学校は災害が起きた時には避難場になるの。体育館とか広くてみんな入れるでしょ?」

 

エレン「ああ・・・」

 

奏「今はまだマシかもしれないけど・・・はやくなんとかしなくちゃっ」スッ

 

エレン「奏・・・わたしもっ」

 

奏「エレンは無理しないの。わたしひとりで大丈夫よ」

 

エレン「で、でもあいつは危険・・・うっ」ガクッ

 

奏「ほら・・・もう、そんなんじゃ戦えないでしょ?」

 

エレン「わたしは・・・足手まとい、ね」

 

奏「・・・」

 

ハミィ「セイレーン・・・」

 

エレン「・・・」

 

奏「そ!今のエレンは足手まとい!すっごくね!」

 

エレン「・・・ぁ」

 

奏「だから、はやくケガを治していつもの頼れる仲間にもどってよ♪ねっ」

 

エレン「・・・かなで」

 

奏「わたしのことなら心配しないで!響はきっと頑張ってる!それに、アコだって来てるんでしょ?」

 

ハミィ「そうニャッ!アコもちゃーんと来てくれたニャッ」

 

奏「だいじょうぶ・・・わたしたちの想いは、変わってない」

 

エレン「・・・ええっ」

 

奏「うんっ・・・それじゃ・・・」

 

ドゴォォォォオオオオオン・・・

 

ハミィ「ニャニャッ!?」

 

奏「え・・・な、なに!?」

 

エレン「なんの音・・・っ!?」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・

 

・・・

 

加音町―マンション・屋上

 

ギルティ「あっはっはっはっはっはっは♪ところどころで燃えてんなぁー♪」

 

10階建てのマンションの屋上からあたりを見回すギルティ。加音町の町並みはところどころから黒煙が上がり、人々の悲鳴や慌てふためくざわめきが絶え間なく聞こえている-

 

ピーポーピーポーピーポー・・・

ファンファンファンファンファンファンファンファン・・・

 

ギルティ「消防車や救急車もいっぱいだぁー♪」

 

けたたましいサイレンの音が四方で聞こえる中-

 

ギルティ「でもアレだなぁ?やっぱなんか思ってたよりショボイなぁ・・・」

 

ギルティ「二日かけて町にガソリン撒いたって、こんなもんか」

 

不良E『あ、あんたに言われたとおり・・・こ、この粉も・・・ガソリンと一緒に塗りつけてきたっ!!』

 

ギルティ「やーっぱ仕掛けさせといて正解だったにゃんっ♪」

 

ギルティ「エネルギーもたんまり頂いたことだし、いっちょやりますか」

 

そして軽く伸びをしながら手を振るギルティは両手をグッと握り締め-

 

ギルティ「そいぢゃ、ドカンと一発・・・っ」ググッ

 

一気に闇のエネルギーを凝縮してゆく-

 

ギルティ「“プリキュア”」

 

 

 

 

ギルティ「“ダークネス・イグニッション”」ブワァァアン

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

・・・

 

私立アリア学園-校舎

 

奏「な、なによこれっ・・・!!」

 

エレン「校舎が・・・」

 

生徒A「う・・・ううっ・・・」

 

生徒B「いてぇぇ・・・いてぇっ」

 

奏「どうしたの!?なにが起こったの!?」

 

生徒A「わ、わかんない・・・いきなり爆発して・・・」

 

ドガァァアアアアアアアアン!!!!!!

 

生徒A「ひっ!!」

 

奏「きゃっ!!」

 

エレン「ま、また!?」

 

奏「次はあっちの方から・・・」

 

エレン「あっちって・・・た、体育館があるほうじゃ・・・っ」

 

奏「・・・っ!」

 

生徒C「お、おい!あれ見ろよ!窓の外っ!」

 

生徒D「な、なんだよ・・・あれ・・・」

 

奏「・・・っ」タタッ

 

エレン「かなでっ・・・」

 

 

奏「なに・・・あれ・・・」

 

ドガァァァアアン!!!ドガァァアアアアン!!!ドガァァァアアアアアアン!!!

