ハイスクールSBR~堕天した花嫁~   作:不知火新夜

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59話_俺達、パーティに参加しました

「いっちゃん、お待たせ!」

「すいませんイッセーさん、お待たせしました」

「イッセー…どうだろうか、私のドレス姿は?」

「…どう、イッセー?」

「…(ぼー)」

「…いっちゃん?」

「はっ!?ごめん、皆して綺麗だったからつい見とれちゃったよ」

「き、綺麗…あ、ありがと、いっちゃん…」

「あ、はい、ありがとうございます、イッセーさん…」

「そ、そうか、ありがとう、イッセー…」

「…いえい」

 

今言った通り思わず見とれてしまった…れーちゃんにアーシア、ゼノヴィアにオーフィス…俺の恋人達の、其々の個性を活かしたパーティドレス姿を(ルフェイも同じ様にドレス姿だった、こちらも中々可愛かったな。ちなみに俺達男連中は、俺とヴァーリはアザゼルさんから融通して貰った和服、アーサーはフォーマルスーツ、美猴は漢服風の服装と、其々で決めて貰った)。

まあそんな事もあったが、会場に入って行き、リアス達と合流…するが、

 

「イッセー、お待たせ。どうかしら?」

「…(ぼー)」

「イッセー?」

「はっ!?ごめんリアス、また見とれちゃったみたいだ」

「そ、そう…ありがとうね、イッセー」

 

またやっちゃったよ…しかし、

 

「ギャスパー…何でお前もドレスなんだ?」

「だ、だって着たかったんですぅ…」

「くぅ~なんてかわいいんだ、これで男じゃ無かったら…」

「なんでこんなにかわいいのに(ピー)が付いているんだ…」

「良太、下ネタ言うなやコラ」

「…嫌らしいです」

 

女性である朱乃さん、小猫ちゃん、美月は分かるが(後、佳奈も着ていたが、中々様になっていた)、ギャスパーもパーティドレスである…顔と体型が故に似合っていたが、変態コンビが嘆く通り(良太に至っては下ネタまで出ている)男なんだよな…これが趣味なら仕方ないとして、こうしたおどおどした所も直していかないとな。

 

------------

 

「おいおい、こっちをチラチラ見てはひそひそ話か、居心地悪い事この上無いぜ」

「美猴、それも仕方ない事だ。今話題のテロ組織『禍の団』に最近まで所属していた元テロリスト達にその元代表、そしてそれを保護観察する立場にある俺の、あの若手悪魔の会合での「新世界の神」発言…まともな神経を持っている奴なら、出来るだけ関わり合いになりたくないと思うのは当然の事だ」

「分かっているが…主を外聞だけでしか判断できない無能共ばかりなのか、この場は…!」

 

…まあ予想はしていたが、パーティ会場へと入って来た俺達兵藤眷属へ、この場にいる悪魔達が向けて来た意識は、お世辞にも良い物とは言えなかった。

その態度に憤慨している様子の美猴とヴァーリを窘める俺も、正直この雰囲気はどうかと思っている…数万年にも及ぶと言われる悪魔社会の凝り固まりぶりは、此処に極まっていると言うのか…

尤も、そんな奴ばかりではないのが救いではあるが…

 

「久しぶりだな、イッセー。この前は迷惑を掛けたな」

「よう、ライザー。あれからどうだ?」

 

先日、フェニックス卿の訪問の際に引き籠りから脱却させたライザー。

あれからコイツは、何処か憑き物が落ちたかの様に真面目になり(女好きである事には変わりないのだが、まあ其処は俺が突っ込める事じゃ無いな)、リアスとの婚約騒動での確執も何処へやら、こうして友達へのそれの様に俺に親しく接してくれる。

本人曰く「俺の可愛い眷属達を恐怖に巻き込み、そして心配を掛けられる様では王失格だ」という意識を持ったとの事…そんなコイツの覚悟に俺も共感を覚え、友として接している。

 

