RAINBOW X STORY   作:山形りんごをたべるんご

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遅くなってごめんなさい!

虹アニメ、良いですね……めちゃくちゃ面白いです!
そしてZも毎回楽しくて最高です!

ウルトラもラブライブも盛り上がってる2020年!
虹Xも頑張っていきます!

ではAqours編2話目、早速どうぞ!!


19.不動ノ怪獣

 

 

 

 

 

 

「あーあー、つまんないなぁー」

 

 

 同好会の練習中、かすみがそんなことを呟いて床にゴロンと寝転がった。

 

 

「かすみさん、ちゃんと練習しないとダメだよ?」

「そうだぞかすかすー。訓練なんてやめてくんれん(・・・・)なんて言わんでくんれん(・・・・)!ってね」

「だってだってぇ!先輩いないとつまんないんだもん!あと、愛先輩かすかすって呼ばないで!」

 

 

 身体を起き上がらせて膨れるかすみを見て皆が笑う。翔琉は内浦にXioの隊員として向かっている為、今日と明日は同好会の練習に参加しない。

 

 

「翔琉君、大丈夫かなぁ?また怪我とかしてないと良いけど……」

「確かに少し心配……璃奈ちゃんボード『ハラハラ』」

「多分大丈夫なんじゃない?だってほれ」

 

 

 これまで怪獣絡みで数度入院してる彼のことを心配してそわそわしてるエマと璃奈に彼方がスマホを見せた。そこに映されていたのはあの全く動かない怪獣、ホオリンガの姿だ。

 

 

「この怪獣、ずっと動かないで眠ってるばっからしいからねぇ〜。羨ましいなぁ〜」

「翔琉達はこの怪獣を退治しに行ったのかしら?」

「何も悪い事してないのにですか……?」

「そんなの可哀想……」

 

 

 何もしていないホオリンガをXioが倒すかも知れないという思い、可哀想だと感じるしずくと璃奈。その2人にエマが「大丈夫だよ」と声を掛けた。

 

 

「Xioは無害な怪獣の保護や怪我をした怪獣の治療もすることがあるから、今回もそういうこと何だって思うよ」

「エマ先輩、詳しいんですね」

「スイスにいた時に勉強したんだ。Xioの本部はスイスのジュネーヴにあるんだよ」

「じゃあ、かけるんもこの怪獣の保護の手伝いに、静岡まで行ったんだね」

「そう!静岡県の沼津市内浦!あのAqoursのいる浦の星女学院がある所です!正直、羨ましいです……!」

 

 

 興奮して声を上げているせつ菜。スクールアイドルが大好きなせつ菜からしたら、彼の内浦行きは羨ましいのだろう。彼女の表情を見てみんな笑っている。

 

 

「Aqoursかぁ……そういえばアキバであの子と一緒に見たのが、μ'sとAqoursの合同ライブだったなぁ」

「確かそれを見て、先輩はスクールアイドルを応援したいって思う様になったんですよね?」

「うん。あの日が私達にとってスクールアイドルとしての道の始まりだったのかもね。まあ、翔琉君は覚えてないだろうけど」

 

 

 翔琉と一緒に出掛けた帰りに、秋葉原のビルにあるモニターで見たμ'sとAqoursのライブを思い返す歩夢。あの時翔琉がそれを見て強く感動し、それがきっかけで彼はスクールアイドルを応援する為に動き出してここまでやって来た。記憶を失うというアクシデントもあったが、それでも翔琉はスクールアイドルであるみんなの為に一生懸命になっている。

 

 

「今頃かけるん、Aqoursに会ってたりするかもよ?」

「だとしたら羨ましいです!!」

「流石にそれは無いんじゃないかなぁ〜?」

「ふふっ、どうだろうね?」

 

 

 彼の話題で盛り上がる同好会のメンバー達。一方その翔琉はというと……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇー、高海の家って旅館やってんだ」

「うん!十千万っていう所だよ。露天風呂が自慢なんだー!」

 

 

