「いっちゃんは私の彼氏なんです!後から入って横取りなんて、幾ら部長でも酷いです!」
「それは分かっているけど、悪魔は欲深い存在よ?貴女を蔑ろにはしないけど、だからってイッセーの事を諦めるなんて出来ないわ」
「わ、私も諦められません!」
…どうした物か。
レーティング・ゲームでの勝利が決まった後の突然の部長とアーシアの告白、それから暫く経った今も、れーちゃんと部長、そしてアーシアの口喧嘩は収まらなかった。
それにしても、部長もアーシアも、何でまた俺に…れーちゃんという彼女がいる俺に、恋心を?
そんな感じで、俺が対応に苦慮していると、
「まあまあお三方、落ち着いてくだしあ。何ならこんなのはどうでしょう。ちょっとお耳拝借」
「「「何!?」」」
「まずは部長から…」
「!…で、でもそれは…」
「ですがねぇ…」
「!…ええ、そうね…そうよね…」
「じゃあ次はアーシアちゃん…」
「!…そうですね」
「最後はレイネルさん…」
「!…で、でも…」
「大丈夫ですって…」
「!…うん、そうだよね…」
フリードが割って入り、何か耳打ちしていた…な、何を話しているんだ?
「いっちゃん!」
「「イッセー(さん)!」」
「へ、な、何ですかれーちゃんに部長、それにアーシア?」
「イッセー…レイネルがいる以上、一番は望まないわ。二番、いや三番でも構わない…でも私も、貴方の側にいさせて?」
「イッセーさん、私も貴方の事が諦められません…レイネルさんや部長さんのついでで良いんです…私も、一緒にいさせてくれますか?」
「いっちゃん…私は、いっちゃんが2人の事好きになっても良いって思っている。2人とも、女性として魅力的だしね…だけど、いっちゃんが私を一番に想ってくれるって、信じているから」
「は…?」
はぁぁぁぁぁぁぁ!?何これ、何時の間に俺がハーレム作る前提で物事が進んで…は、まさか!
「フリード!お前どういうつもりだよコレ!?」
「いやぁレイネルさんは勿論ですが他の2人も『引き際?何それ美味しいの?』と言わんばかりでしたからねぇ、だったらいっそ3人ともくっついちまえ!って事で」
って事で、じゃねぇよ!
俺の意志…れーちゃんを只1人の恋人として愛するっていう俺の意志完全無視じゃねぇか!
いや確かにれーちゃんの言う通り部長もアーシアも女性として魅力的…って何を考えているんだ俺は!
「じゃ、そういう事で!」
「おい、話は終わってn(パァン!)うわ!眩しい!」
「あばよ、とっつぁん!」
あいつ…後でシバく!
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「それでは、我らオカルト研究部の部長、リアス・グレモリー様のレーティング・ゲーム勝利を祝って!」
『乾杯!』
翌日、オカ研の部室にて行われた祝勝会、木場の合図で乾杯をする俺達だった…が、
「赤龍帝よ、見事であった。凄まじき戦いぶりだったぞ」
「ちょっと待て何で焼き鳥野郎側のお前が居るの!?」
「実力を認めた相手に敬意を払うのは騎士の礼儀だ」
「ちなみに私も加わらせていますわ、兵藤さん」
「私もだ」
何故か其処には焼き鳥野郎の眷属…つまり敵方の筈のカーラマインとレイヴェル、そしてイザベラがいた…カーラマインの言い分は兎も角として、本当に何で敵の祝勝会(言い換えれば自分達の敗北に関する事)に首を突っ込んでいるんだか…
ちなみにレイヴェルの話だと、あれ以来焼き鳥野郎は部屋に引き籠ったきりになってしまった挙げ句、先端恐怖症になってしまったらしい…あの時は焼き鳥野郎への怒りと勝利への執念が相まって迷いなく踏み切ったが、流石にACT3による無限スクラッパー地獄はやり過ぎたか…
「イッセー、本当にありがとうね…あの後、正式に婚約破棄が決まったわ」
「ぶ、部長…そ、そうでしたか」
「本当に、貴方のお蔭よ…貴方がいなかったら、勝てていたか分からないわ」
「い、いえ、それは買い被り過ぎですよ」
後、部長と焼き鳥野郎との婚約も正式に破棄された…は良かったんだが、昨日の告白騒動以来、どうも部長の前だと変な意識をしてしまう…別に好意を持っているが故だとか、そういう意味では無い…と思う、俺にはれーちゃんがいるんだし。
そして非公式でありながら、レーティング・ゲームでのMVPに俺が選出され、後日魔王ルシファー様から表彰される事になったらしい…選出理由は、(撃破された全14人中)6人という最多撃破数と、ACT2による弾痕地雷で翻弄した事、何より王を撃破した事だそうだ。
けど、王である焼き鳥野郎に関しては俺だけの力ではどうだったか…塔也の捨て身の特攻あってこそACT3を行使する余裕が出来たのだし、そもそも俺が到着する前に部長が撃破される危険もあったからな。
と考えていると、カーラマインが歩み寄って来た…何やら好戦的な顔をしてだ。
「さて、赤龍帝よ。聞けば君は、ボーカル兼ギターとして、人間界でバンド活動をしているそうだな」
「ああ、それがどうかしたか?」
「レーティング・ゲームでは歯が立たなかったが…歌では負けない!私とカラオケで勝負しろ!」
「は、はい?」
いや確かにこういう華々しいパーティでは定番だし、部費で借りたというコンパクトタイプの機器もあるけど、唐突過ぎないか?…でもまあ、乗るか!
「まあ良いぜ。バンドのボーカルとしての実力を見せてやるよ」
「ふっ…幾ら君がボーカルとして鍛えられているとしても、中の人がプロのシンガーである私に負けは無い!」
「それは聞き捨てならないわね?」
と、カーラマインの唐突な宣戦布告を受けると…「私もやる!」と言わんばかりに皆が寄って来て、代表して部長が声を掛けた。
「私の中の人もプロの歌手よ。それもオリコンベスト10入りした、ね」
「わ、私も同じ中の人でアイドル歌手の方がいます!負けられません!」
「あらあら、そしたら私も、中の人のカヴァー曲を『国歌』と言って下さる方の為に負けられませんわね」
「語るに落ちたなリアス・グレモリー。オリコンでベスト10に入ったと言っても、所詮人気アニメのタイアップの影響だろう、主人公の中の人が赤龍帝と同じの、な」
「何で皆してメタ発言しているんですか!?あと朱乃さん、それは裏名義を名乗った別の人です!」
「何なのだこの
俺が知りたい。
まあこんな感じで、祝勝会は楽しく過ぎて行った…え、カラオケバトルの様子?諸事情でカットだ。