Fate Grand Order 絶対魔導王政ブルボン 作:華原晋
【ヴェルサイユ宮殿 陶器の間】
カリー・ド・マルシェ
「ここが、王妃が集めた陶器の間よ」
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「ずいぶんと簡単に入れたわね」
カリー・ド・マルシェ
「この部屋の鍵はカペー技師から預かってたからね」
マシュ
「東洋の、日本の陶磁器が多いですね」
<ダヴィンチちゃん>
『この時代の王族に、東洋の陶磁器は人気で、王族たちは競って東洋の陶磁器を集めたというね』
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「で、肝心の聖杯はどこなの?」
カリー・ド・マルシェ
「あったわ、あれよ」
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「えっ!」
マシュ
「これは、なんというか・・・」
カリー・ド・マルシェが指し示したのは、陶器で作られたミルク入れであった。
人間の乳房を思わせる柔らかな半円形の形をした乳白色の器の先に、サクランボを思わせるピンク色の先端部が取り付けられている。
つまり──
立香
「女の人の、おっぱい型の杯だ!」
マシュ
「せ、先輩、口に出さないでください」
<ダヴィンチちゃん>
『これは・・・どうみても聖杯じゃないね・・・』
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「なんなによこれは!」
カリー・ド・マルシェ
「マリー・アントワネットが自分の乳房を模って作らせたという器、いわば〝性杯〟なんちゃって!」
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「この国の国民は、みんな馬鹿なの!? 死ぬの!」
マシュ
「なんといいますか・・・」
立香
「乱れているね」
マシュ
「はい。あのマリーさんの残念な側面を知ってしまってた気がします」
<ダヴィンチちゃん>
『はあ、空振りか。
結局、ロクなものじゃなかったね」
<ダヴィンチちゃん>
『他に、カリーに聞いておきたいことはないかい?』
ジェネット
「──────」
ジェネット
「最後にひとつだけ、質問がある」
カリー・ド・マルシェ
「なあに、あらたまったって?」
ジェネット
「同士ロベスピエールが拘束されている場所について、なにか情報はありませんか?」
カリー・ド・マルシェ
「コワイ顔しちゃって? アナタあの男の恋人?」
ジェネット
「何でもいい、知っている情報を話せ!」
カリー・ド・マルシェ
「ええと、そうねえ・・・
パリのどこかに幽閉されているって噂なら、聞いたことあるわ。それ以外の情報は持ってないわ。残念ながら」
ジェネット
「く、やはりパリか。しかし、いったいどこなんだ・・・」
マシュ
(なんだか、ジェネットさん口調が違います)
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
(そうね、ずいぶんと感情的になっているわね)
<ダヴィンチちゃん>
『とにかく、情報収集は終わりだ。一度パリに戻ろう』