RAINBOW X STORY   作:山形りんごをたべるんご

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メビライブコラボ4話目です!
遂に奴らと激突!
それではどうぞ!


40.ニセモノ狂想曲

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 内浦のとあるファミレス。そこで睨み合う3人がいた。未来とステラ、そして翔琉。つい先程まで戦っていた彼らは、千歌によってここまで連れて来られてしまったのだ。

 一触即発の雰囲気を醸し出してる彼らだが千歌達がそれをしっかりと抑えており、彼女達はあることを3人に話した……。

 

 

「つまり、俺を襲ったのは偽者のコイツら。で、コイツらを襲ったのは偽者の俺。と言うことか?」

「うん。私達は間違い無く未来君とステラちゃんと戦う翔琉さんのことを見た。でも、ルビィちゃん達が嘘吐いてるとも思えないし、そう言うことなんじゃないかなって思うんだ」

 

 

 翔琉と未来、そしてステラの偽者が暗躍しているとAqoursの皆は考えていたのだ。

 

 

「光の戦士の模造品を生み出し、彼らを惑わせる……これはまさか、天上界からの刺客の仕業か!?」

「善子、ちょっと黙ってろ」

「ヨハネよ!?」

「お前こっちでもそんな感じなんだな」

「そんな感じって何よ!?」

 

 

 善子を適当に遇らってから未来と翔琉は思案する。正直、偽者がいて自分達を混乱させているという考えは都合が良過ぎな気がしてならないのだ。何か証拠の様な物が有れば良いのだが、それも無いので信憑性はイマイチ低い。そもそも、都合良く誰かに化けれる者など……。

 

 

「「居たな……」」

 

 

 呟きがハモる。

 かつて未来の前に、ノワールの指示で彼の両親に化けて現れた2体の異星人が居た。凶悪宇宙人ザラブ星人と暗黒星人ババルウ星人だ。亡くなった両親を利用して心に付け込んで来た卑怯者達。思い出すだけで腹が立ってくる。

 

 一方翔琉も、デスレ星雲人ダイロ達が擬態装着を使って歩夢達の姿となったことを思い出した。その姿で自分を殺そうとして来たのだから本当にタチが悪い。

 

 他者に化ける宇宙人も居るし、擬態する装置もある。そうなると千歌の言葉も否定は出来ない。しかし、やはり先程まで戦っていた相手を急に信じろなどと言われても納得は難しかった。

 

 

「翔琉さん、ルビィ達のことを助けてくれたし、悪い人じゃないと思うんだ」

「きっと、誰か悪い人が3人のことを騙して戦わせてるんだよ!だからもう戦うのはやめて欲しいの……。ウルトラマン同士が戦うところなんて、やっぱり見たくないよ……」

 

 

 ケルビムの火炎弾から庇ってくれたことをルビィが未来達に伝え、それからAqoursの皆の想いを千歌が代表して伝える。みんなのヒーローであるウルトラマンが、同じウルトラマンと敵対し戦っている姿をこれ以上見たくないのだ。

 

 

「………分かったよ千歌」

「本当に黒幕がいるとしたら、そいつの思う壺になるものね。アンタもいいわね?」

「お前らのことはまだ信用出来ねえが、千歌達は別だ。良いぜ、乗った」

 

 

 一先ずウルトラマン同士の戦いを止められた事に、千歌達はホッとして胸を撫で下ろす。

 

 

「で、その黒幕っての何処の何奴だ?てか、何で別宇宙の俺を態々ここに呼んだんだよ?」

 

 

 翔琉の言う通り、彼がこの並行宇宙に呼ばれた理由が解らない。同士討ちさせたいなら未来とステラの2人でやらせればいいのに、何故翔琉も巻き込んだのだろうか。

 

 

「うーん……俺達に恨みのある共通の人物、とか?」

「心当たりがあるのですか?」

「無いわね。皇帝や残りの四天王にしてはイマイチ爪が甘い気がするし」

「ノワールも多分違うだろうな……」

「なあ。皇帝ってもしかして、エンペラとかいう宇宙人か?」

《皇帝を知ってるのかい!?》

「前に戦ったからな」

「「はああ!?」」

 

 

 彼の言葉に未来とステラ、彼らの中にいるメビウスとステラは驚きの声を上げ、他の者達も目を見開いている。

 

 暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人。ウルトラ戦士達にとって最大の敵と言っても過言では無い存在であり、今この星を狙っている者。かつてメビウスは奴と戦い、簡単に倒されてしまった。いつか必ず倒さなければならない強敵……それと翔琉が戦ったと言うのだから無理もないだろう。

