RAINBOW X STORY 作:山形りんごをたべるんご
ガイアコラボ2話目です!
桜内 遥は困惑していた。
閉校祭を終え、数日後のラブライブ決勝戦に向けて頑張るAqoursの皆の為にやれる事を準備をしていた……のだが、彼は何故か見知らぬ場所に立っていた。
「え……ここは一体?」
周囲を見渡すが間違い無く内浦や沼津では無い。それどころか家屋や空の風車を見る限り日本、というか地球かも大分怪しい。彼は自分の現在地を調べる為にスマホを取り出した。しかしスマホは圏外となっており電波通信は不可能、現在地も分からず。
「地球じゃないのか?でも……」
カメラで周囲を適当に写し、その画像を調べる。大気中に含まれる酸素や二酸化炭素などといった成分は地球の物と全く同じ。つまりここが地球であるとデータ上は証明されている。ならばここは地球の何処なのだろうかという疑問が次に浮かんだ。何か分からないかと調べてみたのだが、結局ここが何処かは“分からない”という結論が出るだけであった。
────タスケテ……ウルトラマン……。
「ッ!?な、何だ!?」
頭に声が響き、遥は振り返る。その先にあった高い山の天辺に、1体の怪獣が立っていた。怪獣は不可思議な鳴き声を発した後、煙の様に消えていく。
「もしかして、あの怪獣が助けを求めているのか?」
直感的にそうではないかと感じた遥。そして次の瞬間、背後から大きな音が鳴り、また振り返るとそこには空に開いた大きな穴と、そこから落ちて来る怪獣の姿があった。
「ワームホール!?もしかして、根源的破滅招来体が!?」
根源的破滅招来体。それは遥とその仲間達が戦っている謎の存在。ワームホールを使って他の星や尖兵を地球に送り込み、人類及び地球の滅亡を望んでいる様だがその正体は一切が不明。遥達も何度か奴らの正体を掴もうとしたが徒労に終わってしまう。その破滅招来体が、この見知らぬ地に牙を剥いているのかと彼は思った。
怪獣・ゲシェンクは光弾を放って建造物を破壊し進む。奴の破壊行為を許す訳にはいかない。遥は懐より自身が授かった光を解放するアイテム・エスプレンダーを取り出し、それを叫びと共に突き出した。
「ガイアァァァァァッ!!」
赤と青の閃光が解き放たれ、彼の身体を包む。遥は地球の大地と海の力を宿した巨人・ウルトラマンガイアV2にへと変身し、土煙を巻き上げながら地に降り立った。
『いくぞ!』
駆け出したガイアはゲシェンクに接近してチョップを叩き込む。更に続けてキックやパンチを放ち、ゲシェンクを攻めていった。
『デアッ!』
強烈な回し蹴りが奴の顎を捉えた。その一撃を受けて後方へと下がっていくゲシェンク。ガイアは再度ゲシェンクに肉薄しようとするが、そんな彼に向かってエネルギーボールを放った。身体を逸らしてガイアはそれを回避。
『よし!───ぐあッ!?』
だが背中に強い一撃を受けてガイアは怯む。新手かと思い振り返るが何も居ない。少し困惑してるガイアにゲシェンクはエネルギーボールを連発する。ガイアはそれを横へと大きく跳んで転がり回避し、また接近を試みる。
「馬鹿、後ろだ!!」
『ッ!?』
聞こえて来た声に従い振り向くと、躱した筈のエネルギーボールが向かって来ていた。この攻撃にはホーミング機能が付いているのだ。
ガイアは咄嗟にバリアーを出してそれらを防ぐ。そしてまたゲシェンクに向かい構えた。咆哮と共に放たれるエネルギーボール。拳を握り、ガイアはそれを振るってエネルギーボールを叩き落とす。そして胸のライフゲージに光を収束させ、それを光球として両腕から放つホーリングフープを撃った。命中したその攻撃により、ゲシェンクは火花を散らし苦しみの声を出しながら後退していった。
