RAINBOW X STORY 作:山形りんごをたべるんご
ウルトラマン55周年おめでとうございます!!
今日は記念すべきウルトラマンの日であり、最新作ウルトラマントリガーの放送日です!!
そんな素晴らしい日に合わせて虹Xも55話目、大地と海の巨人コラボのクライマックスを投稿しましたので是非楽しんで下さい!!
それでは早速どうぞ!!
内浦の穏やかで煌びやかな海を、緑溢れる美しい大地の上に立って少女は見つめていた。二つ結びにした金色の髪が風に揺れ、黒いゴシックファッションの様な服を纏ったその姿は何処か幻想的にさえも思えた。
「お兄さん達の、力が消えた……?」
少女・シルビアは地球から光を受け取った2人の戦士が、この世界から消失したのを感じていた。まるで煙りの様に唐突に消えたことに、彼女眉顰めている。自分が、自分達がこれから倒す筈だった者達が手を下す前に居なくなってしまったのは、彼女からしてみれば少し不満なのだろう。
「まあ……いい」
この手で引導を渡せないのは気に食わないが、消えた以上は致し方ない。それに彼らが居ない方がこの地球の生命を破滅させるには好都合。
「この世界を、人間を、全てを滅す……。それが私の
風が吹き、波を立てて草花が舞う。それと同時に、彼女の姿は忽然と消えてしまうのであった。
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3人のウルトラマンが見上げる先にいるイリス。奴から伝わってくる重圧が彼らに緊張感を与えていた。だが圧される訳にはいかない。エックススラッシュ、ガイアスラッシュ、アグルスラッシュがイリスを撃ち落とす為に放たれた。奴はそれを舞う様に躱してしまい、お返しとばかりに触手の先にある鏃から超音波メスを放った。ウルトラマン達は飛び上がってそれを回避。高速でイリスへと突進していく。
『叩き落とすぞ!』
『はい!』
ガイアとアグルが先行する。両者ともマッハ20以上の飛行速度を誇っており、追い付ける者も逃げ切るれる者もそうそう居ない。イリスを捉える為に2人猛スピードで近付いていく。
『ッ!?』
『何!?』
しかしイリスは黄金のオーラの様なものを身体から発したかと思うとガイア達以上のスピードで動き彼らを躱した。そして触手・テンタクランサーを2人の背に叩き付け、地面へと墜落させた。
『デアアアア!?』
『ドワアアアア!?』
「野郎……!!」
エックスは身体に炎を纏い、それをアタッカーXとして放つ。向かって来るX字の炎を、イリスは触手で容易く弾いてしまった。
「マジかよ──ぐああ!?」
更にその触手が伸びてエックスの胸部を突き、彼を落とす。地に倒れ苦悶の唸り声を出す彼らの元に、イリスは優雅に舞い降りる。
「コイツ……半端じゃねぇ……!」
『ええ……凄まじい強さです……!』
立ち上がり構えるウルトラマン達。イリスは数メール浮遊してからゆっくり彼らへ近付いていく。
《CYBER ELEKING ARMOR ACTIVE》
「おらぁ!」
『ハァ!』
エレンキングアーマーを纏ったエックスの電撃と、アグルのフォトンクラッシャーがイリスに向かって突き進む。だが奴はそれらも触手で払い除けてしまった。それを見たガイアが右腕にアグルブレードを形成して走っていき、刃を振るう。イリスは彼の斬撃を、左腕の手甲で受け止めた。
『くっ!?───ぐあッ!?』
『ガイア!?』
そして右腕の手甲を槍の様に伸ばし、ガイアの左脇腹付近を貫いた。彼の身体からは赤い光が血の様に吹き出しており非常に痛々しい。苦しみの声を漏らすガイア。イリスはそのスピア・アブソーバと呼ばれる槍からガイアのDNAを取り込んでいく。
「遥!?野郎!!」
ガイアを助ける為に駆け出すエックスとアグル。跳躍して稲妻を纏った砲身を叩き付けとうとするエックスであったが、2本の触手が彼を弾き飛ばしてしまった。エックスは大地に倒れて鎧が解除される。
それを見て一瞬だけ動きが止まったアグル。その隙を突いたイリスの触手が彼の身体に巻き付き、持ち上げ、地面にへと叩き付け、それを何度も繰り返す。2人のウルトラマンを手玉に取っているその間も、奴はガイアの情報を奪い体内で解析していた。
『ぐああっ!?くっ……!?がああ!?』
どうにか槍を引き抜こうとするがそれをイリスが許さない。ライフゲージが、赤く点滅し危険を報せている。
「この……離しやがれ!!」