 

奏の目に映った光景、それは学校の校舎から見える町並みのいたるところで黒煙の爆発が巻き起こり、加音町が着実に火の海と化している地獄のような光景だった-

 

エレン「な、なんてこと・・・」

 

奏「・・・っ!響っ・・・!!」ダダッ

 

エレン「まって!奏・・・っ!」

 

奏「あなたたちはここから離れて!動ける人がいたら、どこか安全な場所に!」

 

生徒A「う、うぅ・・・っ」

 

生徒B「あ・・・ああ」

 

奏「エレン!あなたもっ」

 

エレン「いえ・・・やっぱりわたしもいく。このまま奏ひとりでなんて行かせられないわっ」

 

奏「でも・・・っ」

 

エレン「大丈夫・・・わたしも他のみんなと合流したら避難するから・・・それまではっ」

 

奏「・・・わかった。無理はしないでねっ」タッ

 

エレン「ええっ」タタッ

 

ハミィ「ニャップーッ」

 

 

 

奏「響・・・無事でいて・・・っ!」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・

 

加音町-路地裏

 

かなたが元いた路地裏の奥へと戻ってみると、疲労困憊した5人の男達たちと変身まで解け、手には剥がれた衣服がグルグルと雑に巻かれた響と同じようにアコが生気のない表情とともに、どこを見るでもない虚ろな眼差しで虚空を見つめていた-

 

響「―――」

 

アコ「―――」

 

ギルティ「あっらら。きたじょーちゃんってば変身まで解けちゃって、いい感じに2人とも『レイプされちゃいました』ってジョータイだなぁ♪」ゲシッ

 

響「ぁ・・・」

 

ギルティ「あははは。こんなにまんこをドロドロでいっぱいにしてさぁ?腐っても男だなぁ♪」

 

ギルティ「いっぱい精子ドプドプしてもらったんだ?ははは!これじゃあ二人とも孕んじゃうかもね子供できちゃうかもねー?その年で避妊しないとかバカじゃじゃねーの?これから数ヵ月後にはボテ腹になって周りから非難されて誰のものとも知らねぇ子供産んで苦労しながら育てるんだ?あはははは!ナイスなエロ展開だなぁ♪しょーもねー♪」ゲシゲシッ

 

響「ぅ・・・あ・・・」

 

ギルティ「そいぢゃー記念に。はーいチーズ☆」パシャッ

 

アコ「・・・」

 

ギルティ「あははー。プリキュアのレイプ写メ撮れちゃったぜー♪」

 

不良C「はっはぁ・・・はぁ・・・っ」

 

不良D「お、おわった・・・おわったぞ・・・っ!!おわった!!」

 

不良E「もう・・・もうこれで・・・っ!!」

 

ギルティ「んー。ごほーびよく食べました。ごくろーさん」

 

不良F「じゃ・・・お、おれたち・・・これでもう!ほんとに!」

 

ギルティ「うん。解放してあげよーか♪」

 

不良C「は・・・」

 

 

ギルティ「おら♪」ドブシュッ

 

 

不良C「え・・・」ゴプ

 

ギルティ「ははっ♪」グブシュッ

 

不良D「お、あ・・・がっ!?」ドブッ

 

ギルティ「あはははっ♪」グブスッ

 

不良E「ごっ、はっ・・・!」ドボボッ

 

ギルティ「あはははははははははははははははっ♪」ドブズッ

 

不良F「あ・・・?」グポッ

 

ギルティ「解放してやるよ」グチュッ

 

不良C「あ・・・あああ・・・ああああああああ」

 

不良D「う、ごっぽ・・・う、おぉぉぉお・・・」

 

不良E「がっは!あ、あぁぁあっ・・・!!」

 

不良F「あぁぁあ!う、うがぁぁああぁぁぁっ!!」

 

 

ギルティ「てめぇらのカスみてぇな人生からな」ヒュンッ

 

 

 

「「「「ぎゃああああああああああああああああああああああっ!!!」」」」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・

 

加音町-路地裏

 

ギルティ「ふぅ・・・」

 

ギルティ「わたしが本気で逃がしてあげるとか思ったのかな?」

 

