チャプター10『スピリットウルトラマンゼロ』
キリエロイド・アゴナ(融合体)登場
東京湾に出現したルルイエ遺跡の上空………
「スピリットウルトラマンゼロだとぉっ!?」
新形態………スピリットウルトラマンゼロとなったゼロに、キリエロイド・アゴナ(融合体)はやや狼狽する。
「ええいっ! その様な虚仮脅しでぇっ!!」
虚仮脅しと断じると、三度巨大火球を形成するキリエロイド・アゴナ(融合体)。
「ハアッ!」
しかし、スピリットゼロは、天宮國定を一閃すると、巨大火球を難なく斬り裂いた!
「ぬうっ!? ぶるあああああああっ!!」
キリエロイド・アゴナ(融合体)は驚きながらも、今度は背の6本の触手を伸ばし、スピリットゼロへと向かわせる。
だが、触手がスピリットゼロに当たると思われた瞬間………
まるで一瞬にして腐り果てたかの様にボロボロになり、崩れ落ちた!!
「何ぃっ!?」
「物凄い霊力やっ! メーターが全部振り切っとるっ!!」
「並みの降魔なら近づいただけで消滅してしまうレベルです!!」
またもキリエロイド・アゴナ(融合体)が驚愕している中、ミカサのこまちとカオルがそう声を挙げる。
「エメリウムスラッシュッ!!」
とそこで、スピリットゼロはエメリウムスラッシュの構え取った!
額のビームランプから、シャイニングエメリウムスラッシュ並みの光線が放たれ、キリエロイド・アゴナ(融合体)に直撃!!
「!? ぶるあああああああっ!?」
そのままエメリウムスラッシュに押されて、キリエロイド・アゴナ(融合体)は空高くへ舞い上げられて行く。
「ハアッ!!」
するとスピリットゼロは、ウルティメイトゼロの様に、天宮國定で空間を切り裂いてワープする。
「アゴナ、大気圏を突破!」
「何処まで行くんや!?………!? 月やて!?」
観測していたカオルとこまちは、エメリウムスラッシュで押されているキリエロイド・アゴナ(融合体)が、そのまま月へと到達したの確認する。
月面上………
「ぶるあああああああっ!?」
月面へと叩き付けられるキリエロイド・アゴナ(融合体)。
「セエヤッ!!」
直後に、スピリットゼロもワープアウトして来る。
「オノレェッ!」
「決着を着けてやるぜ! 粘着ボイス野郎っ!!」
『全ての元凶、アゴナ!』
『覚悟して下さいっ!!』
ゼロ、誠十郎、さくらの声が響く。
「ほざけええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」
激昂の声と共に、両肩のキラー・ウォーヘッドを生体ミサイルとして次々発射する!
「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」
スピリットゼロは、天宮國定を脇構えで突撃。
周囲に次々と生体ミサイルが着弾している月面を、背中の試製桜武のバーニアの加速も乗せて走り抜ける。
「セエリャアッ!!」
「そんなものでぇっ!!」
そのままキリエロイド・アゴナ(融合体)を肉薄すると横薙ぎの1撃を繰り出したが、キリエロイド・アゴナ(融合体)は巨大な鋏となっている右手で受け止めようとする。
が、天宮國定の刃が当たった瞬間………
頑強な筈のガタノゾーアの鋏が、まるでバターの様にスパッと斬れた!!