地面を殴った後、立ち上がったエックスはやけくそで突っ込んでいき、イリスに組み付いた。その衝撃で、ガイアとアグルは解放される。ガイアは痛烈なダメージに耐え切れず膝を突き、アグルもライフゲージが点滅している。
「調子に乗るな──があ!?」
チョップを叩き込もうとしたがそれよりも速く槍が振るわれてエックスの身体を吹き飛ばした。倒れたエックス、それに駆け寄ったアグル、そして力無く膝を突いてるガイアに向けて、テンタクランサーの鏃が開かれる。そしてそこから、熱光線が放たれた。ガイアのクァンタムストリームをコピーした物である。光線は彼らのいる場所に炸裂し、その巨体が宙を舞うことになった……───
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一方翔琉のいた世界では、サイバーゴモラとキングジョーが激突していた。キングジョーの腕が伸びてサイバーゴモラの角を掴む。そして奴はそのままサイバーゴモラのことを地面に押し付けようとする。
「ゴモラ!」
陽花の声に応えてサイバーゴモラは頭を思いっきり上げ、その勢いでキングジョーを吹っ飛ばし転倒させた。首を震わせた後、サイバーゴモラは倒れた奴へと向かっていく。一度分離して再合体し起き上がったキングジョーは、目の部分から破壊光線デスト・レイを放った。サイバーゴモラは両腕の爪で防ごうとするがその威力は強力であり、吹っ飛ばされて倒れてしまう。
そして倒れたサイバーゴモラに馬乗りになり、キングジョーはその顔面を握り潰そうと手で掴んで来た。
「嗚呼!?ゴモラ!?」
キングジョーの強烈なパワーがサイバーゴモラを苦しめる。だがそこへ、2機のスカイマスケッティが飛来し光子砲を放った。一瞬だけ力が緩み、その隙を突いてサイバーゴモラは腕を振るい奴を払い除けた。2体は同時に起き上がり睨み合う。
「ッ……流石キングジョー、強いっす……!」
「サイバーゴモラと互角に渡り合うとは、厄介ですね」
唇を噛み締める陽花と涼風。キングジョーはやはり強力であり、一筋縄ではいかない。
《互角なら勝てるさ》
《はい!だってゴモラには、私達が居るから!》
マスケッティに乗るリュウジと紗季の言葉がデバイザーから響いた。奴と違い、サイバーゴモラには仲間達がついている。
「そうっすね……!ゴモラ、いくっす!」
みんなの想いに呼応して吼えるサイバーゴモラ。瞳を光らせ大地を蹴り、キングジョーにへと突っ込んでいくのだった。
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地面に伏している3人のウルトラマン。彼らの胸からは危険を報せる警告音が鳴っている。特にガイアはダメージが大きく腹部を押さえて苦しみの声を漏らしていた。
そんな彼らのうち、エックスに槍の穂先を向けてイリスは近付いて来た。彼の情報も奪うつもりなのだろう。ガイアの力を奪い強化されたイリスが更にエックスの力まで手に入れてしまったらもうどうしようもない。エックスの側に立ち、槍を向ける。
「こ……の……!?」
逃げようにもダメージが大きくまともに動けない。ガイアを貫いた槍がエックスも串刺しにしようとする………しかしその瞬間、アグルが飛び出して来てイリスに突撃しそれを防いだ。アグルはどうにかイリスのことを押していきエックスから奴を遠避ける。
「博樹……!?」
『ぐうう……!ああッ!?』
だが彼の背に向かって触手から超音波メスが放たれ背を切った。膝を突くアグルに、イリスは彼の力を奪おうとして槍が向かって来る。
「させるかああああああ!!」
身体を無理矢理動かしたエックスがイリスに飛び付き今度は彼がアグルを救った。
『翔琉……!』
「図に乗んなよイカだか鳥だか分かり辛え野郎が!」
連続でパンチを打ち込んでいく。アグルも立ち上がりイリスに組み付いて同じく攻撃をしていく。しかしイリスには余り通用してない様だ……。
『うっ………』
ライフゲージの点滅も早くなり、力が抜けていく。ガイアの、遥の意識は次第に遠のいていた。まさに彼の命は風前の灯火でありこのままでは消えてしまうだろう。こんな状態ではイリスに勝てる筈が無い。エックスとアグルも、イリスの攻撃に翻弄され圧倒されていた。最早どうしようもなく、諦めるしかないという考えが頭に浮かんでしまう。
『ごめん……みん……な…………』
脳裏に映るのは大切な仲間達と家族。もう会う事は出来ないのだろうか……?このまま負けて、ここで死ねばそうなってしまうだろう。
───遥!