『今だ!』
額に両腕を当ててエネルギーを溜めながら屈み、それから立ち上がる。すると頭上から光の刃が鞭の様にしなりながら伸びた。腕を開きながら頭を突き出すと、その刃がゲシェンクに向かっていった。これがガイアの必殺技・フォトンエッジだ。その直撃を受けたゲシェンクは堪らず爆散することになった。
『何とかなった……』
戦いを終えたガイアはふぅと息を吐く。ゲシェンクが通って来たのは間違い無く破滅招来体が怪獣や生物兵器を送り込んで来る時に開かれる物と恐らく同一の物。理由は分からないが、破滅招来体はこの地を狙っている可能性が有りそうだ。
『一体何が目的なんだ……ッ!?』
思考していた時、また大きな音が鳴り響く。
『まさか、また!?』
彼の想像通り、空に二つのワームホールが発生しそこから怪獣が2体、姿を現した。
両腕が鋏となった巨大な昆虫型の怪獣・シルドロン。
大型の肉食恐竜に酷似した怪獣・ジョーモノイド。
2体は叫び声を上げながら、ガイアにへと突っ込んでいく。
『くっ!』
ガイアも怪獣達に向かって走る。しかしシルドロンの鋏が彼の胸を切り裂き、ジョーモノイドの尻尾が腹部に叩き付けられて背中から地面に倒れた。起き上がろうとした彼に、ジョーモノイドが追撃の火炎放射を放つ。
『ぐあああッ!?』
火花を散らしてまた倒れてしまうガイア。ライフゲージが赤く点滅し彼の危機を報せていた。迫り来る怪獣達。このままでは不味いと思った……その時である。
《X UNITED》
「おらあああッ!!」
閃光と共に巨人が現れ、その余波でシルドロンとジョーモノイドを吹っ飛ばしてしまった。翔琉が変身したウルトラマンエックスだ。ガイアの戦いを見ていた彼は、そのピンチに思わず変身して助けに入ったのだ。因みに先程ガイアに声を掛けたのも彼である。
『ウ、ウルトラマン……!?』
「よう。何処の何奴か知らねえが、味方ってことで良いんだよな?」
『え?た、多分、そうかと……』
「そうかい。なら立って手を貸しな。俺はウルトラマンエックスだ」
差し出されたエックスの手。少し戸惑いながらも、ガイアはそれを取って立ち上がる。
『ありがとう。僕はウルトラマンガイアです』
「おーけー、おーけー。マッシュでもオルテガでも無くてガイアね」
『へ?な、何ですかそれ?』
「気にすんな。とにかく行くぞオラ」
ガイアの背を叩くエックス。2人は怪獣達に向かって構えた。シルドロンとジョーモノイドも咆哮し戦意充分な状態だ。そして2人のウルトラマンは駆け出す。エックスはジョーモノイド、ガイアはシルドロンへと向かう。
ジョーモノイドが放った火炎をジャンプして躱し、エックスはそのまま奴の上まで行き馬乗りとなった。そして何度も頭や首にチョップを打ち込む。
「オラ!ホラ!喰らえや!」
暴れるジョーモノイドであるが、まるでロデオの騎手の様にエックスはその抵抗に耐え、攻撃を続けていく。彼の連続攻撃は、ジョーモノイドの体力を確実に削っていった。
『ハッ!』
ガイアの放つ光弾・ガイアスラッシュがシルドロンへと向かう。しかし奴は両腕を盾の様にして防いだ。驚いたガイアは続いて強力な技である赤いエネルギー光球・リキデイターを今度は撃った。だが……。
『これも効かないなんて!?』
リキデイターも奴の盾に容易く防がれてしまう。非常に高い防御力を持つシルドロンへの対策を、ガイアは構えながら練るのであった。
------------------------------------------
Xioのラボ。涼風に案内された堂馬参謀はそこに来ていた。彼はラボの中を唸りながら見回す。
「勝手にあちこち触るなよ」