ギルティ「あはは、ウソに決まってんじゃんバーカ」

 

ギルティ「どうしてこー人間っていうのは“約束”だなんだってのを信じたがるんだろうなぁ?」

 

ギルティ「あ・・・逃げたあいつのこと聞きそびれた・・・」

 

ギルティ「まぁいっか。ケータイから割り出せばいいし・・・」ピッピッ

 

ギルティ「で。キミらのことだけどー♪」

 

響「―――」

 

アコ「―――」

 

ドリー「も、もうやめるドドッ」

 

ギルティ「あん?」

 

ミリー「ひ、ひびきたちにはちかづかせないミミッ・・・」

 

ギルティ「へぇ?」

 

ドドリー「おまえのもくてきはなにドドッ!どうしてこんなことっ」

 

ギルティ「うるせぇ」バシンッ

 

ドリー「ドドーッ」

 

ミリー「ミミィーッ」

 

ギルティ「あはは。小バエ風情がよぉ?」ヒョイッ

 

ドドリー「ド、ドドッ!?」

 

ギルティ「おぅらよっと!!」ヒュンッ

 

ドドリー「ドドーーーッ・・・!」ヒュゥゥゥン

 

ギルティ「まったくハエが喋るなってのきもいなぁ・・・んでっと」キョロッ

 

ギルティ「おーい生きてるー?生きてるよな?レイプされたぐらいで死にはしねーよ。あはは♪」ゲシッ

 

響「う・・・ぁっ」

 

ギルティ「あはは♪ショックで口も聞けない?ありえねーよ。直後にレイプされた感想とか言わされるもんだぜー?」

 

響「どう・・・して・・・」

 

ギルティ「あン?」

 

響「どう、して・・・こん、な・・・」

 

ギルティ「どうしてー?あっはっはっは♪」

 

ギルティ「決まってんだろうが、ンなもん」

 

ギルティ「暇つぶし」

 

響「・・・」

 

ギルティ「あ、これがお前らの変身アイテムか。へぇ?わたしのとは違うんだ?」ポンッポンッ

 

響「ぁ・・・」

 

ギルティ「これで変身するんだよなぁ?なんとかモズーなんちゃら?あはは♪」ポイッ

 

無作為に地面にモジューレを放り投げたギルティは-

 

響「か・・・えし、て」

 

ギルティ「あは・・・」ガンッ

 

それを思い切り踏みつける-

 

響「かえ・・・し」

 

何度も-

 

ギルティ「あはははは・・・」ガンッガンッ

 

何度も-

 

響「や・・・め・・・」

 

何度も-

 

ギルティ「あっはははははははははははははは!」ガンッバキッバキィンッ

 

響「ぁ・・・ぁ・・・」

 

踏みつけ、踏みにじり、踏み壊されていく響のキュアモジューレ-

 

ギルティ「はい、返してあげる」

 

ギルティ「ごめんね足が滑っちゃったよ♪壊れちゃったかなぁ?あははは!」ボロボロッ

 

響「・・・ぁ」

 

ギルティ「そーんな悲しそうな顔すんなよ♪お得意のユージョーパワーが残ってんだろ?まだまだこれからキセキとか起こんじゃねぇの?スーパーサイヤ人的なものになったりするんだよなぁ?あははは!!」

 

響「・・・」

 

ギルティ「あ、それともそうなるように手伝ってあげようか?なぁ?たしかお前の仲間・・・もうひとり白いのがいたよな?みなみ・・・だっけ?さっき町にもどってったやつ。あはははは!呼んできてやるよ!」

 

響「か・・・な、で・・・」

 

ギルティ「お前のオトモダチがちんぽハメられてヒィヒィアヘって大変だってさ!!あははははははは!!驚くかなぁあ?驚くよなぁ?オトモダチだもんなぁ!?」

 

響「かな・・・で」

 

ギルティ「んじゃ、ちょっと待っててね?まぁ町はいま大騒ぎみたいだから苦労すっかなー?でもまぁすぐ見つかるよ♪その時は“おまえらと同じ”にしてあげる♪」

 