 海辺で知り合った高海 千歌と共に内浦の町を歩いていた。彼女に町を案内してもらいながらある場所を目指しているのだ。千歌の明るい性格と同い年ということもあり、2人は意外早く打ち解けて来ていた。

 

 

「けどまあ、まさかAqoursのメンバーと会えるとは思ってなかったわ」

 

 

 スクールアイドルAqours。

 

 以前、こちらの宇宙に来たウルトラマンゼロと一体化している青年・仙道 陸から話を聞いていたスクールアイドルだ。この宇宙にもいるんじゃないかと話していたが、まさか本当にいるとは思ってなかった。そういえば彼女、部室に飾ってあるポスターに写っている人物に似ている様な……。

 

 

「チカもスクールアイドルやってる人と会えるなんてびっくりだよー!」

「いや、俺はアイドルやってないからな。ただのサポートだ」

 

 

 「あ、そっかー!」と言って笑う千歌。どうやら彼女は翔琉もアイドルをしていると思っていたらしい。

 

 

「つーか、俺がアイドルなんて向いてねえよ」

「そうかなー?結構いけると思うよ!」

「無理無理」

 

 

 アイドルなんて柄じゃない。そうこう話してる内に、目的の場所に辿り着いた様だ。

 

 

「ほら、ここだよ!」

 

 

 着いた場所は浦の星女学院。千歌の通っている女子校である。ここにホオリンガについて知っている千歌の仲間がいると聞きこうしてやって来たのだ。

 

 

「ていうかさ、俺男だけど入っていいの?」

「んー、いいんじゃないかな?多分」

「んな雑な……」

 

 

 ふと目線を横に向けた時、ある物が目に入った。校門に貼られている貼り紙。

 

 

「廃校……?」

 

 

 そこに書かれていたのは廃校に関する知らせという文字。

 

 

「おーい!こっちだよー!」

「お、おう」

 

 

 ちゃんと読もうとするより先に千歌に呼ばれた彼は彼女の方へと歩いていった。

 

 

 

 途中ですれ違う女子生徒に好奇の目でみられたりしながらも、2人が辿り着いたのは屋上。ホオリンガのことも見えるそこには8人の女子生徒がいた。

 

 

「みんなー!」

「あ、千歌ちゃん」

「おかえり千歌」

「おかえりー!って、その人は?」

「観光の人?」

「ずら?」

「勝手に連れて来てはダメですよ?」

「ひっ……!?」

「千歌ちゃんのBoy friendかしら?」

 

 

 皆彼女と共にいる翔琉のことが気になっている様子。その中で赤い髪をツインテールにした少女は表情を痙攣らせていた。

 

 

「違うよ鞠莉ちゃん。この人は天地 翔琉君!Xioの人でホオリンガのことを調べる為に来たんだって!」

『Xioの!?』

「ああ、よろしく」

 

 

 千歌の紹介に驚くみんな。すると1人の少女が勢い良く彼の元に寄って来た。

 

 

「じゃあこれって、本物のXioの制服なの!?」

「ま、まあ、そうだが……」

「凄い!いいなぁー!ねえ、ちょっと脱いで!」

「は?」

「いいでしょ!?ちょっとだけ!ちょっとだけでいいから!」

「いや、ちょ、待てや!?」

 

 

 少女は目を輝かせ息を少し荒くしながら翔琉の上着を脱がそうと試みて来る。翔琉は必死で抵抗するがこの少女意外と力が強い。傷付けない程度に力を込めて引き剥がそうとはするものの、なかなか離れてくれず苦戦している。そしてその少女に千歌ともう1人赤い髪の少女が掴みかかって止めた。

 

 

「ダメだよ曜ちゃん!?」

「そうよ落ち着いて!?」

 

 

 2人により引き離された曜という少女。

 

 

「な、何だったんだ……?」

「あはは、ごめんなさい。その子制服が大好きで……」

「いや、だとしても普通いきなり脱がすか?」

「んー……本当にごめん」

 

 

 青い髪の少女が苦笑いしながら謝り、彼も特に怒る気は無く溜め息を吐くだけだ。

 