 

 

《並行宇宙の別個体かなのか……?とはいえあの皇帝が他にも居たとは……》

「そ、それで、どうなったの……?」

 

 

 

 恐る恐るステラが聞く。

 

 

「一回胸に風穴空けられて死ぬかと思ったけど、次の日にボコボコにして潰した」

「「は?」」

 

 

 あははと笑いながら言う翔琉に未来とステラは目を点にし、メビウスとヒカリは絶句している。あのエンペラ星人と戦ったと言うだけでも驚いたのに、それを倒したなど最早意味が分からなかった。

 

 

「ど、どういうことだよそれ!?エンペラ星人を倒したって!?」

「まさかアナタ、究極の光を!?」

「は?何それ?」

 

 

 エンペラ星人を倒すのに必要な究極の光を彼が発生させたのかと未来達は思ったが、翔琉は固めて殴って倒したなどという訳の分からないことをほざいている。

 

 彼が戦ったエンペラ星人は怪獣カプセルで召喚された謂わばダミーの様な物で、その力は本物には到底及ばない。なのでXioとの協力で倒すことが出来たのだ。翔琉はそれを知っているが勘違いしている未来達の反応が面白いので教えず、驚愕してる2人を見て笑っていた。

 

 

「いやー、やり返した時は爽快だったぜ」

「お前って、もしかしてとんでもなくヤバい奴?」

「え、それ失礼じゃない?」

「頭のネジが外れてるのは確かね」

「それ悪口じゃない?酷くない?」

「多分酷くないと思うぞ」

「よーし、お外で喧嘩しようか?」

 

 

 わちゃわちゃとし始める彼ら。さっきまでの険悪で殺伐とした戦いではなく何処か和気藹々としていて楽しそうな雰囲気だ。

 

 それからAqoursと未来達は翔琉から彼のいる宇宙の話を聞いた。彼もまたスクールアイドルと関わっていること、Aqoursが彼のいる宇宙にもいること、でかい割には同じ高校生であること、実は彼が記憶を失っていることなどいろいろな話をして盛り上がる。こちらの宇宙でもAqoursの皆は相変わらず親しみ易い。楽しそうに千歌達と話している翔琉のことを見て、悪い人では無いなと未来とステラも思うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ファミレスで楽しそうにしている彼らの姿が、ギロ星人基地の巨大モニターに映されていた。リーダーであるカゼブは眉間に皺を寄せてその映像を見ている。

 

 

「相討ち作戦、失敗したね」

 

 

 笑いながらそう言ってきたカタラに、奴は鋭い目線を飛ばした。

 

 

「黙ってろ」

「どうするんだい?彼らに組まれたら面倒なことになるんじゃないかな」

「そんなことは分かっとる!!お前達!!」

 

 

 カゼブに呼ばれ、兵士であるギロ星人達と未来、ステラ、翔琉の偽者が集まる。因みにこの様子を、ノワールが隠れて見ていた。

 

 

「貴様は兵士を引き連れてコイツらを全員殺して来い!!貴様達は街を破壊しろ!!」

 

 

 翔琉と兵士達にAqoursと未来達の抹殺を、未来とステラに街の破壊を命じ、それに従って彼らは動き始める。メビウス、ヒカリ、エックスの偽者を用意して混乱させ同士討ちさせて倒し、そのままこの地球を征服するという作戦であったが無駄になった。もうこうなれば纏めて叩き潰してやると、カゼブは怒りを露わにしながら奴は部屋を出て行った。

 

 

「あーあ、行っちゃった」

「あの宇宙人、頭が良いんだか悪いんだか分からないね」

「ははっ、同感だ」

 

 

 物陰から出て来たノワールがカタラに話し掛ける。

 

 

「けどいいの?未来君やステラちゃんは君の友達でしょ?」

「残念だけどそうじゃないんだ。というかむしろ嫌われてる。君もだろ?」

「そうなんだよねぇー。ボクは翔琉君や明里ちゃんと友達になりたいのに」

 

 

 

 残念そうな表情をするカタラ。ノワールはそれを見て軽く笑った。

 

 

「そうだ!ノワール君、だっけ?君がボクと友達になってよ!」

 

 

 両腕を拡げて笑顔でカタラはノワールにそう言う。

 カタラのその言葉に、彼も少し困った様に笑っていた。

 

 

