RAINBOW X STORY 作:山形りんごをたべるんご
約一ヶ月ぶりの投稿……。遅くなってしまい本当に申し訳ありません。社内試験などで忙しかったりなどしてこんな事になってしまいました……。次回からはペースアップ出来る様頑張っていきます。
さて、コラボ回3話目。タイトルから察してる方も多いと思いますが……つまり、そういう事です。
兎にも角にも、お楽しみ下さい。
ジュダ・スペクターの掲げる剣・バットキャリバーが振り下ろされて斬撃が飛ぶ。向かう先に居るのは煌めくクリスタルを身体に宿した銀河の覇者・ウルトラマンギンガ。彼は跳躍してその一撃を回避し、着地と共に頭部より光刃・ギンガスラッシュを放つ。
「フンッ!」
それをジュダは左腕を乱暴に払って打ち消した。それから「かかれぇ!」と剣を突き出して周囲にいる怪獣軍団に指示。号令を受けてダクミラン、ザビデン、エドラス、改造ブラックキングや改造ブロッケン、そして多くのグア兵士がギンガに向かって行った。
ダクミランが両手の鉤爪・ダクミランフックをギンガに振るう。しかしギンガはしゃがんでこれを躱し、立ち上がりながらアッパーカットを喰らわせてダクミランの身体を宙に浮かせる。そして自分も飛んでオーバーヘッドキックを叩きつけ、奴を向かって来ていた改造ブロッケンと改造ブラックキングへ蹴り飛ばしてぶつけた。
素早いラッシュに驚いたザビデンとエドラスだったが、すぐに気を取り直して彼と飛び掛かる。大技を放った後ならその隙を付けると考えたのだ。
「甘いな」
ギンガの中で、ライブしている青年・一条 リヒトが呟く。クリスタルを赤く発光させ拳を握りながら、彼は背後から向かって来た2体のファイティング・ベムに振り返りそして───
「ギンガファイヤーボール!!」
強烈な火炎弾を連続発射。その攻撃は2体を吹き飛ばし、更に他の兵士や怪獣達も巻き込む。
「小癪な……!」
ジュダは駆け出してギンガに接近しバットキャリバーを突き出した。彼はそれを横にズレて躱して奴の手首を掴み剣を抑える。
「おのれウルトラマンギンガ! 捻り潰してくれる!」
「そうかい。だったら俺も、もっとガチでやらなきゃなぁ!」
互いに距離を開ける。睨み合うギンガとジュダ。周囲の怪獣軍団もギンガへと牙を向けている。その時、上空より光線がギンガに向かって飛来した。咄嗟に横に飛んで躱して空を見上げると、そこにあったのは超巨大な戦艦であった。
戦艦は変形し、まるで宇宙大怪獣ベムスターを連想させる形態となる。ジュダの搭乗する怪獣戦艦ベムズンである。ベムズンはギンガに狙いを定めて、腹部より陽電子流撃砲を発射した。
「マジか!?」
驚きながらも、連続で後転とびをしてどうにか回避。着地した後再度ベムズンを見上げた。
「これは……ちょっと厄介だな。厄介だが───」
面白い。そう呟いた後、ギンガはベムズン目掛けて勢い良く飛び出した。
「ド派手に踊ろうかぁ!!」
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紗季の運転する車の後部座席に並んで座っている翔琉と一眞。虹ヶ咲学園に向かう中、彼らは自分達の身の上話を軽くしていた。
「翔琉さんも記憶喪失なんですね」
「“も”ってお前もかよ」
「まあ、俺の場合“元”記憶喪失なんですけどね。いろいろあって記憶と、本当の自分ってやつを取り戻すことが出来ました」
1枚のカードを取り出してあの日の事を思い出す。己の心の弱さから闇に呑まれて大切な仲間を傷付け、そして自分や相棒と云える存在の所為により多くの命が失われた過去を突き付けられて心を砕かれた。絶望の淵に堕ち、無力さに打ちひしがれていた自分を救ってくれたのは、いつも側にいた仲間達であった。
