ハイスクールSBR~堕天した花嫁~   作:不知火新夜

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77話_俺、リア充の仲間入りしました

Side 良太

 

「あ、良太さん、ちょっとついて来て貰って良いっすか?」

「美月ちゃん?どうしたんだ急に?」

「良太てめ「リアスには俺から言って置くから先に美月ちゃんの用事を済ませて来な、良太」モゴゴ!?」

「はいはいお邪魔虫な俺達は退散退散あくりょーたいさんあくりょーたいさん!」

「フリード、そのネタ古いよ。ともかく行って来ると良いよ、良太君」

「あ、ああ。分かった、イッセー、木場」

 

或る日の放課後、イッセー達と共にオカルト研究部の部室に向かおうとした俺を呼び止める様に、背後から美月ちゃんの声が聞こえた。

一体どうしたのかな、急に?

何故かイッセー達が総出で、何を勘違いしているのか俺に突っかかろうとした大輔を拉致するかの如く引き摺って行っているし。

フリードがヤケに不自然なテンションで(ある意味何時も通りか)、某動画投稿サイトで何年も前に話題になったネタを交えたダジャレを言っているし。

それに突っ込む木場は相変わらずのイケメン度満載な顔で送り迎えして、腹立つし。

まあ気にする事は無いか、まずは美月ちゃんからの用件を聞けば良い。

だけどその用件が、

 

「あ、あの、良太さん!私、良太さんの事、以前から好きだったっす!良かったら私と付き合って欲しいっす!」

「ゑ?」

 

まさかの愛の告白だとは、それも俺が想いを寄せていた美月ちゃんだとは思わなかった。

 

------------

 

「という訳でイッセー。レイネルちゃんに部長にアーシアちゃんにゼノヴィア、果てはオーフィスちゃんまで嫁にしたお前の、リア充の先輩たるお前の意見を聞きたい」

「いや事情は既に把握しているが急に、という訳で、と言われても」

「固い事は良いじゃねえか、これ小説なんだし」

「メタ発言やめろお前!」

 

何時もの俺ならまずしない、これが小説だから許される(?)脈絡のない質問だが、そうしてしまう程、俺はテンパっていた。

なにしろ生まれて17年近く経って初めての彼女、しかも相手は俺が密かに想いを寄せていた、1年後輩で共に部長の眷属である美月ちゃん、挙げ句の果てには美月ちゃんも俺に想いを寄せてくれていた事も、両想いだと言う事まで分かった。

好きな女の子に想いを寄せられているとあらば、それに応えたいと考えるのは男の性だが、いかんせん俺にとって初めての彼女。

大輔と共に収集した資料(注:エロ同人誌等の事です)のお蔭でベッドの上での知識なら十分なのだがそれは結婚を意識する程に仲を深めてからの話、其処までに至る為の知識は、つまりお勧めのデートスポットだとか、どんなアプローチを取るべきだとか、そういった恋愛術的な物は、はっきり言ってゼロに近い。

『リア充になる為の知識』とかを得る前に大輔と共にそういったリア充を僻んでいたから、身に着ける時間も無かった。

そんな恋愛の『れ』の字でつまずきそうな状態で出来た美月ちゃんという彼女、果たして俺は彼女に、デートを満喫させられるのか、不安要素は其処なんだよな…

だからこそ、俺の親友でバンド仲間、そしてレイネルちゃんを始めとした5人の嫁を侍らせているイッセーならば、良いアドバイスをくれるだろうと指南をお願いしている、という訳だ。

だが、

 

「アドバイスと言われても俺、れーちゃん達をデートに連れて行った事殆ど無いからな…」

「なん…だと…?」

 

現実は非情だった。

え、おま、レイネルちゃん達をデートに連れて行った事が殆ど無いだって!?