「うーん、やめておこうかな?君からは、僕が最も嫌いな力を感じるからね」

「えー、悲しいなぁ。──けど、多分それは君も持ってる力じゃないのかな?」

「……君がみんなから嫌われる理由、少し分かった気がするよ」

 

 

 暫く見つめ合う2人。その目は鋭いものでは無いが、互いに腹の底を探り合ってる様に見える。先に視線を落としたのはカタラ。そしてそのまま基地の出口に向かって歩いて行く。

 

 

「何処に行くんだい?」

「んー、そろそろ楽しいパーティーが始まるみたいだから、そのサプライズの準備かな」

 

 

 最後にノワールへと笑顔を見せた後、カタラは去ってしまった。

 

 

 誰も居なくなった室内でポツンと立つノワール。すると直立していた1体の巨人が動き出し、開いた天上から飛び立った。飛んで行ったのはXである。それを見送った後、他の巨人のことも見ながら彼はカゼブの居た机の所に来る。机の上には、あの6兄弟の姿が描かれているカプセルが置いてあった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「もぐっ……究極の……もぐっ……光ねぇ。もぐもぐっ……何か知らんけど、凄そうだな。もぐっ……すいませーん!ステーキ500g下さーい!」

「ええ……もぐっ……それが有れば……もぐもぐ……皇帝を倒せるのよ……もぐっ……すいません、いちごパフェ下さい」

「そうそう。だから俺達はそれを………じゃなくてお前ら食うか喋るかどっちかにしろよ!てか食い過ぎだろ!何杯目だよ!?」

「は?まだ食えるわ。あと1tは食えるわ」

「ほぼ牛一頭ずら」

「地球じゃ甘い物は別腹って言うんでしょ?」

「Yes!ステラの言う通りよー!という訳でこのチョコレートケーキPlease!」

「限度がありますわ!鞠莉さんも食べ過ぎです!」

 

 

 そんなこんなで楽しく過ごしていた12人。

 

 

「あ、そうだ。これアナタのでしょ?」

 

 

 ステラが翔琉に渡して来たのはサイバーゴモラのカードだ。

 

 

「ゴモラ!?え、何でお前が?」

《君が墜落したと思われるアパートにあった。恐らく墜落時の衝撃で落としていたのだろう》

「まじかぁ……サンキュー!いやー、助かったぜ。アイテム失くしたり取られたりするとかウルトラマンとして無いもんな」

《………そう……だな……》

《どうしたのヒカリ?》

「何か歯切れ悪いぞ?」

《いや、別に……》

 

 

 首を傾げる未来とメビウス。

 そんな時、突如ファミレスの窓ガラスが大きな音と共に割れ、いくつものレーザーが店内を襲った。

 

 

「何だ!?」

「きゃああああ!?」

「伏せて!」

「いやあああ!?」

「ピギィィィィ!?」

「おっと」

 

 

 皆や店内にいる人達は突然の事態に驚いてしゃがみ、テーブルや椅子の下などに隠れる。何が起こったのかと思い顔を覗かせる翔琉と未来。彼らが見たのは、複数の光線銃を持ったギロ星人兵士達を引き連れている翔琉、未来、ステラの姿であった。

 

 

「なッ!?俺達!?」

「おいおいおいおい……マジで偽者かよ……!」

 

「フンッ、やれ」

 

 

 ニセ翔琉はニヤリと笑い、ギロ星人達に指示を飛ばす。奴らは再び光線銃を撃ちまくる。

 

 

「うわっ!?」

「危なッ!?」

 

 

 レーザーは店内を破壊していき人々に恐怖を与えていった。どうにかして止めなければ、このままでは重傷を負う人や死者まで出てしまうかも知れない。

 

 

「クソがぁぁ……!」

 

 

 右手で固定されているテーブルの足を掴んだ翔琉はそれを引っこ抜き……。

 

 

「いい加減にしろやああああああああ!!」

 

 

 ギロ星人達に向かってぶん投げた。テーブルは数人のギロ星人に激突し、周りも驚き奴らの攻撃が止まる。

 

 

「いくぞ!」

「無茶苦茶だな……!よし!」

「ええ!」

 

 

 3人は割れた窓から飛び出し、翔琉とステラは一気にギロ星人達へと接近。ステラがブレードで次々と兵士達を斬り、翔琉は殴り蹴り投げ飛ばし、兵士達を叩きのめしていった。

 

 

「チッ……ッ!?」

「このおおおッ!!」

 

 