そうして踵を返し、メロディたちを残して街へと戻ろうとするギルティ-

 

響「かなで・・・」

 

奏『・・・気合のレシピ、見せてあげるわっ』

 

響「かな、で・・・」

 

奏『・・・だいじょうぶ。2人いっしょなら、きっとやっていけるわ』

 

響「かなで・・・っ」

 

奏『・・・わたしは響を信じてるっ!』

 

ギルティ「さぁて、ま、プリキュアだし?適当にパニクってるとこを・・・ん?」

 

陽気に歩を進めるギルティの脚にまとわりつく違和感、彼女が足元に目を移すと-

 

響「ま、まって・・・まって・・・」ガシッ

 

ギルティ「あぁん?どした?足にしがみついちゃってさぁ?」

 

響「お、おねが・・・い・・・まって」

 

ギルティ「指もぐちゃぐちゃで脚も変な方向向いてる全裸の女にしがみつかれるとか、かなりホラーなんだけどやめてくんないかなぁ?」ゲシッ

 

響「あぐっ・・・ぁ・・・あ・・・おね、がい・・・っ」

 

響「か、かなで・・・には・・・てを・・・だ、さなぃ・・・で・・・」

 

ギルティ「・・・あん?」

 

響「おね、がぃ・・・」

 

ギルティ「・・・」

 

響「おねが、い・・・します・・・」

 

無残な姿になって尚、無二の親友のために涙ながらに懇願する響-

 

ギルティ「あは、はは・・・♪」

 

響「なん、でも・・・いうこと・・・ぐす・・・きくから・・・」

 

ギルティ「あははははははは♪」

 

響「おねがい・・・します・・・」

 

 

 

ギルティ「じゃあさぁ?」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・

 

加音町-路地

 

奏「はぁっはぁっはぁ・・・!」

 

奏「よかった・・・途中で北条先生や奏太と会えて・・・っ!」

 

~~~~~

 

奏太『ねーちゃんっ!!』

 

奏『奏太っ!?』

 

奏太『ね、ねぇちゃぁああんっ』

 

奏『奏太・・・!よかった・・・よかった・・・』

 

奏太『うあぁあぁあんっ』

 

奏『もう・・・泣かないの、おとこのこでしょ?』

 

奏太『う、うん・・・っ』

 

団『南野さんっ・・・黒川さんもっ』

 

エレン『あ、北条先生っ・・・』

 

団『よかった・・・無事だった、というわけでもなさそうだね。どうしたんだい、その腕』

 

エレン『あ・・・これは、その。ちょっと転んで、骨を・・・』

 

団『大丈夫かい?今すぐ病院にいって正規の治療を受けたほうがいい』

 

エレン『い、いえ・・・そんな・・・』

 

団『といっても、今はどの病院もいっぱいかもしれないけど・・・』

 

奏太『ねえちゃん!おれたち、いまから調べの館にいくんだっ』

 

奏『調べの館に・・・?』

 

団『ああ、幸いあそこには火が届いていなくてね。生徒のみんなもあそこに避難しているんだ。僕たちもこれから向かうところさ』

 

奏太『ねえちゃんもエレンねーちゃんもはやくいこっ』

 

団『ああ、今町では爆発事故まで起こってるらしい・・・ここにいたら危険だよ』

 

奏『・・・』

 

エレン『奏・・・』

 

奏『北条先生、響は・・・』

 

団『・・・ああ、わかってる。キミたちを安全に避難させたらすぐに探しに行くつもりだよ』

 

奏『ちがうんです!わたし、響の居場所を知ってて・・・』

 

団『本当かい!?なら僕がすぐに向かうからっ・・・!』

 

奏『いえ・・・先生は奏太たちと一緒に。わたしが響を迎えにいきます』

 

団『いや、しかし・・・っ』

 

奏『場所を知ってるのはわたしとエレンだけだし・・・エレンはこれですから』

 

エレン『奏・・・』

 

奏『わたしがすぐ響を連れてみんなのところに戻ります。だから、奏太とエレンをお願いしますっ』

 

団『南野さん・・・でもだねっ』

 

奏『それに、奏太や他の子供達にとっては先生みたいな大人が一緒じゃなきゃ』

 

団『・・・それは、そうだが』

 

奏太『ねーちゃん・・・?』

 

奏『安心させてあげてください。そして、安全な場所まで一緒にいてあげてください』

 

団『・・・』

 

団『わかった。南野さん、信じるよ』

 

奏『ありがとうございます。先生っ』

 

団『すぐに戻ってきてくれ。待っているからね』

 

奏太『ねーちゃん!おれもいっしょに響ねーちゃんをさがしにいくよっ』

 

奏『だーめ。奏太はおとこのこなんだから、エレンを守って?』

 

エレン『奏・・・』

 

奏『エレンも・・・ハミィをお願いね』

 

エレン『ええ』

 

ハミィ『にゃぷっ』

 

奏『それじゃ・・・っ』

 

奏太『ねーちゃん!』

 

奏『・・・?』

 

奏太『アコ・・・無事かな。家にいっても、いなかったんだ・・・!』

 

奏『ふふ・・・大丈夫よ、アコも響と一緒にいるはずだからっ・・・!』

 

奏太『ほんとにっ!?』

 

奏『ええ、だから奏太も信じて待ってて!』タッタッ

 

奏太『うんっ』

 

