「そういやぁイッセー、もうそろそろ修学旅行だな。いろいろあり過ぎて忘れかけていたけど」
「ん?ああ、そうだな。確か京都だっけ?」
「そうだった気がするぜ。はぁ、イッセーは良いな、レイネルちゃん達が同学年だから一緒でさ。俺は美月ちゃんと暫く離れ離れになるのか…」
「大ちゃん、抑えて抑えて。良ちゃんもリア充になったからってあからさまに惚気んなっつーの」
「まあ、それは置いておくとして、修学旅行か。俺は学校に通う事すらこの2学期に入ってからだから、色々と楽しみだな。主イッセー、合戦用の枕は幾つ持っていった方が良い?」
「ヴァーリの頭に、なんで枕投げが念頭に置かれているのかな…?」
昼休み中、机をくっつけて一緒に昼飯を食べていた俺達だったが、大輔の発言をきっかけに、なんか色々とカオスになってきた。
そうだ、もう9月も中盤を過ぎて、10月上旬の修学旅行まであと少しだったな。
「確か3、4人のチームを組むんだよな」
「ああ。泊まる所が4人部屋だかららしい。俺達の場合、どういう組分けで行く?この6人を2つの組に分けるのは確定としても」
だよなぁ、何かあった時に迅速に動けるよう、悪魔である俺達だけで組んだ方が良い。
となれば組分けは、まず俺の所にヴァーリは確定だな、今の立場を考えると。
後の4人はそうだな、と、考えていると、
「ねぇいっちゃん、そろそろ修学旅行でしょ?その時、私達と一緒に行かない?私にゼノヴィア、アーシアにルフェイ、イリナに佳奈の6人で」
「イッセーさん、ご一緒しても良いですか?」
「イッセー、頼めるか?」
「イッセー様、宜しくお願いします!」
「イッセー君、一緒しても良い?」
「まあコイツらがこんな感じでさ、他の皆も良いか?」
話を聞きつけたのか、れーちゃん達が誘って来た。
よし、乗った!
「勿論さ!こっちから誘いたかった位だし」
「ありがとういっちゃん!大好き!」
「あ、ありがとうございます、イッセーさん!」
「ありがとう、イッセー」
「はい、宜しくお願いします!」
「ありがとうね、イッセー君!」
「おいおい、イッセーだけ…に近いな、コイツらは。お前らも、宜しく頼むな!」
「チクショォォォォォ!なんでイッセーばっかり!」
「はいはい大ちゃん落ち着いて。まぁ宜しく頼むぜ!」
「うん、同席頼むよ」
「おう。さて、美月ちゃんへの土産はどうしようかな?今日にでも聞いてみるか」
「合計12人か。旅館にある分も加味すると、何個くらい持っていくか」
「お前はいい加減枕投げから離れろや」
なんだこのカオス。
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「そう、もう二年生は修学旅行の時期なのね」
「リアスや朱乃さんは去年の修学旅行、何処へ行ったんだ?」
「私達も京都ですわ。部長と一緒に、金閣寺や銀閣寺と、名所を回った物ですわ」
放課後のオカ研の部室でも、話題は修学旅行に関してとなり、それを聞いたリアス達も加わって来た。
へぇ、リアス達も京都だったんだ。
「そうね。けど、意外に3泊4日でも行ける場所は限られてしまうわ。貴方達も高望みせず、詳細な時間設定を先に決め手から行動した方が良いわ。日程に見学内容、食事の時間もそうだけど、案外移動も時間が掛かるから、そこもきちんと入れて置かないと、痛い目を見るわ」
なんか、ヤケにリアルな忠告だな、まさか…
「移動の時間まで把握していなかったのが今になって悔やまれますわ。部長ったら、これも見るあれも見るとやっていたら、最後に訪れる予定だった二条城に行く時間が無くなってしまって、駅のホームで悔しそうに地団駄を踏んでいましたわ」
「朱乃、それは言わない約束でしょう?まあ、私もはしゃぎ過ぎたわ。日本好きの私としては、憧れの京都だったから、必要以上に街並みやお土産屋さんに目が行ってしまって」
まさかの実体験だった…
まあでも、リアスも朱乃さんもまだ高校生、こういった好奇心も少女らしくてかわいいな。
