新サクラ大戦・光   作:宇宙刑事ブルーノア

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チャプター8『光の巨人』

チャプター8『光の巨人』

 

愛憎戦士 カミーラ

 

鬼女 マザラス星人

 

究極超邪神獣 キラーゾーア 登場

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さくらの捕らわれていたキラーゾーアの額のクリスタルへと突入した誠十郎は………

 

「!? 此処は!?」

 

気が付いた誠十郎の目の前に広がっていたのは、さくらの実家の景色だった。

 

「さくらの実家?………!!」

 

一瞬呆然とした誠十郎だったが、そこで殺気を感じ慌てて飛び退くと、その場所を光の鞭が爆ぜさせた!

 

「ハアッ!!………」

 

その光の鞭・カミーラウィップを放った主………カミーラ(さくら)が、残心を執る。

 

「! さくら!」

 

『さくら、その男を殺すのよ!』

 

誠十郎が叫ぶと、カミーラ(さくら)の背後に、幻影のひなたが現れ、悍ましい表情でそう言い放つ。

 

「…………」

 

カミーラ(さくら)は無言でカミーラウィップをアイゾードへ変えると、誠十郎との距離を詰め始める。

 

「止めろさくら! 全てを仕組んだのはアゴナだったんだ! 目を覚ませ!!」

 

「ウワアアッ!!」

 

呼び掛ける誠十郎だったが、カミーラ(さくら)は無言でアイゾードを振り被る。

 

「さくらっ!!」

 

必死の表情の誠十郎に、容赦無くアイゾードが迫る………

 

 

 

 

 

と、その時!!

 

 

 

 

 

誠十郎の前に光が現れたかと思うと、それがアイゾードを防ぐ!

 

「!?」

 

驚いたカミーラ(さくら)が距離を取ると、光は細長い形を取り始めて、やがて弾けたかと思うと………

 

『天宮國定』が姿を現した!!

 

「!? 帝鍵!? いや、天宮國定!?」

 

驚く誠十郎の目の前で浮遊を続けている天宮國定。

 

「………!」

 

やがて誠十郎は意を決したかの様にその天宮國定を掴み、構えた!

 

「! ウワアアッ!!」

 

途端にカミーラ(さくら)が怒っているかの様な咆哮と共にアイゾードを構えて突撃して来る。

 

「アアアアッ!!」

 

「ハアッ!!」

 

カミーラ(さくら)が振ったアイゾードと、誠十郎の振るった天宮國定がぶつかり合い、鍔競り合いとなる!

 

「さくら! 俺は………必ずお前を連れ戻す!!」

 

決意と覚悟を決めた顔で、誠十郎はカミーラ(さくら)を見据えながらそう言い放つのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

東京湾に出現したルルイエ遺跡では………

 

『ぶるあああああああっ!!』

 

アゴナの咆哮とと共に、フィラーショックと生体ミサイルを乱射するキラーゾーア。

 

「ハアッ!!」

 

「ハッ!!」

 

「イーサッ!!」

 

「ハアアッ!!」

 

ゼロ、メビウス(バーニングブレイブ)、エックス(ベータスパークアーマー)、ジード(ウルティメイトファイナル)はバリアを張り、その猛攻に只管耐えている。

 

「皆! 踏ん張るんだ!!」

 

「救出が終わるまで耐えて下さいっ!!」

 

大神機と大河機も、花組隊長の特殊能力『かばう』で、隊員達の前に立って攻撃を防いでいる。

 

『ぶるあああああああっ!!』

 

しかし、防戦に入ったのを良い事に、キラーゾーアの攻撃は激しさを増して行く。

 

「まだか! まだなのか、誠十郎っ!!」

 

段々とゼロに焦りが生じ始める。

 

と、その時!!

 

1発の生体ミサイルがバリアの隙間を擦り抜け、後方に下がっていたミカサに向かう!

 

「! しまったっ!?」

 

「緊急回避!」

 

「アカン! 間に合わへん!!」

 

ゼロが叫び、カオルとこまちに悲鳴が木霊する。

 

………だが!!

 

「デュアッ!!」

 

ミカサと生体ミサイルの間に割って入ったウルトラセブンが、右手に持ったアイスラッガーを振り下ろし、生体ミサイルを真っ二つにした!