そう言って堂馬に嫌味な視線を飛ばすのはシャマラ博士。堂馬もそれに対して冷徹な視線を返した。
「黙ってろ異星人め。フンッ、貴様の様な奴らの力を借りなくては地球防衛もままならない……非常に嘆かわしいことだ」
「な……!?そんな言い方酷いじゃないっすか!」
地球も人類も地球人の手で守らなければならないと考えている堂馬だが、現在この地球を守る為にはシャマラ博士の様な異星人達やウルトラマンの力を借りなければいけない状況に憤りを感じているのだ。シャマラ博士に対して侮辱的な言葉を吐く彼に陽花が声を上げるが、それすらも堂馬は鼻を鳴らして一蹴。批難する様に堂馬を睨む陽花に、シャマラ博士は「落ち着け」と声を掛ける。
「まあ、どうでも良い。それよりも先日のウルトライザーとやらのデータを提供したまえ」
「何故?」
「ウルトラマンに守られなければならないのは癪だが、ウルトラマンの力を利用し兵器運用するというのは面白い。有効に活用していきたいのだ」
堂馬はそう言って笑みを浮かべる。それに対してシャマラ博士と陽花は怪訝な表情を向けていた。自分達はあくまでも大切なものを守る為にウルトラマンの力を借りているだけであり、決して兵器としてその力を振るう事はしない。しかしこの男は、ウルトラマンの力を迷う事無く兵器と言っている。そんな奴に情報を渡せばどんな悲惨な結果が訪れるやら……。
「一応言っておくがこれは上官命令だ。逆らうことは許さんぞ」
職権濫用、横暴な態度に2人の表情は更に険しくなる。絶対にデータは渡せない。とはいえ上官命令をどう断るべきか……。そう考えていた時、基地内にサイレンが鳴り響いた。
「な、何が!?」
《渋谷に4機の未確認飛行物体が飛来。Xioメンバーは至急司令室へ集合して下さい》
放送を聞いたシャマラ博士と陽花は急いで司令室へと向かっていく。
「フンッ。───ん?」
走る2人の背を見送った後、堂馬はふと机の上に目を向ける。そこにはウルトラマン達のサイバーカードが置かれていた───
----------------------------------------------
ジョーモノイドがエックスに向かって火炎を放つ。彼はそれをバリアーで防ぎ、その後跳躍。落下しながら右足を突き出し、強烈なキックを叩き込んだ。
「へへっ、どうよ?」
倒れて苦悶の声を漏らすジョーモノイド。それに向かって、全身から炎を発し身体をX字にしてそれを放った。
「アタッカーX!」
その一撃を受けたジョーモノイドは見事に爆発四散するのであった。
「うーん、あんま強くなかったな」
シルドロンに向けて何度も攻撃を放っていくがシルドロンの外骨格に全て防がれてしまう。ガイアスラッシュ、リキデイター、接近してからのキックにパンチとどんどん叩き込んでいくのだが通用しない。ガイアは一度奴との距離を取る。
『甲虫型の怪獣……硬い外骨格……。奴が地球上の甲虫と近い生態なら、弱点はきっと……!』
ガイアが目を向けたのはシルドロンの腹部。そこなら柔らかい筈と睨んだ彼は発光する光球・クァンタムフラッシュを放った。閃光により、シルドロンは怯み目を塞ぐ。その隙に右手から光剣・アグルブレードを伸ばしながら一気に接近し、それをシルドロンの腹に突き立てた。
『ハッ!デヤァァァァァァァ!!』
そしてブレードを振り上げる。シルドロンは腹から頭上までを斬り裂かれ、緑色の体液を噴射しながら倒れ爆散した。
『ふぅ……』
「お疲れさーん」
戦い終えたガイアにエックスが声を掛ける。
「とりあえず、ここ何処か知ってる?」
『いや、気が付いたらここに居て……もしかして貴方も?』