自分の所為で傷付いたにも関わらず、それでも自分を信じてくれた。そんな彼女達が与えてくれた勇気で彼は闇を抱いて光となり、更に輝ける聖剣を手にして本当の自分を取り戻す事が出来たのだ。
「本当の自分……」
「仲間達のおかげで、今の俺はあります。翔琉さんにも居るでしょ? 大切な仲間が」
「それは……まあ……」
「ならきっと、翔琉さんも大丈夫ですよ」
「簡単に言うねぇ……」
「もうすぐ着くよー」
車窓から外を見ると虹ヶ咲学園が見えて来た。
「え、アレが学校!?」
「そう」
「いや、デカ過ぎんだろ……」
「それはそう」
自身が通っていた学校を遥かに凌ぐ規模の虹ヶ咲に圧巻されてしまう一眞。陸やミライ達に見せてもこんな反応するのかな、なんて思ってしまう翔琉であった。
「俺部外者だけど、入って良かったんですかね……?」
「良いんじゃね? 俺の関係者っつーことで」
学園内を歩く2人。中は休日だというのに部活に来た生徒で賑わっており、誰かさんが居たら「未来ずらぁ……!」とか「これがTOKYO……!」とか言いそうな設備の充実した内装。田舎者と思われたくないので堂々としようとしたが、あまりの凄さにこれまた圧倒されていた。
「着いたぞ」
スクールアイドル同好会の札が架けられた部室前に到着。
「先輩!」
「そちらの方は?」
扉を開けて中に入った2人。一眞に気付いたしずくが尋ねた。
「こいつは一眞。俺と同じでXioの関係者みたいな感じだよ。今いろいろ一緒に動いてんだ」
「そうなんだ。怪獣が出たって聞いたけど、大丈夫だったの?」
「あー……まあ、何とかな」
本当は全然大丈夫な状況では無いのだが、彼女達に変な心配をさせる訳にはいかないので誤魔化す翔琉。だが、何人かには看破られている様だ。
一方、部室内に入ってから一眞は動きを止めてしまっていた。理由はとある者達を見たからである。
「てか、お前らも来てたのか」
「うん! 歩夢ちゃんから連絡もらって、それでせっかくだし来ちゃった!」
「高坂達はともかく、千歌達はよく来れたな?」
「そ・こ・は! このマリーに掛かればNo problemよ!」
虹学の9人以外に部室に居た者達。μ'sの穂乃果、絵里、にこ、花陽、Aqoursの千歌、鞠莉、ダイヤ、ルビィ、善子。千歌達は遥々沼津から、小原家のヘリコプターを利用して最速で来たとのこと。金持ちだとは知っていたが何と無茶苦茶な……と翔琉は若干顔を引き攣らせながら、停止している一眞の肩を軽く叩いた。
「おい、どうしたよ?」
「へっ? あ、ああ、何でも無いです!」
「わたくし達の方を見て驚いてた様ですが……」
「もしかして! Aqoursのファン!?」
「え、あ、はい、実は……」
彼がそう言うと千歌は「やっぱり!」と笑顔を見せ、他のAqoursメンバーも大いに喜んでいる。
「つまり貴方も、このヨハネのリトルデーモン!」
「そういうことじゃないと思うよ、善子ちゃん」
「ヨハネよ!」
変わらないやり取りが彼の前で展開される。
この世界にもスクールアイドルが、しかもAqoursが居ることにまず驚き、更に自分達の世界では伝説的な存在となっているμ'sのメンバーもこうして居るということが一眞により衝撃を与えていた。世界が違うとこんなにも状況が変わるのかと。
「後で握手会でもしてやれ。で、スクールアイドルフェスティバルの件はどうなってんだ?」
「それは私から説明するわ」
翔琉がそう聞くと、代表として絵里が前に出た。
まず、スクールアイドルフェスティバル実行委員の元代表との話し合いにはμ'sから穂乃果と絵里、Aqoursからは千歌と鞠莉。そして虹ヶ咲から翔琉と歩夢がそれぞれのグループの代表として出ることにしようとなった。予定日時は一週間後。今、別件を抱えてる元代表だが、出来るだけ早い方が良いだろうと無理をして調整してくれたらしい。