 

2つに分かれた生体ミサイルは、ミカサを避ける様に飛んで行き、空中で爆発する。

 

「親父!」

 

「ゼロ! 焦るなっ!!」

 

アイスラッガーを頭部に戻しながら、ゼロにそう言い放つウルトラセブン。

 

「彼は必ず戻って来る」

 

「君が信じないで如何する」

 

ゾフィーとジョーニアスが、M87光線(Bタイプ)とプラニウム光線(Bタイプ)を放ち、生体ミサイルを薙ぎ払う。

 

「人間が我々が思っているよりもずっと強い!」

 

「俺達兄弟は、それを良く知っている!」

 

八つ裂き光輪を次々に投げ付け、触手を切断している初代ウルトラマンとジャック。

 

「だから我々は地球に守る価値が有ると信じ、戦い続けて来た!」

 

「彼等が我々を信じている様に、君も彼を信じるんだ!」

 

キラーゾーアの脚部にストップリングとウルトラフリーザーを放ち動きを止めようとしているAとタロウもそう言う。

 

嘗て地球人と共に地球を守り抜いたウルトラマン達の言葉である………

 

「………そうだな。誠十郎! 信じてるぜ!! 必ずさくらを連れ戻して来い!!」

 

そんな言葉を受け、ゼロは改めて誠十郎を信じ、キラーゾーアの猛攻に耐えるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キラーゾーアの体内に広がる幻影空間………

 

「フウッ! フアアッ!!」

 

「せいっ! でやああっ!!」

 

アイゾードを構えるカミーラ(さくら)と、天宮國定を握った誠十郎が激しく斬り合う。

 

得物がぶつかり合い度に火花が飛び散っている。

 

『さくら! 何をやっているの!! 早く! 早くその男を殺すのよ!!』

 

しぶとく粘る誠十郎の姿を見て、徐々に幻影のひなたが焦り出す。

 

「ハアアッ!」

 

「むんっ!!」

 

何度目とも知れぬ鍔迫り合いとなるカミーラ(さくら)と誠十郎。

 

「さくら、聞け! 二都作戦はアゴナによって仕組まれていたんだ!!」

 

「!?」

 

と、誠十郎のその言葉に、カミーラ(さくら)がビクンと反応する。

 

「帝鍵も元はアゴナが創り方を考えたんだ! その事に気付いた初代帝国華撃団の隊長は作戦を中止しようとした! だが、アゴナが介入して、強制的に発動させたんだ!!」

 

「………何ですか、ソレ」

 

カミーラ(さくら)が低い声でそう呟くと、誠十郎を弾き飛ばす。

 

「うおっ!?」

 

「それじゃお母さんが死んだのには何の意味も無かったって言うんですか!? 何で!? 如何して!?」

 

不安定な感情が更に揺さぶられ、カミーラ(さくら)は両手で頭を押さえて暴れる。

 

「さくら! ひなたさんが犠牲になったのは間違いだったかも知れない! だが! そうなる様に仕向けた奴が居る! それがアゴナだ!!」

 

『さくら! 殺すのよ!! その男を殺しなさい!!』

 

誠十郎が言葉を続けると、幻影のひなたの焦りが増す。

 

「う、ウワアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

絶叫に近い声を挙げながら、アイゾードで誠十郎に斬り掛かるカミーラ(さくら)。

 

「…………」

 

するとそこで………

 

何を思ったのか脱力し、無防備な姿勢となる誠十郎。

 

「! アアアアアアァァァァァァァァッ!!」

 

カミーラ(さくら)は一瞬驚きながらも、構わずにアイゾードを誠十郎の脳天目掛けて振り下ろす。

 

 

 

 

 

………その瞬間!!

 

 

 

 

 

「! ハアッ!!」

 

一瞬にして身体に力を入れ直した誠十郎が、強烈な斬り上げを繰り出した!

 

アイゾードが弾かれ、宙に舞う。

 

「!?」

 

「セヤアアアアアッ!!」

 

そして意表を突かれたカミーラ(さくら)の喉目掛けて、渾身の突きを繰り出す誠十郎。

 

「!!」

 

その瞬間カミーラ(さくら)は、自分の死ぬ様を未来視した。

 

しかし………

 

「…………」

 

誠十郎が放った突きは、カミーラ(さくら)の喉に命中する直前、絶妙なタイミングで寸止めされた。

 

「………如何して?」

 

「………約束したからだ」

 

戸惑うカミーラ(さくら)に、誠十郎はそう言う。

 

「えっ?………」

 

「俺がさくらを守る………そう約束しただろう」

 

「!!」

 

「すまない………今の今までずっと忘れていたよ」

 

誠十郎の脳裏に、幼き日のさくらとの約束が甦る………

 

 

 

 

 

『わたし、絶対になる! 真宮寺 さくらさんみたいになる!!』

 

『じゃあ、俺は花組の隊長になって………必ず、さくらちゃんを守るよ!』

 

『約束だよ』

 

『うん、約束する!』

 

 

 

 

 

「あ、ああ………」

 

「この約束だけは、絶対に守る………さくら、君を守り抜いてみせる」

 

「誠、兄、さん………あああっ!?」

 

カミーラ(さくら)は、再び両手で頭を押さえ、苦しそうにしながら後退る。

 

『殺せぇっ! その男を殺せぇっ!!』

 

その様子を見た幻影のひなたが、最早形振り構わずに叫ぶ。

 

「これからも、隊長として! 神山 誠十郎として! そして1人の男として! 君を守る!!」

 

「誠……十………郎………さ………ん………」

 

「さくらぁっ!!」

 

とそこで、誠十郎は天宮國定を捨てると、カミーラ(さくら)を力強く抱き締めた!!