「ああ、ユーベルーナ達も俺の立ち直る姿に引っ張られたのか、引き籠りを脱却出来た。お前のお蔭だ、お前がいなければ、俺達は立ち直る事は無かっただろう」

「…まあ、その引き籠りの原因を作ったのも俺だが」

「だが今考えれば、あの時の俺はお前が一喝した通り、眷属達を物の様に扱っていたクズな面があった。挙げ句リアスの事もハーレムの一員としか、グレモリーの娘としか思っていなかった…仮に婚姻が成立したとしてもその関係は冷え込んだままだったに違いない。そうなれば親族や領民への慈愛に満ちたグレモリー家が黙っていなかった筈…結果的に、純血悪魔同士の絆を深めるどころか、逆に傷をつける事になっていただろうな」

「…そうか」

 

今ライザーが言った様な事が、ライザー、引いてはフェニックス家が婚約に関してとやかく言って来ない理由でもあるそうだ…だったら最初からやるなと言いたい所ではあるが、悪魔社会の現状を鑑みるに、周囲からの圧もあったんだろう。

 

「まあ過ぎた話はもう良いだろう、今日はこの場を借りてお前に頼みがある。レイヴェル」

「はい、お兄様。一誠様、またお会いになれてうれしいですわ」

 

話を切り上げつつ、レイヴェルを呼び出したライザー…頼みって、レイヴェル関連の事か?

 

「実は両親や兄上の間から、レイヴェルの見聞を広めるべく人間界の高校に転入させようという話が持ち上がっていてな。其処で頼みなんだが…レイヴェルをお前の眷属に迎え入れてはくれないか?」

 

な、何だって…俺が、レイヴェルを眷属に…?

 

「レイヴェルたっての要望でな、是非現代の赤龍帝にして、無限の龍神と同等の力を得たというお前の下に付きたいらしい。其処で自らを磨き上げたい、とな」

「だが、レイヴェルは確か『僧侶』だろ…俺は既に僧侶の枠は埋まっている。アーシアとは絶対に離れたくないし、ルフェイは保護観察の対象だ。眷属に入れるとなれば、クラスチェンジしか道は無いが」

「それなら問題は無い。元々社会勉強の為にレーティング・ゲームに参加する目的で、眷属になったという面もある…あの白龍皇ですら『兵士』だろう、クラスに関してはそっちの自由だ」

 

クラスは自由、か…だが臨時の上級悪魔に昇格したばかりの俺に、預けてそっちの、フェニックス家の外聞は大丈夫だろうか…俺だけならまだしも、元テロリストが入っているというのに…

 

「…駄目、ですか…?」

 

…上目遣いに涙目って、何ですかこのあざと可愛い子は、女の子に此処までさせて断る訳には行かないよな、これは。

 

「分かった、其処まで言うなら。リアスを始め、学園関係者との折衝もあるだろうし、そっちも準備があるだろう。改めて学校で、クラスチェンジを行おう。宜しくな、レイヴェル」

「はい!ありがとうございますわ、一誠様!」

「良かったな、レイヴェル。一誠…レイヴェルを宜しく頼むぞ」

「分かった、ライザー」

 

まさか急に眷属譲渡のオファーが来るとは思わなかったな、しかもそれが純血悪魔であるレイヴェルと来たか…こりゃあ責任重大だな。

と、ライザーとの談話、及び色々と唐突な依頼を受け、皆の下に戻ると…あれ、小猫ちゃん?

 

「…小猫ちゃん、あんなに急いで何処行こうとしているんだ?」

「何かあったのかな?」

「おトイレ…にしては向かう方角が違いますし…」

「ん?あの黒い猫…ありゃあまさか…」

「美猴、それは本当ですか?だとしたら…」

「もしかして小猫さん…」

「分かった。ヴァーリ、俺は小猫ちゃんの後を追うから付いて来てくれ。れーちゃん達は此処で待っていてくれ。直ぐ戻る」

「了解した、主イッセー。まさかとは思うが、アイツが…」

「うん、いっちゃん。気を付けてね」

「此方は任せてくれ、イッセー」

 

眷属の皆に指示を出しつつ、俺はヴァーリと共に小猫ちゃんの後を追う…何も無ければ良いが…

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