その前にある程度自分達でも話を纏めて置こうという事になり、会場の候補を三ヶ所まで絞った。余り費用の掛からず、それでいて十分な広さのある場所となるとやはり見つけるのも一苦労だ。
スタッフ等に関してはμ'sの母校である音ノ木坂学院の生徒達が手を貸してくれるとの事。また、浦の星女学院からも手伝いたいと志願してくれる生徒が多く居たらしい。
募集を掛ければおそらく、虹ヶ咲からも手を貸してくれる生徒は多く居るだろう。
「とまあ、こんな所ね」
絵里の説明を受けて翔琉は「なるほど……」と頷いた。
少しずつではあるが課題はクリアされつつある。目下最大の難関は、菜々の生徒会選挙。これをクリアしなければ同好会は存続が出来ず、これまでの苦労全てが水の泡となってしまう。
「スクールアイドルフェスティバルを成功させる為にも! アンタ達は絶ッッッッッ対に、せつ菜を選挙で勝たせなさい!」
「もちろんです! μ'sとAqoursの皆さんの頑張り、決して無駄にはさせません!」
にこにそう言われ、せつ菜はグッと拳を握る。少し前までの通話やメッセージでは元気の無さそうか彼女だったが、今は何の心配も要らなそうで虹学以外のメンバー達は安堵した。
「では、実行委員の方とどの様なことを話すかを決めておきましょう」
元代表の人は忙しい合間を縫って話し合いの場を設けてくれた。それをスムーズに進める為にも前準備はしておいた方が良いだろう。
「了解っす。一眞、お前も手伝え」
「え、俺も?」
「スクールアイドル好きなんだろ? なら、いろいろ役に立ちそうだ」
肩を叩かれる一眞。まあ翔琉達、そしてこの世界のAqoursの役に立てるのなら悪い気はしない。
それから彼らは、スクールアイドルフェスティバルに向けての話を進めていくのであった。
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夕焼けが照らす道を新城野 明里は歩いていた。本当は今日、翔琉のことを遊びに誘ったのだが同好会の事や他の予定があって難しいと断られてしまった。
残念ではあるがまあ仕方ないと納得する。彼に好意を寄せている者は少なくない。ならば今下手に我儘を言ってしまうのは得策ではないと考えたからだ。欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れる主義だが、自分が相手の事情を考えられる女であるということをアピールしておいて損は無いだろう。
そんな事を考えながら歩いていると、眼前に見たくない奴の姿が見えてしまった。
「やあ、明里ちゃん」
カタラである。その姿をみた明里はとびっきりの嫌悪を込めた顔をした後、無視してそのまま立ち去って行こうとする。
「あはは、まあ待ってよ。今日は君にお願いがあるんだ」
「知らない。消えて。てか死んで」
彼女の言葉にカタラは「ひっどいなー」と言いながら笑う。その態度がまた明里の怒りを刺激していた。最近見ないから平和だったのに……。
そう思いながら奴の横を素通りして行こうとした。
「手伝って欲しいんだよ。ダークメフィストと、君自身に。ウルトラマン達を倒す為にね」
「ウルトラマン達を倒す」という言葉に思わず足を止める。散々邪魔をしてくるエックス、そして今日新たに別のウルトラマンまで現れたというニュースを見た。そろそろ本気で消したいと彼女も考えてはいた所だった。
「君に初めて会った日にあげたでしょ、あの悪魔の力を。それを使うんだよ。そこにボクとボクの軍団……ああ、あのニュースにもなってた宇宙人達のことね。その力が合わさればウルトラマン達なんて簡単に倒せてしまうさ」
「…………なんか手伝う前提で話してない?」
「手伝ってくれるでしょ? 君だってウルトラマンのことは邪魔で仕方ないだろうし」
その通りなのが気に食わない。歯軋りがガリッと響く。
「せめて見返りくらいあるよね?」
「もちろん。それに関しては期待しててよ」