 未来は偽者の3人へと殴り掛かった。奴らはそれを後ろに飛んで躱す。

 

 

「お前達、一体何が目的だ!?」

「目的?そんなの決まってる、貴様らの抹殺だ!」

「同士討ちしてくれれば楽だったんだが仕方ない。我々が直接殺してやろう!」

 

 

 そう言ってニセ未来とニセステラは手を腕に挙げる。すると2人は眩いフラッシュと共に巨人にへと姿を変えた。ニセウルトラマンメビウスと、ニセハンターナイトツルギが内浦の地に立つ。店から出て来たAqoursのメンバー達はそれを見て驚愕する。

 

 

「メビウス!?」

「違うよ、目つきが悪い……真っ赤な偽者だよ!」

「あれもヒカリに似てるけど、ヒカリじゃない!」

 

 

 2体の偽者は踵を返し、街の破壊を開始。腕を下ろし、足を振り上げてビルを壊していく。

 

 

「くっ!うお!?」

 

 

 未来へ向かってニセ翔琉が蹴りを放ってきた。何とか躱せたが奴は更に攻撃を続けていき、その一撃が彼の腹にヒット。表情を歪ませながら未来は吹っ飛ばされてしまった。

 

 

「ぐううっ!?」

「未来ッ!?」

 

 

 剣を振り下ろしてギロ星人を真っ二つにしてから、ステラは倒れた未来へ駆け寄る。

 

 

「大丈夫?」

「あ、ああ……!」

「今まで街を守ってきたウルトラマンが街を破壊する……傑作だと思わないか?人間共は恐怖と絶望をしながら死んでいくだろうなァ!」

「お前、ふざけるな!」

 

 

 ニセ翔琉は下賤な嗤い声を出しながらまた彼らに向かって行こうとする。しかし、そんな奴に何かが飛んで来てぶつかり足を止めた。地面に落ちて転がったソレはギロ星人の頭。本物の翔琉が捥ぎ取ったその頭を投げたのだ。

 

 

「俺のイケメンフェイスでつまらんこと言うなよ。殺すぞ?まあ、殺すけど」

 

 

 既にギロ星人の兵士達は全滅しており、翔琉は指をボキボキと鳴らしながらニセ翔琉へと歩いていく。転がってる頭や割りと凄惨なギロ星人達の死体を見て、未来とステラは若干引いていた。

 

 

「お前らはお前らの偽者叩き潰して来い。コイツは俺が相手してやる」

「分かった。気を付けろよ」

「助かるわ」

 

 

 未来とステラはニセメビウスとニセツルギが暴れている方に向かって走る。ニセ翔琉はそれを追おうとするが、翔琉がその前に立ち塞がった。

 

 

「相手は俺だ偽者」

「チッ、死ねえええッ!」

「お前がな」

 

 

 襲って来るニセ翔琉。その攻撃を翔琉は回避していき、向かって来た拳を払ってから腹を殴り、怯んで屈んだ奴の頭へと踵落としを放った。

 

 

「グハぁッ!?」

 

 

 クリーンヒットした一撃に千鳥足となる。そこへ更に回し蹴りを叩き込んで吹っ飛ばした。

 

 

「何だ?俺の癖に弱いぞ」

「お、おのれぇ!」

「ほらほら、もっとやる気出しな」

 

 

 フラフラしながら立ち上がるニセ翔琉のことをケラケラと笑う。それから彼らは再度接近して殴り合うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「メビウーーース!!」

 

 

 偽者達の前に本物が立つ。

 

 

『お前達、一体何者だ!?』

「クックックッ……俺はメビウス、そしてコイツはヒカリだ」

「ヒカリじゃなくてツルギでしょ?そんなことも知らないのアンタ達?」

「ケッ、生意気な小娘だ」

「生意気なのはお前達だろ!俺達の姿で好き勝手しやがって……!」

『早く倒そう、ヒカリ!』

 

 

 本物が走り出し、偽者もそれに対抗。

 メビウスのパンチをニセメビウスは受け止め、逆にパンチを放った。拳はメビウスの顎を捉えて数歩後退させる。

 

 

『ううッ!?』

「フンッ!」

 

 

 フラつく彼へとニセメビウスは再度接近して殴り掛かるが、メビウスはその手を取って一本背負いを決めニセメビウスを地面へと叩きつけてしまった。

 

 

「偽者なんかに負けるかよ!」

 

 

 

 