「あー、一緒のパティーンかぁー。俺も知らん間にここに居ましたって感じだ。思い当たる節ゼロ」
何か情報を得られればと思ったがお互い一緒の状況の為分かりそうな事は無さそうだ。どうしたものかと唸る2人のウルトラマン。するとまた大きな音が鳴り、今度は四つのワームホールが発生。怪獣4体が地上に降りて来ようとしていた。
『ま、また!?』
「おいおいペース考えろよ……!?」
構える2人。ガイアもエックスも胸のタイマーが危険信号を鳴らしており、かなり不味い状況だ。
穴の一つより、白と黒の模様が描かれたロボット怪獣・バドリュードが顔を見せる…………が、轟音と共にスクリュー回転しながら飛んで来た波動がバドリュードに炸裂して跡形も無く粉砕した。何かと思いエックス達が振り返ると、そこには青い巨人の姿が。
『アグル……博樹さん!』
彼は大いなる海の力を宿した巨人・ウルトラマンアグル。湊 博樹が変身するガイアの掛け替えの無い仲間だ。アグルは一度胸に当てた手をガイアに向け、そこから光を放った。光はガイアのエネルギーを復活させ、彼のライフゲージが青い輝きを取り戻す。
「お、いいね。それ俺にもやってよ」
『無事か、遥?』
『はい!博樹さんも、来てたんですね』
『ああ、気が付いたらここに居た。恐らくお前と同じだ』
「おい、ナチュラルにシカトしてんじゃねぇよ」
『ここが何処かを調べるのは後だ。一先ずは怪獣を倒すぞ』
「おいテメェ、喧嘩売ってんのかコラ?」
『分かりました!……そ、それはそうとあの……』
『………何だコイツは?』
やっとエックスに目線を向ける博樹。明らかに面倒臭い物を見てる目である。
「うるせぇテメェこそ何だ全身真っ青野郎。風邪でも引いてんのか?」
『か、彼はウルトラマンエックス。僕と一緒に戦ってくれてるウルトラマンです』
『俺達以外のウルトラマン。前に遥が話したコスモスとかいう奴の様に別世界の存在ということか』
『恐らくそうかと。エックスさん、この人はウルトラマンアグル。僕の仲間のウルトラマンです』
「この態度悪いのが?お前も苦労してんなぁ」
『何だと……?』
睨み合うエックスとアグル。どうやら相性はあまり良くなさそうだ。
『と、とにかく!今はあの怪獣達をどうにかしましょう!博樹さん、出来ればエネルギーを彼にも』
ガイアにそう言われて渋々エックスにもエネルギーを分け与えるアグル。その後「初めからそうしろバーカ」とエックスが言った所為で一触即発な雰囲気になってしまった。
そんな中怪獣達が地に降り立つ。
クワガタの様な大きな角を持ったロボット・自然コントロールマシンのエンザン。
全身が
土竜と蟻を足した様な姿をした怪獣・アリゲーダー。
奴らは3人のウルトラマンに狙いを定め、地を揺らしながら向かって来た。
「次から次に……今日は厄日か?」
『お前に会ったのが1番の災厄だな』
「張っ倒すぞ」
『やってみろ』
『2人とも喧嘩しないで!いきますよ!』
怪獣達へとエックス、ガイア、アグルも地を蹴り駆け出すのであった────
ガイアコラボ2話目どうでしたでしょうか?
遥君達の時系列は52と53話の間となっています。
遥、そして博樹が変身したアグルも登場し、ワームホールから現れてくる怪獣達との戦いは激しくなっていきます。
何故彼らはウクバールに来たのか?何故怪獣が次々と送られてくるのか?謎の多い状況の中、彼らは戦いを続けることに……。
更にXioでも何やら不穏なことが……。現れた4機の未確認飛行物体とは?
この状況を3人のウルトラマンはどう乗り越えていくのか?是非お楽しみに!
それでは今回はここまで。
感想、質問、高評価、ここすき、その他、是非是非お待ちしています!