にっこりと笑うカタラ。気に食わない……非常に気に食わないが、障害となるウルトラマンを排除する為にカタラに協力する道を明里は選ぶ。
「ありがとう明里ちゃん。やっぱり君は、ボクの最高の友達だよ」
そんな事無いと否定するのも最早面倒。腑が煮え繰り返る思いを抱えながら、彼女はポケットから最狂最悪のウルトラマンの力が込められたカプセルを取り出すのであった。
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あの後、一眞は翔琉の家で世話になることになった。最悪野宿……なんて考えていた所にその提案はとても助かり、一眞は大いに喜んだ。
男子が泊まりに来るなんてことはこれまで無かったらしく、母である優里香も喜び、その日の夕食は急ながらかなり気合いの入ったものになっていた。
互いにウルトラマン、スクールアイドルが好き、記憶を失った者と失っていた者。少なくない共通点を持つ2人の会話は翔琉の自室にてそこそこに弾む。
「まさかお前も、Aqoursと関わりがあったなんてな」
「俺だって驚きましたよ。それに、俺達の宇宙じゃ伝説扱いのμ'sがいるんだなんて……」
「伝説って……やっぱアイツらすげぇんだな」
一眞の宇宙での話だと、Aqoursは浦の星学院の廃校を阻止する為にスクールアイドルの大会・ラブライブに出場し優勝までしたが、廃校阻止には至らなかったとのこと。Aqoursの皆は一度は絶望したものの立ち上がり、最高の輝きを見せて学校の名を永遠に消えないものにした。
───Aqoursが輝けばその名は誰かの心に残る。
以前千歌は翔琉にそう語った。どちらの宇宙でも、千歌は逆境に負けない強い意志で自分達の輝きを掴んだのだろう。
「翔琉さん、元気出ました?」
一眞が不意にそんな事を尋ねる。
「Xioの人達と別れた時、少しだけ元気無さそうだなって」
「…………まあ、確かにちょっと気分沈んでたかもな」
グア軍団という強敵が現れ、自分もみんなと力を合わせて戦おうと思った矢先にその輪から外された様な気がして、何とも言えないモヤモヤを胸に抱えていた。
自分が段々と、仲間達から必要とされなくなるんじゃないだろうか……?
有り得ない事だが、そんな不安が胸の片隅で芽を出していた。
「会ったばかりの俺が言うのもアレだけど、みんな翔琉さんのことをちゃんと考えてくれていると思います。だから、心配しなくても大丈夫ですよ」
「そう、か……」
「それに虹ヶ咲の皆さん達、Aqoursやμ's。翔琉さんの仲間はたくさんいます。俺だって、友達や仲間……はまだ早過ぎかもだけど知り合いくらいにはなれたつもりです」
そう言って一眞は笑みを浮かべる。かつてたくさんの仲間達に救われ諦めずに前を向き、限界を超えて来た彼だからこそ言える言葉だろう。
「…………そうだな。新しいダチも出来たことだし、余計な事考えても仕方ねえか」
「っ、ですね」
新たな友・一眞の助言で少し胸が軽くなった翔琉。明日もまた生徒会選挙やスクールアイドルフェスティバルのことでいろいろとやらなければならない。グア軍団への備え等、とにかく今は今後の為に彼らはゆっくりと休むのであった。
─────翌朝。
「急ぐぞ、一眞!」
「はい!」
2人は朝食も食べずに大急ぎで支度をする。起きた次の瞬間に彼らに飛び込んで来たニュース。それは昨日とは別の山麓にモルドとギナ、そしてその配下と思われる異星人達が現れたというものだ。
「おはよう2人とも。もう出掛けるの?」
速攻で着替えてから家を出ようとしていた2人に優里香が声をかける。
「ああ、ちょっとな!」
「おはようございます! すいません、バタバタしてしまって!」
「それはいいけど、朝ご飯は?」
「あー、取り敢えず大丈夫!」
「なら、用事が終わって帰って来てから食べなさい。ちゃんと2人分用意しておくから」