 

「私は松浦 果南。この学校の3年でAqoursのメンバーです」

「あ、先輩だったんだ。俺は高海が言った様に天地 翔琉って言います。Xioでインターンさせてもらってる虹ヶ咲学園の2年生っす」

「わたくし達と同じ高校生なのにXioに所属してるなんて凄いですね。わたくしは黒澤 ダイヤと申します。果南と同じ3年生です」

 

 

 果南とダイヤの自己紹介に、翔琉は自身も改めて自己紹介をしてから頭を下げる。

 

 

「私は小原 鞠莉!3年生よ!気軽にマリーって呼んでね?」

「あー……それは勘弁っす」

「私は桜内 梨子。千歌ちゃんと同じ2年生です。そしてこっちがぁ……」

「2年の渡辺 曜です。ごめんね、つい興奮しちゃって……」

「別に大丈夫だから、気にすんなよ」

 

 

 謝る曜に気にするなという彼の前に、颯爽と頭にシニヨンを作った少女が立った。

 

 

「フフフッ……我名はヨハネ!この現世に堕天した悪魔よ!」

「…………」

「このヨハネに出会えたなんて、貴方はとても幸運だわ。どう?私のリトルデーモンになって、一緒に堕天しないかしら?」

「え、何コレ?」

「指差すなぁ!?コレって言うなぁ!?」

「この子は1年生の津島 善子ちゃんだよぉ〜」

「よ!?よよよよ、よよよ善子じゃなああああああい!!?」

「はいはい津島ね」

「うっ……名字呼び……。ちょっとやり辛い……」

 

 

 ヨハネ……もとい善子を適当に流す翔琉。ふと、ダイヤの背後に隠れてこちらを伺っている少女の姿が目に入った。先程翔琉を見て少し表情を攣らせた赤髪の子だ。

 

 

「…………」

「う、ううぅ……」

「こらルビィ。貴女もちゃんと挨拶なさい」

「は、はい……。く、黒澤 ルビィでしゅ!……あ、噛んじゃったぁ……」

「ごめんなさい、わたくしの妹なのですが、この子は男性の方が苦手でして」

「ああ、成る程」

「ごめんなさい……」

「別にいいよ。無理すんな」

 

 

 申し訳なさそうに目を伏せるルビィ。少し意地の悪いことをしている様で何とも言えない気持ちになってしまう。そんな中、最後の少女が翔琉のことをじっと見ながら近付いてきた。

 

 

「?」

「マルは国木田 花丸ず……です」

「国木田か。よろしく」

「はい。お兄さん、ホオリンガのこと調べに来たって言ってたけど、どう調べるんですか?」

「ああ。なんかあの怪獣弱ってるらしくてさ。だから、注射ブチ込んで栄養与えるらしいぜ」

「注射!?」

 

 

 花丸は驚き目を見開く。

 

 

「そんなの絶対ダメずら!!ホオリンガは病気じゃないずら!!」

「は、はぁ?いや、でも現にアイツ弱ってるし……」

 

 

 ホオリンガの方を向いて見ると相変わらず弱々しく鳴いてるだけで動かないでいる。そしてそのホオリンガにXioのマスケッティがゆっくりと近付いていた。陽花が作戦開始時には連絡をすると言っていた筈だがと思いスマホとエクスデバイザーを見てみるが何も来ておらず、それどころか何故か繋がらなくなっていた。

 

 

「圏外か?いや、でもあり得ねえよなそんなのは……」

「とにかくダメ!!やめて欲しいずら!!」

「千歌からもお願い!」

「え、あー……いや、でもよぉ……」

 

 

 必死に翔琉に訴える花丸と千歌であるが、陽花と連絡が取れない以上どうしようも出来ない。

 そうこうしてる内にマスケッティはスカイモードからタンク型のランドモードに変形。栄養剤の入った治療弾の込められたレール砲をホオリンガへと向ける。そしてその弾丸を発射した。放たれた弾丸は見事に顔の横辺りに命中し、栄養剤を注入していく。

 

 