れーちゃん達とも色んな名所を回りたいし、この忠告はちゃんと心に留め置かないと。
「修学旅行もそうだけど、そろそろ学園祭の出し物も考えないといけないわ」
「マジで!?1学期の球技大会もそうだけどさ、駒王学園はどんだけお祭りが好きなんだか…」
「確かにそうだね、フリード。特に2学期は修学旅行に学園祭と、短い間隔で、連続で行うからね。そう考えると僕達2年生は結構大変だね」
「だからこそ、今の内に学園祭について相談して、準備しておかないと。先に決めてしまえば、貴方達が旅行に行っている間に3年生と1年生、後は顧問の塔也で準備出来るものね。今年はメンバーが一気に増えたから助かるわ」
リアスの如何にも「悔しいですっ!」と言いたげな実体験を聞いた後、話題は修学旅行の直ぐ後に行われる学園祭に移る。
フリードの言う通り、駒王学園はイベントが結構多い。
特に修学旅行の直ぐ後に学園祭とか、授業の面で問題は無いんだろうかとか、この雰囲気の中で無粋な事を思ったのは俺だけの秘密だ。
「学園祭、楽しみです!」
「ああ、私もハイスクールでの催しは凄く楽しみだ」
「私もこういうの初めてだから楽しみだわ!良い時期に転入したよね、私!これもミカエル様の御導きだわ!」
アーシアとゼノヴィア、イリナは楽しみで胸いっぱいって感じだし、
「学園祭と言ったら、生徒達のバンドが演奏するって良く聞くよね。だとするといっちゃん達GRIDも!?」
「それは本当っすか、レイネル姉さん!?そしたら良太さんの生演奏も!?」
「我も行く、イッセーの生歌声、聞きたい」
「お前らバンドメンバーの追っかけかよ。まあ気持ちは分からなくもないけどさ」
れーちゃんと美月、オーフィスは、学園祭で行われる(事にされている…まあ予定しているけどね)GRIDのライブに期待感いっぱい、それに佳奈が呆れつつもその様子は楽しみといった感じだし。
ああ、こんな楽しさ一杯な日々を青春、と言うんだろうな。
いろいろ紆余曲折はあったけど、その末に今一応はこの日々を満喫出来ている。
この日々がずっと続いてくれればいいけど、今の人外社会において重大な課題が残っている。
そう、テロ組織『禍の団』だ。
旧魔王派が起こしたあの襲撃事件以来表立った活動の情報が来ないとはいえ、代表だったオーフィスの脱退、一大派閥だったヴァーリチームの消滅、といった深い傷も癒えた今、必ずや何か仕掛けて来るに違いない。
修学旅行で訪れる京都も、日本の神様達にとって本拠とも言える場所、となれば何かしでかす上で適した場所と言えなくもない。
そして何か事が起これば、俺達も対応に当たる可能性がある。
まあそれもあって、悪魔である俺達11人と、天使であるイリナの合計12人で行動しよう、となった訳だが。
で、今ちょっと気になっているのが、禍の団の、表立った活動の情報が『来ない』事だ。
旧魔王派による襲撃事件が失敗に終わって、表立った活動を控えているのならば、確かに不自然では無いが、それにしても無いなんて事態は違和感がある。
オーフィスをも超えた実力を持つ、と周囲から言われている俺の存在から、この街では活動しない方が良い、という考えも分からなくはないが、それはあくまでこの街の中のみでの話であって、全世界の、どの人外勢力からも、禍の団が活動した、という情報が無いのは変だ。
禍の団は一体、何を企んでいるんだ…?
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そんな違和感を抱えた俺を他所にオカ研の活動は終了し、自宅であるマンションへと帰って来た俺達、だったけど、
「おや?駐車場に見慣れない車があるな」
「なんかデッカイ車だね、それも4台も」
「このデカさにこのデザイン…
おいおい、これハマー・H1じゃねぇか。しかも4台ともだ」
マンションの駐車場に、見慣れない車が4台も駐車されていた。