 ヒカリとニセツルギは光剣で何度も打ち合った。振われる剣はぶつかる度に火花を散らしていく。足下に剣を振るったニセツルギ。ヒカリはそれを跳躍して回避し、その際に奴の胸に蹴りを叩き込んだ。

 

 

「ぐううぅ!?」

「その程度?舐めてるのかしら」

『この程度実力で私の名を語るとは。笑止千万だ』

 

 

 地を蹴り、退がったニセツルギに更に剣を振るう。激しい剣撃は奴のことをどんどん追い詰めていき、遂には光剣を弾き飛ばした。

 

 

「しまっ……!?」

『終わりだ!───があッ!?』

 

 

 トドメを刺す為に剣を振り上げたヒカリ。しかしその時、彼の背中に何かが炸裂した。振り返るとそこには、Xの姿があった。

 

 

「X……!翔琉達は!?」

 

 

 本物か偽者のどちらが変身したのかと思い、ステラは彼らが戦っていた場所に目を向ける。すると彼らは未だに戦っているのが見えた。

 

 

「は?どゆこと?」

『どういうことだ?』

「あのXは偽者が変身したものじゃないの?」

 

 

 ニセ翔琉が偽者のXに変身してるのだと思っていたステラ達、そして翔琉も予想外のことに困惑。その隙に、ヒカリヘXとニセツルギが襲い掛かって来た。

 

 

『ぬうッ!?』

 

 

 攻め立てて来る2体の偽者。不意を突かれた事もあり、ヒカリは段々と圧されていった。ニセツルギの蹴り、Xの拳が彼に叩き付けられて後退する。

 

 

『ヒカリ!?ぐあ!?』

「余所見をするな!」

 

 

 気を取られたメビウスにニセメビウスのメビュームスラッシュが当たり火花を散らした。

 

 

「メビウス、まずはコイツから倒そう!それからステラ達を助けに行くんだ!」

『わ、分かった!』

 

 

 メビウスはブレスから爆炎を発生させ、それを自身の身体に刻む。未来とメビウス。決して途絶えぬ2人の絆が産んだ最強の炎・メビウスバーニングブレイブだ。

 

 

『「いくぞ!』」

 

 

 構えるメビウスに、少し驚きながらもニセメビウスは接近してパンチを放った。メビウスはそれを払い、拳を素早く2発続けて叩き込んだ。痛烈な打撃に退がるニセメビウス。彼は更に踏み込んで火炎を纏ったパンチで偽者を殴っていった。

 

 

 

「があッ!?ぐほぉ!?ぐうう!?ぎえぇッ!?」

『フッ!ハッ!セアアアアアッ!!』

 

 

 フィニッシュブローが炸裂。ニセメビウスは思いっきり吹っ飛んで地面に伏し、その姿が変化する。ニセウルトラマンメビウスの正体はやはりザラブ星人だった。

 

 

「やっぱりお前かよ」

『僕達の姿を利用した事、絶対に許さない!』

「ぬ、ぬうぅぅッ!許さないは私の台詞だぁ!」

 

 

 立ち上がり吠えるザラブ星人。メビウスは燃え盛る光剣をブレスから伸ばし構えた。ザラブ星人は目から光弾を放って攻撃するが、メビウスは剣を振るってそれを斬り落としていきながら進み、スレ違い様に斬り付けた。

 

 

「がああああああああ!?」

 

 

 斬られた箇所より血を噴き出しながら、ザラブ星人は絶叫。そしてメビウスのことを睨み付ける。

 

 

「貴様ぁぁぁ!?」

 

 

 振り返り手から稲妻状の破壊光線を放った。だがメビウスはその攻撃も剣で斬って打ち消してしまう。

 未来とメビウスの瞳は、目の前の凶悪宇宙人のことを確実に捉えていた。彼らは高く空へと飛び上がり、右足をザラブ星人に向けてから急降下。奴はメビウスへと光線や光弾を放つが彼は高速回転してそれらを弾き、火炎を纏った強烈なバーニングメビウスピンキックを炸裂させる。ザラブ星人は悲鳴を上げながら後方へと吹っ飛んでいくのだった。

 

 

 

 

 

 

 ニセツルギとXの攻撃がヒカリとステラを攻める。流石2体掛かりではヒカリ達も厳しい。ニセツルギのローキックが彼の足に当たって動きを鈍らせ、そこにXの前蹴りが炸裂。ヒカリは倒れてしまった。

 

 

『ぐあぁ!?』

「くっ……この……!」

 

 