「嗚呼!?」

「ホオリンガ!?」

 

 

 その様を見て声を上げる花丸と千歌。周りのAqoursメンバーも息を呑み、翔琉もどうなるのだろうかとホオリンガを見つめた……。

 

 

 

 

 

 

 怪獣の栄養値の低下は止まった。

 しかし、数秒の停止の後ホオリンガは咆哮を放ってから触手を動かし身体を捩らせて暴れ出した。栄養値はどんどん上昇していき、地底に伸びていた根っこが地面から飛び出して周囲を破壊していく。

 

 

「何!?」

「ホオリンガぁ!?」

 

 

 ホオリンガから伸びる根は木々を倒し、古くて使われなくなった小屋を破壊する。

 

 

「止めなきゃ!?」

「ずら!」

「ちょ、千歌ちゃん!?花丸ちゃん!?」

 

 

 千歌と花丸がホオリンガの元に向かう為走っていき、他の7人もそれを追って走る。それを見送った後、翔琉はエクスデバイザーを手にしてからホオリンガを睨んだ。

 

 

「やっぱ怪獣ってことか……こんなのと共存なんて出来るかよ!」

 

 

 これまで見てきた怪獣達同様暴れて周囲を破壊してるホオリンガを見て、彼は改めて怪獣との共存だなんて無理だと感じた。奴も早く倒すしかない。翔琉はエクスデバイザーの突き出してからエックスに変身しようとする…………が。

 

 

「ちょっと何やってんのよ!?」

「ッ!?」

 

 

 上部のスイッチを押す寸前で背後から声を掛けられた。驚いて振り返るとそこには善子がいる。どうやら着いてきていなかった翔琉のことを呼びに戻ってきたらしい。

 

 

「貴方も早く来てよ!」

「いや、ちょ、おい!?」

 

 

 善子に手を引かれて行く翔琉。無理矢理振り解く訳にもいかず、彼はそのまま彼女と共に千歌達を追う事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー、行っちゃったか」

 

 

 その者は翔琉のことを見下ろしていた。

 まるで透明な足場があるかの如く上空に立っており、浦女を出てホオリンガの所へと連れて行かれている彼のことを笑みを浮かべながら見ている。その手には、赤くて丸っこい怪獣のスパークドールズが握られていた。

 

 

「変身してあの怪獣殺してくれたら面白かったのに……残念だなぁ」

 

 

 実はこの者が、手にしている怪獣のスパークドールズの力を利用して電波障害を起こし翔琉に他者との連絡を出来無い様にしていたのだ。

 

 

「まあいいや。まだ時間はいっぱいあるんだから、ゆっくりたくさん遊ぼうね……人間擬き、そしてウルトラマン擬き君」

 

 

 そう言うとソレはまるで煙の様に、そこから消えてしまった–––––。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 一通り暴れたホオリンガは少しだけ落ち着いたのか身体の方はあまり動かなくなってきた。しかし根はぐんぐんと伸びており、この前では内浦全体が奴の根が拡がり沼津にまで至るだろう。

 

 

「怪獣の栄養値が異常なまでに上昇していってます。どうやら、栄養剤が予想以上に効き過ぎてしまったみたいです」

「うう……もう少し慎重にやるべきだったっすぅ……」

 

 

 ホオリンガの様子を見ながら落ち込む陽花。

 

 

「怪獣に攻撃の意思は?」

「ありません。ただ薬が効き過ぎた事で体組織が活性化し、自分でもそれをどうにも出来ていないだけだと思われます」

 

 

 紗季の問いに涼風がそう答える。ホオリンガに悪意は無いのだ。

 

 

「それと、これは先程分かったのですがあの怪獣が眠っていた大地の辺りの植物ホルモンが上昇をしていました」

「それってどういうことだ?」

「怪獣が、周囲の土壌を豊かにしていたんっすよ。恐らく、自分の栄養を地面に送っていたんだと思うっす」

「でも、どうして?」

 

 