~~~~~

 

奏「はぁっはぁっ・・・みんな調べの館にいる・・・っ」タッタッタッ

 

自分を残し、今もなお得体の知れない悪の存在と戦っているはずの親友のために疾走する奏-

 

奏「あとは響とアコだけ・・・っ」

 

自分たちがいれば何も怖いものなどなく、どんなこんなんも乗り越えてこれた-

 

奏「はぁっ・・・あそこの角を曲がれば・・・っ」タッ

 

今回もそうだと信じ、路地裏へと続く角を曲がった-

 

奏「響っ!無事・・・っ!?」

 

そこには---

 

 

響「―――」

 

 

一瞬。誰だかわからなかった-

 

奏「え・・・」

 

響の艶やかな栗色の髪は無理やり切られたのか、バラバラで形の悪いショートヘアになっていて-

 

奏「・・・ひび、き?」

 

お揃いのブランドで茶化しあった衣服はボロボロに剥ぎ取られていて-

 

響「・・・」

 

自分とは真逆の運動神経を惜しみなく発揮する健康的な足が奇妙な形に曲がっていて-

 

奏「あ・・・あ・・・ひび・・・き・・・」

 

なによりも-

 

響「・・・」

 

なによりも-

 

奏「ぁ・・・あ・・・あ・・・」

 

なによりも-

 

響「・・・」

 

 

その手には“まったく”指がなくなっていた-

 

 

奏「響ぃぃぃぃぃいいいいっ!!」

 

響「・・・ぁ」

 

奏「ひびき!ひびきぃ!!生きてる!?生きてるよねっ!?」

 

響「ぁ・・・あ・・・か、な・・・で・・・」

 

奏「ひびき・・・ひびきぃ・・・ど、どうしたの!?な、なに、なにこれ、な、なにが・・・っ」

 

響「よか・・・た・・・」

 

奏「え!?」

 

響「かな・・・ぶじで・・・よか・・・た」

 

奏「ひび・・・き・・・」ギュウッ

 

カチャン・・・

 

ボロボロになった響を抱き寄せる奏。すると彼女の足元に無機質な機械音の擦れる音がして-

 

奏「な、なにこれ・・・携帯電話・・・?」

 

奏「いったい、誰の・・・え・・・」

 

そこにはまるで彼女がやってくることを予期していたかのように、

メール作成の画面に短い文章が一分だけ書かれていた-

 

 

 

『再生ボタンを押してね☆(ゝω・)v』

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・・・・・

 

 

・・・

 

●REC

 

そこに映し出されていたのは-

 

ギルティ『はーいそれじゃあまずは反省の念を込めて断髪断髪ー』

 

ギルティ『ジョキジョキジョキ~っと。あはは!うっわやっべ!めっちゃ変になった!』

 

ギルティ『ベッカムみてーにしようと思ったんだけどさぁ?あはは!一部ハゲちまったぜ!』

 

ギルティ『あ?なにその顔?あ?』ドガスッ!!