 倒れたヒカリに2体の偽者が迫っていく。このままでは彼が危ない……。しかし彼らの間に閃光が煌めき、その中から咆哮と共に1体の怪獣が現れた。青い身体に2本の角、大きな爪、強靭な尻尾。あの時拾った翔琉のカードに描かれていたサイバーゴモラがヒカリ達を守る様に偽者2人の前に立ち塞がった。

 

 

「これは……!?」

「頼むぜゴモラぁ!」

 

 

 ニセ翔琉と戦いながら、ステラ達を助ける為に翔琉はサイバーゴモラを召喚したのだ。サイバーゴモラの方を向いてる彼のことを偽者が背後から殴ろうとするが、翔琉はしゃがんで回避。それから振り返って顔面を殴り飛ばした。自分の顔を殴れるというなかなかのイカれっぷりにニセ翔琉も驚いている。

 

 

「お、お前、狂ってるのかぁ!?」

「失礼だなぁー。潰す」

 

 

 更に接近して組み付き、膝蹴りを連続で叩き込む。それから再び思いっきり殴った。倒れて転がっていったニセ翔琉はその姿を本来の物に変化させていく。

 

 

「い、いでぇぇぇええ!?」

「うわ、何お前?」

 

 

 巨大な虫の様な二足歩行の宇宙人。変身怪人アンチラ星人こそが奴の正体なのだ。

 

 

「なるほど。自分がブサイクだからイケメンの俺に化けてたって訳か。その気持ちは分かる。お前凄くブサイクだもんな。救い様ねえレベルでな。そして俺はイケメンだ。凄まじくイケメンだ。どうやらめちゃめちゃモテるらしい。てかモテてる。お前とは雲泥の差、月とスッポン、次元が違う。でもまあ、だからってあんまり良く無いと思うぜ。やっぱちゃんと自分の顔で勝負しなきゃダメだよ。人の皮被るなんてダメダメ。それに顔が死ぬ程気持ち悪くて吐き気を催すレベルのものでもちゃんと自信を持たなきゃ。ほら、ファイトファイト最悪レベルのクソカスゴミブサイクさんよ」

「ふ、ふざけるなあああああああああ!!!!」

 

 

 翔琉の煽りと悪口にブチギレて立ち上がり向かっていくアンチラ星人。爪を振るうが簡単に躱されてしまいまた殴られ、そして蹴り飛ばされた。

 

 

「ぐうううっ!?」

「んじゃ、消えろ」

 

 

 胸の前で手をクロスして拳を握り締め念力を発動。アンチラ星人は頭を押さえて苦しみの声を上げる。

 

 

「ギギギィィィ!?グギィィィ、ギャァアアアッ!?」

 

 

 体内で爆弾を爆発させたかの様にアンチラ星人は粉々となり肉片を辺りにばら撒いてしまうのであった。

 

 

「意外と呆気なかったな。さて……偽者には退場してもらうか」

 

 

 翔琉はエクスデバイザーを取り出しサイバーゴモラと戦ってるXに目を向ける。それから彼はデバイザー上部のスイッチを押してウルトラマンエックスへと変身を遂げた。

 

 

《X UNITED》

 

 

 

 

 

 

 

 

 立ち上がりサイバーゴモラに並ぶヒカリ。

 

 

「いくわよ、ゴモラ!」

『フンッ!』

 

 

 偽者達に向かってヒカリとサイバーゴモラが駆け出した。

 ヒカリのナイトビームブレードがニセツルギに振われる。ニセツルギはどうにか躱しているがその鋭い技のキレに追い詰められ、その一振りが胸を斬り付けた。

 

 

「がッ!?」

『ハァッ!』

 

 

 素早い剣撃が更にニセツルギを襲い、大きく振るった光剣が奴のことを吹き飛ばした。地面を転がったニセツルギは、本来の姿であるババルウ星人に戻っていく。

 

 

『やはりババルウ星人か』

「ぎぃぃ……!?お、おのれぇ!」

 

 

 胸を押さえながら立つババルウ星人はヒカリを睨む。その眼光をヒカリは気にせず涼しい顔で見返している。刺又を手にしてそんなヒカリへと駆け出すババルウ星人。奴は何度も刺又を突き出すが、彼はそれを剣で全て受け流していった。

 

 

「くっ!このぉぉぉ!」

『甘い!』

 

 

 突き出された刺又を、光剣で受け止めてから捻り弾き飛ばした。驚いているババルウ星人にヒカリのストレートキックが炸裂して吹き飛ばしてしまった。

 

