1話_ぼく、出あいました
ぼくの名まえは
いま、ぼくの目のまえで(ヒュゥゥ…ドサッ)、しんじられないことがおきました。
「め、目のまえに女の子が!?」
なんと、女の子が空からおっこちてきたのです。
まっ白のワンピースをきた、ぼくとおなじかすこし上くらいの女の子です。
ながいかみのけはくろくてつやつやで、目をとじているけどかなりかわいいかおでした。
それに、せなかにあるもの…これって…
「ん…うーん…」
「えっと…きみ、だいじょうぶ…?」
「あ…あれ、私…」
「あ、それって…白い…はね?」
「え…え!?やだ、私、翼出しっぱなし!」
これがぼくの、うんめいのであいでした。
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ぼくにいわれて、あわてて女の子がけしたとおもうせなかの白いはね…あれってもしかして…てんしさまのはね…?
ようちえんのころにいっしょにあそんでいたともだち…イリナがいっていたてんしさまのはねと、目のまえの女の子のせなかにあったはねはそっくりでした…もしかしてこの女の子はてんしさまなのかな…?
いろいろききたいことはありますが、とりあえずおうちにつれていくことにしました。
「ただいま~。おかあさん、この子ちょっと見てほしいんだけど」
「お…お邪魔します…」
「お帰りイッセー。あら、その子は」
「かえりみちでたおれていたところをぼくが見つけたの。けがはないみたいなんだけど…」
「分かったわ。遠慮しないで上がってね」
「あ、はい…」
だいじょうぶかな…あの子…
あそこのまわりにあるおうちよりも、たかいところからおっこちてきたし、あの白いはねがせなかにあったし、あの子がてんしさまなのはまちがいないとおもいます。
イリナがいっていたてんしさま…かみさまによってつくられ、せなかの白いはねで空をとび、わるい人をやっつけるそうです。
そんなてんしさまがみちにおっこちてきた…もしかしてなにかあぶない目にあったのかな…
「さっきは助けてくれてありがとうね」
「どういたしまして。でもびっくりしたよ、いきなり女の子が空からおっこちてきたんだもん」
「あ、あはは…確かにね」
あれこれかんがえているうちに、てんしさまだとおもう女の子がぼくのところへきました。
どうしようかな…まずはじこしょうかいからだね。
「ぼくの名まえは兵藤一誠。きみは?」
「私はレイネル…レイネルよ」
「レイネル…じゃあれーちゃんだ!」
「れ、れーちゃん…じゃ、じゃあ私も、いっちゃんって呼ぶね」
「いっちゃん…ああ、イッセーだからいっちゃんだね!うん、いいよ!」
じこしょうかいもおわり、れーちゃんについてのことをいろいろとききました。
ぼくのそうぞうどおり、れーちゃんはてんしさまでした。
そのてんしさまについては、イリナからきいていたこととほぼおんなじでしたが、むかしおこった大きいたたかいのあとから、てんしさまをつくる…システム?というものがおかしくなってしまったそうです。
れーちゃんたちてんしさまとかみさま、だてんし…てんしさまがわるいことをしたおしおきによってなった生きもの、あくま…めいかいというところにすんでいる生きもので、だてんしとめいかいをめぐってよくけんかしているそうです…とまおうというあくまの中でえらい人、3つのあつまりのあいだでおこった大きなたたかい…それによって、てんしさまをつくるシステムがおかしくなってしまって、てんしさまが中々つくれなくなってしまったそうなのです。
れーちゃんはそのおかしくなったシステムから、ついさいきん(といってもぼくが生まれるよりまえらしいけど)つくられたてんしさまで、きょうはじめてわるい人たいじのためにここにきたけど、はねのつかいかたにまだなれていなかったみたいで、あそこにおっこちてきたということでした。
よかった…れーちゃんが、なにかあぶない目にあって、おっこちたのかとおもった…
「さっきも言ったけど…ありがとうね、いっちゃん。貴方が助けてくれなかったら私、どうなっていたか…」
「ううん、気にしないでよれーちゃん。ぼくがたまたまあそこをとおっていただけだから」
いつもあのみちをとおっていて、たまたまれーちゃんがおっこちてきた、ただそれだけ…それだけなのに。
「それでも…何かお礼がしたいわ。何が良い?」
「へ!?い、いやそんな!」
「むしろさせて欲しいの。何かして貰った時には必ずお礼をしなさいって、貴方も言われているでしょ?だからお礼させて?」
う、そこまでいわれると…そうだ!
「じゃあ、ともだちになってよ!」
「と、友達?」
「うん!れーちゃんとぼく、きょうからともだちだよ!」
てんしさまとともだち、じまんになるかなというおもいもあったけど、それでもなにかしてもらうのはちょっと…とやっぱりおもっていたから。
「友達、か…うん、分かった。これから宜しくね、いっちゃん!」
「うん、よろしくね、れーちゃん!ぼくたちずっと、ともだちだよ!」
こうしてぼくたちはともだちになりました。
なんだかたのしくなりそうで、いまからワクワクするなぁ。