 

ギルティ『だよなぁ?そうだよなぁ?悪いことしたら“ごめんなさい”だよなぁ?』

 

ギルティ『あ?なに?お前さ、靴も舐めらんねぇの?バカ?はは!おら!!』グィィイッ

 

ギルティ『負け犬はさぁ!こうやって!!ケツ振りながら頭を垂れんだよ・・・っ』

 

ギルティ『しっかくしっか~く!全然なってないねダメダメだね。はい罰ゲーム♪』ジョキンッ

 

ギルティ『そこのチビガキにおしっこかけて?ねぇねぇ?かけてかけて~?』

 

ギルティ『は・・・お前さ。ほんと何もできねぇな?それでもプリキュアなの?クズが』ジョキンッ

 

ギルティ『あー。そろそろ飽きてきたわ。お前さ、ちょっとそこ仰向けになれよ』

 

ギルティ『ぱららっぱらー♪“どこにでもある鉄の棒~”』

 

ギルティ『これをどうするでしょう?どうしちゃおうか?わくわくさんだぜ♪』

 

ギルティ『よい~しょっと♪え?痛い?あはは。処女膜ぶち抜かれるのが誰でもいてぇよバーカ』

 

ギルティ『あーあー血がドクドク出てるぜ。いい加減死ぬんじゃねぇのお前。あはは!だっさ!』

 

およそ、道徳という概念からはかけ離れた人に対する陵辱の数々だった-

 

奏「な、に・・・これ・・・」

 

奏「な・・・に・・・」

 

今、画面の中で行われていた行為が、腕の中で抱かれる親友に対して行われたものと思うと-

 

響「・・・」

 

奏「ひ、ひ・・・び、き・・・」

 

奏の背筋は、これ以上がないほどに凍りついた-

 

ギルティ『はいそれじゃあ最後にひとことー♪』

 

奏「・・・っ!!」

 

画面に映し出されたのは、今と同じ全裸の状態のまま指のない両手を地面に着かせ、折れ曲がった足と膝を折って深く頭を下げている響の姿。ゆっくりと顔を上げると、そこには人としての何か欠落したかのような絶望が強く入り混じった表情があり-

 

響『わた、しは・・・』

 

響『わたし・・・たち、は・・・』

 

響『キュアギルティ様に・・・敗北、しま・・・した』

 

響『ともだちも・・・たすけられませんでした・・・ばか、です・・・』

 

響『そのうえ、プ、プリキュアになる力も・・・失いまし、た・・・』

 

響『お、愚かで・・・バカで・・・ブスなわたしたちを・・・ど、どうか、許してください・・・』

 

奏「ひ・・・ひび、き・・・」

 

ギルティ『あはははは♪よく言えましたー♪ほーんと恥ずかしくねーのかなぁー♪』

 

奏「あ、ああ・・・あ・・・」

 

ギルティ『んで?わたしにどうしても聞いてもらいたいお願いっていうのは何ですかー?』

 

響『お、おね・・・おねがい・・・』

 

響『おねがい・・・します・・・』

 

響『か、かなでには・・・てを、ださないでください・・・』

 

奏「!!!」

 

響『わたしの・・・ぐす・・・た、たいせつな・・・と、ともだち・・・なの・・・』

 

響『だ、だから・・・な、なにも・・・しないで・・・』

 

響『おねがい・・・し、します・・・』

 

響『もう・・・も、う・・・こ、この町から・・・』

 

 

響『出ていって・・・ください・・・』

 

 

奏「あ・・・」

 