───しっかりしなさいよ、遥!
姉と自分を好きだと言ってくれた人の声が聞こえる。そして……。
────遥君!
かつて、卑劣な怪獣によって自らの手で父の命を奪ってしまったことがある。でもそんな自分を受け止め、抱き締めてくれた人がいた。彼女の優しさお陰で遥は立ち上がるきっかけを手に入れる事が出来た。そして後に、彼女とこれからの道を共に歩いて行こうと誓い合ったのだ。
そんな彼女を、1人残して死ぬなんて出来る訳がない。
『僕は死なない───』
残された力を振り絞り立ち上がる。
『僕は負けない───』
最後の力が枯れるまで下がらない。
『この世界は、滅んだりしない!』
全ての光を最大解放。両手で包み込んだ青い光を胸に当て、身体の中に取り込んでいく。赤、黒、そして青がメインカラーに加わった派手なカラーリングになり、全身の筋肉がビルドアップ。地球から貰った力を解き放ち、何処までも純粋な強さに特化した最高のガイア、スプリーム・ヴァージョンにへと彼はヴァージョンアップしたのだ。
『デュア!!』
ガイアはイリスへと突貫。それに気付いたイリスもガイアに向かっていき、4本の触手より超音波メスを放つ。しかしガイアはそれを潜り抜けて接近。スピア・アブソーバが彼をまた貫こうとして突き出されたがガイアはそれを掴み取り、そのままイリスを一本背負いしてしまった。地面に叩き付けられるイリス。彼は止まる事なく無理矢理立ち上がらせてまた投げる。次は頭部を掴み、力付くで上に掲げた後背中から地面に叩き落とした。別名投げの鬼スプリームとも呼ばれるこの姿。情け容赦無い投げ技が、イリスを何度も何度も地面に叩き落としていく。
「すげぇ……アレ本当にあの遥か?」
『まあ、そう思いたくもなるな』
正直、この中身があの可愛らしい見た目の遥とは思えない。凄まじいギャップに驚きながら、エックスとアグルは立ち上がりスプリームリフティング、そしてスプリームホイップでイリスを投げ飛ばしてしまったガイアの元に寄る。
『翔琉さん、博樹さん!』
「決めてやろうぜ、遥!」
『はい!』
起き上がったイリスが、触手を3人に向けて伸ばして来た。先端の鏃で串刺しにするつもりなのだ。それに対してガイアは光のブーメラン・シャイニングブレードを、エックスはアタッカーXを、アグルはフォトンスクリューを放った。彼らの攻撃はイリスの触手を全て切断、粉砕し、更に奴の身体を貫き大ダメージを与える。動きの止まってしまったイリス。トドメを刺すなら今しかない。
『いくぞ!』
「おう!」
『ああ!』
それぞれが最大の一撃を放つ為のモーションに入った。膨大な光のエネルギーが彼らにチャージされていく。エックスは両腕をクロスし、アグルは右腕を肘を曲げた状態で立て、ガイアは合わせた両手のうち右手を下へずらした。
───テラ・エクストリーム!!!