「!? ぬうおぉっ!?」
「ハアッ!!」
驚くキリエロイド・アゴナ(融合体)に向かって、一旦天宮國定を引くと突きを繰り出すスピリットゼロ。
「! チイイィッ!!」
それを飛翔して素早く後退して躱すキリエロイド・アゴナ(融合体)。
「小癪小癪小癪ううううううぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーっ!!」
怒りの咆哮を挙げながら、右手の鋏と背の触手を再生させる。
「ぶるあああああああっ!!」
そして、6本の触手の先端を全てスピリットゼロに向けたかと思うと、そこから火炎弾を乱射する。
「セヤッ!!」
それに対し、スピリットゼロはゼロスラッガーをウルトラ念力で投擲。
自在に飛び回るゼロスラッガーが、火炎弾を次々に切り払う。
「ハッ!」
やがて全ての火炎弾を切り払ったゼロスラッガーがスピリットゼロの元へと戻ったかと思うと、そのまま合体してゼロツインソードとなり、左手に納まる。
するとその姿が一瞬ブレたかと思うと、消えてしまう。
「!? 何処へ………」
行った、と言おうとしたキリエロイド・アゴナ(融合体)の背後にスピリットゼロが音も無く出現。
「セリャアッ!!」
そのまま天宮國定とゼロツインソードを振るい、触手と翼を斬り裂いた!!
「!? ぶるあああああああっ!? オノレェッ!!」
汚い悲鳴を挙げながら、振り返りながら鋏の腕で裏拳を繰り出すキリエロイド・アゴナ(融合体)。
「フッ! セリャアッ!!」
「!? ぶるあぁっ!?」
スピリットゼロはそれを跳躍して躱すと、顔面にウルトラゼロキックを見舞う。
「オノレオノレオノレエエエエエエェェェェェェェーーーーーーーーッ!!」
よろけて後退ったキリエロイド・アゴナ(融合体)が怒りを振り撒くと、再び背の翼と触手が再生させる。
「チイッ! キリがねえっ!!」
「我は死なぬ! 闇の力が有る限りなぁっ!!」
強力な再生能力に辟易するスピリットゼロに、キリエロイド・アゴナ(融合体)は勝ち誇るかの様にそう言い放つ。
「だったら一気に決めてやるぜ!!」
そこで、スピリットゼロは天宮國定とゼロツインソードを交差させる様に構える。
するとそこで………
地球からスピリットゼロに向かって、光のエネルギーが伸びて来た!
「!? 何ぃっ!?」
キリエロイド・アゴナ(融合体)が仰天する。
その地球では………
「ゼアッ!」
「シュアッ!」
「デヤアァッ!」
「セアッ!」
「テェーンッ!」
「トアァーッ!」
「シュワッ!」
「セエアッ!!」
「ハアッ!」
「イーサァッ!!」
「タアッ!!」
ゾフィー、初代ウルトラマン、ウルトラセブン、ジャック、A、タロウ、ジョーニアス、ネクサス、メビウス、エックス、ジードが右手を掲げて、エネルギーを月面のゼロへと送っている。
「アタイ達の力を!」
「光を!」
「そして想いを!」
「ゼロ達に!!」
初穂・あざみ・クラリス・アナスタシアも機体の右手を上げて霊力を送っている。
「「「「「「「!!」」」」」」」
上海・倫敦・伯林華撃団の面々も同じ様に機体の右手を掲げて霊力を送る。
「今こそ正義を示す時!!」
「世界の全ての光、使って下さい!!」
勿論、初代帝国華撃団、巴里華撃団、紐育華撃団の面々もだ。
そして、世界中で戦っていたウルトラマン達と華撃団隊員達の力も送られる。
再び月面上では………
『コレは………ウルトラマンさん達と、初穂達………皆の想い!』
『そうだ………この想いが………悪を滅ぼし、正義を示す!!』
スピリットゼロに集まって来る途轍もないエネルギーをそう感じ取るさくらと誠十郎。
「アゴナ! お前に見せてやるぜ! 俺達の正義の光をなぁっ!!」
そしてスピリットゼロがそう言った瞬間………
その身体が光を放ち、グリッター状態となる!
「ぬあああああああああっ! 我は負けぬ! 絶対に負けぬううううううぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーっ!!」
キリエロイド・アゴナ(融合体)がそう吠え、巨大火球………いや、超巨大火球を形成する!
