ハイスクールSBR~堕天した花嫁~   作:不知火新夜

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6話_彼女も、悪魔になりました

夜遅くになったから続きは明日ね、というリアス先輩の指示に従い、俺とれーちゃんは家に…れーちゃんの場合は10年振りの俺ん家、だな…帰る事にした。

そんな最中、俺はあの場でずっと気になっていた事をれーちゃんに聞いてみる事にした。

 

「そういえばさ、れーちゃん」

「ん?何、いっちゃん?」

「れーちゃんから、悪魔の気配がするんだけど…れーちゃんも、悪魔に転生したのか?」

 

そう、俺があの部屋で目覚めて以来、れーちゃんからは今までの堕天使としての気配と共に、悪魔としての気配も感じ取れる様になったんだ。

恐らく、俺が悪魔として転生したと同時に、れーちゃんも転生したんじゃないか…と思う。

 

「うん、リアスさんから勧められてね。事前情報に無かったとは言っても悪魔の領域に土足で踏み入った上に、計画も未遂とは言っても、既にいっちゃんを一回殺しちゃったから、グリゴリに戻っても居場所は確実に無くなるって考えもあったけど…彼女は堕天使である私の願いを聞き入れてくれた、それも自分の管理下でとんでもない罪を犯した私をも勧誘してくれた…凄く、嬉しかった。何か彼女の為にしたいって思ったの」

 

そっか、あの時そんな事もあったんだ…

 

「私もいっちゃんと同じ、兵士だよ。まあ私はいっちゃんと違って1個だけだし、変な現象も何にも無かったけどね」

「あ、そ、そうだったんだ…」

 

れーちゃんそれ蛇足…という突っ込みをしようとしたが躊躇われた。

何やら暗い表情をしていたから…まだ、引き摺っているのか…?

 

「ねぇ、いっちゃん…本当に、本当に御免ね…私の勝手で10年も離れた挙げ句に、一度…一度はいっちゃんを殺しちゃった…リアスさんが助けてくれなかったら、今頃いっちゃんは…本当に…本当に御免なさい!」

「れーちゃんが謝る事は無いよ…そもそも俺が、れーちゃんが堕天した原因な訳だし、それから10年間、俺はれーちゃんがバッシングというか苛めというか、ともかくそんな目にあっている事をずっと知りもしなかった…謝るのはこっちの方だ」

「で、でも…」

 

埒が明かないな…よし!

 

「じゃあ、こうしよう。俺はれーちゃんを、『天使としての』れーちゃんを殺した責任を取る。れーちゃんは俺を、『人間としての』俺を殺した責任を取る。うん、そうしよう!」

「ふぇ!?で、でも」

「ほられーちゃん、どうやって責任取って欲しいか、言って?」

「え、えっと…」

 

俺の、一見すると無茶振りに等しい質問にあたふたするれーちゃんだったけど、

 

「じゃあ…一緒にいて欲しい…!私の勝手な都合だったけど、10年離れ離れになったから…その埋め合わせをして欲しい…!もう一生…離れないで…!」

 

客観的に考えれば身勝手なお願いだが、俺はそう思わない…俺だってもしれーちゃんの立場だったら、10年前のあの日、きっと離れる選択をしていたと思うから。

 

「分かった。じゃあ俺からは…これからもずっと、一緒にいてくれ。俺の側から、離れないでくれ」

「!…は、はい…!」

 

俺も同じ様なお願いだった…よくよく考えたらこれプロポーズだよな…まあ良いか、俺のれーちゃんへの気持ちは揺るぎないし、れーちゃんだってそうだと思っている。

俺は…彼女と共に進む。

 

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「ただいま~」

「あら、一誠。遅かったわね、何か…あれ、その子…」

「お…お久しぶりです…」

 

俺にとっては何時もの、れーちゃんにとっては10年振りの、我が家。

俺の帰宅を待っていた母さん、れーちゃんの姿を見て、何か逡巡する様な顔だった…まあ10年だからな…

 

「ひょっとして…れーちゃん?あら、大きくなったわね!さ、上がって!」

「は、はい!」

「やぁ、れーちゃん!久しぶりだな!暫く見ない内に随分と大人っぽくなったね!」

「はい、お久しぶりです。おじさんもおばさんもお変わりないみたいで」

 

10年、10年振りの…俺、父さん、母さん、そしてれーちゃん…4人のいる兵藤家。

本当に…本当に良かった…れーちゃんが、帰って来てくれて…

もう二度と…俺はもう二度と、れーちゃんを離さない…!

絶対に彼女と共にある、彼女を護って見せる!

 

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「来たわねイッセー、レイネル」

「はい、宜しくお願いします、リアス先輩!」

「私からも、宜しくお願いします、リアスさん!」

 

翌日の放課後、木場の案内で昨日の部屋…どうやら駒王学園の旧校舎にある、オカルト研究部の部室だった様だ。確かにオカルト満載だったな…に招かれた俺とれーちゃん…まだ色々な手続きが済んでいない為、直接来たらしい…は、改めてメンバー紹介を受ける事になった。

 

「私は姫島朱乃、リアスの女王(クイーン)ですわ」

「僕は木場祐斗、リアス部長の騎士(ナイト)だよ」

「…塔城小猫、リアス部長の戦車(ルーク)です」

「そして私は、(キング)のリアス・グレモリーよ。私の眷属は他にも1人いるけど、諸事情があってまだ紹介できる状態じゃないの。御免ね」

 

…おかしいな、俺がこの学園内で感じ取った悪魔の気配は、匙を含めた生徒会メンバーを除くと、目前の4人だけだった筈…もう1人?余程気配を隠すのが上手いのか、或いは厳重な封印が施されているのか…リアス先輩の話からして後者かな?…まあ良いか。

 

「俺は兵藤一誠、今回縁あって、リアス先輩の兵士となりました!宜しくお願いします!」

「レイネル・ブリュンスタッドです、いっちゃんと同じく、リアスさんの兵士となりました。元堕天使で、色々と分からない点はありますが、宜しくお願いします」

 

れーちゃんはグリゴリ、及びこの街に潜伏している堕天使の集団から無断で眷属悪魔となったので、追手を避ける為に名字を付けて貰った(堕天使としてはレイナーレという名前で通していたので、レイネルに戻しても問題ないと判断した)。

 

「私達オカルト研究部は、貴方達2人を歓迎するわ…悪魔としてね」

「「はい!」」

 

そして、俺達の悪魔としての生活が、本格的に始まった。

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