「助かる!」
「ありがとうございます! それと、今回は本当にお世話になりました!」
頭を下げる一眞に対して優里香は「良いのよ、気にしなくて」と返した。
「じゃあ、行ってくる!」
「お邪魔しました!」
「うん、行ってらっしゃい」
彼らは飛び出す様に家を出て行く。
「…………頑張ってね」
母が最後に言った言葉は、他に誰もいない家の中で霧散するのだった。
人通りの無い道に出た2人。エクスデバイザーとオーブリング、それぞれの変身アイテムを取り出して構えた。
《ウルトラマン》
《ウルトラマンティガ》
「行きましょう、翔琉さん!」
「応よ!」
彼らは手にした神秘のアイテムを起動させて天に突き出した。
「はあああああああ!」
「光の力、お借りしますッ!」
《X UNITED》
《フュージョンアップ》
《ウルトラマンオーブ・スペシウムゼペリオン》
眩い光と共に現れた2体の巨人。ウルトラマンエックスとウルトラマンオーブは、グア軍団のいる場所へ向かって全速力で飛翔するのであった。
モルド・スペクターは唸り声と共に天へと戦斧・バットアックスを掲げる。するとそれから赤い稲妻が天に向かって放たれ、空に次元の穴が開いた。穴は次第に大きくなっていく。
「来い、我がグア軍団侵略部隊よ! この宇宙を制圧し、全てを我らの掌中に帰すのだ!」
彼の背後で、ギナ・スペクター、バゼリア、レギオノイドαに乗ったシャプレー星人、ナックル星人が期待に胸を膨らませながら待つ。
そこに、二つの影が降り立つ。エックスとオーブである。
「来たか、ウルトラマン共」
「要らん事しようとしやがって」
「お前らの好きにはさせない!」
駆け出した2人。それに対抗する為バゼリア、レギオノイド、ナックル星人、そしてギナも走る。
バゼリアの伸ばした両腕の蔦をエックスは懐に接近。腹部に拳を叩き込み、更に追撃のローキックからの頭突きが炸裂。バゼリアを数歩後退させた。ナックル星人が横から殴り掛かって来るが、彼はノールックで左手で受け止めた。
《CYBER ELEKING ARMOR ACTIVE》
「うらああッ!」
そしてエレキングアーマーを纏い、稲妻を帯びた法人を叩きつける。堪らず吹っ飛んだナックル星人。エックスは続けて電撃の鞭を作り出し振り回してバゼリアとナックル星人に打ち付けた。
オーブの鋭いキックがレギオノイドに命中。コックピット内のシャプレー星人は衝撃を受ける。続けてパンチ、チョップが炸裂していく。
そこへギナが鞭・バットウィップスを振るった。迫り来る攻撃をオーブは転がって回避し、それと同時にハリケーンスラッシュにフュージョンアップ。起き上がりオーブスラッガーショットを2体に向けて放った。
『ぐお!?』
「小癪な!」
レギオノイドはたじろぎ、ギナは鞭で弾いた。オーブは2体を翻弄する様にその周囲を高速で移動し、オーブスラッガーランスを手にして素早く連続で斬っていく。
「チィッ! そこだ!」
「何!?」
しかしギナはオーブの動きを見切って鞭を伸ばし、彼の右足首に巻き付けた。そのまま、オーブのことを地面に叩き付ける。
「ぐうッ!?」
「貴様らなど、我らの敵では無い。ここで殺してやる!」
「そうはいくか!」
オーブは鞭を振り払って後方に転がって立ち上がった。そしてその中で、一眞は1枚のカードを取り出してオーブリングに通した。
《覚醒せよ! オーブオリジン!!》
オーブリングより召喚されたのは一振りの聖剣。それを握り、中央の円盤を回転させた。火、水、土、風。4つのエレメントが輝き、その力が解放される。
顕現したのは聖剣・オーブカリバーを携えた勇者。絶望を乗り越えて取り戻した真の姿、ウルトラマンオーブ・オーブオリジンだ。
「銀河の光が、我を呼ぶ!!」