「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」
そのキリエロイド・アゴナ(融合体)に向かって突撃するスピリットゼロ。
「死ねええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーっ!!」
突撃して来るスピリットゼロに向かって、超巨大火球を放つキリエロイド・アゴナ(融合体)。
超巨大火球はスピリットゼロへと直撃。
月面を明るく染める程の大爆発が巻き起こる!!
「フアハハハハハハッ!!」
勝利を確信し、キリエロイド・アゴナ(融合体)は高笑いを挙げる。
その次の瞬間!!
「デリャアアアアアアッ!!」
その大爆発の爆炎の中を、無傷のスピリットゼロが突破して来た!!
「!? ぬうあぁっ!?」
「天剣無刃! ゼペリオンスパークスラッシュッ!!」
驚愕するキリエロイド・アゴナ(融合体)の懐へと飛び込み、天宮國定とゼロツインソードで連続斬りを繰り出す!
「ぬあああああああああっ! さ、再生が間に合わぬううううううぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーっ!?」
目にも止まらぬ連続攻撃の前に、キリエロイド・アゴナ(融合体)は再生が追い付かなくなる。
「終わりだぁっ! アゴナァッ!!」
スピリットゼロがそう言った瞬間、天宮國定の刀身とゼロツインソードの刃の部分が光を帯びて巨大化する!
「ハアアアアアアァァァァァァァッ!!」
そしてトドメとなる、天宮國定とゼロツインソードでの×の字斬りが炸裂!!
「ぶるあああああああああああああっ!?」
途端に斬り口から一気に光が溢れ、キリエロイド・アゴナ(融合体)の身体が消滅して行く。
「ば、馬鹿なぁっ!? 全ての宇宙に神として君臨する筈の我が!? この我があああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!?」
それが断末魔となり、キリエロイド・アゴナ(融合体)は完全に消滅………
すると、直接融合していたダークリングが放り出され、突如開いた異空間への穴の中へと吸い込まれて消え去った。
ダークリングは『宇宙で最も邪悪な心を持つ者の元を巡る』とされている………
また何処かの邪悪な者の元へと向かったのだろうか………
それは分からない………
しかし………
『………終わったな』
『ハイ………』
「コレでこの地球も平和になるだろう………」
誠十郎、さくら、ゼロが、地球の方を振り返りながらそう言い合う。
今ココでアゴナは倒された………
それは、太正世界の地球に、漸くの平和が訪れたという事だった………
ルルイエ………
「やったか………」
地球上からも観測出来ていた光を見たウルトラセブンがそう呟く。
「やった! アイツ等、やりやがった!!」
「勝った! ゼロ達が勝った!!」
「帝都は! 地球は救われたんです!!」
「漸く全てが終わったのね………」
初穂・あざみ・クラリス・アナスタシアも、そう歓声を挙げる。
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
上海・倫敦・伯林華撃団、そして初代帝国華撃団・巴里・紐育華撃団の面々も笑みを浮かべていた。
とそこで、ルルイエに地震の様な激しい振動が走り始める!
「!? うおっ!?」
初穂が驚きの声を挙げていると、ルルイエが徐々に沈没を始める。
「いけません! ルルイエが沈み始めています!!」
「皆! すぐに艦へ戻るんやぁっ!!」
カオルとこまちが慌てて通信を送り、華撃団メンバーは次々にミカサや空中戦艦等へ帰還し、ウルトラマン達も飛び上がる。
ルルイエはドンドン沈んで行き、そしてとうとう現れた時と同じ様に、海中へと姿を消したのだった………
つづく
新話、投稿させて頂きました。
いよいよ長きに渡る戦いも終わりです。
スピリットウルトラマンゼロとなったゼロ達は月面に戦場を移してアゴナと激突。
再生能力を有するアゴナに手を焼くも、最後はウルトラマン達と華撃団メンバーの光と霊力を受け取り、グリッター状態となり、強力な1撃で撃破!
さて、次回からエピローグ的な話になります。
最後の謎、帝鍵から現れたティガの謎と正体が明らかになります。
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。