恋人関係はそれが全てでは無いとは言えだ、良くそれで関係を保てるな、レイネルちゃん達だってイッセーと2人きりで出かけたいだろうに。

 

「そんな俺からの意見だから参考になるか分からんが、まずは…」

 

と、驚愕の事実をカミングアウトしつつも色々とアドバイスしてくれたイッセー、だけど本当に大丈夫か、これで…

 

------------

 

「あれ、美月に元浜君?2人揃ってどうしたの?」

「レイネル姉さんにイッセー兄さん!?ど、どうして此処に!?」

「お前、自分が行く予定の店俺に勧めてどうすんだよ…」

「まさか、同じ日に鉢合わせする事になるなんてな…」

 

イッセーのアドバイスを受け、美月ちゃんをデートに誘ったんだが、その当日である今日、俺の不安はある意味で的中した。

アドバイス通り先ずは洒落たカフェで、昼食でもと思って入ろうとしたんだが、其処に同じくデートで来たであろうイッセーとレイネルちゃんと鉢合わせする事に。

俺もリア充の仲間入りを果たしたから、イッセー達がイチャコラしようと気にはならないと思っていたんだが、流石に付き合い始めの今は不味い。

木場やフリード等の、俺達が入る以前からいたオカルト研究部のメンバー曰く2人のイチャコラ振りは「見ているだけで口から砂糖が溢れる」「物凄く渋いお茶が欲しくなる」「むしろお茶でうがいしたくなる」「熱愛振りで有名な魔王サーゼクス様すら口から砂糖を吐いた」程らしい。

エロ同人誌の如く、2人に負けていられないという想いで仲が深まれば棚ボタ物なんだが、そうそう上手くは行かないだろう、むしろ2人の光景に気恥ずかしくなってしまうかも知れない。

そうなれば、気まずい関係になってしまうのは必定。

よし、

 

「じゃ、じゃあゆっくりしていって「まあ待てよ(ガシ!)」うぉっ何で掴んでんだお前!?」

「良いじゃねぇか、折角だし4人で入ろうぜ。彼女をへとへとにさせる訳にも行かないだろ?」

「え!?つまりへとへとになった私を良太さんがあんな事やこんな事をするって事っすか!?エロ同人誌みたいに!?りょ、良太さんならバッチこいっすけど、流石にいきなりは…」

「美月ちゃんなにトリップしてんの!?とにかく放せ!」

「ささ、美月も中に入ろうよ!」

「うぇ!?レイネル姉さん!?」

 

離れようとした俺達だったが、無情にもイッセー達によって中に連れ込まれてしまった。

こうなりゃヤケだ、どうとでもなれ!

 

------------

 

Side フリード

 

「おうおうおうおう、イッセー君とレイネルさんは勿論だけどさ、良ちんと美月ちゃんも中々よさげな雰囲気じゃん、こりゃあ遠くない内にゴールインもありそうですなぁ、大ちゃんに佳奈さん?」

「おのれ良太ぁ、エロコンビの片割れだったお前までリア充になりやがってぇ、即刻爆発しやがれこのロリコンが!」

「フリード、なんでコイツまで誘ったんだよ。つーかなんでアタシらこんなストーカー行為しなきゃいけないんだ、いやマジで」

「いやいやほらさ、イッセー君とレイネルさんの激甘バカップルはともかく、良ちんと美月ちゃんはまだ付き合い始めなんだし、2人の仲睦まじい様子をニヤニヤしtげふんげふん、上手く行くか見守って行くのが俺達関係者の役目ってもんでしょ」

「いやお前言いかけた事が本音だろ」

 

ばれたか、まあ良いや。

さてさてイッセー君とレイネルさんのバカップルに連れられてカフェに入った良ちんと美月ちゃん、どうなるかなぁ?

うわ、イッセー君が早速、パフェをレイネルさんに食べさせているよ、しかもなんか「おいしい?」と見つめながら聞いているじゃん、やっぱりあのバカップルは格が違うねぇ、周りが砂糖を吐き出しているし、何かブラックコーヒーらしき物の注文が殺到しているし。

と思ったら良ちん達もやるねぇ、(何であるのかは気にしない)ラージサイズのトロピカルドリンクにストローを2本刺したかと思ったら、2人見つめ合って飲んでいるじゃん。

はい大ちゃん、『ぐぎぎ』って擬音が聞こえそうな歯ぎしりしない、親友なら祝福しろっつーの!

大ちゃんだって見た目的には爽やかスポーツマンだし、この街では知らない人はいないと言って良い学生バンド『GRID』のドラムとして人気なんだし、良い人(人かどうかは分からないねぇ、例えば美月ちゃんは元堕天使だし)見つかるぜ、きっと!

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