Fate Grand Order 絶対魔導王政ブルボン 作:華原晋
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「ふ~ん、なかなか荘厳な宮殿ね」
<ダヴィンチちゃん>
『ヴェルサイユ宮殿。ブルボン王朝絶頂期の王、太陽王ルイ14世が建造した宮殿だ。パリからおよそ20キロの時点にある、王族と貴族、その使用人たちを含めた人口数万の宮殿都市だ』
立香
「ルイ14世って、それほどすごい王様だったの?」
<ダヴィンチちゃん>
『通称〝太陽王〟。
4歳で即位し、72年にわたってフランスに君臨した完璧なる絶対君主。官僚機構を整備して在野から人材を抜擢し、財政と軍備を強化して、フランスを欧州最強の国家に押し上げた人物だ。
また文化を保護し、フランス料理をはじめとする文化大国としてのフランスの礎を作った人物でもあり、自らその時代最高の文化人としても君臨したんだ』
<ダヴィンチちゃん>
「その集大成が、この絢爛豪華なヴェルサイユ宮殿というわけだ」
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「そんなすごい宮殿のわりに、あっさり中庭に入れたわね」
ジェネット
「ヴェルサイユ宮殿の中庭は、常に開放されているのです。その絶対的な権威を国民に、知らしめるために、です」
マシュ
「この宮殿自体が、太陽王の巨大なショーケース、というわけですか・・・」
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「大した自信家ね」
マシュ
「日本の織田信長さんも、完成した安土城を領民に公開していたといいますが」
立香
「信長はお金をとっていたらしいけどね」
ジェネット
「ルイ14世の治世の頃は、宮殿の大半が解放されていて、国民は国王の私生活さえも鑑賞することができました」
ジェネット
「ただルイ14世と違い、ルイ16世とマリー王妃は民衆が生活の場まで入ってくることを嫌い、人々の建物内への侵入はかなり制限されています。通常の方法では、ルイ16世やマリー王妃を見ることは難しいでしょう」
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「そこでカペー店長の紹介状を使うわけね。大元帥の出征を祝う晩餐会だっけ?」
ジェネット
「はい。大元帥ナポレオンの出征を祝うフーシェ警察大臣主催の晩餐会ですから、必ずルイ16世かマリー王妃が出席するはずです。何か手掛かりがつかめればいいのですが・・・」
<ダヴィンチちゃん>
「フーシェって、ジョセフ・フーシェの事かい?」
ジェネット
「そうです」
<ダヴィンチちゃん>
『ジョセフ・フーシェ。フランス最初の警察大臣にして、史上最高の警察大臣と呼ばれた男」
ジェネット
「はい。その敏腕で、ほとんどの革命家達を逮捕した恐るべき相手です」
ジャンヌ・ダルク(オルタ)
「パーティの主題者はだれでもいいけど、王様が出席するパーティに潜り込めるツテを持っているなんて、あのカペー店長って意外とやるわね」
ジェネット
「パリで一番の鍵職人ですから、貴族やお金持ちのとの取引が多くて知り合いが多いのです」
立香
「カペー店長が紹介してくれた協力者の名前は、なんていう人なの?」
ジェネット
「キルシュタイン男爵という方です」
<ダヴィンチちゃん>
「はて、聞いたことあるような、無いような名前だね~」
ジェネット
「少し変わった方ですが、信頼できる方です。とにかく晩餐会場へと向かいましょう」