 

「ぎゃっ!?」

『貴様の様な偽者に、アーブの鎧を纏う資格は無い!』

「な、何が資格だ!?力なんてのは、強い奴が使う物なんだよぉ!」

「違うわ。ただ強いだけじゃない。力っていうのはね、誰かの為に戦える優しい心を持つ者にこそ相応しいのよ。それを教えてあげる!」

 

 

 眩く暖かい光がヒカリにへと集まっていき、それが鎧となる。復讐の為でなく、大切なものを守る為に戦う勇者の鎧・アーブギアを纏ったハンターナイトツルギに姿を変えてババルウ星人の前に立った。

 

 

「なぁ……!?そ、それがどうしたぁぁ!」

 

 

 鎖分銅をツルギへと飛ばす。その先がツルギに当たりはしたが、鎧に弾かれて地に落ちた。焦りながら光弾を放って攻撃するのだが、ツルギはそれをものともせずババルウ星人に向かって歩いていく。

 

 

「ぐうぅ……!うああああああ!」

 

 

 近付いて来るツルギに恐怖を感じ、ヤケクソで腕のカッターで切り掛かった。だが勿論、それも彼の鎧に通じる事は無い。

 

 

『フンッ!ハァッ!』

 

 

 ババルウ星人の腕を払い除け、光を纏った拳を叩き込んで吹っ飛ばしてしまった。

 

 

 

 

 

 Xが腕から光弾を放ってサイバーゴモラを攻撃するが、爪を盾にして防ぎながら突き進んでいく。そして接近して体当たりを打ちかました。

 

 火花を散らしながら後退するXへ、サイバーゴモラは尻尾を叩き込む。横殴りに強烈な一撃を受けたXは吹っ飛んで転がっていく。立ち上がろうとする奴にサイバーゴモラは再度突っ込んでいき、それに対してXは腕を前で合わせて光線を放った。光線は地面を抉りながらサイバーゴモラへと向かって直進。

 

 しかし何と、サイバーゴモラは尻尾で地面を叩いて大きくジャンプしてその光線を躱してしまった。そしてサイバーゴモラは空中から落下していく勢いでXに接近して爪を突き出した。その一撃はXの左目付近に炸裂して奴を吹き飛ばしてしまった。咆哮してからサイバーゴモラは倒れたXに眼光を飛ばしており、そこに翔琉が変身した本物のエックスが並ぶ。

 

 フラフラしながら立ち上がったX……その顔を見て彼らは驚く。サイバーゴモラの攻撃を受けた左眼から頬に掛けての部分が欠けており中身が露出していたのだ。赤く光る目、火花を散らす機械。この偽者・ウルトラマンXの正体はギロ星人達によって造られたロボットだったのだ。

 

 

「げっ、マジか」

「アイツ、ロボットだったのか!?」

「だから翔琉の偽者とは別に存在してたのね」

 

 

 それぞれの偽者に化けていた宇宙人と戦っている未来とステラもXのことを見て驚いている。Xは体色が赤から青に変色し、不気味な声を上げてからエックスに突っ込んで来た。

 

 

「気持ち悪いなこの偽者がァ!」

 

 

 エックスも走って接近し、その腹部に喧嘩キック叩き込む。数歩退いたXにすぐ近寄って頭を掴み、そこへ頭突き。更に顔面へのフックやボディーブロー、一回転して勢いを付けてからの裏拳と、絶え間無く、そして容赦無くXのことを攻めていった。

 

 

「失せな木偶人形!」

 

 

 エネルギーを纏ったチョップを叩き込んで吹っ飛ばす。

 敢えなく宙を舞って地に落ちたX。そこにザラブ星人とババルウ星人も飛ばされて来た。

 

 

「おーし」

「そろそろ終わりにしましょうか」

『ヒカリ、翔琉君!』

『2人とも、いくぞ!』

「ああ!本物の力、見せてやる!」

 

 

 並び立った3人のウルトラマン。自分達の名を勝手に語った不埒者達を倒す為に必殺技の体勢に入る。

 

 

《ULTRAMAN MAX LOAD》

 

 

 ウルトラマンマックスのサイバーカードをロード。それにより召喚されたマックスギャラクシーを右手に装着し、エックスはそれを撫でる。そして光の刃にエネルギーを収束し、そのまま前に突き出して光線としてXに放った。

 

 気迫の声と共に目の前に巨大な燃え盛る火球を形成。その火球をザラブ星人に向けて両腕で思いっきり押し出す。

 