 イヅルとハヤテに聞かれるが、それは陽花達にも分からない。この地を豊かにする為にホオリンガはやって来たのだろうか?何れにせよ、今はこれ以上根が拡がらない様にしなければ。

 

 

「町外れの原っぱに移動させましょう。そこで解毒剤を打ち込んで栄養素を排出させます。完全に排出し切るには丸2日掛かりますが、この原っぱに移動させれば大きな被害を出す事は無いでしょう」

「けど、どうやって怪獣を動かすの?」

「このサイバーカードを使うっす!」

 

 

 陽花が取り出したのは2枚のサイバーカード。

 

 

「これは磁力怪獣アントラーと磁石怪獣ガルバンのカードっす!まずアントラーの磁力光線で怪獣を磁石化。それからガルバンの力でマスケッティで引き寄せながら怪獣を原っぱへと移動させるっす!」

 

 

 作戦の説明を受け、それならいけるだろうと紗季、イヅル、ハヤテは準備をしようとする。が、その時千歌と花丸が彼女達の元に辿り着いた。

 

 

「あ、あの!?」

「あれ、貴女達は……」

「Xioの人達ですよね!?ホオリンガを、そっとしておいて下さい!」

「ホオリンガ?もしかして、あの怪獣?」

 

 

 頷く2人。更に他のAqoursのメンバー、そして翔琉もやって来る。

 

 

「翔琉君!連絡取れなかったけど、何かあったの?」

「ていうか、この子達ってあのAqoursだよな?何でここに?」

「いろいろありまして……。あ、けど、何で繋がんなかったかわ俺もわからないっす」

 

 

 紗季とハヤテと話す翔琉。その横ではAqoursのみんなが涼風と紗季にホオリンガをこれ以上刺激しないでくれと頼んでいた。ホオリンガを動かすと聞いて、彼女達のショックを受ける。

 

 

「お願いです!ホオリンガを動かさないで下さい!」

「ホオリンガは、あそこに居たいずら!」

「わたくし達からもお願いします!」

 

 

 頭を下げるAqoursのメンバー達だが……。

 

 

「皆さんの気持ちは分かりました。しかし、これ以上被害を出さない為にも、あの怪獣は動かさなくてはなりません」

「ホオリンガには申し訳ないことをしてしまったとは思いますが、このままじゃ町が大変なことになってしまうっす……」

 

 

 Xioからしたらこれ以上ホオリンガによる被害を出させる訳にはいかない。Aqoursの皆がホオリンガのことを想っているのは分かるが、何としても移動させたいのだ。彼女達だって町に被害が出るのは望んでいない。どうしようも無いので、これ以上何も言えなくなってしまった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 オペレーションベースXのXio司令室。隊長である沙優がある物を見ていた。それは翔琉の証言から描かれたダークファウストのモンタージュだ。

 

 

「ダークファウスト……一体何者なのかしら?」

「見た目はまるでウルトラマンですよね……」

 

 

 リュウジの言う通り、外見だけならばウルトラマンに酷似している。しかしその本質は全くの別物で、非常に危険な存在だったと翔琉は話していた。

 

 

「闇の、ウルトラマン、なのか?」

「闇に落ちたウルトラマンか……知ってる事には知ってるが、奴とは無関係だろう」

「奴ー?」

「誰ー?」

 

 

 シャマラ博士の台詞にミハネとミキリが反応する。

 

 

「お前らだって聞いた事があるだろ?あの恐ろしい存在を」

「それって何なの?」

「奴の、名は……」

 

 

 

 ザムザが沙優の問いに答えようとした時だった。内浦のホオリンガに、更に大きな動きが起きたのは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ごめんずら、ホオリンガ……」

 

 

 Aqoursの9人はホオリンガのことがよく見える高台に来ていた。皆落ち込んでおり、特に千歌と花丸の落ち込み様はかなりのもの。この2人はホオリンガに対して強い思いを持っている様だ。ホオリンガの上空にはマスケッティが滞空しており、前面にはXioの車両が停車している。これから移動作戦を開始するのだろう。

 溜め息を吐く2人。そこへ翔琉がやって来た。

 