 

「好きだ! さくら!! 子供の頃からずっと………君の事が好きだ!!」

 

「!?!?」

 

今まで秘めていた己の正直な気持ちをぶちまける誠十郎。

 

「アアアアアアァァァァァァァァッ!!」

 

それを聞いたカミーラ(さくら)の身体から、闇の力が抜けて行く。

 

そして変身が解かれ、さくらの姿に戻ったかと思うと、右手に握っていたスパークレンスが砂の様に崩れ落ちる。

 

「! さくら!!」

 

誠十郎は一旦身体を放すと、両肩を掴んで正面からさくらの事を見据える。

 

「………誠兄さん、わたし………!? キャッ!?」

 

正気を取り戻したさくらが、罪悪感を露わに思想になった瞬間、誠十郎は再度彼女を抱き締める。

 

「………おかえり、さくら」

 

「! 誠十郎さん!!」

 

そう耳元で呟かれたさくらは、涙を流しながら誠十郎を抱き締め返したのだった………

 

『アアアアアアァァァァァァァァッ!!』

 

と、その時!!

 

幻影のひなたが絶叫を挙げたかと思うと、その身体が怪しい光に包まれる!!

 

「「!?」」

 

誠十郎とさくらが身構えた瞬間………

 

幻影のひなたは、和服姿の夜叉、般若の様な鬼面の顔を持ち、異次元金属製の薙刀を持つ星人………『マザラス星人』へと姿を変えた!

 

『死ねえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーっ!!』

 

手にしていた薙刀で、さくら諸共に誠十郎を斬り捨てようとするマザラス星人。

 

「! 誠十郎さんっ!!」

 

「! さくら、駄目だ!!」

 

咄嗟にさくらが誠十郎を庇おうとし、誠十郎が慌て引き戻そうとする。

 

 

 

 

 

………その瞬間!!

 

 

 

 

 

地面に落ちていた天宮國定が、眩い光を放った!!

 

「!?」

 

「何だっ!?」

 

『ギャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?』

 

さくらと誠十郎が驚いていると、その光を浴びたマザラス星人が煙の様に雲散してしまう。

 

光は更に激しさを増して行き、遂には辺り一面が真っ白になったかと思うと………

 

光り輝く巨大な手が、誠十郎とさくらに向かって伸びて来た!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京湾に出現したルルイエ遺跡………

 

キュアゴオオオオオオオオオォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーッ!?

 

キラーゾーアが突然悲鳴の様な咆哮を挙げ、悶え始める。

 

「!? 何だっ!?」

 

「怪獣の頭部に高エネルギー反応っ!!」

 

ゼロが声を挙げると、カオルの報告が響く。

 

その次の瞬間には、キラーゾーアの頭部を、内側から突き破る様にして、光が溢れ始める!

 

キュアゴオオオオオオオオオォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーッ!?

 

そして、キラーゾーアが再び悲鳴の様な咆哮を挙げたかと思うと………

 

その頭部が爆発四散!!

 

そこから光の塊が飛び出したかと思うと、ミカサの方へと向かった!!

 

「!? 何やっ!?」

 

こまちが驚きの声を挙げた瞬間、光はミカサの甲板上に降り立つ。

 

光はやがて、人の形を取り始める………

 

「!? 此処はっ!?」

 

「一体何が?………」

 

誠十郎とさくらが我に返ると、光に包まれている事に気付く。

 

やがてその光が動いたかと思うと、ミカサの甲板上に居る事が露わになる。

 

「! ミカサッ!!」

 

「この光って………」

 

驚く誠十郎と、光が人の形をしている事に気付き、上を見上げるさくら。

 

そして、その瞬間に光が完全に治まり………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤と青紫、銀色の身体にプロテクター付きのカラータイマーと、額にクリスタルを持つウルトラマン………

 

超古代の光の巨人『ウルトラマンティガ』が姿を現したのだった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

幻影の空間内で、カミーラ(さくら)を必死に説得する誠十郎。
ゼロ達はその間、キラーゾーアの猛攻に必死に耐える。
そして遂に………
誠十郎の愛が、さくらの目を覚まさせます。
だが、幻影のひなたがマザラス星人へ姿を変え、襲い掛かる!
そこで、天宮國定から光が溢れ………
『ウルトラマンティガ』が現れた!!

お待たせしました!
ウルトラマンティガ、登場です!
何故天宮國定の中から現れたのか?
一体誰が変身しているのか?
その謎は戦いの後に明かされます。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
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