3人の光線が混じり合い、凄まじい奔流となってイリスに向かう。そしてそれは奴を呑み込んでしまい、その身体を徐々に崩壊させ、遂には完全に消滅させた。
ウルトラマン達の勝利。それを讃えるかの様に、ウクバールの鐘がなり、風が風車を速く回すのであった。
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サイバーゴモラの尻尾が叩き込まれ、キングジョーが数歩後退。更にマスケッティ2機のミサイルが追撃として撃ち込まれてより退がっていく。Xioの連携の前に、キングジョーは確実に追い詰められていた。
《陽花、聞こえるか!?》
「シャマラ博士!」
《奴の中に生体反応は無い。恐らく遠隔か自動操縦で暴れさせとるんじゃろう。ペダン星人め、臆病風に吹かれて操縦席に座るのを躊躇ったんじゃろう。遠慮は要らん!思いっきりやってやれ!》
「了解っす!」
サイバーゴモラの爪がキングジョーの顔面に炸裂。火花が弾け、欠けた部品が散らばる。追撃にタックルを咬まし、キングジョーは大きく後退することになる。
「トドメっす!ゴモラ、サイバー超振動波!」
青い光を纏いながら、サイバーゴモラはキングジョーに突撃。両腕の爪を叩き込んでエネルギーを流し込んだ。キングジョーはボディのあちこちから火花を散らした後に直立不動となり、そのまま後ろに倒れて完全に機能を停止するのだった。
「やった!」
《よし!》
《やりましたね!》
「隊長、キングジョー沈黙しました」
《ええ、見てるわ。みんな良くやったわね》
通信で隊員達に労いの言葉を掛ける沙優。倒れたキングジョーを見て、サイバーゴモラが勝利の雄叫びを上げる。
負傷者こそ出たが殆どが軽傷で死者は0。Xioは最小限の被害で見事にキングジョーを倒す事に成功したのだ。
キングジョーはUNVERによって鹵獲されることになった。これが近いうちにある騒動を巻き起こすことになるなど、この時は誰も予測出来なかった…………。
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「あー……終わった終わった」
「ああ。どうにか勝てたな」
戦いが終わり、翔琉、遥、博樹の3人は野原に来ていた。優しい風が草花を揺らし、彼らの頬を撫でている。
───アリガトウ、ウルトラマン達。
ルクーの声が彼らに届く。そしてウクバールの民の人達も3人に手を振ったり口々にお礼を述べていた。それに応えて翔琉と遥は手を振った。そんな中、翔琉があることを思う。
「そういえば、結局ここ狙ってたのって何だったんだ?」
ウクバールの地に怪獣軍団を送りつけて来た者。結局その正体は分からず終いだ。
「謎のままだな。正体もだが目的も分からん」
「また狙ってくる可能性もあるかもな……」
今回は退けれたが、再度ウクバールを狙ってくるかも知れない。そうなれば次は勝てるかどうか……。翔琉と博樹がそう思っていると、遥が「大丈夫」と2人に声を掛けた。
「僕達ウルトラマンがいる限り、どんな世界も滅ぶことは無い。絶対に守り抜いてみせます」
強い意志の込められた彼の目を見て翔琉と博樹もその通りだと思い笑う。すると彼らの身体が淡い光に包まれていく。どうやら別れの時が来たらしい。
「ありがとうございます翔琉さん。一緒に戦えて良かった」
「まあ、感謝する」
「へへっ、俺もお前らに会えて良かったよ」
エクスデバイザーが輝き、新たに2枚のカードを産み出した。ガイア、そしてアグルの物である。
「また会おうぜ遥、博樹」
「はい。いつかまた」
「ああ」
拳を合わせる3人。優しい光が広がったかと思った後、彼らは自分達が守るべき物のある元の世界にへと帰っていくのであった───
「ラブライブ!サンシャイン!!〜大地と海の巨人〜」コラボ、遂に完結しました!!
カズオ様、コラボして頂きありがとうございました!!
今回はこれまでのコラボ以上にバトル多めで進めていきましたが如何だったでしょうか?感想を頂けると嬉しいです。
大地と海の巨人でキーキャラクターだったシルビアも登場!
彼女らしさが出せたか不安ですが書けて良かったです。
さて、次回からはまた翔琉君単独で頑張っていきたいと思います!次に彼が出会うのはあの女神達……?
次回もよろしくお願いします!
今回はここまで!………ではなく、あと少しだけ続きがあるので最後まで読んでいって下さい。
感想、質問、高評価、ここすき、その他、是非是非お待ちしています!
ソレは空に立ち、ウクバールを見下ろしていた。強固な鎧に身を包んだその戦士はウルトラマンである彼らが去った後、何かを思う様に唸る。
それから振り向き、両手の甲に付けられた宝玉を輝かせ空間に穴を開けた。穴の先には金色の光で形成された様な空間が広がっている。戦士は一度だけ背後を見た後その中へと入っていき、穴を閉じて消えてしまうのだった────
「ウルトラマン……か」