Fate Grand Order 絶対魔導王政ブルボン   作:華原晋

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血の都パリ

マシュ

「ここが、18世紀末のフランス!?」

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「・・・ずいぶんと薄汚れた街並みね。ここが本当に花の都パリなの?」

 

ダヴィンチちゃん

「ここは、繁華街から外れた路地裏でしょうか。無事にレイシストできましたが、ダヴィンチさんとの通信、安定しません」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「通信が不安定なのはいつものことなんでしょう? そのうちつながるわよ」

 

マシュ

「とにかく情報収集をしなければいけません。ブルボン王朝がこの年代まで、続いている理由を確かめなければ」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「それもいいけど、まずこの時代の事を確認しておかない? 知識としてはあるけど、変革が多すぎて、とにかくややこしいのよね」

 

マシュ

「そうですね。まずこの時代の事を簡単におさらいしておきましょう。

 一般的にフランス革命とは、1789年のバスチーユ牢獄襲撃から1804年のナポレオンの皇帝就任までを指します」

 

 

マシュ

「増税のために三部会を招集したルイ16世に対し、革命が勃発。革命を率いたロベスピエールはルイ16世が処刑。次いで革命戦争の英雄ナポレオンがクーデターを起こして、その後選挙で皇帝に就任し、革命は終わりを遂げます」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「王政の打倒と理想主義者達による内ゲバの後の軍人政権、なかなかいいじゃない」

 

マシュ

「確かに多くの血が流れたことは事実ですが、自由、平等、博愛といった現代にまで通ずる理念や、血統主義が否定されて実力主義の世の中になった事など、人類史にとっては重要な出来事です」

 

立香

「まさに人類史の、血塗られた至高の華、だね」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「了解。大体わかったわ。

とりあえず情報収集のために聞き込みを始めるわよ。にしても私は生粋のフランス人だけど、貴方たち二人はパリでは目立つわね」

 

マシュ

「確かにジャンヌさんは生粋のフランス人ですが・・・」

 

立香

「ジャンヌのその服装の方が目立つよ」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「なんですって! この服装のどこがダメだっていうの?」

 

女の声

『────いや!! やめて!!』

 

マシュ

「女の人の悲鳴!?」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「行きましょう!」

 

(とある小さな広場で、人だかりができている)

 

兵士A

「叫ぶな! おとなしく右腕を差し出せ!」

 

母親

「お願いです。ろくに食べ物がなくて栄養失調で、そんなに血を抜かれては・・・」

 

少女

「おかあ、さん・・・」

 

兵士B

「黙れといっている! 国王陛下のご命令に逆らう気か!? だたでさえこの地区の血の納付率は低いんだ」

 

マシュ

「兵士たちが、女の人から血を抜いている? 

 先輩、このタルの中に入っているのは!」

 

立香

「ワインじゃなくて、血液!?」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「いいわねいいわね、誰が敵かわかりやすくって! 行くわよ」

 

(敵の将兵達数名と戦闘の末、撃破。敵将校は魔術に類似した戦闘を行う)

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「意外とやるわね。兵たちは大したことなかったけど」

 

マシュ

「ええ。特に敵将校とおぼしき人物が使ったのは・・・

 魔術!? でしょうか・・・」

 

<ダヴィンチちゃん>

『非常に興味深いね。彼らが使用したのは、確かに魔術に非常に類似している技術だ』

 

マシュ

「ダビンチさん! よかった、通信ができるようになったんですけ」

 

<ダヴィンチちゃん>

『いきなり興味深いものを見せてもらったよ。フランス革命のこの時代に将校が堂々と扱う〝魔術〟。きな臭いったらありゃしない。

 個人的興味は尽きないが、まずはそこの呆けている町娘さんを解放するのが第一じゃないかな?』

 

マシュ

「はい、確かに。

 大丈夫ですか?」

 

町娘A

「は、はい。ありがとうございます。

 でも、信じられない、あの〝王大陸軍(ロワ・グランダルメ)〟の、それも第二身分の将校を倒しちゃうなんて・・・」

 

<ダヴィンチちゃん>

「〝王大陸軍(ロワ・グランダルメ)〟に〝第二身分〟

 う~ん。香ばしい、実に好奇心をそそる単語の連発だ」

 

市民A

「この強さ、このお姿────」

 

市民B

「まさか伝説の魔女ジャンヌダルク?」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「なあに、助けてあげたのに、また貴方たちは私を魔女あつかいするの? これだからフランス人は」

 

市民

「魔女様だ! 聖魔女ジャンヌ・ダルク様だぞ!」

 

市民

「聖魔女様だ!」

 

市民

「ジャンヌダルク様だ!」

 

マシュ

「────聖魔女?」

 

立香

「様?」

 

民衆

「バンザーイ!!」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「万歳!?」

 

市民

「おお伝説の聖魔女様! どうか我ら第三身分を、第二身分による圧政からお救いください!」

 

市民

「聖魔女様! 血税から私たちを解放してください!」

 

市民

「パリを、フランスを救ってくれ!!」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「ちょっと! 何よこれ、何なのよあんたたちは一体!? もう!」

 

マシュ

「ものすごい熱狂ですが、目立ちすぎな気が・・・」

 

謎の美女

「ジャンヌさま、皆さま、こちらに」

 

マシュ

「貴女は?」

 

謎の美女

「私は、おそらくあなた方と志を共にする者です。ささ、早く。騒ぎを聞きつけて王・大陸軍(ロワ・グランダルメ)の兵士が集まって来る前に」

 

 

マシュ

「ど、どうしましょう? 先輩」

 

立香

「とにかくここから離れないと」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「仕方ないわね。この民衆はほっといて、さっさと逃げるわよ」

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