Fate Grand Order 絶対魔導王政ブルボン 作:華原晋
【路地裏】
シェイエス
「とほほ、ロベスピエールが戻った途端、主導権を奪われてしまった・・・」
シェイエス
「どうしよう、ほとぼりが冷めるまで地下に潜伏するか? しかしロベスピエール。なんと恐ろしい人物なのだろう」
???
「その通り。彼は危険だ。王妃はさっさと彼を処刑すべきだったのだ」
シェイエス
「だ、誰だ!?」
警察大臣フーシェ
「久しぶりだね、同志シェイエス殿」
シェイエス
「貴様は、警察大臣フーシェ! どうしてここが」
警察大臣フーシェ
「パリで知らぬことなど何もないよ。もちろん、君たちのアジトの事もね」
シェイエス
「なんだって!?
そうか・・・わ、我々は泳がされていたということか?」
警察大臣フーシェ
「臆病で穏健派の貴方が代表なら、色々と都合がよかったのだが、あの男ロベスピエールが舞い戻った以上、捨て置くことはできない」
シェイエス
「何を思って私に接触してきたのだ?」
警察大臣フーシェ
「要求は一つだけだ。あの男、ロベスピエールを殺せ。そして民衆の暴発を思いとどまらせるのだ」
シェイエス
「なんだって!?」
シェイエス
「お前を信じろと? 王妃に与し、多くの仲間を逮捕したお前を?」
警察大臣フーシェ
「私が手を抜いたおかげで、君は生き残ることができただろう? それに今でも私は共和派でね、王妃とは本質的に相いれないのだ」
シェイエス
「私に、革命を裏切れと?」
警察大臣フーシェ
「むしろ革命を守れと言っている。
理想を掲げる獣達から、崇高なる革命を守るのだ」
シェイエス
「革命を、守る?」
警察大臣フーシェ
「革命家は理性に生きるという。
だが急進的で過激な彼らが理性的だと思えるかね?」
シェイエス
「・・・・・・」
警察大臣フーシェ
「革命家とは、結局のところ、不幸で孤独な存在なのだ」
警察大臣フーシェ
「いかに高い理想を掲げようと、優れた手腕を持とうとも、急進的過ぎる改革は多くの流血を生み、民衆を不幸に陥れ、やがては民衆と対立することになる。その未来について私とあなたは一致できるはずだ」
シェイエス
「・・・・・・」
警察大臣フーシェ
「貴方と私が手を組んで、穏健なる民衆派がこの国を支配する。それがこの国の民衆のためでもある」
シェイエス
「ふん、今度は私を傀儡に私腹を肥やすつもりなのだろう?」
警察大臣フーシェ
「否定はしない。民衆の生活の安定の代わりに報酬をもらう。それは当然のことだ。貴方もそう思うだろう?」
シェイエス
「・・・・・・」
警察大臣フーシェ
「では、良き返事を期待している」
警察大臣フーシェ
「あともう一つだけ忠告しておこう」
シェイエス
「な、なんだ?」
警察大臣フーシェ
「クウニーと言ったかな? 彼にも気をつけろ。お前の手に負える男ではない」
シェイエス
「どういう事だ?」
警察大臣フーシェ
「まあいい。いずれわかる日が来る」