ギルティ『というわけなので見てるかなカナデちゃーん?キミのオトモダチが必死ぶっこきながら敵に全裸で土下座とかゆー人間以下のゴミクズ畜生っぷりを披露してくれちゃったもんだからさぁ♪わたしとしてもそこまでされちゃったら今までのブレーとか許してあげないこともないわけだ♪あはははは♪いやーほんといいオトモダチをもったね?助かったね命拾いしたね!このゴミ女に免じてキミのことは見逃してあげるよ♪これからはもうきたじょーちゃんに頭が上がらないねぇ!自分の大切なオトモダチにこーんなことさせといてお前は普通に余生を楽しんじゃうんだよねー?こんな風になったきたじょーちゃんのお見舞いやリハビリとか付き合いつつトモダチの絆を取り戻そうとかしちゃうんだろーねー?自分はなーんにもケガなんかしてないのにねー?ほらほらこっちは処女まで失くしちゃったよ棒相手にさ!指もねぇから夢も叶えられねぇ!足までボキボキで趣味の運動もできねぇ!プライドもズタズター♪変身アイテムもバッキバキー♪この子に何が残ってるんだろーねー?あははははは!それはそう!お前だ♪なにもかも奪われたきたじょーちゃんに残されたものはカゾクとトモダチだ♪今こそアイとユージョーの出番だね!見物だこりゃあ♪そーんなチューショー的で曖昧なものでこの子を救えるのがほーんと見物♪期待してるよカナデちゃん♪精々罪悪感に苛まれながら生きろ♪そいぢゃ後は頑張ってね♪あ、ついしーん♪あのチビガキは“みんなのいる場所”まで運んどいてやったから心配しなくていいぜ?わたしってやっさしー♪それじゃあバイバイキーン♪』

 

ピッ―――

 

そして動画は終了し、路地には恐ろしい程の静寂で包まれる-

 

奏「あ・・・あ・・・ああ・・・」

 

響「めん・・・ね・・・」

 

奏「ああああ・・・あ・・・」

 

響「ご、めん・・・ね・・・か、なで・・・」

 

奏「やめ、て・・・」

 

響「わたし・・・もウ・・・」

 

奏「い・・・いや・・・」

 

 

響「歌えなイ、よ・・・」

 

 

奏「いやぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!!」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・

 

・・・

 

数ヵ月後―

 

突如加音町を襲った原因不明の爆発事故と謎の大火災はなんとか消し止められた―

 

この被害により死者は数十人。重傷者は数百人。軽症者は数千人以上に及んだ―

 

避難場所にしていた町内の各小学校・中学校・高校の体育館もことごとく炎上し―

 

当日、町内恒例の合唱大会が催されていたステージからも出火跡が見つかったことから、人が重点的に集まる場を狙っての何者かの意図的な犯行ではないか、と推測された―

 

当日までの二日間。誰かが怪しげに何かを撒き散らしていた、という目撃情報が複数あることからも、放火犯の可能性を示唆していた―

 

警察各局は情報を元に事件を捜査。加音町郊外を縄張りにしている10代後半から20代前半の男子学生の不良グループに狙いをつけた、が。

 

彼らは拠点にしていた郊外の廃墟、また事件当日の人気のない路地裏で惨殺したいとして発見された―

 

明らかに人智を超えた何かの手による犯行だったため、警察各局は頭を悩ませ―

 

ついに、事件は今現在にいたるまで。その真相は闇の中へと消えていってしまった―

 

 

 

そして―

 

 

かなた「七色ヶ丘市・・・ねぇ?」

 

かなた「ま。このパクトがありゃあ退屈せずに済むか・・・」

 

ドンッ!!

 

?「きゃっ!!」

 

かなた「っつ・・・」

 

?「ご、ごめんなさい!」

 

かなた「おい・・・っ」

 

?「ごめんなさいちょっと急いでて!ごめんなさーい!」タタタタッ

 

かなた「・・・」

 

?「遅刻しちゃうよぉー!もぉー!はっぷっぷー・・・!」

 

かなた「・・・」

 

 

 

 

かなた「・・・チッ」

 

 

 

 

Go to next...smile precure...




以上、スイートプリキュア編でした。

黒咲彼方という少女の「悪性」をご覧いただけたかと思います。
彼女は許されるべきなのか、断罪されるべきなのか。それとも…

次回より、スマイルプリキュア編に戻ります。彼女たちの戦いの結末をどうぞ目の当たりにしていただければと思います。

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