Fate Grand Order 絶対魔導王政ブルボン   作:華原晋

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魔術工房

【パリ某所 警察施設内】

 

部下A

「フーシェ大臣、バスチーユが陥落しました」

 

警察大臣フーシェ

「そうか。思ったよりあっさり片付いたな」

 

部下A

「パリ駐屯の兵士の大半が革命側についた模様です」

 

警察大臣フーシェ

「ロベスピエールの人気は衰えていなかったという事か。

 ルイ16世はどうした?」

 

部下B

「国王は我々の手の者が捕縛し、確保しております」

 

警察大臣フーシェ

「彼は密かにヴェルサイユに移す様に」

 

部下B

「ヴェルサイユにですか?

閣下は革命側に協力されるのでは?」

 

警察大臣フーシェ

「まだ〝王大陸軍〟(ロワ・グランダルメ)とそれを率いる〝大元帥〟が残っている。王妃が勝つ可能性の方が高い」

 

警察大臣フーシェ

「最高のカードは、最も高く売れる時に、絶妙のタイミングで切るべきなのだ」

 

部下

「了解いたしました。国王はヴェルサイユに移送します」

 

警察大臣フーシェ

「しかしシェイエス、あの革命のモグラめ、私の誘いを断るとは、愚か者め。

 これで革命政府と最後まで戦う事になってしまった」

 

警察大臣フーシェ

「歴史は流れは阻止できぬのか、それとも古来よりの権威が上回るのか、しばらくは達観させてもらおうか」

 

 

【バスチーユ監獄内部、秘密魔術公房】

 

マシュ

「先輩、こっちです! ロベスピエールさんの言った通り、バスチーユ牢獄の内部に魔術公房がありました」

 

立香

「・・・これは」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「うげ、凄い量の血液。あの樽に入ったのがすべて血液!?」

 

マシュ

「こっちは宝石の山です。すごい・・・」

 

立香

「魔術工房だけど、思っていたのと違うね」

 

マシュ

「確かに、工房と言うより工場といった感じですね」

 

<ダヴィンチちゃん>

『ヨーロッパ中から収奪した宝石と、パリ中から集めた生き血。

 非効率さを物量で補う

 なるほど権力者が魔術を追求しようとするとこうなるわけか・・・』

 

<ダヴィンチちゃん>

『ふっふっふ・・・

 だっさ〜い、エレガントさの欠片もない! 非効率きわまりな~い』

 

マシュ

「ダヴィンチちゃん?」

 

<ダヴィンチちゃん>

『誰が魔術師は孤独な陰キャだ! こんな大規模で大雑把な装置で、真理なんかに到達できるもんか、そもそも秘匿する気ナッシングだろ? 聖杯の力を借りてこの程度? 金と権力で神秘まで買えると思うな、バーカバーカ、オタクなめんな!』

 

マシュ

『ダヴィンチちゃん、王妃はそこまでは言っていません』

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「まあいいわ。ここを押さえたら、第二身分の連中は、〝魔導〟の供給源を絶たれる。後はヴェルサイユに進撃するだけね」

 

???

「平和ボケかしらね、カルデアの諸君!」

 

マシュ

「!? あ、貴方は?」

 

立香

「カリー・ド・マルシェ!?」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「存在自体を忘れてたわ!」

 

カリー・ド・マルシェ

「ここの生き血を確保する機会をうかがっていたけど、チャンスが転がり込んできたわね」

 

立香

「そうか、吸血鬼であるあなたの目的はここの血液!」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「最初から、ここの公房が狙いだったのね!」

 

マシュ

「でもカリーさんは大量の血液を採取することは不可能のはず」

 

カリー・ド・マルシェ

「あたしの死徒としての特殊能力──

 超技能力は何だか知っているでしょう?」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「触れた物質の性質に干渉できる超技能力──!」

 

マシュ

「その能力を使って、血液をカレー味に変えれば!?」

 

カリー・ド・マルシェ

「血液を大量に摂取できるようになれば元の力を取り戻せる。

埋葬機関なんて目じゃないわ、死祖にだって到達してみせる」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「させないわ!!」

 

マシュ

「はい!!」

 

立香

「・・・あの、もり上がっているところ申し訳ないんだけど」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「何よ?!」

 

立香

「この血、ゲロマズのカレー味がするんだけど」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「は!?」

 

マシュ

「せ、先輩。食べたのですか?」

 

立香

「だって極上のカレー味っていうからつい味見しようかと」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「おなか壊すわよ! 何考えてるの!」

 

立香

「まあ毒の耐性あるし」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「あったわねそんな能力、正直忘れてたわ」

 

立香

「毒はともかく、信じられないくらいまずいんだけど・・・」

 

カリー・ド・マルシェ

「・・・どうやら、失敗みたいね」

 

マシュ

「どういうことですか?」

 

カリー・ド・マルシェ

「ワタシの能力では、味を変えるのはまだ難しいのよ。ちょっと味見してみましょう・・・」

 

カリー・ド・マルシェ

「──まっず!! これは、吸えないわね」

 

立香&カリー

「「おえええええ」」

 

マシュ

「先輩、しっかりしてください!」

 

ジャンヌ・ダルク(オルタ)

「きったないわね、なんなのよ、この吸血鬼は!」

 

<ダヴィンチちゃん>

『さすが埋葬機関が〝無害〟と判断して、放置しているだけのことはある。こいつはほっといていいね』

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