 右腕をナイトブレスを高く突き上げてエネルギーを溜め、それを胸の前まで持って来た後両腕を十字に組んで構えて虹色の光線をババルウ星人目掛けて放出した。

 

 

 エックスのギャラクシーカノン、メビウスのメビュームバースト、ツルギの強化されたナイトシュートが奴らに命中。凄まじい爆発と共に、3体は消滅するのであった。

 

 

「やったー!」

「勝ったね、千歌ちゃん!」

「凄い!」

「やったね!」

「ウルトラマンの勝利ですわ!」

「Oh!Victory!」

「やったずらぁ!」

「流石はヨハネのリトルデーモン!」

「良かったぁ!」

 

 

 戦いを見ていたAqoursの皆も歓喜してウルトラマン達に手を振っており、それに対して彼らは頷いたり手を振り返したりしている。これで後は奴らのバックにいる黒幕を叩くだけ。そう思い一度飛び立とうとした時であった………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───フハハハハハッ!!

 

 

 

 

 笑い声と共に凄まじい爆音と土煙が上がる。そしてその土煙の中から黄色い雷撃が出てウルトラマン達を襲う。

 

 

『うあああああ!?』

「がああああああ!?」

『ぐうううッ!?』

「ううっ!?」

「ぐおおお!?」

 

 

 想定外の攻撃に、彼らは吹き飛ばされて倒れる。何が起こったのか理解出来ず困惑する5人。そんな彼らへと紫色の光線が一直線に迫って来ていた。

 

 

「不味い……!?」

「やばッ」

 

 

 喰らえば確実にひとたまりも無いであろう光線。しかしそれを受けたのはウルトラマン達では無く、彼らを庇う様にして立ち塞がったサイバーゴモラであった。サイバーゴモラはそれに耐え切れず、爆発して消滅してしまう。

 

 

「ゴモラ!?」

『一体、何が……!?』

 

 

 雷撃と光線が飛来した方向に目を向ける彼ら。煙りが晴れていき、そこに立つ1体の巨人の……ウルトラマンの姿が見えて来る。

 

 

『な……!?あれは!?』

「嘘でしょ……!?」

『バカな!?何故……!?』

「そんな……あれは……あのウルトラマン(・・・・・・)は……!?」

 

 

 メビウス、ステラ、ヒカリ、そして誰よりも未来が現れたそのウルトラマンの顔を見て驚愕する。何故ならそれは皇帝の配下として戦わせられおり、いつか倒さなければならない相手。そして何より、自分にとって英雄と言える憧れのヒーローだったからだ。その英雄が、歪んだ様な黒い肉体を太陽に晒して彼らの前に立ち嗤っている。きっとアレも偽者なのだろうが、肌で感じる気配が紛れも無く奴であると伝えていた。

 

 

「知ってんのか、あの黒いの?」

 

 

 エックスの問い掛けに、未来は苦虫を噛み潰した様な表情になりながら答えた。

 

 

「ベリアル……ウルトラマンベリアルだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ニセウルトラマンベリアル。ベリアルの細胞より産まれたその怪物は、ウルトラマン達へと突き進んでいくのであった───

 

 

 

 

 

 

 

 

 






翔琉と未来達の誤解も解け、力を合わせてニセウルトラマン達を撃破!

ニセウルトラマンメビウスの正体は勿論ザラブ星人。ヒカリと名乗っていたニセハンターナイトツルギの正体はやはりババルウ星人でした。
ニセ翔琉の正体はアンチラ星人。「ウルトラマンA」に登場した宇宙人です。そしてウルトラマンXと呼ばれていたロボット。実はは「ザ☆ウルトラマン」に登場したにせウルトラマンジョーニアスが、別名でウルトラマンXと呼ばれていたことが元ネタになっています。なのでこれだけ元ネタのある半オリジナルみたいな感じになってます。

メビウスバーニングブレイブやアーブギア、マックスギャラクシーの力で偽者達を倒した彼ら。しかしそこへニセウルトラマンベリアルが強襲!
カタラがギロ星人カゼブに渡した細胞。それこそがベリアルの細胞だったのです。

メビライブ世界において最初に地球に降臨し人々を守ったベリアルを愚弄するかの様な存在……果たして彼らはそれにどう立ち向かうのか?次回をお楽しみに……。

それでは今回はここまで!
感想、質問、高評価、ここすき、その他、是非是非お待ちしています!

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