 

「よっ」

「翔琉君……」

「むぅ」

「………何か用ずら?」

 

 

 ホオリンガをこんな状態にしてしまったXioのメンバーであるということからか花丸からの目線は少し痛く、善子も彼のことを強めに睨んでる。だが翔琉はそんなものを気にする事なく千歌の隣りに座った。

 

 

「お前らさ、何でホオリンガのことそんなに大事に思ってるんだ?アイツは怪獣だぞ?」

「確かに怪獣だけど、あの子も私達と同じで内浦に生きる仲間だからかな」

「仲間……」

 

 

 「うん」と千歌は力強く頷いた。

 

 

「怪獣って、危険だとか怖いってイメージがあるかも知れないけど、それは怪獣だって一緒だと思うだ。だからお互いのことをちゃんと分かり合えば、共に生きていける仲間になれる……私はそう思うんだ!」

 

 

 そう語る千歌の表情を見て翔琉は思わず息を呑む。余りにも輝いていたからだ。千歌だけじゃない。梨子に曜、花丸、ルビィ、善子、果南、ダイヤ、鞠莉……皆ホオリンガのことを想い、共に生きたいと考えるその在り方は彼には眩しく思えていた。

 

 

「共に生きる仲間、か」

「それに、ホオリンガはね……」

 

 

 続けて何かを言おうとした千歌であったがハッとして口を塞いだ。

 

 

「ん、どうした?」

「え!?あ、いやぁー……べ、別に何でもないよ!?」

「そ、そうずら!?千歌ちゃんは何も言おうとしてないずら!?」

 

 

 慌てふためくのが明らかに怪しい。コイツらは何を隠してるのかと思っていた時、移動作戦が開始しマスケッティからの磁石パワーによりホオリンガの身体が少しずつ浮き出す。

 しかしホオリンガはそれに対して激しく抵抗し暴れ出した。

 

 

「ホオリンガ!?」

 

 

 ホオリンガは必死で抵抗する。絶対にこの場から離れたくないと意志を表示してる様だ。ハヤテとイヅルの乗るマスケッティはホオリンガを引き上げ様とし、車両に乗っている紗季ももう一枚のガルバンのカードを使ってサポートするが、ホオリンガが余りにも激しく暴れる為なかなか上手く上がらない。

 

 そうこうしてると、ホオリンガの瞳が青から赤に変わった。まるで怒りを表している様であり、ホオリンガは背中と口の部分から黄色い粒子を勢いよく噴射した。粉末はマスケッティと車両の前面を覆っていき見えなくしてしまう。

 

 

《嘘だろ!?》

《前が見えねえ!?》

 

《な、何なのコレ!?》

 

 

 前が見えなくなった事により操縦が狂い、ホオリンガは地上に落下した。解放されたホオリンガであるが怒りは収まらず、粒子の放出を続ける。粒子は風に乗り、辺りへと拡散していった。

 

 

「何だよ、これ……は、はっ、はっくしゅん!?」

「はくしゅん!?はくしゅん!?な、何……!?」

「くしゅん!?ま、まさかこれって!?」

 

 

 

 粒子を吸ってしまった翔琉とAqoursは目の痒みとくしゃみに襲われた。そう、ホオリンガが出しているのは人間には最もよく効くもの、花粉だ。このまま花粉が噴射されていけば、内浦は人が住めない状態になってしまうだろう。

 

 

「くそ……どうすれば……はくしゅん!?––––ん?」

 

 

 変身してホオリンガを倒すというのが一番手っ取り早いだろう。しかし、先程の彼女達の話を聞いた所為かそれはどうも興が乗らない。ならばどうしたらいいかと考えていた翔琉の手を、花丸が握った。

 

 

「あの、見て欲しい物があるずら!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いろいろ詰め込んでしまって長くなりました←
次回でホオリンガに関しては蹴りが着きます。
花丸が翔琉に見せたい物とは何なのか?次回をお楽しみに!


感想、質問、高評価、その他、山形りんご、是非是非お待ちしてるんご!!
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