天に円環を描く様に剣を振るった後、ギナ達に対して構えた。レギオノイドがそれに向かってドリルを回転させながら突っ込んでいく。
『くたばれぇ!!』
シャプレー星人の叫びと共に右腕のドリルが突き出されるが、オーブはそれをオーブカリバーを振るって斬り落としてしまった。驚くシャプレー星人。間髪入れずオーブの鋭く重い斬撃がレギオノイドを斬り裂き、強烈な火花を散らした。
動きの鈍くなるレギオノイド。このチャンスに、一眞は手にしてるオーブカリバーのサークルを回して水の紋章の部分で止め、トリガーを引く。
「オーブウォーターカリバー!」
水のエレメントが青く輝き、凄まじい水柱がレギオノイドを呑み込む。水圧はその動きを完全に封じ、機体の至る所がショートして火花が散っていた。
『ごぼおお!? があ!? こ、こんな所でえええ!!』
水は機内にも入り、シャプレー星人を溺れさせる。最早抵抗の出来ない奴を、青く輝くオーブカリバーの一閃が襲う。レギオノイド、そしてシャプレー星人は爆散して消滅するであった。
《CYBER GOMORA ARMOR ACTIVE》
「おらあああ!!」
ゴモラアーマーの爪の一撃がナックル星人に深々と突き刺さる。そしてそれをバゼリアに向かって投げ飛ばしてぶつけた。戦況はこちらが有利。ならば更に畳み込んでいくだけだ。エックスはゴモラ振動波で、2体を纏めて倒そうと踏み込んだ。
「フンンンッ!!」
「なッ……! ぐああ!?」
しかしそこへ、モルドが戦斧を振るって放った光刃が飛んで来て炸裂。エックスを吹き飛ばしてしまい、アーマーも解除された。
「翔琉さん!? ぐああああ!?」
光刃はオーブに向かっても放たれ、エックスがやられた事に気を取られてしまった彼はそれを受けてエックスと同じ場所まで飛ばされてしまう。
「フン、愚か者共め。見よ!!」
そう言ってモルドが天を指差すと穴は更に拡がり、そこから超巨大なロボット怪獣の様なものが姿を現した。怪獣戦艦ベムズンだ。その余りの巨大さに、見上げたエックスとオーブは息を呑む。
「アレこそは我がグア軍団の怪獣戦艦! 貴様ら纏めて、消し炭にしてくれるわ!!」
高らかに笑うモルド。ベムズンがどれ程の戦力を持っているのかは分からないが、脅威である事は間違い無いだろう。エックスとオーブは構えて出方を伺っている。
しかし何処か様子がおかしい。ベムズンは攻撃してくる様では無く、機体の彼方此方から火花が散り、紫電が走っている。そして更に、様々な所から爆発が起きた。
「何だ!?」
驚くモルド。爆発は更に拡がり、遂にはベムズンは大爆発して木っ端微塵に吹き飛んだ。そしてその爆炎の中から落ちて来る影が二つある。
「ぐあああああああ!?」
一つは黄金の鎧を纏った悪魔ジュダ・スペクター。モルドとギナの末弟であり、彼は兄達の前に落ちて地面に叩き付けられた。
「ジュダ!?」
そしてもう一つはエックスとオーブの前に、文字通り招来する。
「お前らの頼みの綱は、もう全部切っちまってるぜ」
身体に備えられた輝くクリスタル。流星の如く飛来した赤と銀の光の戦士。その名はウルトラマンギンガだ。
「ウルトラマン……!?」
「リヒトさん!」
「待たせたな。さあ、行こうぜ!!」
リヒト君本格参戦!
これにて3人の主人公が揃いました。
「ギンガ・THE・Live!」をお読みの方は気付かれているかも知れませんが、今回のリヒト君は記憶を取り戻した状態、つまり10月6日現在連載されてる話よりも未来の時間軸から参戦されています。作者である水卵様と相談し許可を頂いています。
未来からの参戦なので他にも何かあったり………?
それは今後をお楽しみにという事で……。
遂に揃い踏みとなった3人のウルトラマン。強敵グア軍団に彼らは勝てるのか?
激戦は次回へと続いていきます。
それでは次回もお楽しみに。
感想、高評価、質問、ここすき、その他、是非是非お待ちしています!